14/09/01 10:53:40.17 0
「まあ、辞めちゃうのが悪いんですけどね……」と笑う大崎満氏(仮名、46歳)は
今、6カ月更新の派遣社員として損保のコールセンターに勤務する。
「職場は損保子会社の正社員と派遣社員が半々。子会社社員の20代半ばの女性に仕事を教えてもらいます。
お互い敬語で話すけど、彼らの給与額は知りません。業務内容も違うし、ここまで年齢が離れたら腹も立ちませんね」
年収は約350万円。首都圏郊外に購入した中古マンションで一人暮らし。
約1時間かけて都心に通う。年2回のボーナス払い時に38万円払うため、
朝晩の食事は自炊。昼は弁当だ。「夜も帰宅してから晩飯を作るから、食べ始めるのは11時過ぎ。体重が100キロ弱に増えた(笑)」。
都内の有名私大を卒業後、IT系企業に正社員として就職していた。
SEとして15年以上勤務し、年収は800万円弱。30歳手前でマンションのローンを組んだ。はた目には順風な会社生活に思えるのだが……。
「マネジャーにはなりたくなかった。何度も打診されたが、全部無視。
会社が大きくなって給料が急上昇した半面、職場が実力主義でギスギスしてきた」
交際女性とは、マンション購入を結婚と早合点されたのが嫌で距離を置いた。
2008年のリーマン・ショック後に出した退職届がなかなか受理されず、そのうち勝手に出社しなくなった。
旅行好きで、退職後2年で全都道府県を制覇。
自らガイドブックを書くほど土地に精通。SNSで多くの20代女性と知り合い、リゾート地で遊んだ。
が、実入りはよくて月10万円。退職金を加えて1000万円あった貯金は2年で半減。
ハローワークの求人も、40過ぎはほぼNG。流れ着いた職場は介護施設だった。
基本給14万円に夜勤を入れて月平均18万円。夜勤の折は、老人30人のワンフロアを1人で見た。
「精神的にしんどかった。老人と話は通じない。気が付くと床が糞尿で水浸し。患者への虐待が起こるのもわかる気がする」。
「給料が上がる要素ナシ。この世界で“壽退社”するのは男。相手の親に知られるとまずいから、転職するんです」
次の職を決めぬまま、1年で辞めた。唯一の財産・マンションのローンのボーナス払いが滞る恐怖。それをどうにか鎮められたのが、現在の職場だった。
「派遣としては恵まれたほう。ただ、1日休むと1万数千円実入りが減る」
母親はすでに亡い。姉夫婦と同居する80代の父親は、今も日本中を車で一人旅する。血筋といえば血筋なのか。
「職場の電話はいつも事故の話ばかりだから心配になる。
父や姉と今後の話もしておきたいが、介護の資格を持ってるこちらに振られるのが怖い」
今は交際相手もいない。今の仕事を続けるつもりもない……と言いつつ、「いつか石垣島に住みたい」と漂泊の思いはやまぬようだ。
URLリンク(president.jp)
46歳派遣、コールセンター勤務。年収350万円
漂流する非正規社員のお金と恋愛・結婚、親の世話