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時事通信 9月18日(木)2時5分配信
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
骨が伸びず低身長になる軟骨無形成症(ACH)の患者から作った人工多能性幹細胞(iPS細胞)に、
高コレストロール血症治療薬「スタチン」を投与したところ症状が回復したと、京都大iPS細胞研究所の
妻木範行教授らのグループが発表した。肋骨(ろっこつ)が正常に形成されないタナトフォリック骨異形成症
(TD)にも効果があったという。論文は18日、英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。
妻木教授は「10種類以上の薬からスタチンの効果を確認したが、自己判断による内服はとても危険だ」と強調。
患者が市販のスタチンを飲んでも効果がなく、副作用の恐れがあるため絶対に内服しないよう呼び掛けた。
ACHやTDは、骨の形成に必要な軟骨細胞の増殖・分化を抑える因子の異常が原因で発症する難病。
患者から軟骨を採取するのが極めて難しいため詳しく調べられず、根本的な治療薬もない。
研究グループはACHの新生児1人と大人2人、TDの新生児3人の皮膚からiPS細胞を作製。
軟骨細胞に変化させてスタチンを投与したところ、軟骨が形成された。
さらにACHを発症させたマウスの腹部に生後3日~2週間、スタチンを直接注入すると、
ほぼ全ての骨が正常なマウスと同程度に成長した。正常なマウスに投与しても変化は見られなかった。
スタチンは東京農工大の遠藤章特別栄誉教授らが1970年代に発見した物質から作られた
コレストロール阻害薬の総称。世界で4000万人が服用しているとされる。
妻木教授は「投与の量や方法を早急に決め、1、2年後の治験を目指したい」と話している。