ストーリーを教えてもらうスレ Part15at CSALOON
ストーリーを教えてもらうスレ Part15 - 暇つぶし2ch200:犬夜叉詳細版
06/04/05 21:21:33
全ては里に保管されている四魂の玉のかけらを狙った犬夜叉の仕業だと奈落は嘘を吹き込む。
珊瑚は犬夜叉を殺そうとするが、誤解は解け、パーティに入り奈落への仇討ちを誓う。
ちなみに珊瑚の武器は飛来骨という巨大なブーメラン状の物で、巨大化する猫又のようなペット・雲母を飼っている。

珊瑚は語る。四魂の玉の発祥の地が退治屋の里だと。
かつて、妖怪から里を守り続けた巫女がいた。名は緑子。
緑子に対抗するために妖怪たちは緑子に恋する男の体を乗っ取り合体し、
緑子は妖怪と七日七晩戦い続けた末に力尽きた。
妖怪が緑子の魂を奪おうとした時、最期の力で緑子は妖怪の魂を奪い、
それを自らの魂に封じ込め外にはじき出した―その塊が四魂の玉。
玉は転々とし、やがて珊瑚の祖父が倒した妖怪から現れ里に戻ってきた。
その時には玉はひどく穢れており、霊力の高い桔梗に清めるよう預けられた。
玉が繰り返させるのか、同じような事件が起こり、全てを終わりにしようと桔梗は玉と共に死んだ。
だがかごめが玉と共に現れ、また同じ事が繰り返されようとしているのかもしれない。
「玉の因果でひでえことが繰り返されてるなら、そんなもん俺がたち切ってやる」

カマキリ妖怪を吸った時に、弥勒は風穴を広げられてしまう。
師匠の坊主・無心に治療してもらったが、確実に風穴は広がり寿命が縮んでしまった。
無心は犬夜叉たちに、一刻も早く奈落を倒せと言う。

鉄砕牙で一度に何百匹もの妖怪を倒すことに成功した犬夜叉。
ただの偶然なのかあるいは…その報告を聞いた奈落は、大勢の雑魚より殺せぬ一匹を送ろうと画策、
死んだはずの琥珀が登場する。玉のかけらによって蘇らされたのだった。
生前の記憶を失い、奈落の命令に忠実に従い度々立ち向かってくるようになる。

半分くらい四魂のかけらが集まった頃、桔梗がかごめから玉を奪い去り、それを奈落に渡した。
どんなに隠そうと奈落の中には鬼蜘蛛の部分がある。奈落は犬夜叉と同じく半妖だ。
そのために奈落は玉を欲している。自分を殺した者に何故だと奈落は問う。
「むしろ今…仮の姿でこの世に在る今の方が…生きている気がする
 愛することも憎むことも…私の魂はあの頃よりずっと自由だ」

また続く

201:マロン名無しさん
06/04/05 21:43:46
カミヨミは冒頭で重大ネタバレかまして、その冒頭に向けて単行本2巻を費やした。
そして現在はそれ以降の新エピソードをやってる。
そんなややこしい構成で、
エピソードはまだ2つしかやってない訳だが(単行本既刊4巻だし)、
簡単なあらすじでもいいんかね。

202:マロン名無しさん
06/04/06 12:56:25 xMlPvq/9
ボールペン

203:マロン名無しさん
06/04/06 18:17:51
弥勒って戦闘解説用キャラかと思ってたけどそんな大技持ってたのか

204:マロン名無しさん
06/04/06 21:29:30
犬夜叉の人乙
でも殺生丸と鉄砕牙入手エピは合った方がいいんじゃなかろうか

205:マロン名無しさん
06/04/07 00:05:53
>>204
ウホっ書き込んだと思い込んで消してた
書いてくる

206:マロン名無しさん
06/04/07 03:38:27
>>201全然おkです
是非おながいします。

207:マロン名無しさん
06/04/07 20:44:46
犬夜叉乙です
「D.Gray‐man」と「みえるひと」をお願いします

208:マロン名無しさん
06/04/07 21:19:29
まとめサイトなどが、観れないのでもう出てるかもしれませんが
エリア88おねがいします

209: ◆ncXKkmcQGA
06/04/07 22:58:22
まとめサイト復旧、ちょっと今週来週中無理かも。

210:マロン名無しさん
06/04/08 01:09:37
>>209
いつもお疲れ様です

杉森健(ポケモンのキャラデザの人)が描いた漫画「ジェリーボーイ」をお願いします。

211:THEチェリー・プロジェクト
06/04/08 02:03:48
「THEチェリー・プロジェクト」 武内直子 全4巻

チェリーこと飛鳥ちえりは中学二年生。
父親が元スケート全日本チャンピオンでオリンピック選手、亡き母親も
元フィギュアの選手というサラブレッドだが、ちえり自身はスケートは
あくまで趣味程度にしか考えていなかった。
(母親が腰を痛めて亡くなったせいもあるが)
そのため休日リンクでいつも滑ってはいるものの、どこのクラブにも
所属しておらず、大会にも出ていない。
しかし彼女の唯一の憧れの選手、元全日本ジュニアチャンピオンの
続正紀と運命的に出遭ったことでちえりもフィギュアの世界へのめり
こんでいく・・・というお話。

中学生にしてジュニアの男子シングルの頂点を極めていた続は、
大会社の社長である父に高校に上がるのを機にスケートを辞めるよう
言われていた。そこで続が希望を見出したのがペアで頂点に立つ、
ということだった。続とその仲間達は最も相応しいペアを見つけるため
動き出す。ちえりに才能の高さを見た彼らはちえりの中学校に転入し
「チェリー・プロジェクト」を立ち上げる。
当初、チェリー・プロジェクトはちえりに学園祭でスケートをさせるという
だけのものだったが、続達にはちえりを続のペアとして踊れるまでに
優秀な選手に成長させようという目論見があった。
その目論見どおり、ちえりは続のペアになりたがっている優秀なスケート選手
「プリンセス」と呼ばれるキャンティ秋山と不利な勝負をしながら、
続のサポートもあって信じられないような成長を見せる。

212:THEチェリー・プロジェクト
06/04/08 02:22:13
しかしちえりには致命的な弱点があった。
ちえりは素晴らしいジャンプをし、一度見たフリを覚えてすぐにやって見せる
ことができる。しかしそれはまさに完全なる「コピー」であって、ちえりの表現力は
皆無であった。
ちえりは表現力の乏しさ、個性のなさという自分の内に苦しみ、プリンセスの元へ
去ってしまった続への想いに苦しむ。リンクに立つことさえ出来なくなったちえりだが
続にチケットを渡された「白鳥の湖」のバレエを見、転機が訪れる。

物語の最後の全日本ジュニア選手権で、ちえりは続への想いいっぱいの演技を
観衆の前で披露する。

213:マロン名無しさん
06/04/08 02:24:14
こんなものでいいかな・・・。
伏線の張り方が上手くて武内作品の中では飛びぬけて秀作です。(現実味はゼロだけど)

214:マロン名無しさん
06/04/08 02:27:10
ちえりがなぜかえなりに見える俺ガイル

乙でした

215:犬夜叉詳細版
06/04/08 04:13:46
丁度りん初登場の話を出すところだったので指摘されてなかったら
読んだ事のない人にはわけわからん話になるところだった。
以下は>>194の後にあったはずの文
―――――――――――――――――――――
犬夜叉の異母兄の殺生丸登場。完全な妖怪である彼は、人間の血を引く犬夜叉を毛嫌いする。
お供の邪見と共に現れ、犬夜叉の左目に封印されていた『鉄砕牙』という刀を奪おうとしてくる。
だが人間の妻を持つ父の牙から生まれた鉄砕牙は、人を守ろうという志のある者にしか扱えない。
鉄砕牙に拒絶された殺生丸を鉄砕牙で斬る犬夜叉。殺生丸は左腕を失った。
殺生丸はそれ以降、四魂のかけらを仕込んだ人間の腕や竜の腕などをくっつけて度々登場する。
―――――――――――――――――――――
以上

216:犬夜叉詳細版
06/04/08 04:16:29
桔梗の去った後に奈落は背中を見る。何度体を変えてもそこには鬼蜘蛛の火傷が浮かび上がる。

鉄砕牙を作った刀匠・刀々斎が新たな刀を作らないので、
犬夜叉から鉄砕牙を奪おうと殺生丸が再び戦いを挑む。
刀々斎は既に殺生丸にも『天生牙』という刀を与えたのにと言う。
兄には天生牙、弟には鉄砕牙。それは兄弟の父の遺言でもあった。
犬夜叉は『風の傷』という極意に気づき、鉄砕牙により殺生丸は吹っ飛んで行った。
天生牙は殺せぬ刀だという。人を癒し、扱いきれれば一振りで100人の命を救う。
そんな刀ならば、鉄砕牙が拒んだように、天生牙も殺生丸を拒むのではないかとかごめは思う。
だが、それどころか天生牙は殺生丸を受け入れているようで、先ほどの犬夜叉の攻撃からも守った。
いくら憎みあっていてもやはり兄弟で、犬夜叉が本気で切りかかれなかったのもあって、殺生丸は生きているだろう。
刀が受け入れているのだから、殺生丸も心次第では天生牙を使えるはずだと刀々斎は言う。

重傷を負い満足に動けない殺生丸。吹っ飛ばされた殺生丸に邪見もまだ追いつかない。
そこに物音がした。現れたのは人間の幼女・りん。殺生丸の威嚇におびえながらも殺生丸を救おうとする。
殺生丸にあげようと生簀の魚を漁ったりんは村人たちに殴られ、腫らした顔で現れる。
どうしたと聞く殺生丸。戦で両親を亡くしたショックで口のきけないりんは無言のまま微笑んだ。
妖狼族の若頭・鋼牙(ポニーテールにミニスカートの男)がりんの村にやってくる。
狼を使役する彼は、村の人々を好きに食えと言う。りんは狼に襲われ、絶命した。
回復し、邪見も迎えにきたので立ちあがった殺生丸はりんの血の匂いを嗅ぎつける。
天生牙を抜き、りんの周りに群がるあの世からの使いを斬ると、りんは蘇生した。
殺生丸はりんを抱きかかえて村を去る。生き返ったりんはしゃべれるようになった。
鋼牙は四魂のかけらの探知能力があるかごめを気に入り度々犬夜叉たちの前に現れるようになる。

犬夜叉と同じく半妖である奈落にも妖力が衰える日がある。だが奈落はその日を選択できるという。
その日は大勢の妖怪で出来た自らの体を解体し、強い部分をより強く組み立てたり要らない部分を捨てたりする。

217:犬夜叉詳細版
06/04/08 04:19:56
奈落の生み出した3人目の分身・悟心鬼は人の心を読む。
動きを読まれ、戦いの中で犬夜叉は鉄砕牙を噛み砕かれる。
その瞬間、犬夜叉の妖気が変質した。半妖のものから、まるで完全な妖怪のようなものへと。
正気を失い本能だけで悟心鬼を爪で切り裂き、かごめの呼び声で我に返る。
鉄砕牙は、半妖の身には強すぎる犬夜叉の妖怪としての血を封じるためのものでもあった。
武器を失い死にかけ、妖怪化した犬夜叉は敵を引き裂く喜びをしってしまった。
折れた鉄砕牙は犬夜叉の牙を付け足して直されたが、妖怪の血が今までのように抑えられるかはわからない。
殺生丸は、邪な刀を打ちすぎて刀々斎に破門にされた刀鍛冶に悟心鬼の牙で刀をつくらせる。
悟心鬼の邪気により刀鍛冶は正気を失った末に死亡したが、殺生丸は鉄砕牙とほぼ同等の刀をGET
色々と奈落の分身が出てくるが犬夜叉たちはなんとか倒す

桔梗のストーカーと化した奈落。
油断ならないから見張っているだけと奈落は言うが、それなら殺せばいいだけ。
奈落の中に残る鬼蜘蛛がけして桔梗を殺そうとさせないのだ。
奈落は鬼蜘蛛を否定しようと、直接殺せないので、桔梗の命をつなぐ死魂虫を食らう分身を生み出す。
ぼろぼろになりながら気付くと桔梗は犬夜叉のもとに来ていた。
抱きかかえられながら桔梗は、50年前に奈落が二人を引き裂いたのは四魂の玉を汚すためだけではないと言う。
桔梗を自分の女にしようとしていた鬼蜘蛛の激しい嫉妬心がそうさせた。
「そんなくだらねえことで…」 「そうだくだらん そしてそれが人間だ」
犬夜叉も奈落に激しく嫉妬。桔梗が奈落にこれ以上姿を見られるのも嫌だと叫ぶ。
それを見ていてショボン(´・ω・`)とするかごめ。分身も倒され、桔梗はその場を去る。
神無の鏡を通してその様子を見ていた奈落は背中の蜘蛛の火傷を感情にまかせて剥いでみる。
そこに桔梗がやってくる。奈落が分身に攻撃させると、分身は桔梗に触れただけで消滅した。
鬼蜘蛛がかつて置かれていた洞穴の土を体に塗ったのだ。しみついた鬼蜘蛛の心が桔梗を守る。
奈落本体も触れればたちどころに妖力を失うだろう。お前に私は殺せないと笑いながら去る桔梗。
四魂のかけらを全て手に入れ完全な妖怪になり人間の心を捨てたら、一番はじめに桔梗を食い殺すと奈落は誓う。

続く

218:マロン名無しさん
06/04/08 05:31:17
>>211-213乙

犬夜叉の人がんばれ
続き期待

219:マロン名無しさん
06/04/08 16:40:32
>>212

主人公が独創性ないって少女漫画じゃ珍しいね
ちょっと読んでみたくなった

220:マロン名無しさん
06/04/08 18:48:13
犬夜叉ってアニメでちらっと見る限り
敵登場→かごめが危ない→「風の傷!」→敵死亡→また旅に出る
の繰り返しだと思ってたがこんなドロドロした話だったのか

いつのまにか登場してた幼女は殺生丸の娘かなんかかと思ってたが
そういうエピソードがあったのか。幼女殺した鋼牙が退治されないのは何故?

221:マロン名無しさん
06/04/08 19:49:20
田村由美の「7SEEDS」お願いします

冬チームの悲惨な展開のとこをちらっと読みました
どういう漫画なのかちょっと気になってるので、わかる人いたら
お願いします。


222:犬夜叉詳細版
06/04/08 21:49:06
また数行飛ばしてました

>>216の後にあったはずの文

集めた四魂のかけらがほぼ球状になり、背に蜘蛛の印を持つ分身のような妖怪も生み出せるようになった。
神無:始めに出来た分身。気配も匂いも妖力すらも感じさせ無い。鏡で攻撃をはねかえしたりする。
神楽:風で攻撃し、死体や生きた人間をも操る。奈落の手を離れて風のように自由になりたいと願う。
鋼牙は神楽に仲間たちを殺され、犬夜叉たちとは別行動で奈落の後を追う。

223:マロン名無しさん
06/04/08 23:18:22
神無と神楽ってのはもう犬夜叉たちがやっつけちゃってるの?

