05/11/14 10:07:10
書き手さんの好きなように書けばいいんじゃない?
書き手さんが減る方が痛いんだし。
301:マロン名無しさん
05/11/14 10:34:30
塚、この感じデジャヴ・・・
定期的に出るな
302:マロン名無しさん
05/11/14 16:04:10
ブラックキャットのあらすじ教えてください
303:マロン名無しさん
05/11/14 18:20:16
書き手さん減るのも困るけど
書き手さん至上主義も困るね
304:マロン名無しさん
05/11/14 18:21:51
つか全部まとめてからうpしろや
305:マロン名無しさん
05/11/14 18:31:39
何で?
306:マロン名無しさん
05/11/14 18:49:30
長かろうが短かろうがどっちでもいいけど
あらすじの文章だけである程度意味を通るようにして欲しい・・・
ネタバレ控えるのは構わんが、短く纏めたいなら
どういうジャンルでどういう世界観でどういう話ですよーくらいに
簡単に纏めてしまえばいいんじゃなかろうか
307:マロン名無しさん
05/11/14 20:49:04
(´・ω・`)み、みんなモチツイテ
308:マロン名無しさん
05/11/14 21:46:36
294さんは、待たせちゃってる感が強かったのかな?
時間がなかったのでとりあえず簡単なあらすじだけまとめて、
あとで1話から最後まで詳細にうpする意思があるから、ネタバレと言い方になってしまった…のか?
309:マロン名無しさん
05/11/15 11:28:45
あらすじ教えてもらって読むかどうか決めるスレじゃないから
ネタバレ控えても意味はないよ
310:マロン名無しさん
05/11/15 12:09:01
ネタバレ控えるも控えないも書き手の勝手だろ。
311:マロン名無しさん
05/11/15 12:28:03
確かに書き手の勝手ではあるけど
ネタバレになるんでやめますって言う人は
スレの趣旨を理解してないだろ
312:マロン名無しさん
05/11/15 14:31:58
ブラックキャットってBLACK CAT?
それだったら予約します。
>>302
あらすじは一巻ごとに詳しくとか、全体の流れを大雑把にとか、何か希望はありますか?
313:マロン名無しさん
05/11/15 16:10:34
「詳しくはまた後ほど」って書いててもこれじゃ出てこれんだろうな。
314:マロン名無しさん
05/11/15 16:47:03
>>311
「ネタバレになるんで(それは私は嫌なので)やめます」ってことだろ。
スレの趣旨と違ったりはしてないじゃん。
315:マロン名無しさん
05/11/15 22:02:50
違ってるよ
316:マロン名無しさん
05/11/15 22:07:59
どこまで書くかを書き手に委ねたくない人が居るようだな
317:マロン名無しさん
05/11/15 22:33:20
>313
だよな。最後まで書く気はあると思うんだが・・・
318:マロン名無しさん
05/11/15 23:24:13
スレの一番最初の一文がすべてを物語っているのに。
319:マロン名無しさん
05/11/15 23:42:08
書き手に暇がないってこと?
320:マロン名無しさん
05/11/16 10:15:27
結局は書き手の自由ってこと。
続きが気になるなら個人的に頼めばいいのに、まるでスレの創意のように言うから荒れるわけで。
321:マロン名無しさん
05/11/16 10:58:32
こういうリクエストに答えるものは相互の問題だろう
基本的には書き手も読んでもらうために
文章を投下してるわけで・・・多少は読む側に考慮したほうがいいと思うし
読む側としては書き手に感謝しないといけないし
322:マロン名無しさん
05/11/16 12:53:53 uilrXwuT
y
323:マロン名無しさん
05/11/16 13:52:00
>>294は「後ほど書く」と言ってる詳細版にネタバレを集約させたいんじゃないの。
だからあらすじにはあまり詳しいこと書けなくて、結果、ちぐはぐした印象の文章になってしまったと。
>>299とか>>306とかもっともな意見だし、>>294には参考にして欲しい。
あと、まとめサイトにもいくつか例があるから見てみるといいかもね。>簡単なあらすじ→詳細なあらすじ
324:マロン名無しさん
05/11/16 14:06:42
以前に惣領冬実の『three』をリクエストした者です。
つい最近読む機会があり読了したので、お手数ですが未解決リストから外してください。
あと、同作者の『ボーイフレンド』(予約から半年以上経過)を予約します。
リク主さんはまだいるのかな。もしいたら要望があればレスください。
325:獣王星1
05/11/16 16:56:17
獣王星 全5巻 作:樹なつみ 発行:白泉社
森の中を逃げる一人の少年ラーイ。
だが逃げ切れずに追いつめられる。
「食べ物を寄こせ。俺が保護してやるから」
男は近づいていく。
ラーイは叫ぶ。
「僕は嫌なんだ。こんなのは嫌なんだ」
叫んだと同時に、男は何かに襲われる。
同時に、ラーイと同じ顔をしたもう一人の少年トールが現れる。
男の荷物を奪い逃げようとするが、ラーイが言う。
「このままじゃこの人は死んでしまう。人を殺して食べ物を奪うのは嫌だ」
トールは怒鳴る。
「こいつが息を吹き返せば、殺されるのは僕らだ。
お前は殺されてもいいのか。パパやママみたいに。」
そのままラーイは泣き出す。
怒りに震えながらトールはラーイを見つめる。
この男が死ねば、僕は何人の人を殺した事になるんだろう。
もう覚えてもいない。
僕は3週間前までは人間だった。確かに人間だった。
でも今は獣だ。ただの獣だ。
326:獣王星2
05/11/16 16:56:56
二人は宇宙に浮かぶコロニーに住む上流階級の子供だった。
金髪碧眼、白い肌、同じ顔の双子。
性格は天と地ほどの差がある。
やんちゃで行動的なトール、大人しく引っ込み思案のラーイ。
二人は学校をサボって将来のことを語り合う。
この時代、人の寿命はどんどん短くなっている。
10代で結婚は当たり前、小学生の頃から結婚相手を捜し始め、
20代になれば年寄りと呼ばれる。寿命は50年ほどだ。
ラーイはそんな人類の寿命について研究したいのだと言う。
その謎を解き明かしたい。その為にも地球へ行きたい。
トールは言う。大きくなったらパイロットになりたい。
「パイロットになったら、僕の船でラーイを地球に連れて行ってやるよ。一緒に行こうよ」
他愛ない話をしながら、二人は家に帰る。
家では、両親が殺されていた。
そこで二人の記憶は途絶える。
327:獣王星3
05/11/16 16:57:41
気づいた時には、救命ポッドの中だった。
声が言う。
君たちはキマエラへと追放される。
キマエラは存在そのものが隠された死刑星。
死刑が禁止されているバルカン星系では、
刑務星ヘカテに送られる以上の重罪を犯した者はキマエラへと送られる。
君たちの両親はバルカン星系の首脳オーディンの命令によって殺された。
オーディンは全権力を持って君たち家族を抹殺した。
「僕達は生きている!」
そう叫ぶトールに、声は冷酷に告げる。
キマエラに落とされる事は、すなわち死を意味する。
しかし生き残る術はある。
獣に戻れば生き残る事が出来る。
キマエラに住む者達は、キマエラをこう呼ぶ。
獣王星。獣の王だけが生き残る星と。
328:獣王星4
05/11/16 16:58:39
それからは地獄だった。
初めて見る海。初めてみるジャングル。
昼のキマエラは酷暑の星だった。
愚痴と泣き言を言うだけのラーイを連れて、トールは水を探す。
そして二人は人間と出会う。
男達は二人に水をくれ、街に連れて行ってくれるという。
この星にも人が住み、街があるらしい。
他にも色々な事を教わった。
森の中は危険であること。
キマエラの植物は肉食らしい。人より植物が強い星なのだ。
ムーサの樹液を塗っていた場合は安全だ。
植物はムーサの樹液を嫌い、襲ってこない。
この星には、輪(リング)と呼ばれる4つのテリトリーがある。
茶輪、白輪、黄輪、黒輪。肌の色で分けられ、違う肌を持つ者はリングに入れない。
ただし茶輪だけは別だ。
ここは4つのリングの中でも最大の規模を誇り、その分寛容でもある。白人も街に住む事が出来る。
それでもリングに加わる事は出来ない。リングに入れるのは一部の人間だけだ。
リングに入れない者は、夜が来れば死ぬ。
キマエラは猛暑の昼が半年続き、酷寒の夜が半年続く星だ。
砦に入れない多くの者は、1/3以上が夜の間に死を迎える。
329:獣王星5
05/11/16 16:59:51
事情を教えてくれ、食糧を与えてくれる男の好意を無邪気に喜ぶラーイ。
だがトールは信じる事が出来ない。
男の目つきが気にくわないからだ。あんな下卑た目をした人間は信じられない。
そっとを男達の話を盗み聞くと、案の定二人を売り払う相談をしていた。
トールはラーイを促して森の中へと逃げるが、すぐにばれて追いかけられる。
足手まといのラーイを連れたまま逃げる事も適わず、二人は捕まってしまう。
抵抗してもみ合って内に、トールは弾みで男を殺してしまう。
逆上した仲間が襲いかかってきた時、別の子供達が表れた。
男の仲間は「野童か!」と叫ぶと逃げ出していった。
トールとラーイは事情がわからないまま、身動きが出来ない。
男以上に、野童は異質な顔をしていた。
下卑ているのではない、人間ではない瞳。まるで動物のような…
「その二人は俺が面倒を見る」
表れた白人の少年が言い出した。
少年はザギと名乗った。
人を殺したショックに震えるトールに、ザギは告げる。
お前がした事は正しい。奴はお前を殺そうとして殺された。
弱い者は死ぬ。それがこの星の正義だ。
330:獣王星6
05/11/16 17:01:14
キマエラでは、母親は子供の面倒を見ない。母親は子供を捨てて去っていく。
子供は野童となり、群れて暮らす。そして大人になると巣から離れて生きていく。
ここはそんな野童達の巣だ。
ザギは様々な事を教えてくれた。だが失敗した時にはかばってくれない。
ここでは一つのミスが命取りになる。水の一滴、肉の一片が命に関わる。
ラーイはミスばかりする。大切な水をこぼし、野童達に殴られる。
その度にトールに助けを求めて泣き叫ぶ。
見捨てる事が出来ないまま、トールはラーイの代わりに殴り倒される。
ザギが言う。お前はいつまで弟をかばうつもりだ。
弟をかばって、このまま死ぬつもりか。
トールは言い返す。
「あいつは兄弟なんだ、家族を見捨てられるはずがない。
僕は獣じゃない。人間なんだから…」
ザギは現実を突きつける。
そんな事を言ってられるのも昼の間だけだ。夜になれば弟は死ぬ。
野童達は夜になれば間引きをする。足手まといは切り捨てられる。
夜が来れば殺される。それを知り、トールは決意する。
野童の巣にいても殺される。ならば少しでも生き残る可能性がある場所へ行こう。
同じ肌をした仲間がいる白輪へ。そこへ行けば生き残れるかも知れない。
ラーイの手を引いて、トールは野童の巣を抜け出す。
331:獣王星7
05/11/16 17:02:01
それからは何でもやった。
水も食糧もなかった。人から奪うしかなかった。
正式にリングに加わっていない浮浪を探しては、食糧を奪った。
何人も殺した。
ラーイは相変わらず泣き叫ぶだけだった。
人を殺したくない、腹が減った、暑い、疲れた、ずっと駄々をこねるだけだ。
何もしない手伝わないのに、飯を食い水を飲む。
「こんな星で生きるくらいなら死んだ方がマシだ!もう嫌だ!」
そうやって泣き続ける。
だからトールは言った。
「じゃあ死ねよ。そのままそこに座ってろ。すぐに死ねるさ」
突き放したトールの言葉に、ラーイは思わず石を投げつける。
トールは何も言わず歩み寄り、ラーイにナイフをつきつける。
自分と同じ顔、自分と同じ瞳の…
332:獣王星8
05/11/16 17:02:46
そこへ機敏な身のこなしの男達が表れる。
今まで二人が殺してきた浮浪とは違う。茶輪からの追っ手だ。
