14/08/06 15:09:29.79 HJeNUWrc0
>>445の続き
しかし、幸せは長くは続かなかった。
小保方の書いた論文に不正が見つかる。小保方を問い詰める笹井。そして、ついに小保方が口を開く。
「あなたを喜ばせるためにウソをついてしまったの・・・」
彼女を責める言葉がたくさん胸の奥から湧いてきたが、笹井は堪えた。
そして小保方を抱き寄せ心に誓った。「晴子。君は僕が守る」
記者会見を開き、笹井はSTAP論文の不正について謝罪をするも、完全に嘘だということだけは言わなかった。
それを言ってしまえば、小保方がこの先生きていけなくなる。そう思ったから。
しかし、嘘を認めなかったことが、取材の火に油を注ぐ結果になり、
マスコミの攻撃は日に日に増し、二人は精神的に追い込まれていく。
そして、ついに二人の不倫関係までもが週刊誌の記事になる。
家庭に戻ると嫁が、家族が笹井を責めたてる。
会社に行くと調査委員会の調査やマスコミが笹井を責めたてる。周りは全て敵だった。
それでも、晴子を僕が守る、という意志の下、笹井は戦い続けた。
しかし、限界だった。
理研という組織自体の存続もあやしくなり、そのことへの責任が笹井を苦しめ、
なぜこんなことになったのか。全て自分のせいだ。そう自分で自分を追い込むようになっていった。
そして、唯一の支えであった小保方にも会えず、精神的な限界を悟り始めていた。
そんな中、研究所内でMに再会する。笹井の顔を見たMは罵声を浴びせる。
「あなたのせいで私の研究も滅茶苦茶だわ。補助金も下りなくなりそうだし。研究者として最低よ!」
糸が切れた笹井。もうこの世に未練はない。
ロープを手にMの研究室の近くの階段踊り場で最期を遂げるのであった・・・。
「あなたのせいではない」「STAP細胞を必ず再現してください」
そう書いた小保方あての遺書を残して。
(この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません)