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週刊金曜日 2014 年 7 月 31 日 5:23 PM | カテゴリー: 政治 | by admin |
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独立行政法人・日本スポーツ振興センター(JSC)は7月9日、今年8月から始める下水道管工事につ
いての説明会を国立競技場の軒下で開いた。来秋着工予定の新国立競技場(東京都新宿区)建設
に先立って行なわれる工事で、説明会には該当区域と周辺に住む野宿者や支援者約20人が集まっ
た。
「説明会場」は薄暗く、時折、風雨も吹き込んでくる。JSCの職員は模造紙に描かれた図面を工事用
の板囲いに貼り、工事区域と予定を説明、「ホームレスの方々はご移転いただきたい」と述べた。
この対応に出席者からは次々と異論が出た。そもそも、(1)工事区域には3軒のテント小屋があり、
人が住んでいることをJSCは知りながら区域を定めている。また、(2)野宿者の移転先は考慮されてお
らず、事前の説明もなく、野宿者の了解も得られていない状況で、(3)移転の期限すら通知されていな
いことなどが指摘された。出席者は野宿者の生活が脅かされないよう、工事区域を再検討し、改めて
説明会を開くよう求めた。だが、JSCは「8月から工事をやらせていただく」として拒否。
出席者は口々に抗議し、午後7時から12時近くまでやり取りが続いた。その結果、JSCは野宿者へ
の説明が不十分だったこと、テント小屋がある限り着工できないことなどを認め、野宿者への対応は、
工事現場は都有地なので都と相談、2週間後をめどに再度説明会の場を設け、結果を報告するとした。
最後に、野宿者の小川てつオさん(43歳)が「(JSCは)人権に配慮しているから野宿者の追い出しは
しないと表明していただけないか」と要請。齋藤孝博総務部長は「人権に配慮しない工事はしません」
と応じた。
国立競技場周辺には数十人の野宿者が生活しているが、昨年3月のIOC(国際オリンピック委員会)
委員視察の際は一時的に強制移転させられた経緯がある。
(永尾俊彦・ルポライター、7月18日号)