茶輪周辺を荒らしている二人は噂になっていたのだ。
捕まえて死刑にすると言う男を見て、トールは決断する。
「隙を作るから、お前は谷に逃げろ。野童の巣へ行け」
指示を出した後、降伏した振りをしてリーダーの男に近づいていく。
次の瞬間ナイフで男を突き殺し、ラーイとは反対側へ逃げていった。
撃たれて血を流しながら、トールは走る。
しかし、そのまま力尽きて倒れてしまう。
追っ手が追いつくが、一人の少女が立ちふさがる。
黄輪のティズと名乗った少女は、
「この少年を夫に選ぶ。手出しはさせない。」
そう宣言する。
キマエラでは女に手を出すのは御法度だ。
絶対的に女が少ないこの星では、女は貴重な存在だからだ。
そして夫の指名も絶対だ。
男に断る権利はなく、その男には誰も手出しが出来なくなる。
黄輪トップ代理のティズは、茶輪のサードに頼む。
この少年の手当をして保護するように。
333:獣王星9
05/11/16 17:04:09
目を覚ましたトールは、ベッドの上に寝ていた。
ラーイの事を思い出し慌てて起きあがって部屋を出る。
サードと出会い、自分が黄輪のティズに指名されたこと、それで無事が保証されている事を知る。
時代錯誤な話しにトールは冗談じゃないと逃げ出す。
ティズに対しても、「選ばれるのはごめんだ。僕は誰にも守られたくない」と言い切って砦を出ていった。
逆上したのはティズだ。女の指名は絶対だ。
セックスも子供を産んでもらえるのも、女の指名があってこそ。断る男などいない。
それをトールは断った。これ以上の侮辱はない。
砦の外で二人が言い合っていると、周りの様子がおかしくなっていく。
コポコポと水の音がしはじめ、地鳴りが響いてくる。
ムーサの発芽が始まった。
巨大な芽が恐ろしいスピードで伸びていき、砦も崩れていく。
外に出ていた二人はひとたまりもない。巻き込まれ、宙に投げ出される。
トールは咄嗟にナイフを芽に突き立て、ティズの手を掴む。
傷が開き、意識がもうろうとしながら、それでもティズの手を離さない。
このまま手を離したら、本当に獣になってしまう。
だから離さない。絶対に。
そこにサードがやってきた。
エアバイクで二人を拾い上げ、砦に戻っていく。
気が抜けたトールは気を失ってしまった。
334:獣王星10
05/11/16 17:06:19
トールが気づくと、砦の中は妙に友好的なムードになっている。
命がけで女の命を守った為、男達の態度が変わったのだ。
妙な状況に戸惑いながら、トールは表に出る。
外の様子は一変していた。砦よりも高く育ったムーサの木が生い茂っている。
ムーサはまだまだ伸びていき、やがてそれぞれが癒着してドームを形成する。
育ったムーサは地中の水をくみ上げ、地上に放出する。そうやって地上は潤う。
サードは、こんな星でも住めば都だと言う。
何より30才まで生き残れば恩赦がある。キマエラからヘカテへと渡れる。
「僕は嫌だ。20年も待てない」
父も母も殺された。事情もわからないままキマエラへ落とされた。
オーディンに会い、真実を知るまで死ぬわけにいかない。
30まで待っていられない。
今すぐにでも獣王に会い、協力させてヘカテに行けばいい。
途方もない企てに、サードは笑って答える。
獣王が住む刃塔には誰も近づけない。
ヘカテよりもたらされた技術で完全に武装されている。
しかし、一つだけ方法はある。
トールが獣王になればいい。そうすれば堂々とヘカテへ行ける。
今の獣王はそろそろ寿命が近い。獣王が死ねばヘカテから指令が届く。
そして新しい獣王を選ぶために、4つの輪のトップが争う。
トールもそれに参戦すればいいのだ。
そんな事を教えてくれるサードに違和感を感じながらも、ヘカテへ行ける可能性に希望を見つける。
335:獣王星11
05/11/16 17:08:22
数日後。
トールは砦を出て歩いていた。
ラーイを探すために野童の森に行かなければならない。
その時、前方に懐かしい影が見えた。ザギだ。
駆け寄ってラーイの事を尋ねるトールに、ザギは匂い袋を差し出す。
ラーイが落としたそうだ。ラーイは死んだ。
誰も追いかけていないのに、ラーイは泣きながら逃げていた。
そのまま谷へと落ちた。最後に「トール」と叫びながら。
僕が殺した。
足手まといで鬱陶しくて、いなくなって安心していた。
もっと早くに探しに行けた。でも言い訳してグズグズしていた。
重くて憎くてたまらなかった。でも同じくらい愛していた。
僕が殺したんだ。
「地球へ行きたいんだ」
そう話していたのは随分と昔の気がする。
パイロットになってラーイを地球に連れて行く。
そう約束したのは3週間前なのに。
ラーイの血と骨に誓う。
この地獄で必ず生き抜いてみせる。
オーディンの喉を食い破るまで僕は死なない。
そして、いつか必ず地球に帰るんだ…
1巻終わり
336:獣王星12
05/11/16 17:09:53
トール…金髪白人の少年。ラーイと双子。
ラーイ…金髪白人の少年。トールと双子。
ティズ…黄輪のセカンド。現在は産休中のトップ代理。トールと出会って黄輪を抜ける。
サード…茶輪のサード。
輪…読み方はリング。キマエラのカテゴリー。茶輪、白輪、黒輪、黄輪がある。それぞれ肌の色を表している。
トップ、セカンド、サード…輪内部の役職名。各輪ごとにトップ、セカンド、サードの3人がいる。
キマエラ…死刑星。またの名を獣王星。
・星の存在そのものがトップシークレットであり、一部の人間しか知らない。
・生態系が他の星とは全く異なっている。
この星で最強の生き物は植物。ほとんどの植物は肉食であり危険。
・夜が半年続き、昼が半年続く変わった星。
夜の間は氷点下のブリザードが吹き荒れる酷寒、昼の間は30度以上の猛暑が続く酷暑の星。
・住んでいるのは死刑囚かキマエラ育ちの野童と呼ばれる現地人だけ。
・男と女は別れて生活している。両者が出会えるのは、夜の前の一週間のみ。
それ以外の時期に手を出すのは御法度。
・絶対数が少ない女は貴重である。女の意志は絶対。
男女の関係は女が一方的に男を指名し、夜の前に種づけして終わり。
獣王…キマエラを支配する王。4つの輪のトップが争い選出される。
ヘカテ…刑務星。罪を犯した者はここに送られる。ヘカテ送り以上の重罪犯はキマエラ送りとなる。
オーディン…バルカン星系の支配者。
バルカン星系…キマエラやコロニーが存在する星系。地球とは離れたところにある。
337:マロン名無しさん
05/11/17 15:38:11
うおーこれで一巻終了か!内容充実してるな。おもしろそう。
続きも楽しみにまってます。
338:マロン名無しさん
05/11/17 17:38:56
あずみ椋『緋色い剣』をお願いします。
長編なので、世界観と全体的な流れ、ラストがざっと解るように書いて下さると嬉しいです。
339:マロン名無しさん
05/11/17 17:39:52
あ、ちなみに読み方は『あかいつるぎ』だそうです。
340:青い宇宙のルナ
05/11/17 19:41:30
遠い未来。地球はコンピュータによる管理社会になっていた。
隕石流に巻き込まれた地球連邦のパトロール員
リックは、惑星ガイアで助けられ、美しい少女ルナに出会う。
楽しい時間をすごすルナとリック。だが、ルナ、そして惑星ガイア
の人間には秘密があった。
惑星ガイアはかつてコンピュータ管理社会に反抗した危険人物を
収容する流刑地であった。有毒の大気を持つために流刑者は死に
絶えたと思われてたが、500年前に流刑になった女性科学者のレアが
大気を中和してなんとか人間が生きられる環境になっていたのだ。
コンピュータとして生まれ変わった「女神」レアに率いられたガイア
人の望みはただ1つ、平和で自然にあふれた希望の大地への旅立ちだった。
救助に来た連邦の人間は惑星ガイアが流刑星であり、ガイア人は
犯罪者の子孫である、とリックに伝え、自爆して「女神」レアを破壊する。
リックはだまされたとショックを受けたが、ルナの言葉に反逆者の子孫でも
平和に生きる権利はあると思うようになり、連邦を説得しにいく。しかし、
連邦のコンピュータはガイア人を危険分子をみなし、惑星への攻撃がはじまる。
コンピュータに異議をとなえ反逆者となったリックは惑星ガイアに戻る。ルナが
迎えに来るが、追っ手の攻撃でルナは撃たれて死んでしまう。
ガイア人は旅立ちを開始した。都市を船に変え宇宙に飛んでいく。しかし
連邦の攻撃はやまない。ルナの亡骸をかかえたリックはガイア人の血路を
開くために連邦の戦艦に特攻した。そしてガイア人の都市船は遠い宇宙にある
であろう新天地を目指すのだった。
341:マロン名無しさん
05/11/17 20:12:35
バッドエンディングって感じだな…
342:マロン名無しさん
05/11/17 22:16:06
桂木すずし「Dystopia」、藤枝雅「ティンクルセイバーNOVA」
誰かお願いします
343:PEACE MAKER 鐡 前置き
05/11/18 23:20:40
【前作(新撰組異聞~)までの流れ】
新撰組に入隊した市村鉄之助は、池田屋事変で両親の仇と思われる吉田稔麿と戦うが
過去のことを問いただすも吉田はしらばっくれたまま沖田総司に殺される。
鉄之助と親しくなっていた吉田の小姓・北村鈴は、鉄之助が吉田を殺したものと思い
狂気に陥り吉田の首を抱えて失踪する。
【前作で残った謎】
・鉄之助の父親の正体
・明里の正体
・鉄之助の両親を殺した犯人
・土方が鉄之助について何か知ってる様子
344:PEACE MAKER 鐡 登場人物
05/11/18 23:21:43
【前作からの登場人物】
市村鉄之助 土方の小姓。二刀流。すばしっこい実戦派。人を殺さないのが信条。
市村辰之助 心配性な鉄之助の兄。父・龍之助と瓜二つの容姿。ソロバン隊士。
沖田総司 一番隊隊長。女顔。優しいが敵には容赦ない。結核を隠している。
土方歳三 鬼の副長。色男。冷酷で結果のためならなんでもするタイプ。
山南敬助 仏の副長。土方と意見が合わずに苦しんでいる。
近藤勇 局長。優しい上司。
山崎烝 監察方。冷静沈着。変装が得意。鉄之助の友達。
永倉新八 二番隊隊長。小さいが隊内でも有数の剣士。頭が良い。
藤堂平助 八番隊隊長。お調子者で口が悪い。隊長の中では最年少。
原田左之助 十番隊隊長。大男。豪快で物事をあまり考えない。
北村鈴 吉田の小姓だったが彼の死後失踪。剣の腕はすごいらしい。
沙夜 置屋で小間使いとして働く鉄之助のGF。口がきけない。
明里 島原で働く遊女で山南の恋人。今作のヒロインかも。
【今作加わる登場人物】
坂本龍馬 土佐を脱藩し、海援隊を結成した浪人。市村兄弟をスカウトする。
斎藤一 三番隊隊長。総司と張る剣豪。霊感があり未来が見えるためか厭世的な面も。
伊東甲子太郎(大蔵)新たに外部から入隊した隊長。新撰組を乗っ取ろうと画策する。
松本良順 幕府医学所頭取。烝を新撰組の隊医に任命し修行させる。
勝海舟 幕臣だが龍馬とは懇意にしている。市村龍之助とは長崎で知り合う。
桂小五郎 長州藩士。変装の名人。龍馬と共に西郷と会談し薩長同盟を締結する。
膕(ひかがみ) 鈴に処刑されるところを救われた罪人。吉田に瓜二つの無口な剣豪。
腦(なづき)頭(つむり)双子の幼女。猫を操る。どんな声色も再現することができる。
345:PEACE MAKER 鐡 1
05/11/18 23:23:25
池田屋事変から三ヶ月。
藤堂平助は、新撰組の新幹部として旧知の伊東大蔵を推薦。
土方は伊東を警戒し、伊東とは馬が合いそうにないからと山南に頼もうとするが
山南は自らの降格を土方に申し出る。前局長・芹沢鴨を暗殺してからというもの
山南は刀を握れなくなっていた。土方は山南の申し出を断り、刀を振らせようと
挑発するが、山南は自分は土方のコマではないと反発。土方は後悔する。
ひょんなことから市村兄弟と知り合った坂本龍馬は、辰之助の顔を見て、彼らが旧知の
市村龍之助の息子だと気付く。新撰組の屯所に忍び込んだ龍馬は、辰之助と再会。
市村兄弟は新撰組にいるべき人間ではない、自分と一緒に来て日本を立て直そうと誘うが、
辰之助は日本も幕府も世界もどうでもいいのだと突っぱねる。
