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東京電力福島第1原子力発電所事故で避難生活を余儀なくされている福島県富岡町の
農家らが2日、避難指示解除準備区域に指定されている同町下郡山地区で、事故以来
4年ぶりに食用米を収穫した。
農家らは収穫した米の品質を確かめながら「地域の営農再開に向け、これが真の
前進だ」と力を込めた。
第1原発から11キロほど離れた同地区の水稲農家14人で構成する「ふるさと生産
組合」は、事故前、地区内で水稲約10ヘクタールを経営していた。
だが事故以降、組合員はいわき市や郡山市など各地に避難。それでも「地元で米を
作り、避難している人々に希望をプレゼントしたい」と、組合長の渡辺康男さん(64)ら
が2013年から30アールで試験栽培を開始。全量廃棄したが、放射性セシウムは国
の基準(1キロ当たり100ベクレル)を大きく下回った。
14年は出荷を目的に「コシヒカリ」「天のつぶ」「こがねもち」合計1.2ヘクタールを
栽培。近隣市町村に避難する組合員が週に1、2回、交代で水管理をし、遠隔地から
でも生育を確認できるよう、早稲田大学の協力を得てインターネットカメラも設置。収穫に
こぎ着けた渡辺さんらは「自分たちで作った米を収穫して食べられるのは、何物にも
代え難い」と喜びをかみしめた。
ただ、気掛かりなのは米価の下落だ。「来年以降の営農について組合員全員で早急に
話し合う必要がある。低コストで良質な米生産を基本に戦略的に取り組み、安全・安心な
米を売り込みたい」と前を見据える。
米は放射性物資の全袋検査をした上で、JAふたばに出荷。いわき市など避難先の
仮設住宅の住民にも提供する。
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