224:犬夜叉詳細版
06/04/08 23:58:20
>>220
鋼牙はラブコメキャラになったのと、奈落を追う者同士という事で
同行はしないものの犬夜叉の仲間みたいな扱いに落ちついたので

>>223
この段階では生きてます

225:マロン名無しさん
06/04/09 00:28:20
鋼牙はアニメの方では殺生丸と出くわして
「次にりんを襲ったら殺す」と殺生丸に思われてたりしてたね(実際に言ったりはしてない、殺生丸自身人間をかなり殺してるし

226:マロン名無しさん
06/04/09 06:44:12
ポニーテールでミニスカートってキャラデザが想像できん

227:マロン名無しさん
06/04/09 11:45:32 iEzT1Gj2
読もうよ

228:マロン名無しさん
06/04/09 15:08:02
>>226
URLリンク(www.sunrise-inc.co.jp)

229:マロン名無しさん
06/04/09 15:16:47
>>228
桔梗がその他枠なのに泣いた

230:マロン名無しさん
06/04/09 15:28:05
犬夜叉の人乙!
ちょっと前まで読んでたけど全然話が進まんから切ったんだよなぁ…
なんか妙に間延びさせ過ぎてない?
話はおもしろいんだけどどうも進みが遅いというか

それにしても桔梗は悲惨だなぁ(´・ω・`)
皆から疎まれてた半妖と漸く心を通わせれたと思ったら
善意で助けてやった浮浪者に嫉妬されて仲を引き裂かれ殺し合う事になって。
本人の意思と関係なく復活させられたと思ったら
彼氏候補の半妖は自分の来世(?)といい雰囲気だし。
立場的にあっちがヒロインだから、
自分は全ての元凶の(元)浮浪者としかフラグが立たないし…
犬夜叉も完全二股宣言してたし(桔梗もかごめも好きだーみたいな)
らんま・うる星というより、人魚シリーズ風のるーみっくワールド炸裂ですな

231:マロン名無しさん
06/04/09 16:36:28
桔梗は確かに悲惨だがかごめもカワイソス
そんなに繋がり深い二人に太刀打ちしにくいよなぁ

232:グラビテーション
06/04/09 21:25:35

グラビテーション
村上真紀 全12巻

ものすごく端的に言うと、ボーカル少年(主人公)と恋愛小説家(男)のボーイズラブ漫画
(18禁ではない)
この漫画の連載時期が結構すごくて、昨今(2006年現在)ではかなりメジャーになったBLだが
グラビテーション第一巻の初版発行日は1996年。単純計算で10年前。
その頃はまだ『ボーイズラブ』という名称さえ存在していなかった頃。
今では珍しくも無いBL漫画連載だが
このグラビテーションがBL布教の第一歩を踏み出したと行っても過言ではないと思われる。
チャレンジャーなスタートだったのに対して世間のウケは良く、
全12巻という長期連載の末、(ほぼ)大団円の終わりを見せた。

ストーリーは破天荒なギャグとシリアスが紙一重。
主人公は、今時のBL漫画にありがちな男なのに女々しいタイプや
自分はノーマルだ!相手がおかしいんだ!と主張しまくるタイプではなく、
『俺はユキ(小説家・男)が好きだ!愛してるんだー!』と大声でカミングアウトしまくりの
かなり賑やかで自分に素直な主人公である。
ギャグは美川べ○の(一応…)のような、ある種ぶっ飛んだネタで
読者側が男でも女でも思わず笑ってしまうだろう。
シリアス方面ではさすが女性作家と思わされる程、よく練って絡ませたキャラ背景や展開で
ギャグシーンのネタを考え出す人と同じ人間とは思えないくらい。
タイトルは『グラビテーション(重力)』であって『グラデーション(色調変化)』ではない。
(作中で結構作者が書いてたので)
これは、主人公・愁一の歌唱力や人柄に惹かれる→(見えない)重力 という意味。

233:グラビテーション・追加
06/04/09 21:52:47
OVA・テレビアニメ版VD・ドラマCDが発売されていて、
そこで作中の登場人物のモデルなのでは?と読者の間で言われている
某音楽家が参加していたりいなかったりする。
そして村上真紀と言えば、自分が描いた漫画の18禁同人誌を描いている事でも有名であり
メイト等、多少そっち系の本屋の同人コーナーに置いてあるので興味のある方はどうぞ。

漫画雑誌で打ち切り時のお約束言葉『第一部・完』で終わっていたが、
現在は掲載雑誌媒体を替え、ウェブコミック・スピカで第二部を連載中。

234:放課後保健室1
06/04/09 22:27:08
放課後保健室 水城せとな
プリンセスコミックス
(2006年2月の状態で4巻まで発売・月刊プリンセス連載中)


『放課後の保健室で先生とイヤンアハン』とかゆう展開とは全然違う
トラウマ克服精神論ちょっと鬱系思春期ダークファンタジー。
今も連載中で、これから大どんでん返しがくるかもしれないので
判る範囲でのまとめということでご了承下さい。


誰にも知られたくない、自分だけの隠れた秘密。
安寧と虚像の学園生活を否定し、選び、選ばれたものだけが受けられる秘密の授業。
それは放課後に誰も知らない地下保健室で行われる卒業試験。
そこでは『何か』を抱えた生徒達が、夢の中にて自らのトラウマの姿のままで
『卒業の扉の鍵』を奪い合って戦う。
ある者は顔と心の無い人間となり
ある者は漆黒の鎧騎士となり
またある者は高見から人を見下し脆く儚い紙のキリンになる。

お互いを殺し合い、この世界から抜け出す『鍵』を奪い合う生徒達。
今日もまた一人、新たな生徒が戦いに加わり
また一人新たな卒業生が旅立っていく。

貴方の本当の望みは何ですか…?

235:放課後保健室2
06/04/09 22:31:16
学園の生徒

・一条真白(いちじょうましろ)
主人公。上半身は男だが下半身は女。今までは男として生きてきた。
物語冒頭に遅かりし初潮がきて、否応無く自分の半身が女だと思い知った時
放課後の保健室へと呼ばれた。
その後、お互いの顔が判らない参加者達の中から
現実世界にて紅葉(くれは)に声をかけられ、心を許せる友達同士に。
しかしその後彼女から熱烈なラブコールを受け、男として彼女を受け止めるべきか
好きか嫌いか判らないがとにかく気になる蒼(そう)を受け入れるか迷っている。

・紅葉(くれは)
たぶんヒロイン。(真白がヒーロー・ヒロイン両方やれそうなので…)
ふわふわのツインテールで、とにかく可愛らしい女の子。男に対して物凄い嫌悪感を抱いている。
幼少時から父が母に家庭内暴利力を振るっており、
ケガをしている母親を思いやって、雨の中幼稚園から家へと一人で帰っていた。
が、その途中で暴漢に襲われ弱冠5歳で強姦される。
その後さらに激しくなった父親の姿を見て『おとこなんてみんなしねばいい』と憎む事になる。
『真白くんはだけ特別なの!』みたいなカンジで、唯一真白にだけは男でも触ることができる。
『気持ち悪い!!あたしに触らないでよこのウジ虫!!死んじゃえ!!』
『真白くんは何もわかってない!!ひどいよ!この偽善王子!!』等、数々の名ゼリフを生み出している。

・蒼(そう)
女ったらしで有名な美青年。本人いわく、好きでも嫌いでもないから好きになろうとしてみた。らしい。
が、最近になって真白一筋にラブコールを送りまくっている。
だが真白は男の制服着てて普通に男として生活していたのでハタから見ればホモ一直線である。
姉から束縛とも言える程の圧力をかけられているが、本人はそれを否定も肯定もせずに
ただ受け止めている。嫌っている様子はない。だが、好いてるかと言われるとそれも疑問である。

・藍(あい)
蒼の姉で何よりも蒼の事が大好き。
当面のボスくさい雰囲気ぷんぷんである。

236:放課後保健室3
06/04/09 22:47:56
・新橋
紅葉の事が好きだが、彼女の男嫌いを理解し許容しているので、絶対に彼女には触れない。
そして彼女が唯一心を許している男である、真白と彼女を恋人同士と認め、応援してくれている。
上の紅葉の(~ウジ虫!)は、彼女の後ろに立って本棚の本を取ってあげようとした
新橋に対して言ったセリフ。新橋は彼女に触れてもいないのだが、
何かされてじゃなきゃ怒っちゃいけないの?!と猛反発を食らった。
が、話が進むにつれ蒼に惹かれて自分から真白が離れていく気配を感じた紅葉から、
間接的に相談を持ちかけられ『いいお友達・相談相手』という位置に落ち着いた。


・・・夢の戦闘世界・・・
毎週水曜の放課後に、地下保健室で参加者が眠りにつき
その都度ランダムで選ばれた参加者が死んだ時に現れる、カギを巡っての殺し合い。
夢の中で殺されたら夢から覚めるだけで、実際には負傷していない。
実際に卒業の扉の向こうに何があるのかは明かされていない。

・目玉をギョロつかせた雨合羽の少女
 夢の世界での紅葉の姿。武器は傘。(を相手に槍のようにザクザクと突き刺す)

・腕
 トイレットペーパーのように、ひたすら腕だけがにょろにょろと長く伸びている。
 正体は不明。以前はただウロウロしていただけだが、最近よく紅葉を狙うようになった。

・ゴスロリ少女
 いつでも卒業できる実力を持っているが、彼女自身のトラウマは克服されていない様子。
 当面のボスくさい雰囲気ぷんぷんである。

・漆黒の鎧騎士
 一番攻撃的で、かつ破壊力も抜群。真白はコイツを蒼だと疑っているが、正体は不明。
 かなり女・真白にご執心な様子である。

他、多数。増えたり減ったり。

237:マロン名無しさん
06/04/09 23:19:36 QzMO7O8F
羊のうた 冬目景(名前うろ覚え)

お願いできませんでしょうか?

238:マロン名無しさん
06/04/10 02:10:00 iViY1zLU
今テレ東でやってたんですが『スクールランブル』お願いします。

239:マロン名無しさん
06/04/10 08:19:06
なんかしばらくこない間にいっぱいあらすじが来てる
乙乙です

240:ぼくと未来屋の夏
06/04/10 10:39:06
小学生最後の夏休みの前日、主人公山村風太は未来屋と名乗る不思議な男、猫柳健之助と出会う。
未来を知りたければ一回百円とほざく猫柳を胡散臭く思った風太は
無視してさっさと家に帰るが家に戻ると何故か猫柳が。
風太が落とした荷物を家に届けた際に、ジュブナイルSF作家の父親と意気投合してなんと風太の家に居候することになったのだ。
恐ろしい未来が実現したとばかりに猫柳を毛嫌いする風太君と、
何かと風太をからかう謎の多い男、未来屋猫柳とのデコボココンビが過ごす夏休みがこうして始まった。

と、言うわけで風太君と猫柳さんのコンビが彼らが住む街、髪櫛町に起こる不思議な事件を
基本的に風太君が目撃し、猫柳さんが推理して解決する形で話は進みます。
が、まだ一巻しか出てないので、髪櫛町にまつわる神隠しの森の謎と、何故か人がいなくなる人食い小学校の謎を、
風太君が夏休みの自由研究で解こうと決めたところで終わってます。
原作は小説なので、そっちのほうを読んだ方が早いかもしれません。
後、一応漫画版だけの変更点とかもあります。大人びた女の子の委員長が出てくるとか。

241:マロン名無しさん
06/04/10 12:07:31
>>232-233
乙です
ボーイズラブってそれより昔からあるやおいとどう違うのかよくわからんな・・・

>>234-236
乙です
戦闘シーンとかどんな感じなのか気になる。買ってみようかな

>>240
乙です
もっと進展したらまた追加してほしい

242:放課後保健室・補足
06/04/10 15:23:29
>>241
戦闘シーンは普通に肉弾戦だったり剣使ったり超能力ぽかったり?というカンジで
たまにぐちゃぐちゃでドロドロです。口に手突っ込んだり傷に手突っ込んだり巻きついてみたり。
夢の世界では基本的に『その人の本性』のままに戦うので。

『放課後~』は少女漫画分類だけど、
顔の4分の3が瞳で口は逆三角形の白抜きで張り付いたような笑顔
手足は捧のように細長く、たまに崩れたギャグ顔で『ぷんぷん!』とか怒った顔をする
と、ゆうふうな少女漫画ではないのでオススメです。
人物のデッサンはしっかりしてて背景もしっかり描き込まれてるし、
花・羽・リボン・サラサラの長い髪・美形男子・レースの洋服等
視覚的にキレイな物が多いのに、次のコマでいきなり顔面に穴のあいた少女とかが
普通に出てくるのでかなり見ごたえがあります。
ギャグらしいギャグはないけど、たまに真顔でボケた事を言ったりするので
カウンターで吹き出してしまうこともアリ。
セリフ回しも上手で心理描写も凄く巧みに描かれているので
『あとちょっとでこーなるのに何てもどかしいんだッ…!』
と、ついついキャラの心情に引き込まれてしまうかも。

『プリンセスコミックス』は『王家の紋章』『エロイカより愛をこめて』等の
老舗というか貫禄ある漫画があるものの、本屋では非常ーにマイナーコーナーになってて
かなり大手の店に行かないと見つからないかもしれないので、
購入の際にはネット通販のご利用をオススメします。

243:マロン名無しさん
06/04/10 18:16:43
まとめサイト復活。

244:マロン名無しさん
06/04/10 20:09:47
まとめさん乙ー

245:マロン名無しさん
06/04/10 20:11:53
まとめさんいつもありがとうー

246:覚悟のススメ 18
06/04/10 20:18:45
まとめ様乙です。大分間が空いてしまいましたが、前スレの>622の続きです。



覚悟の城門突破を許し、身体は完治するも未だ目覚めぬ散を前に狼狽するガラン城臣下達。
そこへ現れる散の御添寝役の美男美女達。彼らは散と同じ夜を過し、同じ夢を見た自分達こそ
未だ夢の世界を漂う散の意識に訴えかけられると思い、自害し夢の世界へ。
その献身により散は覚醒。一方覚悟は次々に襲い掛かる戦術鬼を撃破し、散へ迫る。

その頃、覚悟の級友達は絶滅砲の余波で燃え上がる学園寮より必死の避難を開始。
その最中、取り残された級友の為に火中へ飛び込む罪子。級友と覚悟の部屋にあった位牌を救い出す。

247:覚悟のススメ 19
06/04/10 20:20:15
障害を突破し、城内深くへ侵攻する覚悟。そこへ立ちはだかる御典医・腑露舞。自分ではなく御添寝役の力で
散を復活させた事を恥じ、陰腹を切って出陣。自らを紅蓮の炎竜と化し、7分で燃え尽きる最終形態・ファイヤー腑露舞となり
覚悟へ挑む。その高熱で覚悟を追い詰める腑露舞。更にその体内に零の鞄を取り込み
覚悟の逃亡を妨げる。一切の攻撃を炎で防ぐ腑露舞を前に、いきなり全裸になる覚悟。その様子を見た散は叫ぶ。

「何だか知らんが とにかくよし!」

全裸になった覚悟は口から何かを吐き始める。それは覚悟を治療した肉虫だった。肉虫は覚悟の全身を覆い融合。
その身体は腑露舞の炎のを防ぎ、形勢は逆転。覚悟は腑露舞の臓物ごと零の鞄を引きずり出し救出。鞄を抱きしめる覚悟。

"心配かけやがって!"