同じ顔(父親)とは逆の言葉が出てると気を落とす龍馬だが諦めきれない。
巡回から総司(一番隊)が戻り騒ぎになるが、龍馬は拳銃を使い屯所から脱出する。
鉄之助を連れ立って、山南はよく明里のいる置屋に来ていた。
明里の付き人をしているのが沙夜だからだ。仲良さげな鉄之助と沙夜に微笑む二人。
しかし沙夜は今は小間使いだが、年頃になれば客を取らなければならなくなる。
鉄之助はそんなこと知らない。可哀想だとぼやく山南に、明里は沙夜は夢を持てるだけ
幸せだと言う。女を磨いていつか惚れた男が迎えに来る夢を、明里も持っている。
「夢じゃない、本当に迎えに来る」山南は言う。例え明里が何者であっても。
「夢じゃないよ嘘じゃないよ。必ずここから連れ出して、そうしてやっと…君を抱くんだ」
346:PEACE MAKER 鐡 2
05/11/18 23:24:54
明里は店で男達の会話に聞き耳を立てながら、山南のことを考えるのだった。
「血の怨みより刹那の恋か」
どこからか聞こえた。覚えのある声。その声は…。
北村鈴は豪商「大和屋」の養子になっていた。悪趣味な主人を強盗に見せかけて殺した
鈴は、大和屋を乗っ取る。買い取った罪人・膕と、鈴と同じく主人のオモチャにされて
いた腦・頭と共に動き始める。
明里の前に現れた鈴は、もう長州も幕府もどうでもいいと言う。やりたいことはなんでも
出来る。アンタも楽しませてあげる、役立たずのくの一さん。
明里は山南のことを心配するのだった。
元治元年十月。伊東大蔵ら七名が入隊。新撰組は第二次変革期を迎える。
名を甲子太郎と改めた伊東は、実は男色趣味で土方に目をつける。変な目で見られている
ことに気づいた土方はげっそりするが、近藤や山南は鈍いので気付いてくれない。
伊東は山南に近付き、土方とソリが合わずに居た堪れなくなっている山南の心情を指摘。
不満を吐露させようとするが、山南は自分が悪いのだと土方を責めない。
長州征伐のため徳川慶勝が出立し、遠征を見据えて隊内では新たに法度が発表される。
手狭になってきた屯所を西本願寺に移転させる計画には、山南が屯所内で殺生沙汰を考慮し
反発するが、土方は今は揉めている場合じゃないからと幹部も含め同志の誹謗中傷を禁止
する。これは隊内で妙な動きを見せ始めた伊東への牽制だった。
土方が隊の幹部が伊東派に移ることを恐れていると斎藤一は言う。伊東に取り入り様子を
伺うよう土方に頼まれた斎藤。
347:PEACE MAKER 鐡 3
05/11/18 23:27:14
総司は、土方の言うことも正論だが、山南さんのほうがもっと正論だと言う。総司の言葉に
山南はかつて日野で土方と話したことを思い出した。
嬉しいことを思い出せたから、これからは頑張れそうな気がする、と山南はふっきれるが、
置屋で襖越しに聞いた土方と近藤の声が、自分を暗殺する話だと気付き失踪する。
しかしこの「声」はかつての土方と近藤のやり取りを編集して作りかえられたものだった。
鈴の指示で、声色を再現なづきと腦(なづき)と頭(つむり)が仕組んだことなのだ。
脱走は切腹―。
既に三日が経過し、隊内は騒然としていた。山南と落ち合った明里は、見付かったら
切腹ではと心配するが、脱走しなくても近々死ぬ予定なのだと山南は溢す。
明里が新撰組の情報を得るために近付いてきたことを山南は知っている。
明里は風魔のくのいちと同一人物なのだ。それでも明里は自分を心から愛してくれた。
自分と一緒に京から逃げようと言う明里。山南の行方を追っていた烝の制止も聞かず
山南は明里の待つ場所へ行くが、鈴の策略で、二人は会えず終い。
烝の報告を聞いた総司は、自分が連れ戻してくると一人馬を走らせ、山道の途中で休む
山南を見つけた。総司は事情をでっち上げて切腹を免れさせようと訴えるが山南は断る。
「…どうして、脱隊なんてしたんですか…」
「そうだなぁ…ただなんとなく"外"に出てみたかったんだ」
それは日野から浪士組に加わったときに、山南が言った言葉と同じだった。
なぜと問う近藤や土方に、自分の胸に訊けと返す山南。だが、二人の苦悩した様子に
違和感を感じる。自分が早まってしまっただけなのか。しかし、もう引き返せないところ
まで来てしまった。山南は自ら切腹を申し出、土方は以前山南が置いていった刀を持ち出し、
せめて最後はこれで武士として切腹しろと言った。だが山南は腰に刺していたほうの刀を
振り上げ、土方に切りかかった。
側にいた総司が反射的に山南に一撃を入れる。それは脇腹に直撃した。
「…実に見事な早業じゃあないか。君(土方)に牙をむく者は…例え…同志であろうと…
一瞬の躊躇もなく切り捨てる。君の教育の…たまものだ…」
山南の手から滑り落ちた刀…いやそれは刀ではなく、刀の装飾をした竹光だった。
348:PEACE MAKER 鐡 4
05/11/18 23:29:30
かつて日野で、土方は山南に言った。自分は結果のためならなんでもやるから、自分の
正論の縄は山南が握っていてくれと。後悔するのは大嫌いだから。
山南は血を吐きながら、これ以上後悔を重ねないために後悔してくれと言う。
見かねた近藤は嫌がる総司に介錯を頼むのだった。地に転がった竹光。返り血に塗れた手
で土方は山南の刀を掴んだ。
自分達百姓が欲しくてたまらなかったこれが、あんたにはそんなに重かったのか。
そんなに…
屯所に出向いた明里に、総司は自分が山南を殺したと告げる。泣き崩れる明里を鉄之助は
抱きしめ、明里は号泣するのだった。置屋に一旦戻った明里は、沙夜を連れて行こうかと
考えるが、結局一人で置屋を去り、明里の名を捨てかつての忍に戻っていった。
屯所は西本願寺に移り、鉄之助と沙夜は境内で消えた明里の無事を祈る。置屋へ送った
帰り道、鉄之助は膕に襲われる。そこに現れたのは鈴だった。鉄之助は鈴の無事を喜ぶが
やがて鈴が狂い自分を恨んでいることに気づく。自分を殺すのかと問う鉄之助。鈴は言う。
死んで楽になんてさせない、と。天国に勝る幸せも地獄に勝る苦しみもこの世にある。
手足の一・二本なくして泥水すすってここまでおいで。
ああ、今日まで生かしておいて良かった、そう思えるその日まで。
三度、龍馬に遭った辰之助は、成り行きで共に京都見廻り組から逃げるハメになる。
巧みにピストルを使う龍馬。辰之助はピストルを譲ってくれと龍馬に頼むが、龍馬は
刀も使いこなせない男が、それ以上の力を加減して使うことはできないと言い断る。
「"殺られる前に殺る"ゆう生き方はな、おまんに相応しぅない。」
諦められない辰之助は、自作しようと篭って独学する。
近藤の頼みで医師の松本良順が訪れ、隊士の三割が怪我や病気など問題を抱えている
現状を指摘し、定期回診と環境改善に乗り出す。そして烝を指名し隊医になるよう説得、
烝は弟子入りする。診察すると、意外にも精神的に問題を抱えている隊士も多い。
藤堂平助は山南の死のショックから立ち直れず、元気のないままだ。
良順は総司が結核であることを烝に伝える。
349:PEACE MAKER 鐡 5
05/11/18 23:31:42
今日も今日とて、龍馬は追いかけ回されていた。
危ないところを勝海舟に助けられた龍馬は、勝に市村兄弟のことを話す。
新撰組に入隊していると聞き、勝は驚く。犯人を長州の人間だと思っているのか―。
五年前(1860年)勝海舟は使節団護衛の名目でサンフランシスコへの船に乗っていた。
そこで出会った龍之助は、ジョン万次郎と同様の境遇に晒された人物で、英語はあまり
上手くないながら揉め事の仲裁や調停が上手い人物だった。
彼は自らを「ピースメーカー」と名乗っていた。
勝のところに泊まった龍馬は、勝への刺客に気づき屋根に上って追いかける。そこで
見たのは夜目にも映える金髪碧眼のくの一(※明里=サラ・フウマ)だった。彼女は
山南の死後、生気のない暗殺者になっていた。
龍馬に捕まったサラは暗殺失敗の代償として、歯に仕込んだ毒で自害しようとするが
龍馬はサラの口に手をつっこみ阻止。自分のボディーガードにならないかと強引に誘う。
十一月、近藤・伊東らは長州へ視察に来ていた。途中別行動を取った伊東は鈴と知り合う。
師走、平和にも似た静けさで、殊更ゆっくりと時代は進む。振り返る者達に漠然とした不安を
はらませたまま1865年の冬を終えようとしていた―…
慶応元年正月、大阪では坂本龍馬と桂小五郎らが潜伏し、薩摩との会談のために京都へ
入ろうとしていた。将軍護衛のために大阪には藤堂平助(八番隊)が出向いており、用心棒
になったサラ(明里)と同門の龍馬は顔見知りだと頭を抱える。船の出港のチェックで平助は
龍馬に気づく。拳銃をチラつかせ、見逃すよう龍馬は頼むが、平助は最初からそのつもり
だった。事前に伊東から頼まれたことでもあり、また山南のようにこれ以上同門が死ぬのを
見たくないのだ。
あっさり見逃した平助を見て、新撰組がもう崩壊に差し掛かっていると龍馬は思う。
正月二十一日夕刻、薩長同盟が成立する。
350:PEACE MAKER 鐡 6
05/11/18 23:38:10
新撰組は分離し、藤堂平助・斎藤一ら古株までもが伊東と共に孝明天皇御陵衛士になる。
斎藤責める鉄之助に、斎藤は今は選択の時なのだと言う。龍馬は鉄之助の前に現れ、
龍之助の話をし、新撰組を辞めて自分達と来るよう説得する。
幕府は近く消滅する。小さい幕府なんかのために死ぬな。世界を見ておくべきだ、と。
しかし鉄之助も今まで共に過ごしてきた新撰組の皆のことを思うと踏み切れないのだった。
大政奉還が成立し、海援隊は活気に沸く。
1867年霜月、鉄之助を連れて行こうとする龍馬の存在を邪魔に思った鈴は、龍馬・中岡・
サラが滞在する近江屋を鉄之助の扮装をして訪れる。鈴は龍馬を惨殺し、膕は中岡を
故意にすぐには死なない程度の怪我を負わせる。サラは鈴だと気づくが昏倒させられ、
京から離れた場所に捨てられてしまう。
長くスパイ活動をしていた斎藤は、近藤の暗殺が計画されていることを伝える。先に伊東の
ほうを暗殺しようと近藤・土方は、伊東を妾宅に招き酔わせて油小路に隊士を遣った。
伊東の死体で衛士達を誘き出し一気に叩く算段だ。しかしこの計画は鈴の入れ知恵と斎藤の
裏切りでだだ漏れになっており、伊東は隊士の一人を抱き込んで、暗殺されたと見せかけて
罠に嵌った振りをした。衛士達を囲んだ新撰組の周りを更に傭兵で囲み追い詰める。
屯所では火矢が射かけられ周囲が包囲された。奇襲ではない、明らかに計画的な襲撃だ。
現れた伊東は土方に降伏するよう言う。近藤の首と有能な隊士を衛士にするのを条件に。
土方はこの人数相手なら負けないと拒否する。
屯所の戦闘では鉄之助が大活躍していた。試合ではそれほどでもない鉄之助だが、実戦向き
なのだ。しかしそこに鉄之助を龍馬の仇と信じる海援隊が乗り込み場は混乱する。
油小路の二番隊(永倉)と十番隊(原田)は窮地に追い込まれていた。半数以上を殺されな
がらあばら家に逃げ込んだ隊士達。原田を先頭に永倉を後尾に、突破を図ろうとする。
後ろの追っ手を全滅させた永倉の前に平助が現れ緊迫した雰囲気になるが、平助は抜け道を
教えるから囲まれてる左之助を助けに行くよう言う。計画を知っておきながら、と永倉は
疑惑の目を向けるが、平助は信じるかどうかはどちでも言いと言う。
351:マロン名無しさん
05/11/18 23:43:43
これで終わりです。
奇しくも今日油小路の変の日・・・
最後の行
×言いと言う→○良いと言う
352:覚悟のススメ 8
05/11/19 21:42:06
>>278の続き
21世紀初頭に全世界を襲った地殻変動は、三年に及び多くの生命と秩序を破壊した。
その異変により荒廃した新東京13番区。上空には電子機器を麻痺させる鱗分を撒き散らす巨大蛾が舞い
地表には動くもの全てを食い尽くす巨大ゴキブリが這う人類が生存不可能な地。その地に聳え立つ城・ガラン城。
城主・散は覚悟との戦いによる負傷で、生命維持装置につながれたまま昏睡状態に。その身を案じる忠臣達。
彼等は散の仰せなくともその理想を実現すべく、その在りし日の玉画を再生する。
"散は人間ではない!善悪を超えた不退転の決意!散の夢はただひとつ!瀕死のこの星に万物一体の境地をなしとげること!
