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民主党の海江田代表は17日、3日間の北京訪問を終え、帰国した。
海江田氏との会談に応じた中国共産党序列5位の劉雲山リウユンシャン党中央書記局書記は、
集団的自衛権行使の限定容認に不快感を示すなど、中国の対日強硬姿勢に変化は見られなかった。
6月の社民党訪中団には、劉氏より序列が上の要人が対応しており、
野党第1党の存在感を示したかった海江田氏のもくろみは外れた。
◆強い不満漏らす
海江田氏は17日夜、東京・羽田空港で記者団に「率直な意見交換をしてきた。(北京に)行くことに意味があった」と強調した。
会談は総じて厳しいものだった。
中国共産党の王家瑞・対外連絡部長との会談で、海江田氏は、安倍首相と習近平国家主席との首脳会談の実現を求めたが、
色よい返事はなかった。ただ、王氏は「(日中の)現職議員の交流が少ない。自民党議員にも来てほしい」と述べた。
海江田氏は、中日友好協会会長の唐家・元国務委員との会談で、東シナ海での自衛隊機に対する中国軍機の異常接近に抗議したが、
逆に「中国空軍のパイロットは規定通りの対応をしていた」と反論された。
劉氏は、集団的自衛権行使の限定容認に関連し、「(日本の)内政問題だが、北東アジアの安全にとって好ましくない」と語った。
海江田氏も「内政問題だ」と指摘したが、民主党は憲法解釈の見直しに反対の立場で、「国会でしっかり論戦する。
中国、韓国にしっかり説明する必要がある」と応じざるを得なかった。劉氏が会談で「中国共産党を代表して」と切り出したことから、
「日本に対する厳しい空気を反映し、党の見解以外話さないということだろう」(民主党の同行筋)との見方も出た。
劉氏は、思想・宣伝担当として習氏を支える実力者の一人だ。ただ、5月に訪中した自民党など超党派の日中友好議員連盟には序列3位、
社民党訪中団には序列4位が会談に応じた。民主党内には当初、序列2位の李克強首相が応じるとの観測もあった。
海江田氏も自民党などを意識し、「序列3位以上」との会談を期待しており、序列5位に決まった際、周辺に強い不満を漏らした。
日中関係筋は「尖閣国有化を実際に進めた民主党への不快感を示すためではないか」とみる。
民主党内からは「社民党以下の序列なんて、野党第1党をバカにしている」(ベテラン)と反発する声も出ている。
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