03/08/14 22:36
『触れると消えてしまうなんて、まるで雪のようね』
「蛍火の社へ」 緑川ゆき
蛍は幼い頃、暑い夏の日に迷子になった森の中で
ギンという少年に出会った。
彼は妖怪で、人間に触れると消えてしまう。
二人は夏が来るたびに逢瀬を重ねる。
成長していく蛍、ずっと変わらない姿のギン。
お互いの体に触れたいと願う気持ちは徐々に高まっていき…
胸が締め付けられるようなせつない話。
ちょうど今の時期に読むと、季節感が合っていいのではないでしょうか。
表題作他、春・秋・冬と四季の読み切りが入った短編集です。
ただ、この作者はお世辞にも絵が上手いとは言えないので注意。