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さいたま市の全盲の男性が連れていた盲導犬が、先月、移動中に腰のあたりを刺されてけがをしていたことが分かり、
警察は何者かが意図的に犬に危害を加えたとみて、器物損壊の疑いで捜査しています。
刺し傷を負ったのは、さいたま市に住む全盲の男性(61)のパートナーの盲導犬、オスカー(雄・8歳)です。
警察などによりますと、先月28日、男性が川口市の職場に出勤したところ、
オスカーが腰のあたりから血を流しているのに、同僚が気づきました。
鋭いもので3か所刺されていて、動物病院で手当てを受け、現在はけがは回復しているということです。
男性はJR浦和駅から東川口駅まで電車で通勤していたということで、
オスカーは電車内か駅構内などで刺されたとみられ、男性が警察に被害届を出しました。
オスカーが身につけていたシャツには穴などは開いておらず、警察は何者かがシャツをめくり上げるなどして
意図的に危害を加えたとみて、器物損壊の疑いで捜査しています。
盲導犬の育成団体によりますと、盲導犬はしっぽを踏まれて驚いたり痛みを感じたりしたときにほえることもあるということですが、
日常の行動ではむやみにほえないようにしつけられているほか、そうした適性のある犬が選ばれているということです。
フォークで刺されたような傷
けがをした盲導犬を診察した埼玉県越谷市の獣医師の内田正紀さんは、
「盲導犬は最初は痛がる様子は見せなかったが、傷口を消毒するときはさすがに痛そうにしていた。
傷は日常生活でつく傷ではなく、鋭い刃が複数あるフォークのようなもので刺されたような傷で、
血が数か所からにじんでいて、深さは2センチほどあった。傷つけられた動物を治療するのは、
獣医師としてとてもつらく、そういうことはするべきではない」と話していました。
飼い主「自分の体を傷つけられたようにつらい」
盲導犬のオスカーと7年間一緒に暮らしているさいたま市の男性は、NHKの取材に対し、
「職場に着いて初めて、オスカーがけがをしたと知って驚いた。オスカーがいなくては今の自分は一歩も外を歩くことができず、
大切な存在だ。自分の体を傷つけられたようにつらく、怒りがこみ上げてくる。人なつこいオスカーだが
人間嫌いにならないか心配だった。こういう思いをするのは私で最後にしてほしい」と話していました。
また、男性はけがにすぐに気づいてあげられなかったことに責任を感じているほか、
事件から1か月たった今も外を歩くのが怖いと感じていてストレスで体重が5キロ減ったということです。
アイメイト協会「卑劣、あってはならない」
けがをした盲導犬を育成した東京・練馬区にある団体「アイメイト協会」の原祥太郎課長は、
「55年以上、盲導犬の育成を行っているが、今回のような事例は聞いたことがなく戸惑っている。
盲導犬はおとなしい性格でむだにほえないように育てられていて、視覚障害者の目ともいえる存在だ。
その、盲導犬を傷つけることはとても卑劣であってはならないことだ」と話していました。
8月28日 16時43分
URLリンク(www3.nhk.or.jp)
盲導犬が刺されけが 器物損壊容疑で捜査 (動画あり)
1の投稿日:2014/08/28(木) 12:42:42.45
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