土と緑とおまえたちと水と光とそよ吹く風!天地の正気汚みなく朝霧晴れて万物一体!そのためになさなねばならぬことはただ一つ!
人類の抹殺!おまえたちを迫害し物言わぬ自然に残虐を尽くす悍しき二本足!人類無用!"
散の意思を受け人類抹殺を改めて決意する忠臣達。その妨げになる覚悟を抹殺を画策する。
その任に志願する御側役・ライ。散より21個の零式鉄球を授かったライは、皮膚の147%を鉄甲化し戦鬼形態へ変身可能。
だがダイヤをも砕くライの拳も、覚悟の纏う零を覆う"展性チタン合金"の前には無力だった。
展性チタンは、衝撃を金属にあるまじき歪みと伸びで分散・吸収する合金。それに対抗すべくライは腹部より
"超凍結冷却液"を射出、合金を凍結させ展性を殺し砕く策を考案。だが、それは確実に冷却液を覚悟に命中させるため
密着し、共に凍結し散華するという特攻作戦・肉弾幸だった。その身をもって散への忠義とせんと単身出陣するライ。
逆十字学園で授業を受ける覚悟。そこへライの巨大な立体映像が出現。覚悟へ新東京番外地での決闘を申し込む。
その申し出に敵の罠を心配する級友達。だが覚悟は、零式鉄球をその身に受けたライを一流の戦士と認め
正々堂々たる決闘であると断言する。そして級友達に笑顔で敬礼すると出陣する。そのただならぬ雰囲気に
思わず覚悟の後を追いかけ、学校を飛び出す罪子。
353:覚悟のススメ 9
05/11/19 21:45:28
出陣した覚悟は番外地へ赴く前に学生寮へ戻り、鏡に向かい化粧を始める。その行為にうろたえる零。そんな零に覚悟は言う。
「この度の相手は一流 されば負けることの許されぬこの身なれど勝つばかりとは限らぬ その時取られた首が
土気色に見苦しく変色しては相手に対して無礼 ゆえに頬と唇に紅を引くのは古来より戦士の嗜み」
『なるほど 死してなお桜色か!』覚悟の戦士としての気構えに感服する零。一方、覚悟を追いかけた罪子は寮へ到着。
覚悟の部屋を開けようとしたその時、中から零を纏った覚悟が。その迫力に圧倒され無言で見送る罪子。罪子を残し出陣する覚悟。
"俺の人生に愛はいらない 心をつないだ鎧があるから"
月光冴ゆる決闘の刻。新東京番外地にて、壮絶な闘気を放ち相対する覚悟とライ。素手のままのライの拳をあえて
受けた覚悟の気構えに、戦鬼形態となり応えるライ。その姿にライを一流の戦士と認める覚悟。
「相手にとって不足無し!当方に迎撃の用意あり! 覚 悟 完 了 」
拳を交える両者。不退転の決意を秘めたライだったが、覚悟との戦力差に圧倒され首を折られ停止する心臓。
が、散への忠義に燃える魂と、21個の零式鉄球の力で屍となりながらも立ち上がるライ。その意気に応えるべく
相応しい"因果"を極めんとする覚悟。その瞬間、捨て身のライが覚悟と密着。ついにライの肉弾幸が炸裂する。
閃光に次いで起こる爆音。爆煙が晴れ、その様子をモニターしていたガラン城の忠臣達が見たものは
散華した零の各部と、半壊しながらも立ち尽くすライの姿。歓喜に沸く忠臣達。が、次に目にしたのは
廃ビルの屋上にて全裸で立つ覚悟の姿だった。覚悟はライが密着した瞬間、零の装甲を自ら弾丸のごとく瞬時に四散する
"秘策・瞬脱装甲弾"を行い肉弾幸より脱出したのだ。そして両手両足を完全鎧化する、零式鉄球・特攻形態となり
屍となりもはや握る拳すら無くなって、なお挑んでくるライへ立ち向かう。
「ただ一点の曇りなき主君への忠義敵ながら見事!されど忠義より重いものがある!」
そして必殺の跳び蹴り"大義"でライを粉砕するのだった。
354:覚悟のススメ 10
05/11/19 21:48:12
再び零を身に纏う覚悟。零の機能でライの脳から敵の情報を入手する。
眠れる現人鬼・散とその配下の不退転戦・鬼軍団。その目的である人類抹殺。計画実行のため、ガラン城に封印中の
4千の戦術鬼。散が目覚めとともにそれ等は開放され、7時間で新東京の人類完食。そして250日で人類滅亡完了。
もはや一刻の猶予も無いと判断した覚悟は、散が目覚める前に討つべくガラン城を目指す決意をする。
ライの亡骸を葬り、出撃せんとする覚悟。その時零は覚悟に愛する者達への最後の別れと、罪子を抱きしめることを進言する。
『抱くのだ!その温もりがおまえの中で闘志に変わる!今を逃せばもう二度と会えぬのだぞ!』
その言葉に動揺しながらも、覚悟はこのまま出撃することを決意する。
"俺のこの胸にはいつも堀江さんが燃えている!これ以上何を望むか!"
ライの敗北と覚悟の侵攻を察知するガラン城の忠臣達。戦闘態勢を整える間の時間稼ぎの任を
命じられる戦術鬼総支配・血髑髏。ライと違い外道な姦計を得意とする彼は、新東京の全戦術鬼を終結させ
迎撃させる。無数の戦術鬼に包囲された覚悟は、零の進言に従い後退。無人の番外地まで戦術鬼を誘き寄せる。
そして零は化学兵器・戦術神風を実行。全ての生命を瞬殺するガスに全滅する戦術鬼。
その事態に荒れる血髑髏。が、その顔に狂気の笑みが浮かぶ。
"ヒヒヒ やっと思い浮かんだぜ 葉隠覚悟のブッ殺し方!"
355:覚悟のススメ 11
05/11/19 21:52:30
一方、学園屋上にて覚悟の身を案じる罪子。そこへ姿を現す覚悟。再会に喜ぶ罪子を抱きしめる覚悟。
その覚悟に違和感を感じた瞬間、キスをされ崩れ落ちる罪子。異変を感じ、屋上へ駆け付けた級友達が見たものは
覚悟に化けた血髑髏が正体を現し、洗脳され下僕と化した罪子を拉致する姿だった。
ガラン城へ向かう覚悟は途中、廃墟となった遊園地に遭遇。遊技施設に英霊と立ち寄る運命に苦笑する覚悟。
そこへ現れる血髑髏の下僕。拉致・拘束された罪子の映像を覚悟に見せ付け立ち去る。
その映像に動揺し下僕を追う覚悟。明かな罠に零は罪子を見捨てることを提案。だが覚悟は言う。
"俺は堀江さんの中に見つけたんだ 俺が生命を賭けて守るものを 俺はそれを拳に込めて 散に大義を極める"
覚悟の想いに従う零。園内奥深くまで進んだ覚悟は罪子を発見。だが、罪子は調教兵器・髑魔虫に寄生され
血髑髏の下僕となっていた。そして覚悟の目の前で戦術鬼へと変貌する。もはや手遅れと判断した零は攻撃を提案。
が、覚悟は戦術鬼となった罪子を前にしても攻撃できない。それをモニターていた血髑髏は、罪子に零の弱点を指示。
それに従い零に光線を照射する罪子。その光線を浴びた瞬間、零の意志たる英霊が苦しみ消滅する。
それは零の意志が英霊と見抜いたガラン城大老・知久が血髑髏に授けた、怨霊昇天の経文を封印した秘玉
"成仏鉄球"の光線だった。強制的に英霊を成仏され、意志無き鎧となり覚悟から離脱する零。
そんな覚悟に執拗に襲い掛かる罪子。その目を覚まさせるため、あえて攻撃を甘受する覚悟。
その姿に洗脳が緩む罪子。そして刃に貫かれながらも罪子を抱きしめ、口付けする覚悟。
その献身に洗脳が解け罪子は元の姿に戻るのだった
356:覚悟のススメ 12
05/11/19 21:55:11
傷付いた互いを思いやる二人。そこへ現れる血髑髏。罪子の攻撃で瀕死となった覚悟に止めを刺さんとする。
だが覚悟は瀕死となりながらも、血髑髏へ怒りを燃やし立ち向かう。しかし、その瞬間こそ血髑髏の狙いだった。
血髑髏は戦術兵器・髑魔竜を放つと、覚悟を取り込ませる。怒りで満ちた覚悟を髑魔竜の胎内で戦術鬼へと変貌させ
最強最高の戦術鬼を作るこそこそ、血髑髏の真の狙いだったのだ。そこへ罪子を案じた級友達が参上。
髑魔竜を攻撃するも歯が立たない。そして一同の目の前で髑魔竜は繭を生み出し、繭より巨大戦術鬼・覚悟が誕生する。
血髑髏に忠誠を示し跪く覚悟。その忠誠を試すため、罪子を生贄に与える血髑髏。覚悟を信じ身を任す罪子。
その身を噛み砕かんとした時、覚悟は突如血髑髏を攻撃。そしてその頭部を割り中から完全復活した覚悟が現れる。
「なぜだ!おまえ自身の憎しみと怒りの心がおまえの姿を変えた筈だ!」
動揺する血髑髏の叫びに覚悟は応える。
「零式防衛術は相手を殺す技ではなく己を殺す技!零式防衛術は認識(こころ)の技
己が身を滅ぼす哀憎怨怒の心を滅殺する技術なり」
敗北を悟り逃走する血髑髏。その背に戦術鬼の残骸の角を投げ付ける覚悟。
「セニョリータ!」
角に貫かれ絶命する血髑髏。その様子をモニターしたガラン城忠臣達は、外道ながらも覚悟から零を奪った血髑髏に感涙する。
357:覚悟のススメ 13
05/11/19 22:00:29
物言わぬ鋼となった零と対峙する覚悟。だが覚悟は零の復活を確信していた。
"誇り高き軍人の霊魂であるおまえが決戦を前にして たかが念仏ごときでおめおめ成仏してしまう筈がない!