7分間の死闘に敗北した腑露舞は、天高く舞い上がり燃え尽きる。そしてその4000度の炎は炎球となり散の元へ。
狼狽する臣下達の前で、その炎を難なく吸収合体する散。

「これで私はファイヤー散!」

再び白ランを身に纏い、零の鞄を携える散との決戦へ向かう覚悟。その脳裏に過去の記憶が蘇る。


248:覚悟のススメ 20
06/04/10 20:24:28
三年前。強化外骨格の着装を遂げ、全ての訓練を終え父と対峙する覚悟と散。
二人にそれぞれの名前の由来を問う父・朧。それぞれ朧の審判に見合った回答をする兄弟。
だが、それとは別の意味があると朧は告白する。それは病魔や魔物に二人が、大切な息子であることを悟られまいと
あえて"散"・"覚悟"といった短命を意味する名を付けたのだった。

「おまえたちは父の宝なり!」

そして微笑む朧。生まれて初めて聞く父の愛の言葉と、笑顔に思わず涙ぐむ覚悟。そして朧より告げられる訓練終了宣言。
涙ながらに敬礼する覚悟。だが散は唐突に嘲笑、そして宣言する。

「もうだまされませぬぞ父上!霞と出会い散の目は開いた!われらの任務は人を守ること 
 だが真実は人間など守るに値しない 身の毛もよだつおぞましき生き物!」

自らも人の身でありながら、その人を否定する散の言葉を思い上がりと諭す朧。それを聞いた散は
服を脱ぎ裸身を晒す。驚くべきことに男性だった散の身体は女体へと変貌していた。

「我が身は人の乗り越えたる究極の肉体 しなやかにしてしたたか・・・・どちらでもなく どちらにでもなれる」

そしてその瞳は覚悟達の祖父にして帝国陸軍将校・葉隠四郎と同じく悪鬼の邪眼と化していた。
散と鋼我一体した強化外骨格・霞が散を変えてしまったと考えた朧は、その考えを糾すべく散との決闘を決意。


249:覚悟のススメ 21
06/04/10 20:26:22
その事態に困惑する覚悟の前で、互いに強化外骨格を纏い相対する散と朧。大地を砕き、気象をも操る死闘を繰り広げる。
そんな両者を止めるべく零を纏い戦いに割って入る覚悟。だが散によって成す術も無く戦闘不能へ。
その覚悟の目の前で散に破れ、爆裂し四散する朧。そして散は身動きできぬ覚悟へとどめを刺さずに言い放つ。

「おまえはまだ未熟すぎて この散本気に堕としてやる気になれぬ!早く立派になれ!」

そして覚悟を気絶させ立ち去る散。意識を失った覚悟は夢の中で朧と再会。涙ながらに自らの非力さを訴える覚悟に
朧はかつて覚悟にだけ、亀が兎に走り勝つ話をしたことを覚えているかと問い覚悟に言う。

"あれはおとぎ話ではないぞ!"

そして敬礼と共に朧は消え去るのだった。

その思い出を噛み締め涙し、改めて散への闘志を燃やす覚悟。

「覚えている!覚えているとも!」                           続く


ここまでで8巻です。続きはまた後日に。


250: ◆ncXKkmcQGA
06/04/10 22:09:50
なぜ復活してるんだ。hptから「このファイル削除してください」っていうのが来てて
それに全然気づいてなくて消されたのに。いまみたらそのファイル残ってるし。
消そうにもログインできないし。どういうことだーーーー。

というわけでメールを発射した。

251:マロン名無しさん
06/04/10 22:49:07
これは罠ね。

252:マロン名無しさん
06/04/11 00:25:33
まとめさん乙です。
毎度毎度ありがとうございます。

253:羊のうた
06/04/11 01:16:26
高城一砂(かずな)は幼少期の記憶が曖昧だ。
覚えているのは、一つ違いの姉がいたこと。母親が死んだこと。とても古い家に住んでいたこと。
そして今は父親の親友に預けられていること。
開業医だった父が今何をしているのはかは知らないし、どうして他の家に預けられたのかも分からない。
だけど今ではその家にも馴染み、普通の高校生として暮らしている。

例えば、一砂には片思いの相手がいる。同じ美術部の女の子、八重樫。
八重樫は無口で少し変わった女の子だ。いつも美術室で一人で絵を描いている。
だから今日も一砂は八重樫に会うために美術室を訪れる。
絵を描く八重樫と話をしていてふと赤い絵の具を見た一砂は、何故か目眩が。
気分が悪くなりそのまま横になると一砂は夢を見た。
あの古い家で父と暮らしたこと、そして姉らしき小さな女の子がいたことを。
気分が良くなり、家に帰る途中も夢に見たあの古い家のことが気になった一砂は
記憶を頼りに家があった場所に行ってみる。

そこには、昔のままの古い家がやはりあった。懐かしく思い中に入ると、一人の少女と出会う。
どこか一砂と似たその少女は、一つ違いの姉・千砂(ちずな)であった。
今でもこの家に住んでいるという千砂に対し
どうして自分だけ他の家に預けられたのか、父さんはどうしたのかを尋ねる一砂。
千砂は淡々と答える。父親は半年前に亡くなったこと。今では自分だけがこの家に住んでいること。
そして、一砂には普通に生きてほしかったからこそ他人の家に預けたこと。
訝しむ一砂に、千砂は皮肉げな嘲笑を浮かべて言う。
「だって高城の一族は吸血鬼の家系だもの」

254:羊のうた
06/04/11 01:18:53
千砂が言うには、高城の一族は遺伝的な奇病に犯されているのだという。
それは血液内の成分を定期的に補給しないと生きていけない病気。
要するに、血が欲しくなるのだ、と。
そして、その病気に蝕まれて母親は死んだ。自分も同じ病気にかかっている。
「帰って、もうここには来ないで。あたしも吸血鬼よ。何するかわかんないわ」

家に戻って、冷静になって考えてみるが
自分はからかわれたのかもしれないし、本当なのかもしれない。
自分を引き取ってくれた父親の親友の江田夫婦にそれとなく聞くも、知らないと言う。
二人とも自分にとても良くしてくれているが
本当の親子ではないのでやはりどこか遠慮がある。
だから自分に嘘をついているのかも。一砂には分からなかった。

今日も同じように美術室に行った一砂は、八重樫から絵のモデルを頼まれる。
快諾する一砂だが、八重樫から顔色がどうも悪いと指摘される。
そう言えば昨日も何故か立ち眩みを起こした。貧血気味なのかもしれない。
貧血?まさか…。
千砂の言葉が脳裏をよぎる。吸血鬼の一族。血が欲しくなる。貧血。
途端に強烈な吐き気と目眩に襲われた一砂はそのまま倒れ込む。
八重樫が名前を呼ぶ声が遠くから聞こえる。千砂は一砂は発病しなかったと言った。
だから違う家に預けたのだと。だけどもし…。

気がつくと、そばには心配そうな顔をした八重樫が。
体調が悪いのに無理をさせてゴメン、と謝る八重樫に違うと言いたくなる。
だけど何を説明すればいいのか分からない一砂は
明日も来るから、と言い残し逃げるように美術室を去った。

255:羊のうた
06/04/11 01:20:40
確かめなければいけない。決心した一砂は再びあの古い家を訪れる。
どうしてここに来たのか、と詰問する千砂にあの病気について詳しく聞く。
それは発病した者の末路。元は名家だった高城家はこの奇病のせいで没落。
大抵の人は病気によって精神的に追いつめられ発狂して死んでしまう。
あるいは自殺してしまう。
何故なら、定期的に凶暴なまでに血が欲しくなってしまう発病者は
世間的に危険な人物だから。弱者だから。

それを聞き、一砂は項垂れながら千砂に告白する。
少し前から、頻繁に立ち眩みが起こること。そして、自分じゃない何かが暴れそうになること。
それはつまり…。
いつか自分は人を襲うかもしれないと怯える一砂に、千砂はある薬を渡す。
理性がやばくなった時に飲むように、だけど決して飲み過ぎないように。
何の薬かと問おうとすると、丁度一人の男が高城の家を訪れる。
その男は水無瀬と名乗り、父親の古い知り合いなのだという。
そして体の弱い千砂の主治医なのだと。
とりあえず家に帰った一砂は、その日夢を見た。
八重樫の首筋に噛みつき、血を啜る夢を。そして千砂に優しく抱擁される夢を。

いつも通りに学校に行った一砂はいつも通り過ごしていた。
だけど自分だけはいつも通りではない。自分はもう普通の人間ではないのだ。
いつ人に襲いかかるか分からない危険人物。それが自分だ。
昨日見た夢を思い返した一砂は、八重樫に頼まれたモデルを断ることにする。
それを聞いた八重樫は、悲しそうな顔をして理由を尋ねる。
どうしてもう来れないのか。だけど理由を言える訳がない。
ましてや自分が吸血鬼だからだなんて。
追い込まれた一砂はつい「笑わない女は嫌いなんだ」と言ってしまう。
それを聞いた八重樫は美術室を飛び出し、一砂は一人自己嫌悪に浸る。

256:羊のうた
06/04/11 01:22:52
もうどうすればいいのか分からず、一人帰り道で佇む一砂をあの“黒い”発作が襲う。
酷い頭痛。酷い吐き気。そして―。
耐え難い苦しみに、千砂から貰ったあの薬を飲もうとする。
だけどそれを飲んだらもう戻れない気して、どうしても口にできない。
どうすればいいのか。意識が薄れていく中、いつの間にか目の前に人が。
それは千砂だった。
発作が起きていると知った千砂は、おもむろに自分の腕をガラスで切って血を流す。
「どうしたの、飲んでいいのよ」そう言って腕を伸ばす千砂の顔は何故か今にも泣き出しそうだ。
「あきらめて、こっちに来なさい。こっちに来て…、一砂」
そして一砂はまるで誘われるように千砂の病的なまでに白い腕に口づけをした。

「どう、気分は?」「嘘みたいに落ち着いた」
何故かとても嬉しそうな微笑を浮かべる千砂は、一砂に昔のことを語る。
千砂が発病したのは三つの時だった。そして、千砂が最初に血を飲んだのは父親の血だった。
それからというもの、千砂は発作が起きる度に父親の血を飲んだ。
その度に父親の腕に生傷が増えていった。

父さんがいたからあたしは生きてこれたの。父さんがあたしを必要としてくれたから。
でも、父さんが本当に必要としていたのはあたしじゃない。
父親は千砂の母親のことをとても深く愛していた。
だから、母親が死んだ時、父親は千砂を代わりに溺愛することで立ち直れた。
あたしは、父さんにとって母さんの身代わりだったのよ。
そう語る千砂の表情は暗い。
そんな千砂に、一砂は言う。
「また家に行っていいかな?」「なに言ってるの?あなたの家じゃない」

257:羊のうた
06/04/11 01:27:10
自分が本当に吸血鬼になったのだと自覚した一砂は、悩み始める。
自分はここに居ていいのか、と。
例えば本当の子供のように愛してくれる江田夫婦の家に。
例えば笑い合える友達や好きな人がいる学校に。

一方、千砂は高城の家で水無瀬の診察を受けていた。
千砂の腕に切り傷があることを知った水無瀬は、一砂が発作を起こし千砂の血を飲んだことを知る。
その事に対し、水無瀬は静かに千砂に言う。
「君は第二の父親を見つけたんだ」
かつて父親が死んだ母親の代わりに千砂を愛したように
千砂は死んだ父親の代わりに一砂を愛そうとしているのではないか、と。
千砂はそれを真っ向から認める。自分には父さんしかいなかったから。
それを聞き、水無瀬はどこか諦観の表情を浮かべながら独白する。

かつて水無瀬は千砂の父親の教え子だった。
頻繁に高城の家にやって来ていたからこそ、千砂と父親のいびつな親子関係に気付いていた。
だから、水無瀬は千砂を父親の呪縛から解放してあげたかったのだ。
だけど、父親が死んだ今でも千砂は父親の影に捕らわれている。
僕の入り込む隙間なんてない。先生が死んだ今でも…。

水無瀬が去り、誰もいなくなった家で千砂は父のことを思い返す。


258:羊のうた
06/04/11 01:28:39
母親が亡くなり、いつか人を襲うかもしれない千砂を施設に預けるよう祖母に勧められる父親の後ろ姿。
「あの子は生まれてきてはいけなかったのよ」

桜の樹の下には死体が埋まっている。そんな話を信じて庭の桜の樹の下を掘り続ける幼い千砂。
だって、桜の樹の下には死んだ母親が埋まっているかもしれないから。
だからこそ綺麗な花が咲くんだって。
「違うよ、お母さんはそこじゃないよ」
そう言って千砂を抱きしめる父親は泣いていた。声を殺して震えながら。
千砂は自分のことを忘れ、父がかわいそうで泣いた。
そして、それが始まりだった。

父は母親によく似た千砂を必要とし、千砂には必要とされている充足感が必要だった。
だから、例えそれが禁じられたものだとしても千砂は盲目的に父親を愛した。
だけど、結局は父親も千砂を残して逝ってしまったのだ。
そして、この町には父親にとてもよく似た一砂がいる。
私はまだ父さんの影から逃れられない。
千砂は一人、静かに声を殺して泣くのだった。

