14/08/14 20:40:29.05 4QEleHF/0
>>366
実を言うとそのとおりなんだ
よく経済学者が「赤字企業を潰した方がよい」という言い方をする
これは生物学の「新陳代謝」をそのまま経済に当てはめただけの俗説に近いモデルによるものだ
確かに「結果だけ」を見れば、衰退企業の多くは吸収合併、工場閉鎖、事業解体、そして企業倒産などで消滅していく
ところが、これは実は「結果」に過ぎない
つまり、こういうことだ
「どんどん会社が潰れている状態が経済が活性化されている」というのは完全な誤りで、これをもし生物学に例えて言うならば、「病気や火傷などの怪我で細胞が死滅することを『新陳代謝』と解釈し、更に細胞を破壊することを促進する治療を行う」というのと同じと考えていい
つまり、企業を潰しても構わないというのは、もう事業価値がなくなり、経営者も株主も見放したような企業のみにしか当てはまらない
細胞が壊死で腐って、腕や脚を切り落とさないと生き残れないような非常にまれなケースだと考えていい
但し、経済全体で見ると無数に企業や事業があるため、全ての企業をどんどん潰して建て替えた方が良いように見えてしまうという問題がある
実際には各企業体の持っている資産や負債を効率的に扱うには潰すのではなく、ソフトランディングで出来るだけショックの少ない形で継続させるのが望ましい
破綻させた方が良いなどというのは、むしろあとづけ考えたものだと思った方が良い
潰す方に経済を向けると、多くの経営者は新しい事業を中止し、労働者は転職を諦め、学生は皆公務員を目指すような新陳代謝のない活力を失った社会になっていく