共に征こう!俺たちは一心同体!"
戦いが終わり介護される罪子と、彼女の無事を喜ぶ級友達。そこへ現れる覚悟。その頬を泣きながら張る罪子。
「葉隠くんはみんなを守ることのできる たった一人のかけがえのない人です
それなのにあたし一人のために・・・あたしにそんな値打ちはないわ!」
泣き崩れる罪子。そんな罪子に覚悟は語りかける
「君は歌を唄えるじゃないか」
覚悟は言う。自分の技は殺人の技。何千年極めようとも屍の山を築くだけで、人々に希望を指し示すことはできない。
だが罪子の歌にはその力があるのだと。
「私が逆十字学園に転校してきた日 君が口ずさんでいた歌・・・・ あの歌が好きだ」
そして覚悟はその歌を胸に、罪子と級友達に見送られ零の鞄と共に再び戦地へ赴くのだった。
その姿を見たガラン城衛兵隊長・ボルトは想う。
"零を失って葉隠覚悟は弱くなったか?否!断じて否!彼奴は今零に勝るとも劣らぬ強い何かを着装っている!"
続く
ここまでで5巻半ばです。長々と失礼しました。続きは近日中に。
358:マロン名無しさん
05/11/19 23:07:03
覚悟の人、乙!
359:マロン名無しさん
05/11/19 23:16:24
乙。
360:マロン名無しさん
05/11/20 09:46:44
覚悟面白いな、ベタベタだけど
361:マロン名無しさん
05/11/20 18:54:14
サイレン~ETERNALSIREN~をお願いします。
362:マロン名無しさん
05/11/20 19:06:19
>>324
「ボーイフレンド」リク主です。すみませんが私も読んでしまいました。
予約をしていただいていたので言いづらかったのですが、
予約の期限が切れた時点ですぐにその旨を書き込めばよかったですね。
申し訳ありません。管理人さん、「ボーイフレンド」も削除でお願いします。
363:天は赤い河のほとり 訂正
05/11/20 19:10:22
過去ログ10で書かれたあらすじについて間違いがあるので訂正します。
ユーリが、ザナンザ殺害の犯人はナキアの放った刺客だと証明するために持ってきた証拠は、
×ザナンザを死に追い遣った槍
○ユーリの背中に刺さった矢
ルサファが殉職したのは、
×対エジプト戦
○ナキア最後の罠
364:覚悟のススメ 訂正
05/11/20 22:54:46
すいません。>354の二行目を
×配下の不退転戦・鬼軍団。
○配下の不退転・戦鬼軍団。
へ、訂正お願いします。
365:マロン名無しさん
05/11/21 01:12:43
未解決欄、既に解決してるものが沢山入ってるような・・・
366:マロン名無しさん
05/11/21 01:16:15
>>365
どれとどれが入ってるか書いたら
そのうち訂正してもらえるかと思われ
367:マロン名無しさん
05/11/21 01:40:12
じゃあぱっと見気付いたのだけ・・・
・最強伝説黒沢 ・人魚の森 ・PEACE MAKER鐡 ・ランダムウォーク
あと、「姫君の条件」てのが重複してる
368:マロン名無しさん
05/11/21 01:42:15
>>367
乙です
369:マロン名無しさん
05/11/21 02:50:08
高見まこの「ロマンス」を教えてください。
370:マロン名無しさん
05/11/22 17:02:50
江草天仁の「びんちょうタン」をお願いします
371:マロン名無しさん
05/11/22 22:54:42 x+ewuOWy
高河ゆんの「源氏」を教えて下さい。
372:キャリアこぎつねきんのもり(3)
05/11/22 23:17:13
朝、起きたら早歩はぎっくり腰!
動くこともままならず、十川家に童子を預けるべくSOSを。
十川は早歩の面倒も看るといって聞かず、食事の支度までしてくれた。
もし自分に何かあったら、言葉を出せない童子は電話して誰かに助けを求めることも出来ないと
急に不安になる早歩。
十川は、十川母が童子にあげた玩具の中から笛を持ってこさせる。
何かあったら十川家に電話して笛を吹けばいい。
「早歩に何かあったら」という言葉に童子は懸命にホイッスルを吹く練習をはじめる。
長い間喉を使っていない童子は声帯が弱くなっているに違いない。
笛を吹けば訓練になるというのが十川母のそもそもの計画。一挙両得というわけだ。
声帯の退化など考えてもいなかった早歩はショックを受けるが、
「それはあなたがこのままの童子さまを愛しいと思ってくれた初めての人だから」
と十川は慰める。
他の親戚たちは、童子を喋らせること、遺産を手に入れるために自分の名前を言わせることに
ただそれだけに夢中だったのだから。
夕食を終えると、童子は十川家にお泊まりする事に。
携帯電話の向こうからかすかに聞こえる笛の音は、童子からのおやすみコールだった。
『お・や・す・み・な・さ・い』
373:キャリアこぎつねきんのもり(3)
05/11/22 23:17:45
童子が来て、早歩は自分が変わったと実感していた。
以前は仕事一筋で自分のことは後回し、今はカドが取れてきた気がする。
十川もまた、童子を喜ばせるために家で子犬を飼うことに決めており、昼休みにペットの本を
読んでは不審がられているという。
まるで父親と母親のように温かく童子を見守り育てている二人。
しかし! 十川母から凄い剣幕で電話がかかってきた。
十川がナルミという女と一泊で出かける、と旅館の予約確認で知ってしまったのだという。
ナルミって…童子の叔母の鳴海貴里江?
條辺の本家に行くつもりだと察して早歩は同行を申し出る。
「恋はライバルがいないと発展しないわねっ!」うまく焚きつけられたと思って十川母は
上機嫌であった。
童子の過去を探るために條辺の本家を訪れる三人。
屋敷は綾子の死後も、そのままに管理されていた。使用人の妙が三人を迎える。
曾祖母である都子(童子の祖母である綾子の姉)と対面した早歩は、ついに
童子の過去を知った。
374:キャリアこぎつねきんのもり(3)
05/11/22 23:18:07
綾子は自動車事故で急死した童子の父親を溺愛していた。
童子のワガママから息子たちは車を走らせ、そのせいで帰らぬひととなったのだ…と
思いこんだ綾子は彼女を憎み、綾子と都子の母親の名前でもあった「緋和子」の名前も
とりあげた。それから彼女は「童子」と呼ばれるようになったのだ。
顔も見たくない、側に置きたくないと言って童子を無視する綾子に、都子も戸惑い
妙は泣いて訴えた「顔も見たくないと。面でもつけていろと言うんでしょうか」
大人達の会話を敏感に察した童子は自分から言い出したのだ。
「お面したら、ばーちゃ、抱っこしてくれる?」
だが綾子はそれでも童子を許さなかった。
喋るな。人形のようにしていろ。それが出来ないなら、出て行け。
やがて童子は言葉をなくし、本物の人形のようになってしまったのだった。
童子の両親の墓前に手を合わせ、三人は帰路についた。
貴里江はつっけんどんな様子で童子へのお土産を手渡し、今度会わせてと言った。
「いつかあの子が大きくなった時、お母さんがどんな人だったか
教えてあげられるのは私だけなんだから」
375:キャリアこぎつねきんのもり(3)
05/11/22 23:18:29
ホテルに長期滞在していた作家の須藤先生が久しぶりにやって来た。
作家生活50周年記念パーティーの花束贈呈を、童子と、長期滞在仲間だった
マダム葉瀬にやってもらいたいというのだ。
面をつけたままの童子を、人々やマスコミがどう思うのかと不安になる早歩だが
毅然とした態度で通すことにした。
問題は着物だった。
童子は綾子を思い出すのか、和服の女性にひどく怯える。
マダム葉瀬が和服を着たために、案の定逃げ出し、隠れてしまった。
「千代おばちゃまと須藤のおじちゃまにお花を届けるんでしょ、出ておいで」
マダム葉瀬も言葉を添えた。
「千代さんは童子ちゃんのお着物好きよ。キツネのお面も大好き。
だから童子ちゃんも、和服の千代さんもお着物の千代さんも、好きになってほしいの」
千代さん泣いちゃうよ? と早歩に言われて、ついに出て来た童子。
二人の半襟はマダム葉瀬の見立てでお揃いだ。
「嬉しい?」と聞かれ、指でハートマークを作ってみせる童子をマダムは抱きしめた。
「童子ちゃん、大好き」
376:キャリアこぎつねきんのもり(3)
05/11/22 23:18:57
パーティーは無事に終了した。童子の花束贈呈は「かわいい」と騒がれたものの
思ったほど奇異な眼では見られなかったようだ。
むしろ問題は須藤先生の新しい担当が、早歩に猛烈なアプローチをしてくるところ。
「不仲になーれ、不仲になーれ」
邪悪な呪文を唱える十川母。
一方、早歩はまったくその気がない。今は童子だけで手一杯。
それに、須藤先生から住んでいた家に管理人代わりに入って欲しいと言われた事で
頭がいっぱいだった。
憧れの一軒家で童子を育てられる。自由にリフォームしてもいいという好条件だ。
引っ越しの準備で忙しくなった早歩は、童子の小さな変化に気づかなかった。
部屋の隅に積まれていく荷物と自分を見てくれない早歩。
十川母に連れられてマンションに戻った童子は、荷物が運び出されてからっぽに
なった部屋を見てショックを受ける。
マンションの外に早歩の姿を見つけ、飛びだそうとするのだが、子供の力では
エントランスのガラス扉が開けられない。
早歩が行っちゃう?!