259:羊のうた
06/04/11 01:30:56
一砂は誰も傷つけないように、いつ発作が起きても大丈夫なように
学校でも友達や知人と適度に距離を置いて生活していた。
そして八重樫とも。
だけど一人、美術室を訪れた一砂は、八重樫が描いた描きかけの自分の絵を見つける。
自分はどうすればいいのか。守りたかったから遠ざけたのに、遠ざけたから八重樫を傷つけている。
俺は…。その時、机に腕が当たって、机の上に乗っていた絵の具の瓶を割ってしまう。
その絵の具の色は、血のような、赤。
真っ赤だ。
それを見た一砂は発作を起こす。動悸、息切れ、目眩、頭痛。
千砂の忠告を思い出す。「今度は薬を飲みなさい」
すぐさま鞄から薬を取り出して、飲む。
早く効いてくれ…。でも血の臭いが頭から離れない。
こんな薬で抑えたって、いったいいつまで続ければいいんだ…。

丁度その時、八重樫が美術室を訪れる。
具合が悪そうに蹲る一砂に駆け寄る八重樫。それを一砂は厳しく拒絶する。
何をするか分からないから。
だけど八重樫は理由が分からず悲しそうに涙を流す。
どうして自分を拒絶するのか。どうして変わってしまったのか。どうして。
良心の呵責に耐えきれなくなった一砂は八重樫に全てを打ち明ける。
自分は奇病に犯されていること。その病気は血が欲しくなること。
そして血が欲しくなると何をするか分からなくなること。
だから俺には近寄らないでくれ。
それを聞いた八重樫は、美術室を去っていった。

残された一砂は、朦朧とする意識の中、血を求めて高城の家に向かった。
どうも一砂には、あの薬の効き目が薄いらしい。
高城の家の前で蹲る一砂を見た千砂は、やはり悲しそうな
それでいて優しい笑みを浮かべて自らの血を一砂に分け与える。
「あなたを癒すことができるのはあたししかいないのよ」

260:羊のうた
06/04/11 01:37:17
自分が他人の血を啜らないと生きていけないことに、絶望する一砂。
そんな一砂に、自分も必要としてくれる人がいなくなった時は死にたかったと千砂は語る。
そして父親の死因を千砂は静かに語る。

父親は自殺だった。水無瀬宛の遺書に“娘をよろしく”とだけ書き残し、
薬を飲んで、まるで眠るように死んだ。
きっと、父さんは自分に嘘をつき続けることに疲れたのよ。千砂はそう語った。
「あたしにはあなたが必要だわ…。だから生きていて」

こんな自分でも必要としてくれる人がいると知って、安らぎを得る一砂。
そして、いつ発作が起きるか分からない自分はもうあの日常には戻れない。
おじさん達とはもう暮らせないし、学校にももう行けない。
だから、一砂と千砂はこの古い高城の家でたった二人で暮らすことを決意する。

一砂が学校に来ていないことを知った八重樫は
一砂が語った病気のことが本当かもしれないと思い始める。
一砂なら、他人の血が欲しくなるなんて病気にかかれば
きっと他人から遠ざかろうとするだろうから。
その事に気付いた八重樫は、一砂の嘘にもまた気付く。
一砂が自分を拒絶するのは、傷つけたくないと思っているから。
そして傷つけたくないと思っているということは、自分のことを大切に思っているから?
八重樫は一砂の本心を確かめに一砂に会いに行くことに。

261:羊のうた
06/04/11 01:38:44
一砂がいつも使っている電車のホームで運良く一砂に会うことができた八重樫は、
近くの公園で一砂に告白する。
「何を聞いても平気だよ。だってあたし好きだもん、高城くん…」
だから病気のことを詳しく聞きたいと言う。彼女の瞳には迷いがない。
そんな八重樫を見て、何とか拒絶しようとするが、何故か彼女に血のイメージがちらつく。
視界が赤く染まる。八重樫だけは巻き込みたくないのに。
そして発作を起こして蹲る一砂に、決意を秘めた表情で近寄る八重樫。
手にはペーパーナイフ。それで指先を切る。流れ出る血。
「高城くん…、血が、要るんでしょ?」
一砂は言う。他人を傷つける前に消えたかった。だから飲めない。
八重樫は言う。あたしだけは傷つけたくないって言葉を信じたから、だから飲んで。
耐えきれずに八重樫に掴みかかる。八重樫の瞳に怯えの色はない。
その代わりに、赤い、血のイメージが…。
次の瞬間、一砂は意識を失いその場に倒れ込んだ。

病院に運び込まれた一砂は、その病院で医者もやっていた水無瀬の計らいで日射病だと判断される。
もっとも、高城の血の病は心の病。特殊な精神鑑定をしない限り分からないのだと言う。
知らせを聞いて駆けつけた江田夫婦に、千砂は高城の家で一砂と二人きりで暮らすことを話す。
高城の奇病を知っていた江田夫婦は、一砂が発病したのかと危惧するが
一砂が二人には知られて欲しくないことを知っていた千砂は嘘をつきごまかす。
姉弟が一緒に暮らすの自然なことだと話す千砂に
江田夫婦はとりあえず様子を見るといってその場は引き下がった。

262:羊のうた
06/04/11 01:40:55
後日、医者である水無瀬に相談した一砂は、もう八重樫とは会わないことを決意する。
それは、どうして八重樫と会うと発作が起きるのか、という相談。
水無瀬は言う。恋愛衝動と破壊衝動は併存している。
だから、もう会わないほうがいい、と。
見舞いに来てくれた八重樫に結局一度も会うことなく、一砂は退院した。
みんな、忘れて生きなくてはならない。

二人きりで高城の家で暮らすことになった一砂と千砂。
かつて父が使っていた部屋を使い、かつて父が来ていた服を着る一砂は、びっくりする程父親に似ていた。
まるで父が生き返ったかのように。その事に千砂は僅かに動揺する。
表面上は穏やかに暮らす一砂と千砂。
だけど一砂は自分に未来がないことへの不安と恐れから悪夢を見る。
そんな一砂を優しく抱きしめて慰める千砂。
そして告白する。自分はかつて父親に首を絞められたことがある、と。
寝ている千砂の首を絞めて殺そうとした父。だけど殺しきれなかった父。
千砂は抵抗しなかったけれど、どうして父がそうしたのかは分からない。
父親が自殺しのたはそのすぐ後だった。

江田夫婦のマンションに置いたままの自分の荷物を取りに戻った一砂は、そこで江田のおばさんと出会う。
千砂と二人だけで暮らすなんて無理だ、だからこの家に戻ってきなさい。
そう諭すおばさんを、一砂は拒絶した。発病しているから。それを知られてはいけないから。
だから、自分たちは結局他人で、家族ごっこをしているだけだったと口にする。
それは半分嘘で、半分本当の本音。だけど一生言うつもりはなかった。
そのまま口論になり、一砂は江田の家に別れを告げた。
本当の子供のように接してくれたおじさん。本当の子供になるように勧めてくれたおばさん。
ごめんなさい。さようなら。

263:羊のうた
06/04/11 01:43:53
他人を傷つけて切り捨ててまで生きる意味なんて本当にあるのか。
自己嫌悪に苛まされ、うんざりした一砂は、発作を起こしても千砂の血を飲むことを拒否する。
こんな救いなんてない状況でどうして千砂は生きていられるんだ。
そう問いつめる一砂に、千砂は言う。復讐だと。

父さんの為に生きた。なのに、結局父さんはあたしを置いて逝った。
だったら、父さんがいなくなっても生きる。後を追うことなんてしない。
それが復讐だと。
「でも、だったら憎い筈の父さんに似ている俺をどうして助けたんだ」
ただ、あなたの側にいたいと思った。助けたいと思った。例え父さんの身代わりでも。
それだけは本当よ、千砂は泣きながらそう言って、一粒の錠剤を取り出す。
それはかつて父が飲んで自殺した薬。
もし、本当に死にたくなった時にはそれを飲みなさい。
お守り代わりに持つといい、と千砂は一砂に錠剤を渡した。

そして結局、一砂は錠剤の代わりに千砂の血を飲んだ。

264:マロン名無しさん
06/04/11 01:46:40
とりあえず三巻の終わりまで。
続きはまた明日。

そして書いているとアフォみたく長くなったので
長文嫌いの人はスルーの方向でお願いします。

265:マロン名無しさん
06/04/11 01:56:41
>羊のうた
乙です。
久しぶりに引き込まれた。
夢中になってた。
明日買ってこようかなあ。

266:マロン名無しさん
06/04/11 02:38:01
チャンピオンと言う雑誌で載っていると言われる「涅槃姫みどろ」お願いします。

267:羊のうた
06/04/11 10:13:45
学校に来なくなった一砂を心配した八重樫は、どうにか一砂に会おうとするも未だに会えずにいた。
一砂の性格から考えて、もう自分には会おうとしないだろう。
もしかしたら、もう二度と会えないかもしれない。
そう思った八重樫は一人帰り道で泣く。そこを偶然千砂が通りかかる。
病院で会って千砂が一砂の姉だと知っていた八重樫は、千砂に伝言を頼む。
新学期、学校で待っている。ずっと待っているから、と。
そんな八重樫に、千砂は冷たく答える。
もう一砂には会わないで欲しい。何故なら、一砂はあなたに怯えているから。
あなたを傷つけるかもしれない自分に怯えているから。
誰かを傷つけたら、私たちはお終いなのよ。
「それでも私、高城くんの力になりたいです」
「一砂を癒せるのは同じ苦しみを持った私だけよ。あの子を護れるのもね」
そう言って立ち去る千砂。その場で静かに涙をこぼす八重樫。

一砂は八重樫を遠ざけることで守った。
そして千砂も同じ理由で、子供の頃から他人と必要以上に親しくなろうとはしなかった。
千砂は一人だった。
「おかえり」「…ただいま」
でも今は家で一砂が待っている。

268:羊のうた
06/04/11 10:15:25
千砂…桜の樹の下にはね…。だからあんなにきれいな花が咲くのよ…。
ある晩、母親の夢を見た千砂は発作を起こす。
うなされる千砂の声に気付いた一砂は、水無瀬を呼ぼうとするが千砂は拒絶する。
すぐに良くなるから、と。
そしてうなされながら、一砂に語りかける。
お願い、わたしを必要として。ずっとわたしの傍に居て。もうわたしを独りにしないで…。
そんな千砂を一砂は抱きしめる。かつて父親が千砂にしたように。

落ち着いた千砂は、一砂に昼間八重樫と会ったことを告げる。
彼女が一砂に会いたがっていたことも。でも、高城の家の場所は教えなかった。
その理由の一つは、高城の秘密を守るため。
だけどもう一つは、怖かったから。何だかとても怖かったから。
「あの子に会いたい?」
その質問に答えず部屋を出て行こうとする一砂に、千砂は無理矢理口づけをする。
そして泣きながら告白する。

わたしは、父さんと同じことをしようとしている。
死んだ父さんの代わりに、一砂を縛ろうとしている。
一砂を救いたいなんて、結局は詭弁で、本当は父さんに似ている一砂の傍に居たいだけ。
人形でも、母さんの身代わりでもいい、私はただ父さんに傍に居て欲しかった。
「俺が、ずっと傍に居るよ」
全てを吐き出した千砂は、いつもより一回り小さく見えた。

269:羊のうた
06/04/11 10:18:05
千砂の心に触れることができた一砂は、これからは千砂を守って生きていこうと決意する。
だからこそ、千砂の病気のことをもっと知っておかなければならない。
千砂は高城の奇病だけでなく、他に…。

千砂の主治医である水無瀬を捕まえて、詳しく聞くと、千砂は生まれつき心臓が弱いのだという。
そして、血の発作を抑えることのできるあの薬。
あれは常用すれば心臓に負担がかかるのだと。
だから、あの薬を飲み続ける限り、千砂はいつかきっと…。
でも、千砂は父親以外の血を決して飲もうとはしなかった。
薬で発作を抑える以外手段がないのだと。
本当は僕が先生の代わりに血をあげたかった。だけど彼女は僕の血を飲もうとはしなかった。
でも、先生に似ている君の血なら彼女は飲むかもしれない。
水無瀬を一砂にそう告げた。

千砂の父親への深い愛憎を知った一砂は
父親に似ている自分の存在が千砂を癒すどころか逆に苦しませているのかもしれないと思う。
だけど、一砂は千砂に惹かれ始めていた。
そしてまた千砂も。

270:羊のうた
06/04/11 10:20:25
姉弟以上に惹かれ合い始めた一砂と千砂。
夜空に浮かぶ月を見ながら、二人は寄り添うように再び口づけをする。
その瞬間。一砂は発作を起こす。いつもより激しい発作を。
まるで意識が飛ぶように。黒い衝動が。
落ち着くように言う千砂の首筋に、一砂は抱きしめるように噛みついた。
そしてそのまま血を啜る。だけど、千砂の表情はどこか恍惚としていた。
「もっとわたしの血を求めて…。わたしの血があなたの血となり骨となる…」

我に返った一砂は千砂に謝る。そんな一砂に千砂は嬉しそうに言う。
気にしなくていい。わたしの血があなたの肉体の一部となる。
これ以上の結びつきは無いわ。絶対に破られない約束よ。
「それなら、何故千砂は俺の血を求めないんだ」
やっぱり、俺じゃだめなのか?俺は身代わりだから、似ていてもやっぱり父さんじゃないから。
俺の“渇き”は千砂にしか癒せない。千砂が父親に対してそうであるように。
父さんの代わりじゃなく千砂に必要とされたいんだ。

自分の父親に嫉妬することになった一砂に対し、動揺を覚えながらも千砂は言う。
「必要としているわ」
与えられるだけだったわたしが初めて与える喜びを知ったわ。
一砂には父さんと同じことをしたくない。それでは父さんと同じになってしまう。
一砂にわたしと同じ想いをさせられない。

271:羊のうた
06/04/11 10:21:46
一砂が学校に来ない日々は続いていた。
もう会えないかもしれない。それでも八重樫は諦め切れずにいた。
以前一砂が入院した病院に行き、水無瀬に会って一砂の居場所を聞こうとする。
八重樫が一砂の病気のことを知っていると知った水無瀬は、忠告する。
発病してしまった以上、彼はもう今までの生活と決別しなくてはならない。
だから忘れなさい。彼の為にも。傍に居ても何もしてやれないのは、会えないより辛いことだと思うがね。
「会えなくてもいいんです。一目遠くから姿を見ることができれば、それでいいんです」
「辛くないのかい?」
「忘れてしまったら、もっと辛い」
涙を浮かべ、それでも真摯に言う八重樫、水無瀬は根負けして一砂の住所を教えることに。

その頃、高城の家では千砂が発作を起こしていた。
もともと体が弱い千砂にとって凶暴な衝動が起きる発作が長く続くと命に関わる。
自分の腕を噛み切り、自分の血を飲むように勧める一砂。
だけど千砂はどうしても一砂の血を飲もうとはしない。
一砂の血を飲むということは、一砂を父親の身代わりとすることだから。
そしてそのまま千砂は意識を失った。
連絡を受け駆けつけた水無瀬は千砂を無理矢理入院させる。
これ以上発作を起こすと千砂の体が耐えられないかもしれないから。

