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九十九里の砂浜の減少の原因としてもう一つ、暴風林の建設が上げられる。
沖から吹き付ける強風は砂嵐となって、容赦なく家々や田畑を襲った。
そこで人の生活区域に近い砂浜に砂の飛沫を防ぐため松を植えて、防風林を作った。
陸地側からの砂浜の減少である。
おかげで砂の飛散は収まったが、その砂嵐は松林の手前で止まって砂丘を作り始めた。
この砂丘には以前とは植生の異なる浜昼顔が急速に広がってゆく。
暴風林の建設、これだけでも砂浜は陸地側からも狭めて行ったのに、1980年代からは、少なくなった砂をかき集めてブルドーザーを駆使して堤防などを作り始めて、少ない砂はますます少なくなってきた。
海岸線の減少によって、押し寄せる荒波は今度は防風林の存在まで危うくしかねなくなってきた。
そこで今度は砂浜を守るため、と言うより国土を守るために海の中にテトラポットを埋めたり、コンクリートによる防波堤を作ってしまって、あちらこちらに無様な海岸線が出来上がってしまったのである。