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ＳＴＡＰ細胞論文について、理化学研究所は６月末から新たに指摘された疑義について
調べている。笹井芳樹氏は論文作成の過程で、小保方晴子ユニットリーダーを指導する
立場だったため、今後の疑義の調査に影響しそうだ。
笹井氏は二つあるＳＴＡＰ細胞論文のうち、一つの論文の責任著者。笹井氏の今年４月の
説明によると、英科学誌ネイチャーに論文を投稿した３カ月前の２０１２年１２月ごろから
論文作成に加わった。論文の筋立てに沿って複数の図表を組み合わせ、論理を整理するのに
協力したという。
理研の調査委員会が３月にまとめた報告書は笹井氏について、「データの正当性などに
注意を払わなかったという過失により捏造（ねつぞう）を許すこととなった。研究不正と
いう事態を招いたことの責任は重大」と指摘。懲戒委員会の審理の対象になっているとみられていた。
理研はさらに科学的な疑義が指摘されたとして、現在、再度論文を調査している。笹井氏は
論文の図表の作成過程や、その過程で小保方氏とどんなやり取りをしたかを把握していた
可能性が高く、今後の疑義の解明が難航するのは避けられないとみられる。
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