千砂を水無瀬に預け、一旦家に戻った一砂を待っていたのは八重樫だった。
会うつもりはなく、心配だったから遠くから様子を見たかったと話す八重樫を
一砂は冷たく突き放す。他にどうしようもないから。
「俺は大丈夫だから、俺のことはもう心配しないで忘れて欲しい」
「だけどわたし、忘れるなんてできないよ。傷つけられてもいいから一緒にいたい」
もう姿を見せないでくれ。一砂はそう言い残し逃げるように家の中に入っていった。
残された八重樫に、前に千砂に言われた言葉が響く。
「一砂を癒せるのはわたしだけよ。あの子を護れるのもね」
八重樫は耳を塞ぎ、泣きながら帰って行った。

272:羊のうた
06/04/11 10:24:00
病院で目を覚ました千砂に、水無瀬はもうあの家には帰したくないと告げる。
あの家に戻っても同じ事の繰り返しだ。
一砂の血を拒むことで、父親を断ち切れると思っているだけだ、と。
「君を失いたくない。だから今は僕の言う事を聞いてくれ」
そんな水無瀬に千砂は言う。
わたしに残された時間があとどれくらいなのかはもう知っている。だからこそ、一砂の傍に居たいのだと。
この体がどうなっても、一砂の血は飲まない。そうすれば父親から解放されるから。
そして結局千砂は高城の家へと戻っていった。
水無瀬は自嘲気味に独白する。
最初から分かっていた。最初から手の届かない彼女だったから、だからこそ僕は…。

そしてまた、高城の家での二人きりの生活が始まった。
寄り添うように、静かで穏やかな生活が。
千砂は一砂には内緒で発作が起きる度にあの薬を飲んで抑えていた。
一砂の血を飲む訳にはいかないから。
そして自分に残された時間が少ないからこそ、
千砂は一砂にかつて彼がいた日常に戻って欲しいと思うようになった。
自分がいなくなっても大丈夫なように。
そこで、千砂は一砂に学校に行ってみるように勧める。
幸い、一砂はここ最近大きな発作を起こしていなかった。
千砂に強く勧められ、結局一砂は学校に行くことに。

273:羊のうた
06/04/11 10:27:09
もう戻れないと思っていた場所。だけどまた戻って来れた。
嬉しく思う反面、一砂はなるべく八重樫に会わないように避けていた。
八重樫もまた、一砂が自分と会おうとしないなら、自分からは会えないと一砂を避けていた。
そんな中、偶然赤い絵の具を見てしまった一砂は発作を起こすことに。
このままもし誰かを傷つけたら…。
一砂はそのまま人気のない校舎裏に逃げ込み、蹲る。
やっぱり無理だったんだ、普通の生活なんて、俺にはやっぱり…。
頭痛と目眩に襲われながら、一砂の意識は薄れていく。

そこに、八重樫がやって来る。校舎裏に走り去る一砂を見かけて、発作が起きたと気付いたのだ。
前と同じように、カッターナイフで自分の指を切ろうとする八重樫の手をはね除ける。
「どうして分かんないんだよ。俺はあんたにそんな事を望んじゃいない。俺のことを忘れて欲しい。それだけだ」
自分に構うことを頑なに拒絶する一砂に、そのまま抱きつく八重樫。
赤い、血のイメージが。
「離れろ、八重樫!」「いやっ、離したらもう二度と高城くんと会えないもん」
八重樫の匂い…、微かに甘い…。
一砂の脳裏を過ぎるのは八重樫と初めて会った頃のこと。

初めて見たのは放課後の美術室だった。いつも誰もいない美術室で絵を描いていた。
おとなしくてあまり友達もいなくて、笑わないそのこの事が気になって仕方なかった。
どうしていいか分からないからずっと遠くで見てた。
自分の感情が何なのかもよくわからなかった。気付いた時にはそのこは近くにいて俺を見ていた。
だけどその時にはもう、俺はそのこの近くにはいられなくなっていた。
「忘れるなんて、できるわけない」
「…いいよ」

一砂はゆっくりと八重樫の首筋に口を当て、そのままキスをするように噛みついた。

274:羊のうた
06/04/11 10:28:59
一砂が我に返ると、目の前には首筋に手を当て、そこから血を流す八重樫が。
それを見て、項垂れながら一砂は告白する。
わかっていたんだ、発病したときから…。本当に俺が求めているのは誰の血かを…。
「だけど…ごめん、俺の気持ちは変わらない。やっぱり巻き込むことはできないよ」
「あたしが望んでも?」
ずっと待ってる、あたしの気持ちも変わらないよ。
二人は少しの間だけむつみごとのように手を繋ぎ、そのまま別れた。

一方、千砂の元には一人の女性が訪れていた。
風見と名乗る女性は以前、開業医をしていた千砂の父の下で看護師をしていたと言う。
そして、どうして先生が自殺したのか、その理由を知りたい、と。
その執着ぶりから、千砂は風見が父親に惚れていたことを見抜く。
そして、自殺の理由を調べていく内に、風見は高城の奇病のことにも辿り着いていた。
そんな風見に、千砂は父の自殺の理由を語る。
父は母を深く愛していたこと。だから母が死んでその代わりに自分を愛したこと。
だけど自分を騙し続けることに疲れて自殺したこと。

それを聞き、風見は少し不審に思う。何故なら、千砂の母は亡くなったことにはなっていない。
風見はいけないと知りつつ、恩師の自殺の理由を知るため高城家の戸籍を調べていた。
そこには、千砂の母である百子は十四年前に失踪したことになっている。
それを聞き、ひどく動揺する千砂。
自分は確かに母が死ぬところを見た。桜の樹の下で手首を切って。
優しかった母。綺麗だった母。母が大好きだった。だけど―。
記憶の底に、思い出してはいけないことがある。
次の瞬間、千砂は発作を起こす。
自分の命を縮める薬を飲み、発作を抑える千砂。
それを見た風見は、ちゃんとした病院で、根気よく治療すればいつか治ると助言する。
だけど、千砂はその提案を拒絶する。
何故なら、高城の一族は畏怖の目で見られながら生き長らえるより、普通の人間として死ぬことを選んできたから。

「わたし達は羊の群れに潜む狼なんかじゃない。牙を持って生まれた羊なのよ」

275:羊のうた
06/04/11 10:32:08
それ以降、千砂は何故か母の事を思いだそうとすると発作が起きそうになる。
まるで、思い出してはいけないみたいに。
一砂もまた、八重樫の血を飲むという禁忌を犯してしまった。
だけど、二人で生きていくしかない。
そんな中、再び千砂が発作を起こし、意識を失ってしまう。

千砂は夢を見ていた。
それは幼い頃の夢。母が生きていた頃の夢。
千砂の母も、高城の病気で苦しんでいた。
千砂を愛しているから抱きしめたいが、傷つけないよう遠ざけるしかない。
その矛盾によって心身共に疲れ、苦しみ、少しづつ精神を病んでいった。
そしてある日、とうとう母は疲れ切ってしまった。
「そう、疲れたのよ、もう。ごめんね、千砂…」
そう言って千砂の首を絞める母。「大丈夫、お母さんも後から行くから」
苦しみから、千砂は反射的に傍にあったハサミを掴み、覆い被さる母を退けようとして、そして―。

千砂が目を覚ますと、そこは病院だった。
全てを思い出した千砂は全てに絶望する。
母を殺したの自分だった。その母の死体を桜の樹の下に埋めたのが父。
そんな父を自殺に追い込んだのもまた自分。
かつて祖母が言った通りに…。
「わたしは生まれて来るべきじゃなかったのよ」
そんな千砂を必死に慰め、励まそうとする一砂。
だけど水無瀬が言うには千砂の体はもう限界だった。
後は彼女の体力がどこまで持つのか次第だと。
この日から、千砂の体力は目に見えて衰えていった。
そんな千砂に自分ができるのは、傍にいることだけだ。
病院で死ぬのはイヤ、と言う千砂の望みを叶えるために自宅で療養することに。
一砂は付きっきりで看病するが、千砂は日に日に痩せていく。
まるで死の色を強めていくかのように。
そして、その日は来た。

276:羊のうた
06/04/11 10:34:16
ある晩、とうとう千砂が発作を起こしたのだ。
死に直面した千砂は、最後に一砂に告白する。
あなたに会えたから、わたしは父さんの影から逃れることができた。
「あなたを、弟でも、父さんの代わりでもなく、愛したわ。本当よ、命をかけて。ありがとう」
「俺は後悔なんかしていない。千砂に会えた事も。千砂を愛した事も」
「傍に居てくれてありがとう。同情でも嬉しかった」
そう言って微笑む千砂に、一砂は否定する。
同情なんかじゃない。千砂と居たのは俺がそうしたかったからだ。
同情でも、千砂の血が欲しかったからでもない。一人の人間として千砂に惹かれたからだ。

「俺は…千砂を選んだ」
「それ以上の言葉は無いわ…」
「証明しようか」
一砂はそう言って一粒の錠剤を取り出す。
それはかつて父親が自殺した錠剤。以前、お守り代わりに千砂が一砂に渡した錠剤。
「千砂がいなくなったら…これを使う」
千砂は必死に一砂を止めるも、一砂は微笑みながら答える。
実は一砂の病気が全然良くなっていないこと。だから。
「俺は千砂がいないとだめなんだ。俺も行くよ」
そして、二人は寄り添うように手を繋ぎ、まるで眠るように横たわり―。

277:羊のうた
06/04/11 10:36:51
数ヶ月後―。
高城一砂はここ一年の記憶がない。
知っているのは、自分がある薬によるアレルギーで意識不明の重体だったこと。
その後遺症でここ一年間の記憶がなくなっていること。
そして今はリハビリ中だということ。
だけど、片思いの女の子、八重樫が頻繁に見舞いに来てくれるのでそれでいいかと一砂は思っている。

江田夫婦もそれでいいと思っている。
一砂が失われた記憶を取り戻せば、また苦しむことになる。
だけど、何かの拍子で一砂の記憶が戻っても、また病気が再発してもやり直せる。
今度こそ本当の親子になれると思うから。

水無瀬は八重樫に語る。
彼女の存在は僕の人生に色濃く影を残しながら、実体は決して手に入らなかった。
そういう生き方を僕は選んだ。僕は絶対に消えない影を手に入れたんだ。

一砂が退院の日、八重樫は迎えに行った。
屈託なく笑う一砂を見て八重樫は思う。
千砂さんの死は、きっと高城くんの一番深いところにしまわれたんだ。
全てを彼が思い出した時、わたしは彼女に勝てるだろうか。
この先彼が失った一年間を思い出すことがあるかもしれない。
“その時”をわたしは恐れない。ここから始めればいいのだから。

羊のうた 終わり

278:マロン名無しさん
06/04/11 15:14:16
記憶喪失オチか
エリア88みたい

279:マロン名無しさん
06/04/11 17:30:49
羊のうた乙!
明るすぎも無く暗すぎも無いオチがいいなぁ
もっと救いようの無いオチなのかと思ってた
最後の錠剤をちゃんと飲んだ一砂がよいです
ロミオとジュリエットのラストみたいだなぁと思ったり
前々から絵が気になってたから買おうかな…

280:マロン名無しさん
06/04/11 20:17:45
「7SEEDS」予約しまーす。
なるべく早く書き上げたいと思います。

281:280
06/04/11 20:21:49
うあー、ごめんなさい、やっぱり前言撤回しますorz
大好きな漫画なのでぜひまとめたかったのですが、自分には無理ということが五分で判明しました…。
リク主さん、アホで本当にすみません。

282:マロン名無しさん
06/04/11 21:04:08 +Vtt5+Bu
羊のうたありがとうございます!!!前々から気になってたんです!絵は好きだけど表紙見るかぎり暗い?とか思ってたらまさか吸血鬼うんぬんの話とは!!助かりました!本当にありがとうございます

283:マロン名無しさん
06/04/12 15:09:21
なんか、まとめサイトが無くなってるみたいだが
◆ncXKkmcQGA氏はだいじょうぶじゃろか。色々お忙しいようだが。

284:マロン名無しさん
06/04/12 16:00:48
清原なつの「花岡ちゃんの夏休み」予約します

リクの人に聞きたいんだけど、花岡ちゃんシリーズって全部で5本あって、
そのうち「花岡ちゃんの夏休み」のタイトルは1本だけなんだけど、
どこまで知りたい?

285:マロン名無しさん
06/04/12 16:21:13
>>284
ありがとうございます!
できれば5本全部知りたいです。

286:マロン名無しさん
06/04/12 20:59:45
>285
了解です

287:マロン名無しさん
06/04/12 23:47:47
皆さん乙です。どうもご心配をおかけしてるようですみません。
一応元気は元気です。

とりあえず新サイト。

URLリンク(malon.my.land.to)

前にも書きましたが、hptが消されたのは、一部削除してくれと言われてたのに結果的に
無反応だったから(基本的にメールみないから気づかなかった)ということです。

また消されるのもアレなので、指定されたファイルは消してます。
書き手さんには大変申し訳ありませんが、ご了承ください。

288: ◆ncXKkmcQGA
06/04/12 23:48:47
またトリップ忘れたorz

289:マロン名無しさん
06/04/13 00:11:09
どれを削除しろと言われたんですか?

290:マロン名無しさん
06/04/13 00:49:55
例のアレでしょ
「は」の項目から無くなってるし

291:マロン名無しさん
06/04/13 01:23:54
やつはまだ粘着してたのか!

>287
乙ですー

292:マロン名無しさん
06/04/13 01:25:49
管理人さん乙
何が無くなったのかわかんねえな

293:マロン名無しさん
06/04/13 02:38:10
メロがなんで死んだか教えてくれ

294:マロン名無しさん
06/04/13 11:16:48
>287
一部削除なんてもって回った言い方すんなよ。まーた粘着されるぞ。
ちゃんとサイトのトップに経過やらなんやらちゃんと一から十まで書いて
貼っておかないと。次スレからはテンプレにも記入して。

まああの作者はふたばの二次裏で「壷住人は死ね」と発言した程だからな。

295:マロン名無しさん
06/04/13 12:30:02
え。あれって信者が粘着してたんじゃないの?
まさかまさか作者本人なのか?
あーでもそうか、本人でもないのにクレーム入れにくいか・・・

296:マロン名無しさん
06/04/13 12:38:02
>295
信者なのか、幻冬社の人か(実際同じ作者の他社が版権持っている
作品は削除されていない)、はたまた船戸明里本人かは管理人しか
分からんので決め付けイクナイ。

297:マロン名無しさん
06/04/13 20:31:19
サイト内に文章を上げずに「スレ○つ目のレス番××参照」とだけ
書いておけば?こうすれば規制にもかからない。

298:マロン名無しさん
06/04/13 21:34:50
「あ」の項目のまでなくなっているってことは作者じゃない?

