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(英エコノミスト誌 2014年10月18日号) 消費増税で疲弊する日本経済
今年、重要な税を引き上げることにした決断は大きな間違いだったのか?
長年にわたる政治的コンセンサスは、膨れ上がる公的債務を抑制するために日本は消費税(付加価値税)を引き上げなければならない、というものだった。
安倍晋三首相率いる政府は4月、前政権が下した決断を実行に移し、消費税率を5%から8%に引き上げた。
8%という税率は、先進国の水準に照らせばまだ低いが、増税は大方の予想以上に大きな痛みをもたらしたようだ。
都内の歓楽街から地方の農村部に至るまで、さまざまな地域から届く報告は、増税によってすでに脆弱だった回復がさらに打撃を受けたことを示している。
前回、政治家が思い切って消費増税に踏み切ったのは1997年だった。当時は増税の影響もあって、回復基調にあった日本経済は景気後退に逆戻りした。
だが、その時は、増税がちょうどアジアの金融危機と国内の不良債権危機と重なった。
今回は、政治家は当時よりも確信を持って、消費者がすぐに再び買い物をし始めると考えていたようだ。
だが実際は、家計需要の落ち込みは1997年当時より激しく(図参照)、再び景気後退に陥る可能性が出てきた。
今年第2四半期に日本経済は年率換算で7.1%縮小した。エコノミストらは、11月17日に発表される予定の日本の第3四半期の国内総生産(GDP)統計に神経を尖らせている。
こうした懸念に拍車をかけるのが、政府が2015年10月に再び消費税を引き上げ、税率を10%にする計画でいることだ。
安倍氏は年末にかけて、計画を強行するか、または脆弱な経済状況を理由に延期するかを決めなければならない。
そのジレンマは、同氏の率いる自民党内でも側近の間でも議論を巻き起こしている。
一方では、増税反対派が、自分たちの悲惨な予測が現実のものとなったと声を揃えている。
また、自民党議員の多くは、国民に不評な増税に再度踏み切れば、来年春に予定されている統一地方選挙で問題となりかねないと心配している。
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