14/10/08 09:56:23.51 /r/v4ArG0
>>19
>>1の続きをよく読もう
■まるで未解決のように証言したオランダ人女性
しかし2007年に、米国連邦議会下院での日本糾弾の慰安婦問題決議案審議で開かれた公聴会には、
このスマラン事件の被害者の1人だったオランダ人女性、ジャン・ラフ・オハーンさんが登場し、処罰済み
の側面をすべて隠したまま、未解決の連行事件であるかのように被害だけを詳しく証言した。
それは日本側がいまだにこの連行を認めず、謝罪も賠償もしていないかのような証言だった。いかに
も日本軍全体が女性を強制連行していたかのように響く内容だった。
しかし現実には、オハーンさんが被害を受けた事件は、当時の日本側の規則や方針にも違反した犯罪
行為として日本軍上層部にすぐに停止され、厳しい懲罰を受けていたのである。しかもこの事件は、日本
軍が全体の方針として「慰安所は自由意思の女性だけを雇うようはっきり指示していた」ことを立証していた。
ところがこの公聴会では、こうした事実はまったく知らされなかった。明らかに意図的に隠されていたと
言ってもよい。極めて不公平なプレゼンテーションだったのである。
■すでに清算された出来事を蒸し返す朝日新聞
アメリカでは、「一事不再理」あるいは「二重訴訟の禁止」は、憲法にはっきりうたわれている。アメリカ
に限らず、ほとんどの法治国家では同様である。1つの事件が裁かれ、判決が確定した場合、その同じ
事件について再び公訴はできない。オハーン証言を計画したアメリカ議会側は明らかにこの法治の原則を無視していた。
朝日新聞の記事が伝えたオランダ外相の「(慰安婦問題やオランダ女性の強制売春が)今なお痛みを
伴うことであり、(オランダと日本の)両国が高官級で接触する際には常に提起される」という言葉も、公正
だとは言えない。なぜなら、その「強制売春」はすでに軍事裁判で裁かれ、被告には死刑をも含む厳罰が
科されたからだ。それをまた公式に糾弾することは明らかに「一事不再理」の原則に反する。
さらに日本は、一連の戦争犯罪裁判でオランダを含む戦勝国側から裁かれ、1000人以上の日本国民
が死刑となった。1万人以上が戦犯として懲役刑などを受けた。そのうえ、日本はサンフランシスコ対日
講和条約などでオランダと講和の合意を結び、戦時賠償を済ませたのである。戦争に関連して相手側
に与えた損害への賠償を、国家同士で一括して済ますという作業だった。
であるのに、オランダが慰安婦問題に関して日本に「これからも常に提起される」と言明するのは、
あまりに一方的と言える。日本にとっては講和条約や軍事裁判ですでに処理され、懲罰されたことを、
あたかもこれまでなんの措置も取られなかったかのごとく糾弾されるのだ。
現在の日本国民の大多数がまだ生まれてもいない時代の出来事を、しかもすでに清算された出
来事を、なぜ今また責められ、謝罪を迫られるのだろうか。オランダがそこまでの日本糾弾を続ける
のならば、そもそもオランダのインドネシアでの植民地支配になんの悪行もなかったのかと問いたくもなる。
朝日新聞の10月5日付の記事は、こうした背景も文脈もまったく無視したまま、オランダ側の一方
的な主張を曖昧な表現で報道しただけなのである。その報道の姿勢や手法はオランダとインドネシ
アが絡む慰安婦問題の全体像を大きく歪曲していると評さざるを得ない。
こうした記事の背後には、自分たちの報道の過ちや作為を矮小化して、実は自分たちは間違って
はいないのだという本音がちらつくようにも思えてならない。
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