299: ◆ncXKkmcQGA
06/04/13 22:55:44
ごめん、最初からちゃんと書いておけばよかったね。

削除要請があったのは
Honey RoseとUnder The Roseとライナスくん。それ以外で消えてたらこっちのミス。

鯖屋からメール来たので、そっちにどこから連絡行ったかは知りません。
しかし、そのままにしておいたら同じことが起こるだろう、というのは想像に難くないと思います。
なので書き手さんには本当に申し訳ありませんが削除させて頂きました。
最善とは言えないでしょうが大人の対応ではあるかと思います。ご理解ください。

300:マシュマロ通信
06/04/13 23:03:28

マシュマロ通信(タイムス) 山本ルンルン
2005年6月時点で9巻まで発刊

マシュマロタウンの学校に通っている新聞部の少年少女達の話。
サ○エさんみたいに一話完結モノで年を取らない永遠の学生。
『ポップでキュート』という言葉を絵に描いた様な
可愛らしいイラストのフルカラーコミック。
何でもかんでもネタになってるので、主要な人物の紹介だけということで。

・サンディ・
新聞部の部長で人形・ぬいぐるみ集めが趣味

・クラウド・
お菓子の抽選で当たるぬいぐるみ。の、はずなのに
何故か生きているヒツジぬいぐるみ。サンディが執念で当選してゲットした

・ジャスミン・
素顔に秘密がある高飛車な美少女

・シナモン・
メルヘン大好きで、占いに全てをゆだねる占いマニアな少女

・ライム・
女の子にモテモテな美少年だが、
実はいいように扱われてるだけという事に気づいていない

・クローブ・
音楽マニアでパソコンに詳しいメガネくん

301:マロン名無しさん
06/04/13 23:13:25
>299
しかしこの後これらの作品に対する希望が来たら
またいちいち説明しなきゃならんのか?だったら
最初からテンプレとまとめサイトのトップに
デカデカと「船戸明里作品はご遠慮下さい」と
書いておくか297の言うようにスレ、レス番号を明記
するかどっちかにしておいた方がいいと思う。
常々このスレの存在を苦々しく思っている他の
作家がこれ幸いと同じ事をするという事態にも
なりかねん。

因みに自分は297に賛成。これなら鯖屋でも
おいそれと手は出せない。

302:マロン名無しさん
06/04/14 02:27:56
>>300
乙です
あのヒツジそうだったんだ・・・弟か何かだと思ってた

「神恭一郎事件簿」をどなたか教えてください

303:花岡ちゃんの夏休み
06/04/14 21:03:29
清原なつの「花岡ちゃんの夏休み」シリーズ投下します。

最初に。
「花岡ちゃん」は5本の短編集です。
タイトルは順に
「花岡ちゃんの夏休み」
「早春物語」
「アップルグリーンのカラーインクで」
「青葉若葉のにおう中」
「なだれのイエス」
です。

このうち、「アップルグリーンのカラーインクで」は花岡ちゃんが脇役の話。
「青葉若葉のにおう中」は花岡ちゃんにそっくりなキャラが登場する話です。
以下コミックス等収録順にあらすじを投下します。

304:花岡ちゃんの夏休み
06/04/14 21:04:52
「早春物語」

前作の続編。ゆるゆると付き合いが続いている蓑島と花岡ちゃん。
その蓑島に美人で才女の笹川華子が目を付けた。華子は蓑島にアプローチをかける一方、
花岡ちゃんをけん制する。
いつも恋ばかり追っているようにみえる華子に、花岡ちゃんは「人生の意義を考える事は
ないのか」と質問。華子は落ち着いて答える。
「その問の答えは……ないわよ」
「何のために生きるか課題が与えられていたら
 あなたはその通りに生きるつもりなの?」
格の違いを見せつけらた花岡ちゃん。多大な葛藤の末、蓑島から身を引くことを決意する。

花岡ちゃんに身を引くことを告げられ、彼女の葛藤をほぼ正確に推察した蓑島。
どう慰めてやろうと考えるが、そこで華子と偶然出会い、つい華子を優先させてしまう。
しかし楽しいはずの美女との会話にも身の入らない蓑島。結局華子をフッて花岡ちゃんの
元へ。

その頃花岡ちゃんは、公園で1人雪だるまを作っていた。
心の中で、彼女を急き立てるように浮かび続ける「なぜ」という疑問。本当は1人で
答えを探すのに疲れた。蓑島の助けが欲しい。でも言えない。
そんな気持ちを抱えつつ、蓑島に背を向け延々と雪だるまを作り続ける花岡ちゃん。
蓑島は両手を広げて言う。
「くやしかったらここまでおいで」
花岡ちゃんはその胸に飛び込んでいった。

305:花岡ちゃんの夏休み
06/04/14 21:06:31
「アップルグリーンのカラーインクで」

花岡ちゃんの友達の美登利と、その幼なじみのおぎちゃんの話。
美登利は芸大1回生。おぎちゃんの通う大学には入れなかった。

ある日美登利は、同じ大学の笹川華子がおぎちゃんに言い寄っているのを知る。
しかし美登利は「おぎちゃんはおぎちゃんで好きな人を見つけ 恋を語ればいい」と
強がる。本当は塩と砂糖を取り違えるくらい動揺しているのに。
気分転換に部屋の模様替えをする美登利。荷物の奥から、昔おぎちゃんに貰った蝶の標本を
見つける。幼い頃、おぎちゃんはアフリカに蝶を取りに行くことを夢見ていたのだ。

おぎちゃんの誕生日の日。おぎちゃんは笹川華子と喫茶店にいた。
華子に「時々遠くを見ているような顔をする」と指摘されたおぎちゃんは、昔アフリカに
蝶を採りに行きたかったと語る。今からでもお金を貯めて行けばいいと言われ、
今の自分の望みが昔とは微妙にずれていることを自覚する。
話が白け、喫茶店を出る2人。その姿を美登利が見てしまった。美登利はおぎちゃんから
逃げるように去る。

美登利への仕打ちを花岡ちゃんに責められたおぎちゃんは、昔を思いながら考えた。
昔、おぎちゃんの夢を知った美登利はアフリカに一緒に行きたがった。もしライオンに
襲われたら死んだふりをすればいいと信じていた。
考えた末、おぎちゃんは、もし美登利が喰われそうになったら、わが身にコショウを
ふってライオンの前に飛び出そう、と決めた。そうしたら神様が蝶の大群を遣わせ、
ライオンの目鼻を隠し、そしてサバンナを導いてくれるだろうと。

翌日。華子に「僕は今日アフリカに行くよ」と宣言するおぎちゃん。
その夜大荷物を抱えて美登利の部屋に忍び込む。荷物の中身は、かつておぎちゃんが
集めていた蝶の標本だった。それらを前に当時の思い出を語る2人。
おぎちゃんが今欲していたのはアフリカ行きの切符ではなく、
過去を優しく語り合う時間だったのだ。

306:花岡ちゃんの夏休み
06/04/14 21:07:28
「青葉若葉のにおう中」

花岡ちゃんにそっくりな容姿の宮嶋桃子が登場する話。

金之助の通う大学に、高校の後輩だった聖子が入学してきた。金之助にとって聖子は、
ずっと大切に慈しんできた存在。また、聖子も金之助を「金さま」と呼んで慕っていた。
その聖子に片思いを寄せる人物が現れた。聖子と同じ学部に入学した宮田玲。
宮田はすさまじい美少年だったが、聖子は歯牙にもかけなかった。そして昔と同じように
日々金之助と仲睦まじく過ごす。

ある日、悪友の宮嶋桃子が金之助の下宿に押しかけた。15回目の失恋のショックを
ぶちまけにきたのだ。収まらない桃子を、金之助は呑みに連れ出す。
呑み屋で、桃子は金之助と聖子の関係を問いただした。金之助は「好きだよ」と答える。
「たぶん最初に出会ったとき、彼女は僕の心の中に芽を出した
 そして今でもみずみずしい双葉のままで僕の中にいる」
「もうお互いに子供じゃないのよ」と桃子に返されるが、金之助は「いつまでも
あのままでいてほしい」と聞く耳を持たない。

やがて酔い潰れた桃子を、金之助は仕方なく自分の下宿に泊めてやる。もちろん何も
なかったのだが、翌朝金之助の下宿を訪ねてきた聖子に桃子を見られてしまった。
走り去る聖子。金之助は後を追わなかった。聖子の中の金之助像を壊してしまったのが
分かったからだ。「聖子をただ慈しむだけの金之助」という虚像を。

たまたま走り去る桃子に行き会った宮田は、金之助に会い、それを悟る。
そして聖子を訪ね「たぶんあの人とは違う意味で」愛してると告白する。

季節はめぐる。
再び出会った聖子の隣には宮田がいた。聖子は昔と同じように微笑み、「金さま」と
呼んだ。だが、金之助は昔と同じ微笑みを聖子に返さなかった。
”君はもう僕の城には住めない 僕はつみ木の城をこわしてしまったんだ”
今、春はさかり、緑が目にしみる。

307:花岡ちゃんの夏休み
06/04/14 21:08:22
「なだれのイエス」

花岡ちゃんシリーズ最終話。
ある冬の夜、花岡ちゃんの家に蓑島の友人の遠野から電話が入る。蓑島が学内で雪崩に
会い、遭難したというのだ。
花岡ちゃん達の通う大学には「みやもり坂」という急な坂があり、毎年冬になると
怪我人が出ていた。そこで雪崩が起き、蓑島が巻き込まれたという。
現場に駆けつけた花岡ちゃんは、雪の中から蓑島愛用のカツラを発見する。しかし
蓑島自身は発見できず、絶望的な状況。花岡ちゃんはショックで気を失ってしまう。

深夜、遠野はその蓑島からの電話を受けた。雪の中で2時間ほど気絶していたというのだ。
さらに、頭がしもやけになったので四国の実家で療養するという蓑島。
その時、遠野の頭にある計略が浮かんだ。蓑島には長期の休養を進め、さらに「誰にも
連絡を取るな」と言う。うかうかと計略に乗った蓑島は、花岡ちゃんにも連絡を取らず
里帰りしてしまう。

邪魔者を遠ざけた遠野は、花岡ちゃんに「みやもり坂の犠牲になった蓑島のことを映画に
しよう」と持ちかけた。遠野は映研所属なのだ。花岡ちゃんはそれを了承。蓑島のカツラを
かぶり、悲劇のヒロインを演じることに。

映画の内容は、花岡ちゃんが雪の中からカツラを見つけるシーンから始まり、やがて
『みやもり坂にリフトを設置しよう』と学生運動を起こす、というもの。
「この映画作りはキナ臭い」との笹川華子の忠告も聞かず、与えられた役を無心に演じる
花岡ちゃん。アジテーションのシーンを撮り終え、ふと周囲を見渡すと、リフトの話を
真に受けた学生達が本当に学生運動を起こしていた。その熱気に押され、花岡ちゃんは
さらに扇動役を演じ続ける。

308:花岡ちゃんの夏休み
06/04/14 21:08:57

そんな時、蓑島が実家から戻ってきた。蓑島の姿を見つけた花岡ちゃんは役を放り出し、
なぜか蓑島から逃げ出す。その花岡ちゃんを華子が捕まえた。花岡ちゃんは蓑島が
生きていたというわりに暗い顔をしていた。
花岡ちゃん「この場合どんな顔をしたらいいかわかんないの!」
華子「いちおうハッピーエンドじゃないの。うれしい顔なさいよ」
花岡ちゃんは素直にうなずき、追いかけてきた蓑島を笑顔で迎える。いちゃつきだした
2人に華子はあきれ気味。

一方、死んだはずの蓑島を見てとまどう学生達。すべては遠野の策略であったことを知り、
遠野に詰め寄る。当然学生運動は瓦解した。
実は、遠野もかつてみやもり坂で怪我をした1人だった。高校時代有望なスプリンター
だった遠野は、怪我のために夢を諦めざるをえなかった。だからこれ以上怪我人を
出さないようリフトを作りたかったのだ。

学生運動は瓦解したが、映画は最終カットまで撮った。
最終カットは、蓑島のカツラをかぶってアジテーション中の花岡ちゃんの銅像だった。

309:花岡ちゃんの夏休み
06/04/14 21:10:16
以上です

310:花岡ちゃんの夏休み
06/04/14 21:16:33
すいません! すっとぼけて最初の1話を投下し忘れました!

「花岡ちゃんの夏休み」

花岡ちゃんは才女と評判のメガネの女子大生。
夏休み、花岡ちゃんはある本を探していたことをきっかけに、蓑島(みのしま)という
ロンゲ男と知り合う。蓑島は花岡ちゃんと同じ大学で「悪魔のように頭が切れる」と
評判の男だった。
友人のおぎちゃんは「関わらない方がいい」と忠告するが、蓑島との会話が楽しく、
花岡ちゃんは蓑島がよくいる公園に押しかけては議論を仕掛けるようになった。

そんなある日、花岡ちゃんに見合い話が持ち上がった。相手は東大卒のエリート。
友達の美登利に「蓑島のことが好きじゃないのか」と問われるが、「蓑島さんとは
そういう関係じゃないから関係ない」と花岡ちゃんは馬耳東風。見合いを決行する。
しかし見合いの席でも蓑島が気になって身の入らない花岡ちゃん。結局中座して蓑島に
会いに行ってしまう。驚くが、快く迎える蓑島。なんとなくいい雰囲気に。

そこへ突風が吹いた。そして蓑島の麦藁帽とカツラが飛んでいった。実は蓑島には
もう一つ、「ハゲ」という噂があったのだ。ハゲが大嫌いな花岡ちゃんは、蓑島に別れを
告げる。
しかし蓑島を諦めきれない花岡ちゃん。泣き暮らす彼女に、美登利が「花岡ちゃんが
好きになったのは蓑島さんの髪だったの?」と聞く。それをきっかけに、花岡ちゃんは
改めて蓑島の何に惹かれたのか考える。
”好きになったのは 理由なんて分かりません”
”ただいっしょにいたいだけ いっしょにいるとたのしいだけ……”

次の日、花岡ちゃんはまた蓑島に会いに行った。
”人生の意義はまだわからないけれど”、蓑島と一緒にいたいと思ったから。

今度こそ終わりです。

311:マロン名無しさん
06/04/14 22:09:13
詳しく書いてもらえてうれしいです。
ありがとうございます!

