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2014年11月09日 16時20分
ネットにあふれる玉石混交の情報。それらのうち重要なものだけを集め、見やすい形に整理した「まとめ記
事」が人気だ。そうしたまとめ記事を集める専門サイトも登場し、「まとめサイト」と呼ばれている。
まとめサイトに対しては、「他人が作った文章や画像をコピペするだけで、ページビューを稼いでいる」といっ
た批判もある。他人の書いたものを勝手に使って「まとめ記事」を作ることは、法的に問題ないのか。著作権
法にくわしい雪丸真吾弁護士に聞いた。(取材・構成/関田真也)
●「引用」にあたるかどうかがポイント
―他人の画像や文章を使って「まとめ記事」を作り、それを公開することに、問題はないのでしょうか?
「ネット上に存在する、他人が作った文章や画像は、ほぼすべて『著作物』に該当します。
著作物は、著作権法で保護されています。自分のサイトに使う場合は、著作権者の許可が必要です。許可
がないのに『まとめ』に使えば、違法となる可能性があります。
ただし、中には『まとめ』に自分の作ったものが使われて『拡散』することを喜ぶ人もいると思います。ケース
バイケースですが、そのような場合は、明確に許可を取らなくても、黙示の許諾があったと評価できる場合は
ありますね」
―「まとめ記事」のすべてが、そうした許可をもらっているとは思えないのですが・・・。
「許諾以外の法律構成を考えてみましょう。著作権法32条1項には『公表された著作物は、引用して利用する
ことができる』と書いてあります。
自由な言論や批判・批評を行うことができるようにするために、『引用』に当たる場合は『許可が不要』とされ
ているのです。
したがって、もし、文章や画像の利用が、著作権法上の『引用』として行われたのであれば、著作権者の許
可がなくても、利用は可能です」
●「引用」が認められる条件とは?
―まとめ記事の記述が「引用」かどうかは、どのように判断されるのですか?
「著作権法32条1項は、『公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引
用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で
行なわれるものでなければならない』と規定しています。
これをクリアするための条件、つまり正当な『引用』と言えるかどうかの条件は、伝統的には次の5つだと言
われてきました。
(1)引用する対象が『公表された著作物』であること
(2)利用者の作品も『著作物』であること
(3)利用者の作品と、引用される著作物が明瞭に区別されていること(明瞭な区別)
(4)利用者の作品が「主」、引用される著作物が「従」となっていること(主従関係)
(5)どこから引用されたのかを明確にすること(出所の明示)」
―まとめ記事に当てはめて考えると、どうなりますか?
「『まとめ記事』は、そのほとんどが他人が作った著作物で構成されていることが多いですから、(2)の点、つ
まり利用者の作品自体が『著作物』といえるかが、争点となりそうです。
また、(4)の『主従関係』の条件を満たすのかという点も問題になりそうです」
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引用元:弁護士ドットコム URLリンク(www.bengo4.com)