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社会活動家として最前線で戦ってきた湯浅誠氏が
ネット上の最強の論客として知られる、やまもといちろう氏との異色対談。
-やまもとさんは、どうして「2ちゃんねる」をつくったのですか?
あれはね、もともと西村(西村博之氏)が作ったもので、私はそれに乗っかっていただけです。彼は頭の回転の速い、
非常に優秀な男です。だけど当時からその場限りの瞬発力で行動するところがありまして、
ビジネスをするにはあまりにも不安定すぎる。だから私は、とりあえず協力みたいな感じで関わっていました。
当時は肩書きに関係なくフラットにものごとを話し合える場がなかったので、インターネットでの匿名掲示板が、
(集合知)で一つの解答にたどり着く場になる可能性があると思ったんです。
私自身も、パソコン通信の「ニフティーサーブ」で土地勘のある世界でしたし、ネットが作る匿名性によるフラットな
コミュニケーションが築く未来ってどういうものなのか、一度見ていたいという夢がありまして
「2ちゃんねる」には、社会悪を誰でも告発できる場にしたい、弱い人たちを助けるプラットホームにしたいという狙いもあったんです。
匿名であれば、ある程度言いたいことが言えるじゃないですか。西村は、際どい情報が増えればそれを読みに来る人間も増える、と考えていました。
弱い人ほど自由にものが言えない。ブログなどが出てくるもっと前は、人がものを伝えることに関して、まだかなり制限がありましたから。
西村が匿名制にこだわっていたのは、いろんな人がものごとを議論していくためには、肩書きが邪魔だと考えたからです。
勤め人だったら特にね。私も、個人情報と切り離された言論空間があったほうがいいと当時は思っていました。
-右寄りの意見が増えてきているんじゃないんですか。
いや、まったくそんなことないですよ。よく右傾化とか言われるけど、過激なことを言うと目立つというだけで、
一定のノイジーマイノリティが目立ってしまうのはネットでの言論の特徴だと思います。
特に「2ちゃんねる」の住人だけでなくネットに入り浸っている人たちの一部は、かなり特徴的に過激なことを言い、
またそれを信奉して、信者同士が互いに思想強化しあっているところがありまして。
例えば「あなたは何が誇れますか?」と聞かれたとき、職歴が誇れない、学歴が誇れない、家系が誇れない。
日本人であることしか誇れない人たちが結構いっぱいいます。本当は、高いところに自分の理想があっても
現実の自分はそこにまったく手が届かない。だから、彼らなりの合理的な選択として右翼的な発言をするコミュニティや、
ある種の反原発運動のような極端な思想と活動をしているネットのねぐらに居場所を見つけようとします。
とりわけ、右翼的な発言をする彼らのアイデンティティは、実は日本人であること以外ない。そうなると民族主義的な発言をしやすくなるということです。
-実数のロットは、何万人ぐらい?
140万人ぐらいです
ネット調査会社を使って、かなり定期的にちゃんと調べてるんですよ。
でも、だいたい有権者の2%前後が右派思想の持ち主だ、と言われれば何となくそんな感じじゃないですか。
ネットだと、だいたい「2ちゃんねる」にネトウヨが、ほぼすべて集まって日々頑張っておられます
-その人たちに軌道修正するためのメッセージを伝えるのは、やまもとさんが適任かもしれませんね。私が何か言っても、その人たちには届かないから。
でも彼らは軌道修正する情報には食いつきません
ネトウヨの恐ろしいところは、卒業を知らないことですよ。普通、自分のしていることのバカバカしさに途中で気付くでしょ
-平均年齢はどれくらいですか?
42歳から46歳にでっかいボリュームゾーンがありました。
もう一つのもう少し小さいボリュームゾーンは、18、19歳から20代前半ぐらい
-卒業しないということは、時間がたてばたつほど確実に増えていくわけですか
退室」はないですね。ネット右翼的な行動原理とか行動様式を持っている人たちは、
やめませんね。だけど増えない。ずっと同じような主義主張をもって大人になり、老人になるんだと思います。
-まあ、ネットの世界だから、暴走族とかと違って、体がきつくなったりしませんものね。暴走族はやっぱり中年になると、
だんだん夜中走り回るのが辛くなってくるから(笑)ただ彼らが悪意を持ってやっているかというとそうではない。
善の善たる動機なんだと、やまもとさんがおっしゃるなら、なんとか、そのパワーを、本当の意味での良い方向にもっていけないもんですかねぇ
※前スレ
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