04/10/09 00:18:19 /zOj5WT5
大学の教授というのは世間でも最も儲かる職業のうちのひとつだと言う。
彼女の家の広い玄関には、大きな胡蝶蘭の鉢植えが2つも飾ってある。
「立派なお家なんだね」
「お父さんのお陰なの」
そんな台詞を素直に言える女の子も今時なかなか居ないと思う。
きっと家の躾がいいのだ。慣れない高貴な雰囲気に動揺していると「嬉しいな、ツナさんがハルのお家に来てくれるなんて」そんなようなことを彼女は笑いながら言った。
彼女の部屋はピンクや白で揃えられた、いかにも女子校のお嬢様を思わせるお花畑みたいな空間だった。
考えてみると女の子の部屋に入るのなんて初めてだ。なんだか緊張して、お腹の辺りが強ばった。
「…それで、お話って何かな?」
クリーム色のレースで飾られたベッドに並んで腰掛けると、彼女はこちらの肩に頭を載せてもたれ掛かった。
女の子の匂いがする。恥ずかしくて、顔が熱くなって、体を離そうとしたけど彼女は腕を回して抱きついた。
「ツナさん、…ハルは淋しいんです…」
「淋しいって…」
彼女は肩を震わせていた。泣いてるのかもしれない。
どうしよう、どうしてあげたらいいんだろう。
彼女はそれからゆっくりと語り始めた。
学校で友達と上手くいってないの、すごく淋しいの、ハルはもうツナさんがいないとどうしよもないの、淋しくてたまらないの。
学校が上手くいかなくて淋しいという気持ちは嫌というくらい共感できた。
「ねぇ、オレにできることなら何でもするよ、大した事は出来ないけど…でも」
「…本当!?」
話の途中なのに彼女はがばっと頭を上げた。泣いてると思っていたが顔を上げた彼女の瞳は全く濡れていなかった。
「本当に何でもしてくれるんですね?」
「できることなら…」
次の瞬間、視界に映ったのは染み一つ無い白い天井だった。ユリの形をした小さなシャンデリアが中央に設置されている。
「ん…ふ…っ」
舌を突っ込まれて、初めてキスされてることに気が付く。
女の子に押し倒されて、キスをされている。女の子に。
「ん…ん…ハルちゃ…」
彼女は一度離してから、もう一度深く口付けた。角度を変えて、音を立てるように舌を動かす。
頭がついて行かなくて、ただされるがままだった。
彼女はその間にネクタイを解き、カッターシャツのボタンを全部外して、ズボンのベルトに手を掛けた。
女の子に服を脱がされてる。女の子に。
「だめだよっ!!」
急いで彼女の手を払いのけ、濡れた口元を拭った。
「なんで駄目なんですか?」
「なんでって…そりゃあ…」
まっとうな理由が思いつかなくて口ごもっていると、彼女の手が頬を撫でた。彼女の指はとても長くて、勿体ぶった動きをする。
「ツナさんは何でもしてくれるんでしょう?でも別に何もしなくていいですよ、代わりにハルがしたいことをさせてください」
何だか何処かで聞いたような台詞だな、そんなことを思っている間に彼女はベルトを外し、ズボンとトランクスを一緒にずり下げようとした。