「やーっ」
いや、と泣きながら抱きついてきた童子。
童子は自分の両親の遺品が処分されるのも、色々な家を転々とさせられる時も
いつも荷物が積み上げられるのを見てきた。
「いやな思い出がつきまとっているんでしょうね」
十川の言葉に、驚かせようと思って、黙っててごめんねと早歩は詫びた。
人形のように何もかも黙って受け容れてきたこの子が、初めて嫌だと言った。
いつかおまえと別れる日が来たら、今度は私がひとりでは歩けなくなるだろう…。
三巻おわり。
377:マロン名無しさん
05/11/23 02:09:44
待ってました乙。
378:マロン名無しさん
05/11/23 02:37:00
ジャンプでやってる銀魂を教えてください。お願いします
379:キャリアこぎつねきんのもり(3)
05/11/23 14:04:50
書いた者ですが訂正です。
×童子の祖母である綾子
○童子の曾祖母である綾子
綾子が溺愛していた「息子」も「孫息子」になります。
都子-子-春乃-早歩
綾子-子-息子-緋和子
です。
長生きだよな條辺のひとたち…。
380:マロン名無しさん
05/11/23 20:28:34
>>378
舞台は「侍の国」の江戸。永く隆盛を極めていた侍も、20年前突如やってきた「天人(宇宙人)」によって開国されて以降
廃刀令と天人の台頭で弱体化の一途をたどっていた。侍の息子でアイドルおたく少年・志村新八も、美人だが本性は
凶暴な姉・お妙と共に、亡き父の遺した道場を守るため日夜バイトの日々。そんな時、とある事件を切欠に
銀髪頭に木刀を携えた超甘党男・坂田銀時と知り合う。銀時はかつて天人排除を掲げた攘夷志士で”白夜叉”と恐れられた
侍だったが、今は万事屋をしながらダラダラ暮らしていた。銀時に真の侍魂を視た新八は万事屋に仲間入り。
そこへ宇宙最強の戦闘民族「夜兎族」のチャイナ娘・神楽と、謎の宇宙生物の巨大犬・定春も加わる。
そんな銀時達が武装警察「真選組」とモメたり、かつての攘夷志士・桂の起こすトラブルに巻き込まれたりする
ドタバタ&ちょっといい話な大江戸コメディー。
381:マロン名無しさん
05/11/23 22:07:43
>>380
ありがとうございました。
382:マロン名無しさん
05/11/23 22:27:56
>>380
なんか気が付いたら最近は銀魂、
いつのまにかジャンプ恒例のバトル物になってんだよねw
383:絶対彼氏。
05/11/24 01:23:14
女子高生リイコは特に問題があるわけでもないが彼氏いない歴17年。
勇気を出して好きな人に告白したものの、あっさりふられる。
同じマンションに住む幼馴染の眼鏡少年ソウシにからかわれる日々。
ある日リイコは変なコスプレをした謎の青年ガクに出会う。
彼を通じて夜のお相手も出来る精巧なロボットをもらう事になった。
ナイト・シリーズという名称から、その人間にしか見えないロボットに
リイコはナイトと名づけ、キスによって起動させる。
セックスにはまだ抵抗がありできないものの、
イケメンで賢く優しいナイトにリイコはメロメロになっていく。
会社側の力でナイトは高校に転入し、ロボットである事を隠し学園のアイドルとなる。
それを面白く思わないソウシ。実は幼い頃からリイコに恋していた。
その思いを知り、ナイトとソウシの間で揺れるリイコ。
ソウシに嫉妬し、プログラムにない行動をするようになった
ナイトを会社側は不良品だと処分しようとするが、なんとか切り抜ける。
ソウシの留学が決まった頃、ナイトの様子がおかしくなりはじめた。
言語の認識がおかしくなり、わけのわからない言葉ばかり喋る。
初期作品なせいもあり、壊れてしまったのだろう。
ナイト・シリーズなのにセックス(これによってパートナー認識もする)を
していないせいかもしれない。祈るような思いでナイトに処女を捧げるリイコ。
しかしナイトは完全に壊れ、何度キスをしても起動しなくなった。
悲しみつづけるリイコに「今は無理でも待つ」とソウシは言い留学する。
数年後、帰ってきたソウシは改めてリイコに告白した。
それを受け入れるリイコ。
(それでもナイトは永遠に私の彼氏だよ)
終わり
384:絶対可憐チルドレン
05/11/24 02:05:19
近未来。軍事・経済・外交など、あらゆる分野でエスパーの力が使われていた。
能力の強さは七段階にわけられ、日本で超度7の力を有する人物はたった3名。
全員若干10歳の少女たちである。彼女たちは『ザ・チルドレン』と呼ばれている。
内務省特別機関である超能力機関『バベル』に所属し、日夜その能力を活かしている。
超能力排斥団体『普通の人々』がバベル壊滅をもくろみ暗躍している。
チルドレンのお目付け役に任命されたのは若き学者である皆本光一。
オマセでわがままで超能力をガンガン使ってくるチルドレンに悩まされる日々。
並外れた知能のために、チルドレンと同じく『普通』の少年時代を送れなかった皆本には、
チルドレンの苦悩もよくわかり、優しく時には厳しくチルドレンを見守る。
『ザ・チルドレンメンバー』
明石薫
念動能力者(サイコキノ)。精神の力で物体を動かす事が出来る。
超度7の薫はかなりのパワーと操作性を持つ。
チルドレンのリーダーで、粗暴で短気な性格。エロ親父な言動をする。
野上葵
瞬間移動能力者(テレポーター)。物体を離れた空間に転送できる。
京都在住の関西弁の眼鏡っ子。チルドレンの中で一番まともな性格。
三宮紫穂
接触感応能力者(サイコメトラー)。体表面に接触する事により、
人間や物体から過去や現在の情報を引き出す事ができる。
その能力のためにチルドレンの中で一番大人びた性格。父は警察庁長官。
心を読まれることも構わずに平気で自分の手を握る皆本に心を許している。
かつて一度だけ成功したという人工エスパーのイルカの伊号に出会う皆本たち。
伊号の能力は予知。伊号は自分の予知を皆本にも見せる。
その予知の中では、エスパーとノーマルが戦争を起こし街が崩壊していた。
エスパー側の指導者は成長した薫だった。「あたし本当は皆本の事が…」
言い途中で倒れる薫。予知はそこで途切れる。伊号の予言はかならず的中するという。
しかし、絶対に薫を破壊の女王(クイーン・カタストロフィ)にはさせないと皆本は誓った。
385:マロン名無しさん
05/11/24 09:04:23
>>383-384
乙乙!
絶対可憐チルドレン気になってた。
386:マロン名無しさん
05/11/24 23:15:57
ヘヴンを書く予定の者ですが、自己満なあらすじで
皆様を混乱させてしまい、申し訳なく思っています。
改めて書かせていただきたいと思いますので、宜しくお願い致します。
本当にすみませんでした。
387:マロン名無しさん
05/11/24 23:45:34
いや、自己満なのは悪くないよ
書き手なんて皆そんなもん
388:ヘヴン
05/11/25 00:08:14
●用語
[エクソン社]遺伝子研究を主とするシンクタンク。「知能指数と能力の
関係を研究する」名目で、IQ120以上の学生を集めたエクソン奨学金制度を実施。
学生には学費、生活費、寮が用意され、費用の返済義務や、卒業後の職業的拘束も一切無い。
学生を研究に利用しているとの声もあり、人権擁護団体と衝突する事も。
●人物紹介
(エクソン奨学生)
[デイビー・トレヴァー]16歳、男。学問的には賢くないが、
精密機器の修理に才能を発揮する。背が低く、子供のような外見。
[ジョナサン・ルー]17歳、男。過去に窃盗で捕まり、再教育
プログラム中にエクソン社の試験を受け、合格。背が高く、少し不良っぽい。
[アシュレイ・ロビンソン]15歳、数学の権威を父に持つ、無口な少女。
眼鏡にひっつめ髪の真面目そうな外見。
[フィル・ケリー]年齢不明、男。新聞部に所属。将来の夢はジャーナリスト。
(非エクソン奨学生)
[ベッキー]本名レベッカ。18歳、女。、自分のレストランを開く夢を持つ、バーのウェイトレス。
[ダグ・ルー]ジョナサンの実兄でマフィアの下っ端。
●設定
明示されていないが、おそらく近未来と思われる。
389:マロン名無しさん
05/11/25 00:11:07
>387
ありがとうございます
390:ヘヴン
05/11/25 01:18:03
エクソン奨学生に選ばれた学生達の教室に、バイクで突っ込んできたデイビー。
分数の割り算も満足に出来ないが、パソコンやモバイルを直し、将来はロボットを作りたいと夢を語るデイビー。
全生徒に「アホだ」と思われつつ、人懐っこい彼は人気者になる。
彼は数学のテストで最低評価のFをとり、アシュレイに数学教師を頼む。
無口なアシュレイも明るいデイビーに次第に心を開き、笑顔を見せるようになる。
しかし、父親から虐待を受け、母親はアル中で入院中、自身も窃盗の前科持ち、と複雑な生い立ちのジョナサンは、なかなかデイビーと打ち解けないでいた。
そんなジョナサンだが、寮の部屋が隣になった事もあり、何かとデイビーの世話をやく事に。
ある夜、兄のダグに呼び出されたジョナサンは、ベッキーの働くバーに向かう。
こっそりと彼のあとをつけたデイビーは、ダグに良くない印象を抱く。
大学では健康診断が行われ、ジョナサンが提出した尿と血液が彼のものではないと判明。
薬物使用の噂が広まったジョナサンは寮を出、ダグのもとへ。
ジョナサンを案じるデイビーはベッキーから、ダグがジョナサンの兄であり、マフィアの一員である事を知る。
ダグの住居を追って下町へ出向いたデイビーはジョナサンを見つけ寮に戻るよう説得するが、その最中にダグに捕まってしまう。
二人きりになり、再度デイビーはジョナサンを説得する。
その時、ダグの仲間の裏切りが発覚。
弟をマフィアの世界に引きずり込みたいダグはジョナサンに銃を渡し、裏切った仲間を殺せと命令する。
「ジョナサン、これは儀式だ。引き金を引けば、俺達の仲間だと認めてやる」
「ばかっ、何やってんだよ、お前!!人間は人間を殺さない。何千年もかかって、俺達がやっと学んだ事だろう」
必死に止めるデイビー。ダグは命令する。
「ジョナサン、撃てよ」
幼い頃から兄に暴力で支配されていたジョナサンは、仲間に銃を向ける。
デイビーはとっさに銃筒を掴み、弾丸は彼の手を掠める。
そこへ、ダグの上役の男・ティンが現れる。
ティンはダグに「上の、もっと上からの命令だ」とジョナサンとデイビーを解放するように言い、ダグを引きあげさせる。
続く
391:ヘヴン
05/11/25 02:08:43
幸いにもデイビーの傷は大した事もなく、大学へ戻ったジョナサンは、アシュレイの父親の尽力で引き続き奨学金を受ける事になる。
廊下でアシュレイに会ったジョナサンは彼女に礼を言う。
少し前まで、どこか世を拗ねたようなところがあったジョナサンの素直な様子に、アシュレイは驚く。
「デイビーが一生懸命だったから、ついお節介しちゃったのよ。
デイビーといると、優しい気持ちになるの。自分が変われるような気がする。
あなたもでしょう?」
翌日。退院してきたデイビーにジョナサンは言う。
「もう俺に関わるなよ。そんな目にあっといて何で俺に構うんだよ」
「お前がいい奴だからだよ」
「ばっ…バカか、お前?俺はいい事なんかした事無いぜ、特にお前には」
「でも、お前、いい奴だよ」
ジョナサンを真っ直ぐに見つめ、デイビーは繰り返す。
「本当は、いい奴なんだよ」
無言で自室に戻ったジョナサンは、静かに涙を流す。
アシュレイの言う通り、デイビーといると自分が変われるような気がした。
ベッキーの店に顔を出したデイビーは手の怪我に驚かれ、続いて抱きしめられる。
