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ニューヨーク・タイムズ・ニュースサービス 2014年8月24日18時08分
西アフリカで発生したエボラ出血熱は、制御できない状況になっている。被害が集中しているギニ
ア、シエラレオネ、リベリア3カ国政府は、この感染病との闘いで1世紀近く使われてこなかった戦術
を復活させた。「防疫線(cordon sanitaire)」である。
感染地域の周辺に防疫のための非常線を張り、誰も外に出さないようにするのだ。
防疫線はヨーロッパで14世紀に大流行した黒死病(ペスト)で知られる。だが、最近では1918年、
発疹チフスの流行を阻止するためポーランドとソ連(当時)の国境に引かれて以来のこととなった。
防疫線は、残酷で非人道的なものになる危険性をはらんでいる。数世紀前には、防疫線内に留め
置かれた人びとが流行が止まるまで、死ぬか生きるかの極限状況のなかに取り残されるという極
端なケースもあった。
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