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元社長らに二審も実刑判決 安愚楽牧場の和牛商法事件
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2011年に経営破綻(はたん)した「安愚楽(あぐら)牧場」による和牛商法事件で、特定商品預託法違反(不実の告知)の罪に問われた
元社長・三ケ尻(みかじり)久美子被告(70)と元専務・大石勝也被告(75)の控訴審判決が16日、東京高裁であった。
井上弘通裁判長は「被害弁償が進んだ」として、一審・東京地裁判決の量刑からそれぞれ4カ月減刑し、三ケ尻被告に懲役2年6カ月、
大石被告に懲役2年の実刑判決を言い渡した。
弁護側は「口蹄疫(こうていえき)や東日本大震災など予想外の事態の発生で、牛を確保できなくなった」
と主張し、執行猶予付きの判決を求めていた。だが、判決は「牛は恒常的に大幅に不足していた」と指摘。
さらに「不測の事態は起こりえるもので、会社側の経営努力によって克服すべきだった」とし、「本件を正当化する理由にはならない」とした。
一方で「被害弁償が進み、寛大な判決を求める被害者もいる」と減刑の理由を説明した。
判決によると両被告は10年9月~11年7月、牛の数が契約数より大幅に足りないのに、
足りているとうその説明をして全国の192人と契約。計約1億2800万円を出資させた。