14/09/05 16:17:55.12 F2EVr+He0
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何より、“夫婦別姓”は、“親子別姓”でもある。
児童虐待の激増が雄弁に物語るように、今でさえおかしくなっているわが国の親子関係が、
ますます脆弱になるのではないかとの懸念は大きい。
また、欧米キリスト教国とは異なり、もともと夫婦の関係性が脆弱な日本では、
「別姓が導入されれば、夫婦の紐帯がますます細くなってしまう」(宮崎哲弥氏)との懸念もある。
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さらに危惧されるのは、“夫婦別姓導入”が『戸籍制度解体への一里塚』となる可能性である。
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日常生活で余り意識されることはないが、日本の社会で家族という共同体と、
その絆を縁の下の力持ちのように支えているのが戸籍である。
戸籍は、国民の出生・結婚・死亡等の身分の変動を「夫婦と未婚の子」を単位として登録するシステムである。
戸籍制度は結婚や相続など家族生活を営む上で極めて重要な役割を担うと同時に、
実は家族の一体感を維持する機能も有している。
ところが、別姓推進派の中には、別姓導入を戸籍制度改廃への一里塚だとする考え方が根強く存在する。
そうした人々は、今の戸籍制度が家族単位である点を戦前の家制度の残滓と捉え、
戸籍を個人単位の「個籍」や、欧米諸国を模した個人登録制に改めることを求めている。
この意味では、別姓導入によって「家族の絆」が弱まる恐れがあるだけではなく、
“夫婦別姓導入”は、初めから『家族制度の解体』を意図した策動とも言えるのだ。
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【日本政策研究センター研究部長 小坂実】URLリンク(www.seisaku-center.net)
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別姓推進派の言い分には、「選択的」だから「好きな人」がするだけ、
「びっくりするようなことじゃない」「原則は今まで通り」という言い方をしているが、
夫婦別姓は『婚姻・家族制度』の重大な“改変”であり、「家族単位から個人単位への移行」を意味している。
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これは、きわめて重大な原則の変更である。
現行法のもとでの結婚は、結婚する二人が同一の戸籍を作るという行為から始まる。
事実上は一方の戸籍に他方が入るという形を取る。
これによって戸籍に入る側は姓を変え、二人は同一姓となる。
この婚姻制度は夫婦二人を基本単位として、それを中心に家族単位を形成するという思想に基づいている。
現行法の思想は、家族単位思想である。
この制度のもとでは、新しい単位を作る行為には、
それなりの覚悟を必要とし、それを壊せばそれなりの不利を被る。
不利とはたとえば、離婚をすれば姓が変わる、結婚しないで子を産めば非嫡出子になるなど。
これらは、「家族単位を守る」ための、いわば社会としての防衛策である。
別姓法案は、姓の決め方を個人単位にすることを意味しており、
したがって、婚姻制度のきわめて重大な原則的変更を意図するものである。
それは事実上、事実婚を認めてそれに法律的な保護を与えることを意味する。
そうなれば、結婚も離婚もきわめて安易にできるようになるだろう。
それが、離婚率を上昇させるように作用することは目に見えている。
これをもって、「びっくりするような変化ではない」と見せかけるのは驚くべき偽りである。
家族単位か個人単位かという違いは、国家制度としても、
子供の養育をめぐっても、きわめて重大な違いをもたらす大変化である。
これを「原則は同じ」というのは大ウソと言わざるをえない。
個人単位思想を基にした変革であるという意味では、
“別姓制度”は、『家族制度』と『婚姻制度』の根本的な“破壊”を意図している。
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【元東京女子大学文理学部教授 日本ユング研究会会長 林 道義】
URLリンク(www007.upp.so-net.ne.jp)