「もう無茶な事しないで。何もなくて良かったわ」
それからジョナサンとデイビーは親しくなっていった。
クリスマスにジョナサンはデイビーの実家へ招待され、シングルマザーだというデイビーの母親に会った。
穏やかな日々が流れ、デイビーとベッキーの仲も進展してゆく。
進級祝いのパーティーにデイビーはベッキーを誘い、ジョナサンはアシュレイと楽しいひとときを過ごす。
だが、学内にネイチャーガーディアンと名乗る人権擁護団体が仕掛けた爆発、パーティーは騒然となる。
翌日にはネイチャーガーディアンについて大学新聞の号外が出される。
爆弾はエクソン社に対し「遺伝子研究を止めろ」との警告らしい。
号外を読んでいたジョナサンは新聞部のフィル・ケリーに「マフィアの事を聞かせてくれよ」と不躾な取材をされ、不愉快な気分に。
そばにいたアシュレイがノートパソコンでフィルを殴り倒す。
「平気よ。パソコンならデイビーが直してくれるわ」
続く
392:ヘヴン
05/11/25 03:10:58
話題のデイビーは進級祝いにベッキーの部屋へ招かれていた。
彼女に花を買っていこうとデイビーは花屋へ立ち寄る。
「バラなんて無難な花を送るなんて、センス無いわ」と語る生意気な花屋の子供・キャシーと話し中、数人の男達に拉致されるデイビー。
目撃者であるキャシーも巻き添えを食らい、一緒に監禁されてしまう。
眉間に大きなホクロのある、リーダー格の男が「俺達はネイチャーガーディアンズだ」と告げ、デイビーに小型カセットを向ける。
「デイビー・トレヴァーだな?まず名前を言え。このテープはエクソン社に送りつける。
なるべく哀れっぽく話せよ。エクソン社の社長、知らない相手じゃないだろう?」
デイビーは録音を拒否し、男に痛めつけられる。
翌日。寮のジョナサンにベッキーから「デイビーが来なかった」との電話が入る。
そこへ新聞部のフィルが訪れ、デイビー誘拐の報が入る。
ネイチャーガーディアンズは人質の命と引き換えに、エクソン社に遺伝子研究の停止を求める声明を発表。
しかし、エクソン社社長・ウォルターズはこれを拒否。
ジョナサンはデイビーの母親を迎えに行き、大学へと向かう。
その車中、母親はデイビーがウォルターズ社長との不倫の子供であると告白する。
妻側の資金で会社を大きくしたウォルターズの離婚は叶わず、デイビーが2歳の頃、二人は別れたのだった。
デイビーには「子供が欲しくて精子バンクから精子を買った」と話していたという。
これは自分とウォルターズしか知らない事だと思っていたのに、と。
その頃、デイビー達は床に転がっていた空き缶を細工して鍵を開け、脱出に成功。
だが、すぐに追いつかれ、デイビーは足を撃たれる。
一人で逃げられるはずがない、と泣くキャシーを励ますデイビー。
「君の相手は追ってくるテロリストじゃない。戦うのは、運命とだよ。転んでも諦めるな」
ホクロの男が追いついてきた。激昂していた。
デイビーはホクロ男に体当たりし、叫ぶ。
「走れキャシー!!」
弾かれたように走り出すキャシー。そして…
こめかみに銃を突きつけられたデイビーの脳裏に、ベッキーの声がする。
「もう無茶な事しないで」
その声は、銃声にかき消された。
続く
393:ヘヴン書き
05/11/25 03:14:06
また明日(今日)書きます。
2巻は明日で終わらせます。
394:マロン名無しさん
05/11/25 05:07:41
ヘヴン乙。
なんとなくこのスレで前に書かれたサバス・カフェに雰囲気似てる感じがする
どっちも実際に漫画を読んだことはないけど
395:マロン名無しさん
05/11/25 06:10:26
「しあわせ半分こ」をお願いします。
396:マロン名無しさん
05/11/25 15:52:30 c2pi2fsB
ドロヘドロ 林田球
大まかな粗筋と、どういう雰囲気か知りたいです。
お願いします。
397:マロン名無しさん
05/11/25 16:01:41
>>396
予約しよう。
398:ドロヘドロ
05/11/25 17:31:24
舞台は「ホール」と呼ばれる人々が住む町。時代観は現代風。
ホールには「魔法使いの国」から魔法使いの見習いが度々現れ、人々を実験台にして迷惑をかけていた。
彼らが指から出す魔法のケムリは、人々をキノコや虫に変えたりバラバラにしたりと迷惑きわまりない。
トカゲ頭の大男「カイマン」もその一人…なのだろう。彼には記憶がなかった。
唯一の手掛かりは魔法が効かない自分の体と、カイマンの口の中にいる「十字目」の男。
カイマンが魔法使いの頭に噛り付くと、魔法使いはその男から何かを告げられるらしい。
もっとも返った答えは「お前は違う」ばかりだったが。
カイマンは友人の女性「ニカイドウ」と共に、魔法使いを狩っては齧りつき、成果がなければ殺していた。
カイマンに相棒を殺された魔法使い「藤田」は、「魔法使いの国」のマフィアのボスである「煙」に復讐を依頼。
この事件のせいでホールへの通行は禁止されており、厄介に思った「煙」は自分の始末屋「心」と「能井」を呼ぶ。
また齧られた最中に助けられた「恵比寿」は、「口の中の男」と何か関係があるようだが記憶障害中。
心と能井はカイマンらと交戦するが、カイマンは首を刎ねられても悠々と立ち上がり、逃げ出してしまう。
「口の中の男」の謎を解くことが先決だとした煙は、殺されていた彼を魔法で探しだし、蘇生させる。
「口の中の男」こと「栗鼠」は殺された理由も知らず、カイマンのことも知らなかった。
399:マロン名無しさん
05/11/25 17:33:57
一方ホール、首がまた生えてきて自分の化物っぷりに驚くカイマン。暇なので魔法被害者の病院でバイトしていたが、
その伝手で魔法研究者のカスカベと知り合う。彼の研究で魔法使いの国に行くことができるようになった。
魔法使いの国で「栗鼠」という名前を思い出したカイマン。同行したニカイドウ(実は魔法使い)は知り合いの悪魔「アス」の情報から
栗鼠を探しに煙の屋敷を襲撃するが、煙には敵わず命からがら逃げ出す。そのスキに栗鼠は逃亡。
瀕死のニカイドウを抱えてホールに戻ったカイマン。日が経ちニカイドウは退院できたが、
カイマンは彼女に迷惑をかけまいと、一人で魔法使いの国へと行ってしまう。
運良くバイト先を見つけ、正体を隠して生活するカイマン。
パートナーを決めるお祭り「ブルーナイト」が近づいていると聞き、バイト先の仕事で煙の屋敷に潜入。
だが心と能井絡みのゴタゴタに巻き込まれ、栗鼠とすれ違うも気付かず、結局情報は得られなかった。
栗鼠は自分を殺したのが十字目だったことを覚えており、「十字目組織」に戻らずに親友「会川」を探していた。
十字目の組織は「黒い粉」という魔法使いの力を伸ばす薬を流通させており、かって煙ファミリーと交戦した。
煙ファミリーの殆どは殺されてしまったが、アジトを突き止めた煙は街丸ごとをキノコに変える通称「デスキノコ事件」を起こしてまで
「十字目のボス」を追い詰める。だが煙は無数のキノコとケムリが立ち込める中で無事に逃げる男を目撃。
その顛末を知るため「時を操る魔法」を探していた煙は、その使い手がニカイドウだったことを知り、
呼び付けて無理やり契約。ニカイドウはすっかり洗脳状態になってしまう。
魔法が重複してかかると魔法が効かなくなると知った煙は、巻き添えで呼び出されたカスカベその他を拷問にかける。
だがカスカベは心と知り合いだったことで脱出。
一方、悪魔アスと会ったカイマンはニカイドウが窮地にあることを知るのだが・・・
400:マロン名無しさん
05/11/25 17:39:48
というのが発売済の6巻までの内容。伏線はかなり多い。
全体の雰囲気はグロイ。血や脳漿や内臓が当たり前に出てくる。
けどキャラ同士の掛け合いがホノボノしてて、カイマンとニカイドウ、心と能井、
藤田と恵比寿あたりのやり取りが笑えるというか心温まるというか。
この辺はさすがに読んでくれとしか言えない。以下登場人物解説。
☆ホール側の人間
カイマン ― トカゲ頭で十字目の大男。記憶が無い。魔法が全く効かない。好物はニカイドウの作るギョーザ。
ニカイドウ ― カイマンの親友♀。幼少にホールに逃げ、魔法使いであることを隠して料理人をやっている。
時を操る魔法が使えるが未だ描写なし。本人は使用をかなり拒んでいる。
カスカベ ― 魔法研究者。50過ぎだが魔法で子供の姿。魔法使いと結婚していたらしい。
ジョンソン ― 魔法の影響で巨大化したゴキブリ。カスカベと仲良し。
バウクス ― 魔法被害者病棟の医師。巻添えで魔法使いの国へ。
13 ― ニカイドウの店の常連。巻添えで魔法使いの国へ。
☆魔法使い側の人間
煙 ― マフィアのボス。過酷な環境で育ち、その復讐で組織を作る。キノコに変える魔法を使う。
心 ― 煙ファミリーの始末屋。ホール生まれでカスカベに助けられる。何でもバラバラにする魔法を使う。
能井 ― 心の後輩で煙の従妹のマッチョ。自他を完全治癒する魔法を使う。
木耳 ― 煙が見つけてペットにした犬のような生き物。蘇生の魔法を使う
藤田 ― 煙ファミリーの下っ端。ヘタレ。
恵比寿 ― 襲われてバカになった少女。「黒い粉」の常習者だったらしい。トカゲに変える魔法を使う。
カイマンに齧られたとき「お前は俺の邪魔をした」と言われたらしい。
鳥太 ― 煙ファミリーの幹部。煙を一方的に親友だと思ってる。解呪の魔法を使う。
アス ― ニカイドウの知り合いの悪魔(魔法使いが転じたもの)。彼女をホールへと逃がす。
☆その他
栗鼠 ― 十字目組織の下っ端で仲間に殺されたが復活。なぜかカイマンの口の中に出てくる。
会川 ― 栗鼠の友人。組織に入った栗鼠を心配していた。消息不明。
十字目のボス ― 十字目組織の首領。心や能井が相手にならないほど強い。消息不明。
401:マロン名無しさん
05/11/25 17:54:25
>パートナーを決めるお祭り「ブルーナイト」が近づいていると聞き、バイト先の仕事で煙の屋敷に潜入。
ああ間違えた。お留守番から抜け出して忍び込んだけど、
店長に見つかって殴られて連れ戻されるんだった。
402:マロン名無しさん
05/11/25 17:55:26
乙。
でも主人公って誰?
403:マロン名無しさん
05/11/25 17:59:38
主人公は一応カイマンのはずだけど、今はカスカベや煙ファミリー側が主体で進んでるから全然出番が無い。
まとめたら悪逆非道みたいになったけど、カイマンはいい奴だよ。
404:マロン名無しさん
05/11/25 20:45:51
学園アリスをもうちょい詳しくお願いします。
特にアニメじゃ詳しくやらなかったZ関連と蜜柑の母親についてを
405:マロン名無しさん
05/11/25 22:22:26
>404
もうちょっと詳しくと言っても、Zや母親の謎はまだ明らかになってないよ。
匂わせている描写で母親の正体は推測できる。
でも作中で明らかになっていない以上、
今後変更する可能性が皆無とは言えない。
最近は伏線回収より恋愛描写に力を入れてるようで
本筋があまり進行していない。Z関連も進んでいない。
年明けくらいにイベントが終われば、話しも進行するんじゃないかな。
ひょっとしたらバレンタインでまた脱線するかもしれないけど・・・
406:マロン名無しさん
05/11/26 02:57:47
サイドストーリーは簡潔でいいので、既刊分をお願いできませんか?
407:マロン名無しさん
05/11/26 11:18:19
つーかZ関連がサイドストーリーで恋愛とか子供達メインの話の方が本筋じゃないのか?
