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鹿内信隆・櫻田武『いま明かす戦後秘史(上)』(サンケイ出版、1983年)pp29-30
鹿内 (引用者注:フィリピンの経理将校は)ろくな戦争もしないうちに、最後はみんな餓死してしまったんですが、
緒戦は本間雅晴中将を中心として、上陸したときは大変な勢いでした。本間軍団の経理部のいちばん偉い人は、
私どもの経理学校の上官だった人ですが、名前はここで申し上げないほうがいいと思う。
上陸作戦がすんでから、その人が陸軍省に報告に来られた。経理担当の最高の師団将校ですから。
で、その人の報告は、要するに「すばらしい」というんです。何がすばらしいのかといったら、マニラ大学の女の学生は
全部セレベスとか、方々の島々の豪族の娘たちが集まっていた。ところが、日本軍がマニラに上陸したら、島に帰れなくなっちゃった。
寄宿舎にいるやつが、みんな孤立しちゃったわけだ。それを日本の将校がいただくわけだ。
それが、いかにすばらしいかという報告で終始一貫終わっちゃったわけね。その戦況報告の話が……。
櫻田 うーん
鹿内 ぼくは、そのとき、非常に衝撃を受けたけれども、しかし話としちゃ面白いよね。戦争中の話ですから。
その女子大生が日本の将校のえじきになったという報告にあったのが、ぼくには非常に刺激的な印象としていまも残っています。
しかし、この人は中将になって、最後は満州で戦死しています。
「いま明かす戦後秘史 上」サンケイ出版 1983 P29~30
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