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米政府は２０日、シリアでイスラム過激派「イスラム国」が拘束した複数の米国人を救出する作戦に
米軍が今夏踏み切り、失敗に終わったことを公表した。米メディアは、殺害された米国人ジャーナリスト、
ジェームズ・フォーリー氏（４０）が対象に含まれていたと伝えた。
オバマ大統領はフォーリー氏を追悼する声明を発表、イスラム国に対する包囲網の形成を国際社会に呼び掛けた。
イスラム国はシリアで湯川遥菜さん（４２）＝千葉市＝を拘束したとみられているが、米政府は作戦を実行した日を
明らかにしていない。
米紙ニューヨーク・タイムズ（電子版）は２０日、イスラム国がフォーリー氏を殺害する前に１億ドル（約１０４億円）の
身代金を要求していたと報じた。米政府は支払いを拒否したという。
救出作戦は大統領が承認したが、国防総省によると目標地点に人質の姿はなかった。ＡＰ通信は米軍特殊部隊が
投入され、交戦でイスラム国側の数人が死亡、米兵１人が負傷したと伝えた。
米軍とイスラム国の地上での交戦が伝えられたのは初めて。
モナコ大統領補佐官（国土安全保障・テロ対策担当）は、作戦の遂行に「信じるに足る十分な情報があった」
としているが、イスラム国の動きに関する情報収集能力の限界や、人質の救出が難しいことを露呈した。
フォーリー氏は２０１２年にシリアで行方不明になった。
米政府は２０日、イスラム国が公開した殺害の映像を本物と断定。
大統領はフォーリー氏の両親に電話をかけ、追悼の意を表した。
オバマ大統領は声明で、イスラム国の残虐行為を非難し「彼らの思想は破綻している」と指摘、
イスラム国をがん組織に例え「この『がん』を除去する共通の取り組みが必要だ」と述べ、各国の連携を促した。
さらに「米国民に危害を加える者に裁きを下すため、われわれは必要なことを遂行する」と強調した。（共同）
[ 2014年8月21日 12:55 ]
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