312:マロン名無しさん
06/04/14 23:34:44
>>303-310
乙です。

最初の一話を最後に持ってきたのは大正解だ。
臭いセリフの多い恋愛話しか。フーンと読んでいたけど
>雪の中から蓑島愛用のカツラを発見する。
え?カツラ?カツラって何さ?ヒーローはヅラなのか?と俄然興味が沸いた。
最後に最初に一話を読んでツボにきたw
探してみようかな・・・

313:マロン名無しさん
06/04/16 14:55:55
椎野鳥子「天使に聞いて」のストーリー教えてください

314:マロン名無しさん
06/04/17 12:28:01
西原理恵子「うつくしいのはら」お願い致します。

>>280
依頼主ではないけど「7SEEDS」気になってたので残念
冬チームは解凍失敗やら自殺やらで全滅状態だったような。


315:マロン名無しさん
06/04/17 17:00:48
まとめサイトにある「ひみつの階段」をもっと詳しく教えてほしいです

316:マロン名無しさん
06/04/19 01:14:17
エニックス系でやってたカムイって漫画お願いします。
七海なんとかさんって人が連載してたやつ。

317:マロン名無しさん
06/04/19 01:24:42
なんかあいまいだね
検索してはっきりさせてから依頼したほうがいいんじゃね?

318:マロン名無しさん
06/04/19 12:16:41 ey+l9eyw
ヘルシング

319:マロン名無しさん
06/04/20 21:37:50 nQhw7Xem
実験人間ダミーオスカーお願いします。

320:マロン名無しさん
06/04/20 21:53:52
>>319
後で暇ができたら詳細書くよ。
どうでもいいが出来るだけsageる事を心掛けるンだ。

321:マロン名無しさん
06/04/20 23:32:47 VjoyOllC
ギミックお願いします

322:マロン名無しさん
06/04/21 22:18:23
諸星大二郎の「生命の木」を教えてください。

323:マロン名無しさん
06/04/22 01:37:05
>>322
妖怪ハンターの「生命の木」の事なら書くよ

324:マロン名無しさん
06/04/22 04:48:33
諸星作品全部読んだ訳じゃないから、確実な事は言えないが
妖怪ハンターの「生命の木」のことだろうと思って投下。


「妖怪ハンター」こと「稗田礼次郎のフィールドノート」
シリーズについて

異様な事例や奇怪な事柄ばかりに手を出すがために、
学会から異端視扱いされ、マスコミには「妖怪ハンター」
という渾名まで付けられた考古学者・稗田礼次郎の調査
ノートから、彼が関わった事件を紹介していくという
体裁。そのため、稗田はお手紙紹介係なだけで本編には
まったく出てこないという話も有り。
現在、集英社より文庫版が三巻(地の巻・天の巻・水の巻)
講談社より単行本「魔障ヶ岳」発売中。
「生命の木」は集英社文庫の「地の巻」に収録されている。



325:マロン名無しさん
06/04/22 04:51:22
超簡易版

東北に「アダムの他に”じゅすへる”って人間がいた」と
書いてある聖書異伝を信仰してる隠れキリシタンがいると
聞いた青年が、その村を訪れたら殺人事件が起こってた。
死んだのは隠れキリシタンがいる”はなれ”の住人、善次。
カソリックの神父さんに案内されて青年が”はなれ”に
行ってみたら、重太という爺さんと、たまたま調査に来てた
稗田しかいなかった。”はなれ”の住人全員池沼なので、
重太に話を聞いても意味不明。三人で色々考えてたところへ、
善次の死体が消えたという知らせが。それを聞いた重太逃亡。
重太を追っかけていった先の洞窟には、深い穴でうごめいてる
たくさんの池沼が。
稗田と青年は”はなれ”の住人は生命の実を食った
”じゅすへるの”の子孫で、善次は”じゅすへる”のキリ
スト、重太は”じゅすへる”のユダじゃないかと言ってたら
キリストとして復活した善次登場。
「主を冒涜するな」と激昂して攻撃してきた神父をあぼーん
した善次は「おらといっしょにぱらいそさいくだ」と言って
”じゅすへる”の子孫と一緒にでっかい光の十字架となって
消え、「おらもつれていってくだせ」と泣いていた重太は
おいてけぼりになって、神父と一緒に崩れた洞窟の下敷きに。
稗田と青年はかろうじて脱出。
”じゅすへる”の子孫はぱらいそに行けたのかな?って話。



詳しく書いてみたら、結構長くなってしまった上、
あの雰囲気を上手く紹介できないことに気付いてしまったので
簡易版のみ。必要なら詳細版も投下します。

326:322
06/04/23 06:17:22
ありがとうございました。この簡易版で十分です。

327:マロン名無しさん
06/04/23 08:13:01 JRdAZPZt
「ドラえもん+」の5巻に収録されているという「45年後…」という作品のストーリーを教えてください。
できれば台詞も含めて詳細に教えていただきたいです。
よろしくお願いします。

328:マロン名無しさん
06/04/23 17:57:17
さべあのま「モト子せんせいの場合」をお願いします。

329:マロン名無しさん
06/04/24 01:48:04 x5dNFUXP
ぼくらの、ってまとめにもリクにものってないんですけど、需要ありますか?

あるなら好きな作品やし、単行本の範囲で書いてみようとおもうんやけども・・・。

330:マロン名無しさん
06/04/24 02:25:21
>>329
>まとめにもリクにものってない
…のなら今のトコ需要はないけど、今後誰かがそれをリクする可能性はあるから
そん時はぜひ書いてもらいたい。

331:マロン名無しさん
06/04/24 12:20:13
>>329
それじゃ自分がリクエストさせていただきます。


332:マロン名無しさん
06/04/24 12:24:50
出番がキタ

333:マロン名無しさん
06/04/24 12:53:34
荒川アンダーザブリッジをお願いします

334:荒川アンダーザブリッジ
06/04/24 17:00:41
>>333

大企業の御曹司一ノ宮行は、エキセントリックな小学生にズボンを鉄塔に引っ掛けられ、パンツ姿で橋の上にいた。
人に借りをつくるなという家訓に従い、今まで一度足りとも他人に借りをつくらなかった行は、
同じく橋の上で釣りをしていた少女の力を借りずにズボンを取ろうとするも、鉄塔もろとも川に落ちてしまう。
命の恩人というヘビーウェイトな借りを、命を救ってくれたホームレスの少女に返そうとするも、家は必要ないという。
自ら金星人を名乗った少女の願い、「恋をさせてくれないか」を叶え借りを返すため、橋の下で暮らすようになった行。

他にも人がいると分かり、電波でない人の存在を期待するも、
河童の格好をし、自分は河童だと言い張る村長を始め、どいつもこいつも電波ばかり。

掟に従いリクルートと名付けられた行と、恋人であるニノ。
ニノに惚れていてやたらとリクルートに絡む星型のカブリモノをした星。
自称エスパーの鉄仮面兄弟に、白線の上しか歩かない白。
どう見ても男なシスターと、シスターが惚れてる毒舌牧場主マリアなど、個性豊かなキャラたちが橋の下で笑い有り涙有りの物語を繰り広げる。

ちなみに、リクルートとニノの仲は青年誌にも関わらずデートをした程度で、ほとんど進展していない

335:マロン名無しさん
06/04/24 18:18:31
初めて知ったが面白そうだなw
読んでみたくなった

336:ドラえもん+ 「45年後…」
06/04/24 20:22:49
年に二度か三度の、のび太大反省の日がやってきた!
将来りっぱな社会人になるため生活を改めようと決意したのび太だったが
ジャイアンやスネ夫に「またいつものあれだ」「今度の決心は何日続くかな」と笑われやる気をなくす。
いつも通り、漫画読んでおやつ食べて昼寝しようと家に帰ってくると
愛用の座布団や読みかけの漫画が放り出されていたり、おやつが既に食べられていたりと変なことばかり。
イライラして、お気に入りの裏山へくつろぎに行くと、そこには見慣れない中年男性が。
「どうだい、しっかり勉強してるかい?…そうか、きみが勉強してるわけないか。バカなこときいた」
君をよく知ってると言わんばかりの態度に、のび太が相手の名前を尋ねると
男は「わからない?四十五年後のきみだよ」と答える。
「うそだァ、ぼくがそんなオジンになるなんて!」「なにをいうか、だれだって年をとるんだぞ」
そこへドラえもんがやって来た。ドラえもんと老のび太との間ではもう話がついているらしく
22世紀から取ってきた「入れかえロープ」で、のび太と入れ替わって子供時代を体験したいという。
「そうね、なんていえばいいか…遠い昔によんだ本をもう一度よみ返してみたい…そんな気持ちかな」
のび太にも別に断る理由はなく、入れ替わって山を降りるのび太と老のび太。
「なつかしいなあ。なにもかも昔のままだ!」「あたり前でしょ、昔だもの。」
歩きながら、自分が将来ちゃんとやっていけるのか、その不安と疑問を老のび太にぶつけたくなる
のび太だが、「やっぱりいい、聞くのがこわい」と自分で遮ってしまう。
一方の老のび太は、ジャイアンとスネ夫に誘われた野球でエラーして怒鳴りつけられたり
しずちゃんに「ぼくらの息子のノビスケがスペースシャトルで月にハネムーンに行って…」と話しかけて驚かれたりする。
家に帰れば、宿題をしていないことを怒るママを見て嬉し涙を流し、パパやママと一緒に食卓を囲んで大はしゃぎ。
帰り際、一日楽しんだお礼に宿題でも手伝おうかと言う老のび太に「自分でやるから」と断るのび太。
老のび太は「さすがはぼくだ!」と喜んだ後、「一つだけ教えておこう」と切り出す。
「きみはこれからも何度もつまづく。でもそのたびに立ち直る強さももってるんだよ」
その言葉に自信を得たのび太は、笑顔で机に向かうのだった。

337:マロン名無しさん
06/04/24 20:30:46
リク主です。ありがとうございます!すっきりしました

338:マロン名無しさん
06/04/24 21:57:59
>ドラえもん
リク主じゃないけど、いい話読ませてもらったよ
ありがとぉー

339:ぼくらの 1
06/04/24 22:02:42
<<はじまり>>
ある夏、学習交流自然学校に参加していた中学一年生の15人の少年少女たちは、
興味本位から海辺の洞窟に足を踏み入れる。

その洞窟の奥でであったココペリと名乗る男に、地球を敵から守るゲームをしないか、と誘われる。
面白半分に、次々とそのゲームと「契約」していく少年たち。

そして少年たちは現実に地球を守るための戦いの巻き込まれていくのだった・・・。


<<主な登場人物>>
・切江 洋介(キリエ) 口数が少なく、内向的な性格。
・宇白 順(ウシロ) カナの兄。自己中でカナをいじめている。
・門司 邦彦(モジ) 冷静沈着。勘や読みが鋭い。
・吉川 寛治(カンジ) ウシロと同じ学校に通っている。
・小高 勝(コダマ) 父を尊敬している。やや自己中。
・矢村 大一(ダイチ) 兄弟を一人で養っている。正義感が強い。
・加古 功(カコ) 少年たちの中で1番の臆病者。
・和久 隆(ワク) サッカー少年。
・宇白 可奈(カナ) ウシロの妹。小4。ゲームには参加していない。
・阿野 万記(マキ) 軍事オタク。もうすぐ弟が生まれる。
・古茂田 孝美(コモ) マキと同じ学校。年齢の割りに大人びている。
・本田 千鶴(チズ) 正統派お嬢様タイプの女の子。
・町 洋子(マチ) そばかす少女。
・往住 愛子(アンコ) 父はニュースキャスター。
・半井 摩子(ナカマ) 人一倍正義感が強い。

・ココペリ 少年たちをゲームに誘った人物。地球の人間ではないが、人間ではあるらしい。
・コエムシ 少年たちのサポート役。外見はかわいいが、非道な性格。

340:ぼくらの 2
06/04/24 22:19:42
<<ココペリ>>

気がつくと少年たちはもといた海辺に戻ってきていた。
ココペリと「契約」した洞窟も、途中でふさがっており、誰もが洞窟の中でのことは夢だったんだと思っていた。

・・・しかし、そんな考えは目の前に現れた巨大な黒いロボットによりかき消される事となった。
戸惑う少年たちの前にコエムシを名乗るぬいぐるみ(のようなもの)が現れる。
コエムシによると、やはり少年たちがこの黒いロボットに乗って戦わなくてはならない事になっているようだった。

突然コエムシによってロボットのコックピットに飛ばされる少年たち。
そこではココペリが敵の怪獣と戦っていた。
この戦闘はココペリがロボットを操縦することになっているらしい。

決死の戦闘の末、怪獣の「コア」を破壊して勝利するココペリ。
この次の戦闘からは少年たちの中からランダムで一人、操縦者が選ばれるらしい。(敵は全部で15体)

その後、少年たちは、もといた場所に戻ってきていた。
ココペリはどこにも見当たらなかった。コエムシも消えてしまった。呼べばいつでも出てくるらしい。

少年たちは、この不思議な出来事を自分たちだけの秘密にしようと約束したのだった。

341:マロン名無しさん
06/04/26 21:01:38
「魔神探偵脳噛ネウロ」 をお願いします

342:マロン名無しさん
06/04/27 21:58:44
残酷な神が支配する、解決してるよね?>未解決リスト

343:マロン名無しさん
06/04/28 01:57:56
絶対彼氏。も未解決欄にあるけど解決してる

344:ぼくらの 3
06/04/28 02:03:32
<<和久 隆>>

ワクは小学校の頃から、サッカーのクラブチームに所属していた。
県下でも強豪チームで選抜大会等にも出場して、ワク自身、将来はプロ選手になるものだと思っていた。

しかし、中学に入学して、ワクはサッカーをやめた。
ワクの父親も、子供の頃はサッカーで全国選抜に選ばれるほどの選手だったことを知ってしまったのだ。
そんな父親も、今ではただのサラリーマン。
自分と父は違うと思いながらも、自分の将来に不安を抱くワク。
本当にサッカーが好きなのか、目立ちたかっただけなのか、挫折するのがこわいのか、悩む日々が続いた。


―ココペリの戦闘からしばらくたったある夜、ワクは「声」を受ける。
すぐさま目の前にコエムシが現れ、少年たちは再びロボットのコックピットに飛ばされる。
コックピットには自らの想像する「椅子(操縦席)」があった。
みんなで話し合った末、ロボットの名前を「ジアース(The earthのもじり)」とする少年たち。
「声」を受けたものが操縦者、今回の操縦者はワクだ。

