14/07/25 23:42:35.75 0
(>>1の続き)
◆10%への消費増税は困難か
長らく「貿易立国」「経常黒字大国」といわれた日本だが、2013年に3年連続の貿易収支赤字に陥った。資金の出し入れ額を示す
経常収支が年間ベースで赤字に転落する懸念も高まっている。日本からお金が流れ出す経常赤字が定着すると、日本の経済活動に
必要な資金を国内で賄えない構造になりやすい。
特に日本は世界でも断トツの国債発行残高(年間GDPの約2倍の1000兆円強)を抱えているため、国債を国内で安定的に売却
できない恐れも出てくる。そうなると、国債の価値が下がり、金利急騰の懸念も否定できない。円安も過度に進みやすくなり、輸入価格
の上昇が生活をさらに圧迫することも考えられる。高齢化による国内貯蓄の取り崩しなど構造問題も深刻化してしまうだろう。
アベノミクスの成否は中国、米国をはじめとする世界経済にも影響を与える。政府は7~9月期のGDP統計を参考にして、さらなる
消費税増税(15年10月から10%へ)を決断する方針だが、こうした厳しい情勢の下では増税は難しいのではないか。アベノミクスは
ここにきて黄信号から赤信号に変わり始めたと見るべきであろう。
(終わり)