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【農業/震災復興】米の概算金暴落 被災地の担い手を直撃 | 河北新報 [10/11] - 暇つぶし2ch1:かじりむし ★@転載は禁止
14/10/11 23:49:08.22 0
米の概算金暴落 被災地の担い手を直撃 | 河北新報オンラインニュース
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河北新報 2014年10月11日土曜日


 2014年産米の概算金暴落が、東日本大震災からの再起を図る地域営農の
「担い手」を直撃している。復旧に伴い農地集約や経営大規模化が急速に進む
被災地では、作付け再開に要した設備投資に加え大幅な減収見通しがのしかか
る。狂う営農計画、面積拡大への迷い…。農業者から「営農持続への決意が再
び折れかねない」と悲鳴が上がる。(報道部・元柏和幸)

 「まさかここまで落ち込むとは思ってもみなかった。津波の天災に続き、今
度は農政という人災に見舞われた感じだ」。仙台市若林区七郷地区の農事組合
法人仙台イーストカントリー代表理事の佐々木均さん(61)は深くため息を
ついた。

 全農宮城県本部が先月決めた県産ひとめぼれの概算金は1俵(60キロ)8
400円で、前年比2800円の急落。法人が手掛ける水田50ヘクタールの
収穫を4000俵と見積もると、米価による減収は1000万円を優に超える。

 震災前に作付けしていた72ヘクタールのうち、3分の2が津波で浸水した。
農機具は流され、施設はがれきで埋まった。政府の交付金事業を活用して新
たに借り入れし、地域営農の復興を模索してきた。

 再開にかかった借入金6300万円は3年の据え置き期間が終わり、来年か
らローン支払いが始まる。作付面積の回復は68ヘクタールまで見通しが立っ
た。20、30代の若手3人への事業継承を視野に入れながら、まさに「これ
から」という時だった。

 佐々木さんは「1俵1万円がぎりぎりの価格。規模拡大するほど赤字が増す
状況では、後進にバトンタッチなんかできない」と嘆き、「農家を支える岩盤
政策の構築を急いでほしい」と訴える。

 宮城県亘理町の荒浜地区で20ヘクタールの水田を耕す専業農家斎藤勇紀さ
ん(62)は、農地の基盤整備完了で来シーズンは震災前水準の60ヘクター
ル規模に戻せると見込んでいた。「想定外の事態で、年末に計画を考え直さな
ければならない。採算が合わない中、面積ばかり広げていいものか」と自問する。

 同町は震災で面積の半分が浸水した。みやぎ亘理農協理事、町農業委員を務
める斎藤さんは「被災で亡くなったり、意欲を失ったりし、担い手とされる農
業者は3分の1以上減った」とみる。

 斎藤さんは担い手の存在を「ダム」に例える。「高齢化による耕作断念の受
け手であり、農地を通じたコミュニティーの維持を最下流で支えてきた。この
ままでは決壊の危機に直面しかねない」


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写真:検査を終え、運び込まれる新米ひとめぼれ。過剰在庫に伴う米価暴落が、
被災地の担い手を窮地に追い込む=仙台市宮城野区の仙台農協岩切倉庫


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