ワクはこの状況を楽しんでいた。自分は地球を守る隠されたヒーローなのだ。
敵との激しい戦闘の中、今の状況を楽しめばいい、サッカーで挫折し様とどうしようと、
そうなったらその状況を楽しめばいいことだ、と悩みを吹っ切るワク。
父がなぜサッカーをやめたか、そんな時がいつか自分にも来るかもしれないが今は考えても仕方ないことなのだ。


戦闘が終わったあと、外(ジアースの肩部分)に出る少年たち。
ワクは今までの悩みを完全に吹っ切って夜の海に向かって叫んだ。
そんなワクを見て、恥ずかしいんだよ、とワクの背中を押すウシロ。
次の瞬間、ワクの体は傾き、海に向かってまっさかさまに落ちていった。

345:ぼくらの 4
06/04/28 02:26:10
<<小高 勝>>

自然学校は期間途中で閉校し、少年たちはそれぞれの地元へと戻った。
ワクはロボットの戦いと海辺に見に行って波にさらわれた事にした。
傍から見るとウシロがワクを突き落としたように見えたが、実際はそんなに強く押してないらしい。(ウシロ談)


―小高勝は生命は使い捨てられるものだと考えていた。
勝者の糧となるための人間がいる、つまり弱肉強食。ワクの死もその程度に捕らえていた。

コダマの父は成り上がりの土建屋だった。
ブランド物を愛し、他人を見下し、社会のルールも守らないような人物だ。
そんな父親を、コダマの2人の兄は軽蔑し、優秀ながらも父のあとを継ぐことは考えなかった。
しかし、コダマは父のことを尊敬していた。
父は選ばれた人間なのだ。何をしてもいいのだ。強者の立場にあるのだ・・・。

そしてコダマは今ロボットに乗っている。今回「声」を受けたのはコダマだ。
自分も選ばれた人間なのだ。父と同じように。

ジアースに乗っての街中での敵との戦いでも、人々の避難などは考えずに動き回るコダマ。
この程度で死ぬやつは所詮そういう運命なのだ、選ばれないやつなんだ…。

しかし、その戦闘中コダマは父を踏み潰してしまう。
なぜ選ばれていたはずの父が?困惑するコダマ。
無事敵は倒したものの、コダマは父がこんなところで死んでしまったことに動揺していた。
父は選ばれていたんじゃなっかのか、じゃぁジアースに乗っている僕は・・・。

―突然コダマが倒れた。すでに死んでいた。
困惑する少年らにコエムシからジアースに関する新たな情報が告げられる。
ジアースは人間の生命力で動く。1戦闘駆動する代わりに操縦者の命を奪うのだ、と。

346:マロン名無しさん
06/04/28 20:29:48
藤子F不二雄「超兵器ガ壱號」「鉄人をひろったよ」「ミラクルマン」をお願いします。

347:超兵器ガ壱號
06/04/28 23:17:17
うろ覚えだからセリフは微妙に違うかもしれないけど筋は大丈夫とオモ

 舞台は太平洋戦争の時代。軍人の主人公はある特別な任務を受けて南方の島に呼ばれた。
そこにはガリバー物語のような巨人が地面に貼り付けられていた。ある日空から降ってきたのを
捕獲されたらしい。主人公は外国語ができるため、この巨人と意思疎通を図る任務を受けたのだ。
巨人はガ壱號と名づけられていた。

 どうもポリネシアの言葉に近い、ということがわかってからはほぼ会話が成立する
ようになってきた。
主人公から日本の話を聞いたガ壱號は日本の為に戦うことを決意。その巨体を持って連合国の艦隊を
撃沈など、連戦連勝。そして新聞には「超巨大兵器大活躍」「巨人の偉大なる戦果」などの活字が舞い躍る。
ガ壱號は日本語が読めないため、主人公に読み聞かせられると大喜びするのだった。
 広島と長崎に飛来したB29はガ壱号によって捕まえられ、搭載していた新型爆弾は2発ともガ壱号によって
カリフォルニアに落とされた。連合国は降伏し、ニューヨークに旭日旗が舞った。

 ここで新たな問題が生じた。戦争に勝ったはいいが、まだまだ復興には時間がかかる。ガ壱號に与える
食料で何万人の国民が救えるかわからない。またガ壱號が日本を裏切らないとも限らない。結局ガ壱號を
処分することに決定し、毒の入った食料を主人公に持っていかせることになった。憤る主人公だが、軍人は
命令に逆らえない。主人公は食料を持っていくが、ガ壱号が食べる寸前に泣きながらすべてを話す。
ガ壱號はすべてを聞いた上で「ソレガ オクニノタメナラバ」と食べようとする。

そこに一台の宇宙船が飛来。中からガ壱号の仲間と思われる3人の巨人が現れた。
「オーイ コンナトコニ イタノカ チビ」
「サガシタゾ チビ」
「ジャア カエルカ チビ」



348:346
06/04/29 00:12:01
乙です。
ケロロ軍曹で「ガ一號涙唄」見てから気になってたんです。
ありがとうございます。

349:マロン名無しさん
06/04/29 17:38:49
>>347
落ちにワロタw
乙。

350:マロン名無しさん
06/04/30 12:01:04 OWVeynbr
キーリ

351:マロン名無しさん
06/05/01 23:34:30
「鉄鍋のジャン!」のストーリーをお願いします。

352:マロン名無しさん
06/05/02 01:28:10
俺の出番が来たようだな、後で投下するわ。

353:マロン名無しさん
06/05/02 01:29:44
妙にカッコイイなお前

354:マロン名無しさん
06/05/02 02:01:17
「カミヨミ」ご存知の方いたら、是非お願いします

355:マロン名無しさん
06/05/02 23:06:13
「魔神探偵脳噛ネウロ」予約したいのですが、
連載中の作品ですが私は単行本派なので、
最新刊(現在5巻)までとかいうのでもよろしいでしょうか。

356:マロン名無しさん
06/05/02 23:18:43
>>355
問題梨

357:マロン名無しさん
06/05/03 01:15:53
>>355
歓迎

358:355
06/05/03 01:53:07
ありがとうございます。さっそく投下。
ネウロは、奇妙な構図やデフォルメで視覚的に訴える部分も大きいので
(彼が天井からにょ~んとぶら下がっているところとか)
拙い文ではとてもおもしろさを表現仕切れませんが、ご容赦ください。
あと、第一話が長くなりすぎてしまいましたが、第二話以降はもっと縮めます。


359:魔神探偵脳噛ネウロ 1-1/2
06/05/03 02:01:09
女子高生・桂木弥子の父は、何者かに殺害された。
葬儀がとり行われているなかにも、刑事が聞き込みに来ている。
母親の遥に少し休むようにいわれ、お手伝いの美和子さんからは好物のケーキを
貰うが、食欲もなくひとり部屋で涙ぐむ。
そこに突如生えてきたかのように現れた男。彼はいう。
「貴様は泣くのではなく笑うべきだ」「至近距離に美味しそうな『謎』があるのだぞ」
混乱する弥子に彼は名乗った。
「我が輩の名はネウロ。“脳噛”ネウロ」男の顔がブレて、
牙の生えたくちばし、節のある角、ギョロ目に変わる。
「『謎』を喰って生きている…魔界の生物だ」
弥子は相手が人間ではないと確信する。
ネウロは魔界から地上に出て、弥子の父殺害事件の『謎』の気配にひかれてやってきた。
その前に、近くにある別の小さな『謎』を前菜として喰いたいから手伝えと弥子に強制する。
「事情があって我が輩は下手に地上で目立てない。そこで1人 人間の奴隷にんぎょ…
もとい、良き協力者がいると心強いのだ」
弥子「え いま明らかに奴隷人形って言おうと」
ネウロ「おお急がねば 時間がない」


360:魔神探偵脳噛ネウロ 1-2/2
06/05/03 02:02:15
弥子はネウロに、とある喫茶店に連れて行かれた。
「もうすぐこの店内で…殺人が起きるぞ」ネウロの言葉に、飲んでいたものを吹く弥子。
次の瞬間、客のひとりの男がマーライオンのように盛大に血を吐いてテーブルに突っ伏す。
嬉しげによだれを垂らすネウロ。
彼は、『謎』を解き明かすことにより引き出される『エネルギー』を主食にしているのだ。
弥子の父の事件を調べていた刑事の武田と笹塚がこちらにもやってきた。
ソファの隙間から毒薬の瓶が発見されて、同席していた被害者の部下が疑われる。
ネウロはくちばしから、昆虫のような脚が生えたいくつもの目玉の塊を吐き出した。
魔界777ツ道具、『魔界の凝視虫(イビルフライデー)』である。
目玉虫たちは、うじゃうじゃあたりをはい回って、ネウロの目となって情報収集する。
やがてネウロは刑事や店内の人々に、弥子“先生”が事件を解決したと告げる。
ネウロの力で、意志とは関係なく無理矢理弥子の手は動かされ、
「は…犯人はお前だ!!」指さした先にはひとりの女がいた。
ネウロが弥子の推理だとして解説した内容は、
その女はトイレの近くの席につき、男女共用のトイレに被害者が入ったのを見すまして
トイレのノブに毒物をぬり、被害者の指に付着させ、直後に拭き取る。
被害者はその手でサンドウィッチを食べて死亡、というもの。
さらにネウロは店員に聞いて、女が、喫煙席なのに毎日同じ席に座り、
しかもタバコを吸わなかったということも指摘した。チャンスを待っていたのだ。
(男が吐いた血のしずくが自分の顔まで飛び散ったのを、ほほえみながら指でなぞる女)
うろたえる女のバッグからネウロが毒薬の瓶を取り出す。
敗北を認めた女から立ち上る『エネルギー』をバクッと食らうネウロ。
そしてもはや彼の関心は消え失せた。
「待たせたなヤコよ。さあ貴様の家の『謎』の番だ」


361:最終兵器彼女
06/05/03 16:25:22
眼鏡っ子のシュウジの彼女のチセはドジでのろまでチビっ子だが可愛い。
交際をはじめた二人はすれ違いの末に別れようとしたりもしたが、仲直りしてキスをする。

シュウジは友人たちと共に札幌に遊びに行く。
そこに現れた飛行機が突然街を砲撃してきた。逃げ惑う人々。
死体と破壊された建物の間で、シュウジは光る小さな何かが飛行機を墜落させたのを見た。
何かを予感しながら走ると、瓦礫の中に、背中に機械的な羽を生やしたチセがいた。
「あたしこんな体になっちゃった」
チセがいうには、日本は今どこかの国と戦争をしているのだという。
日本はほぼ壊滅状態で、東京もとっくになくなった。
チセはある日の帰り道に自衛隊に連れていかれ、
敵に対抗するための最終兵器として改造されたのだった。
チセからはもう心臓の音がしなかった。

はじめの頃は札幌空襲についてテレビで騒がれたが、すぐにテレビは映らなくなった。
街角で戦争反対運動をしていた人たちもいつのまにか見えなくなった。
季節は冬のはずなのに異様に暖かくタンポポが咲いていたりした。

チセは戦闘を経験するごとに進化していく。
シュウジといる時も常に敵の気配を感じ、敵を倒す事ばかり考えていた。
地震が起きた時に誤作動を起こして誤爆してしまう事もあった。
そんなチセにどう接すればいいかわからず、
シュウジは始めての相手であるふゆみ先輩といい感じになる。
ふゆみは自衛隊に所属する夫・テツの身を案じる不安を打ち払うようにシュウジを欲する。
自衛隊に属して戦うチセは、兵器である自分を女性として見てくれるテツに惹かれていく。
戦いの中で死亡するテツ。兵器として進化するうちに生命体としては「死んだ」状態になりながらも
チセはまたシュウジと恋しあう。

戦争の果てに崩壊する地球
宇宙船のような状態に変態したチセは唯一生存したシュウジを保護する
既に食物を必要としなくなったチセは、シュウジのための食糧を持ってくるのを忘れていた
「チセらしい」とシュウジは笑った

362:マロン名無しさん
06/05/03 21:28:12
ネウロ乙です。続き期待。

363:マロン名無しさん
06/05/03 22:25:52
厳密なことを言えば板違いになるのだろうけど、あえて言う。
長谷川裕一の「大外伝」をリクエスト。

364:マロン名無しさん
06/05/03 23:04:24
誰か100点コミックスのミラクルボンバーをしっている人いませんか?

365:魔神探偵脳噛ネウロ 2~3
06/05/04 00:39:40
喫茶店の殺人事件を解決し、帰宅した弥子とネウロ。
ネウロは刑事の竹田と笹塚に、30分もあれば先生(弥子)が、
彼女の父親の密室殺人の謎を解いてみせるといっている、と告げる。
弥子の部屋でネウロは、魔界777能力(どうぐ)『異次元の侵略者(イビルスクリプト)』に変えた右手を
パソコンに突っ込んで、警視庁のパソコンのセキュリティを握りつぶしてハッキング。
「フハハハ。食事を始めるぞ、ヤコ。この『謎』ももはや我が輩の舌の上だ」

呼び集められた家人と関係者、刑事たち。
弥子の指をネウロが動かす。「犯人はッ…おまえだッ!!」
指し示されたのは、刑事の竹田だった。
先生(弥子)の推理と称して、ネウロが解説する。
密室のトリックは、開けた窓に定規を立てかけて、外に出てから窓を閉めると
定規が倒れてつっかえ棒のようになり、開けられなくなる。
わざわざ密室と思わせた理由は、刑事の立場を利用して真っ先に「殺人現場」に入りたかったから。
なぜなら、竹田は犯行時にコンタクトレンズを片方落としてしまったから。
現場検証のフリをしてそれを回収するためだった。
ネウロの手には、血が付いたコンタクトレンズがあった。
竹田刑事から、解かれた『謎』のエネルギーがドロロロ…とあふれる。
「魔界変異種の我が輩にとってこれこそが」「何物にも代えがたい食料なのだ!」
いただきます…ゴクン。満足してにこにこ顔のネウロ。

竹田は告白した。人のネガティブな表情を見ることにこの上ない喜びを感じると。
ファミレスで見かけた弥子親子の笑顔を「加工」して変えたいと思ったと。
唖然とする弥子の表情を、なおも楽しもうとする竹田。
その顔はもはや今までの温厚なものではなく、目をむきだし長く舌を突きだした変質者そのものだった。
その時ネウロが彼にだけ、タコのような吸盤のあるおぞましい化け物の姿を見せる。
「喰わないでくれェェェエ」錯乱し恐怖におびえながら、竹田は笹塚に連行されていった。

その夜、あれこれ物思いにふけりながら眠ろうとしていた弥子の部屋を
いきなり窓から逆さにぶら下がったネウロがのぞき込む。
これからも食料のために、どんどん事件を解決させまくるつもりのようだ。


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