14/08/20 18:22:56.00 0
いわゆる「従軍慰安婦」が「強制連行」されたという嘘の、発火点となったのは1982年9月2日の朝日新聞大阪版。
「朝鮮の女性 私も連行 元動員指揮者が証言 暴行加え無理やり 37年ぶり危機感で沈黙破る」と、
戦時下「山口県労務報国会下関支部」の動員部長だったと名乗る吉田清治氏(故人)が、
市民集会で語った内容を、裏とりもせずに報じたことです。「裏とり」とは事実確認のこと。
報道機関はもちろん、我々のような売文家業にとっても基本作業です。もちろん、すべての裏とりができる訳ではなく、
確認漏れや事実誤認は避けられません。だからこそ過ちに気がついたときは、即座に訂正し反省し、再発防止を目指すのは基本中の基本。
吉田証言には発表直後から疑問が呈されており、10年後の1992年には歴史家の秦郁彦氏が、
事件の現場とされる韓国の済州島を調査したところ、事実を確認する証拠は一切見つからなかったと産經新聞にて発表しています。
他紙も追随し、90年代の終わりには吉田証言は「嘘」というのが定説になっていました。一連の検証報道を朝日新聞は無視し続け、
記事を取り消したのは32年後の2014年8月5日。秦郁彦氏の検証からでも22年の月日が流れています。
過ちを認めず、放置することはビジネスの現場でもよくあることです。しかし、ビジネスシーンにおいては致命傷となります。
中古ゲームソフトを扱うT社は、今年のはじめ、ホームページをひっそりと閉鎖しました。背景には出入りの会計士の存在があります。
この会計士は、パソコンの普及を追い風に、表計算ソフトをカスタマイズするサービスにより業績を伸ばしました。
そして20世紀の終わりごろ、ホスティングサービスとホームページ作成へと事業領域を拡大します。その3番目の客になったのがT社です。
最初に公開されたホームページから暗雲が垂れ込めていました。端的に言って「デザインセンス」がないのです。
20世紀の終わりとはいえ、すでにDTPは普及し、「写メ」も登場していました。ところが画面は文字中心です。
当時の通信回線は貧弱で、データを「軽量化」のためにテキスト重視にしているのではありません。
わざわざ文字を画像にしており、ホームページがすべて表示されるまでに数分を要する「重さ」でした。
その後、リニューアルを重ねるのですが、「フレーム構造」「BGM」「意味のないFLASH処理」と、つねに2世代前ぐらいのトレンドで作成されます。
BGMは作曲ソフトを利用した「自作」という触れ込みですが、メロディラインは短音の電子音で奏でられる流行歌で、いろいろな権利を無視していることは明らかでした。
会計士はコンピュータの専門家と、自分を売り込みT社はそれを信じました。しかし、安全性や利便性を脇に置けば、
ホスティングサービスは機械さえあれば誰でもできますし、「コンピュータの専門家」が「ホームページのプロ」であるとは限りません。
「カメラ職人」が「プロカメラマン」を意味しないようなものです。なにより会計士は、ただの「コンピュータ好き」に過ぎなかったのです。
会計士の実力を確認せず、つまりは「裏とり」をせずに盲信したT社と、吉田清治氏の虚言を鵜呑みにした朝日新聞が重なります。
結果的には騙した形になる会計士に罪がないとはいいませんが、問題の本質はT社にあります。
素人にプロの実力を判断することはできません。しかし、ライバル店のホームページとの違いを、真摯に受け止めていれば、
サイトを閉鎖する前に過ちに気がついたことでしょう。ところが、文字画像が多用された画面を「オリジナリティ」とし、
データの重さから、ひとつひとつ画像が読み込まれていく様子を「重厚感がある」と解釈します。
出発点を疑うことなく、そこから続く現状を是認するために、独自の理論が構築されていったのです。「過ちを認めない」企業文化がT社にはあったのです。
T社は最盛期の9店舗から2店にまで縮小しました。ホームページが理由のすべてではありませんが、問題にいつまでも気がつかない、
気がついても検証しない体質は一事が万事に通じ、業績不振のスパイラルから抜け出ることができずにいるのです。
新聞不況が叫ばれるなか、体質改善に至らない朝日新聞の未来を見るようです。
URLリンク(news.mynavi.jp)
>>2