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キャリアより家庭と公言してはばからない若い女性が増えている。背景には、自身の母親への憧れがある様子。
だが一方で、そう甘くない現実もある。
私立大学2年の女性(20)が専業主婦に憧れるのは、母親(44)が専業主婦だったから。
「お母さんが家にいるだけでホッとしました」 幼稚園の時は、帰ると母親に近くの公園に連れていってもらった。
小学生になると、学校から帰って母親と一緒におやつを食べ、本を読んだ。それが楽しくて、その頃から「お母さんのようになりたい」と思っていたと言う。
話を聞いた女性たちは、専業主婦=自己犠牲とか所帯やつれ、といったネガティブな主婦像は持っていない。
「友だちの家族と一緒に旅行して楽しみたい」(21歳、大学生)、「早く結婚して、趣味のパン屋を開きたい」(23歳、メーカー勤務)などと、
「妻」や「母」というより、旅行や趣味を通して社会とつながり、一人の女性として輝きたいという乙女心をのぞかせる。
一方、こんなちゃっかり派も。「専業主婦キボンヌ!」と話す女性(23)は、四年制大学の看護学部を卒業して看護師になったばかりだが、思い描くのはこんな生活だ。
朝起きてご飯を作り、子どもたちを送り出したら掃除・洗濯をする。それが終わるとテレビのワイドショーを見て過ごし、昼はママ友とシャンパンでも飲みながらランチ。
夕方になるとご飯の支度をして、子どもたちに食べさせる。夫の帰宅を待つ気はなく、寝たくなったらさっさと寝る……。
そのためには、年収1千万円の結婚相手を見つけたいと、意気込む。
だが、現実はそう甘くない。明治安田生活福祉研究所の調査(2014年)によると、20代独身女性の57.1%が結婚相手に「年収400万円以上」を求めている。
しかし実態は、年収「400万円以上」と回答した未婚男性は20代で11.7%、30代でも26.7%にとどまった。
一方、「300万円未満」の割合は20代で65.5%、30代で45.4%にも上った。
「女性が結婚相手に求める年収と、実際の男性の年収とはかなり開きがあるという厳しい現実が見えてきます」(同研究所)
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