408:マロン名無しさん
05/11/26 18:21:48
渡辺祥智の「その向こうの向こう側」、
遠藤海成の「破天荒遊戯」お願いします。
409:ヘヴン
05/11/26 22:03:04
>>392から続き
ニュースではデイビーの遺体発見の報が流され、病院で親しい者達への確認がなされた。
悲しみに暮れる皆のもとを離れ、一人、デイビーの部屋に入るジョナサン。
読みかけの本、作りかけの機会、予定の書き込まれたカレンダー。
窓には、デイビーが餌付けしていた鳥達が集まっていた。
「デイビーはいないぞ。もういない…」涙が溢れる。
「畜生っ…!!なんでだよ…なんでなんだよ!!」
数日後。デイビーの実家で葬儀が、大学では追悼集会が行われた。
一部では批判もあったが、テロに屈しなかったエクソン社は世間的な支持を得る。
ネイチャーガーディアンズの幹部が逮捕されたが、誘拐事件とは無関係で、デイビーを殺した犯人は判らない。
目撃者のキャシーは保護されたが、恐ろしい体験のため、事件前後の記憶を失っていた。
日々は流れ、ベッキーは自分のレストランを持つ夢を叶えようと朝夕働き、
ジョナサンはおもちゃ会社に就職、アシュレイは大学院に進んだ。
ジョナサンは開発チームでのチーフ出世を機にアシュレイにプロポーズし、二人は結婚。
アシュレイが臨月を迎える頃、ベッキーは念願のレストランを開店。
八年を経て、ベッキーは店の常連客であるデイリー氏と結婚。
ジョナサンとアシュレイはリサという女の子に恵まれ、ジョナサンは新しいおもちゃを試作しては、彼女と遊ぶ良きパパに。
ある日、リサにデイビーの事を聞かれたジョナサンは
「峠の向こうにある明かりのような、希望のような、そんな人だよ」と答える。
デイビーの死を悼みながらも、思い出は美しく輝いている、はずだった。
続く
410:ヘヴン
05/11/26 22:40:45
いつしかデイビーの「ロボットを作る」という夢がジョナサン自身の夢となっていた。
しかし、マニアックなものばかりを作るジョナサンはヒット商品を出せず、開発チームの予算は削られる羽目に。
そんな時、大学の同窓会の知らせが届く。
今年はデイビーの名が付けられた研究棟が完成するため、同期生達が集まる。
揃って出かけた二人は、今はジャーナリストとなったフィルに再会する。
相変わらず無礼なフィルは「デイビー事件の本を出すつもりだ」とジョナサンに取材。
「何か知ってるんだろ?」としつこいフィルを殴ってしまうジョナサン。
「デイビーは何もしてない!なのに殺されたんだ!今更何を…」
「いいや、デイビーは何かしたはずだ。彼の死には、必ず理由がある」
そして、フィルは後に、その理由を突きとめる事になる。
数日後、ジョナサンは国防省のディヴィスと名乗る男に声をかけられる。
ディヴィスはロボット工学博士としてのジョナサンに話があると言う。
軍本部に出向いたジョナサンは、陸軍准将のロイズに会う。
「人間に限りなく近いロボットを作る事は、将来可能かね?」
「時間はかかりますが、可能です」
「時間も予算も度外視してもいい、と言ったら、君は作る気はあるかね?」
「人間に限りなく近い、とはどんな定義で?」
「平たく言うと、人も殺せるロボットを作ってほしいという事だ。金ならいくらでも出そう」
すぐに断ったジョナサンだったが、少し心が揺れた。
おもちゃ会社でのロボット研究には限界がある。
だが彼は、今の家族との幸せな生活を壊したくなかった。
そんなある日、会社にフィルが訪ねてくる。
「大事な話なんだ、聞いてくれ。デイビー事件の真相がわかったぞ」
フィルはデイビーがウォルターズ社長の隠し子である事を突きとめていた。
ジョナサンには既知の事であったが、その後のフィルの一言に衝撃を受ける。
「この話はダグ・ルーから聞いたんだ」
続く
411:ヘヴン
05/11/26 23:25:38
当時、ダグはネイチャーガーディアンズに爆薬を調達してやっていた。
今は州刑務所に入っているダグは、弟のジョナサンになら真実を話す、と言っているらしい。
ジョナサンは刑務所に出向き、久しぶりに兄と対面する。
当時のダグはジョナサンを仲間に出来なかった事に拘り、ティンの言う「上」の人間が誰なのかを調べた。
「あの時お前と一緒にいたデイビーってガキが、エクソンの社長にお前の事を頼んだんだ」
デイビーは自分が不倫の子だと知っていた。
そして、ウォルターズは息子の頼みを聞くべく、マフィアのボスにジョナサン救出を依頼したのだ。
「せっかく調べたんで、ネイチャーガーディアンズの奴らにも教えてやったよ。
お前の親友は、お前をマフィアから抜けさせようとした結果、テロリストの標的になって殺されたのさ。
どんな気分だ?ジョナサン?」
ジョナサンは彼とダグを隔てる強化ガラスを強く叩く。
――怪我を負うと知りながら、自分を庇ってくれたデイビー。
「お前、いい奴だよ」そう言ってくれたデイビー。
ジョナサンが叩きのめしたかっのはダグでもガラスでもなく、自分自身かもしれなかった。
デイビーの死から15年後。
花屋のキャシーは偶然に、上院議員選挙に向けたテレビ討論会で、有力候補のエド・ノールを見る。
額に大きなホクロのあるエド・ノールは、あの誘拐事件の主犯格の男だった。
特徴的なその顔が、キャシーの忘れていた記憶を呼び覚ます。
「走れキャシー!!」デイビーの叫びが聞こえた。
デイビーと一緒に監禁されていた時の僅かな記憶を頼りに、キャシーはジョナサンを探し当てる。
「あなたが、デイビーにいつも“お前がロボット作るなんて無理だ”と言っていた、量で隣の部屋のジョナサン?
あたし、15年前デイビーと一緒に誘拐された女の子です。
今まであたし、記憶を失っていて、でも、思い出して、自分に出来る事をしようと…
デイビーの最後の様子を知ってるのはあたしだけだし、デイビーの家族に知らせなきゃ、と思って。
もし、聞くのがつらいなら話しませんけど」
「いいや、聞かせてくれ」
続く
412:ヘヴン
05/11/27 00:05:35
キャシーはデイビーを殺した犯人がエド・ノールである事を告げる。
「だけど、何の証拠もありません。15年前の記憶を思い出したからといって、
警察が話を聞いてくれるのかどうかも判らないし。
特に今は選挙に対する中傷に思われるかも…」
大物の名前に驚いたジョナサンは、詳しい事が判るまで、とキャシーに口止めをし、フィルに会う。
エド・ノールは大学時代、公式には南米でボランティアをしていたという空白の時がある。
その時期が丁度、デイビー誘拐事件と重なる。
フィルはジョナサンに詳しい調査を約束する。
「ジョナサン、僕に話してくれて有難う。
僕さ、自分でも解ってるけど、わりと嫌われる性格だろ?
でも、デイビーは普通に声かけてきた。
君やアシュレイにするように、彼にとっては特別な事じゃないんだろうけど…
僕は、一生かかってもデイビーが死んだ理由を突きとめるつもりなんだ」
数日後。ジョナサン宅に真夜中の電話。
相手はアパートを放火されたフィルだった。
逃げ遅れたフィルは重度の火傷を負うが、一命を取り留める。
どちらかというとフィルを嫌っていたはずのジョナサンを不審に思うアシュレイ。
「どうして彼は家に電話してきたの?この火事は本当に事故なの?
あなた、フィルと何かしてたの?」
「君には関係無い」
「どうしちゃったの、ジョナサン。どうして私には何も話してくれないの!?」
アシュレイの問いに無言を貫くジョナサンは、ついに軍の研究所に移る事を決意する。
相談も無く会社を辞めた事を責めるアシュレイにジョナサンは呟く。
「デイビーは…なぜ死ななきゃならなかったのか。何の落ち度も無かったのに。
ずっと考えてたんだ。でも、やっと解った。俺のせいだった。
だから、俺は罰を受ける。罰を受けなければ…」
つけっぱなしのテレビのニュースが、エド・ノールの当選を伝えていた。
続く
413:ヘヴン
05/11/27 00:51:47
6年後。
軍の研究施設に勤めるジョナサンは、表向き、地雷撤去のためのロボット研究をしていた。
だが裏では、殺人ロボットの研究を進め、完成まで後一歩のところまで詰めていた。
「外見が子供なら相手が安心する」と軍幹部に説明し、ジョナサンがモデルにしたのはデイビーだった。
人工知能に学習能力を備え、修復機能を持ち、人工皮膚でデイビーと同じ外見を持つ、LU-K5。
ジョナサンはアルファベットの5番目のEを当て、ロボットをルークと呼ぶ。
軍にはまだ試作段階であると告げていたが、ルークは既に完成していた。
そしてまた、上院議員選挙の季節がやってくる。
頭角を現したエド・ノールは州知事選への立候補が有力視されていた。
ジョナサンは一方的にアシュレイに離婚を告げ、ルークをエド・ノール宅へと向かわせる。
「俺の顔、覚えてた?もっとも、ライフルで5発も
撃たれて、判別つかないくらいになってたらしいけど」
ルークはエドの頭を掴み、微笑む。
「“彼”からの伝言。“文句があるなら後で聞く、先に地獄で待っててくれ”って」
ゴキッと嫌な音を立てて、エドの首が折れる。
研究所ではルークが無くなったと騒ぎになっていた。
ディヴィスはすぐにジョナサンの造反だと思い当たり、彼を責める。
そこへ、エド・ノール他殺体発見の連絡。
ジョナサンは静かにグラスを取り、ディヴィスに掲げる。
「試運転は大成功だ、乾杯しよう」
ジョナサンはLU計画を外され、研究所から放逐される。
その後もルークは子供の姿でどこへでも入り込み、着々と政府の仕事をこなしていった。
数年後。
ルークのプログラム組み換えのため、ジョナサンは研究所に呼び戻される。
政府はルークの仕事には満足しているが、やり方が問題だった。
「たて続けに頭を握りつぶした。このままでは世間が猟奇連続殺人事件と騒ぎ出してしまう」
「プログラムし直せばいいでしょう」
「それがここの役立たずどもには出来ないらしい。だから君を捜したんだ」
研究室には血まみれのルークがいた。
続く
414:ヘヴン
05/11/27 01:36:31
「よっ。元気か?ジョナサン」デイビーの顔で微笑むルーク。
ジョナサンはハンカチを出し、血で汚れたルークの手を拭う。
「人間は人間を殺さない。何千年もかかって、俺達が学んだ事だろう?」
デイビーの言葉が脳裏に浮かび、ジョナサンの瞳に涙が溢れ、彼は床に膝を折る。
「すまない…許してくれ…許してくれ…!!」
ルークは何を感じているでもないが、ポツリと喋る。
「お前、いい奴だよ」呆然とルークを見上げるジョナサン。
「本当は、いい奴なんだよ」
ジョナサンはルークの手をとり、泣き続けた。
数年が過ぎ、世界情勢は悪化。
不穏な空気が流れる中、ジョナサンはルークのプログラミングを終える。
ルークを椅子に座らせ、優しく、子供に諭すように、ジョナサンは命じる。
「ルーク、お前は今後も軍の配下となって働くだろうが、
いつまでも今の軍体制が続くはずもないし、
この国だって無くなってしまうかもしれない。
新しい主人のもとで働く事にもなるだろう。
これから出会う人間の中に、お前に“人を殺すな”と
命じた人間がいたなら、それがお前の生涯の主人になる。
機能し続ける限り、その人とその家族を守れ。
それが、お前がこの世に生まれてきた意味だ。
そしていつか機能が止まる時が来たと判断したなら、
その時そばにいる誰かに今までの記録を話すんだ。
そうすれば、お前は天国に行ける。天国には、デイビーが待ってる。
私は行けないから、よろしく言っといてくれ」
程なく全世界を巻き込み、核戦争が勃発。
戦争の裏でエクソン社の遺伝子研究は着々と進み、25万分の1の確率で人工受精卵の分割に成功する。
マスター遺伝子はデイビーのものだった。
彼の遺伝子はエクソン社のビジネスに利用される事で、生き続けるのだ。
20年後。
瓦礫と化した街で、ルークは軍を除隊処分となったマット・デイリーと出会う。
《1巻へ続く》
415:マロン名無しさん
05/11/27 04:29:47
いい話じゃないっすか。ホロリときたぜ
416:マロン名無しさん
05/11/27 20:46:17
>>397
ドロヘドロ依頼した者です。 ありがとう。
結構しっかり練られたストーリーなんですね。
グロが気になるけど、面白そうなのでとりあえず1巻読んで見ます。
417:マロン名無しさん
05/11/28 10:32:53
>>407
いや、それはないだろ
418:マロン名無しさん
05/11/29 00:55:12
原作:久美沙織、作画:阿部ゆたか「ドラゴンクエスト精霊ルビス伝説」をお願いします。
419:マロン名無しさん
05/11/29 21:55:58 MnxAqWqu
岡本一広の「トランスルーセント・彼女は半透明」を教えてください
420:満月をさがして 主要登場人物
05/12/02 18:57:52
神山満月(こうやまみつき)/フルムーン
喉に悪性の腫瘍を抱える病身の12歳。歌手になるのが夢だが余命一年と宣告される。
両親とは死別し施設で育つ。その後母方の祖母に引き取られる。死神が視えるという
特異体質。英知が好き。フルムーンは歌手名で活動中だけ16歳の姿にしてもらう。
タクト・キラ(吉良托人)
満月の運命(死期)が変わらないように死神部長の命令で監視に来た半人前の死神。
ネコ耳。規則違反の神術を使い満月をフルムーンに変身させる。満月のことが好き。
めろこ・ユイ(里匡萌)
タクトとコンビを組む死神。うさぎ耳。コンビ名はねぎらーめん。かつてのパートナー
いずみを忘れられない一方で、タクトのことも想っている。
桜井英知(えいち)
満月の想い人。2年前まで満月と同じ施設にいたが16歳のときに桜井家に引き取られ
アメリカへ行く。夢は天文学者。現在は音信不通になっている。
いずみ・リオ(泉莉緒)
めろこの元パートナーのS気質な死神。いぬ耳。なにかとタクトに絡んでくる。
現在ある理由から人間界に留まっている。ジョナサンとコンビ「やみなべ」を組んでいる。
若王子圭一
満月の主治医。かつて人気バンドROUTE:Lの王子として音楽をやっていた。元メンバー
満月の父と結婚した葉月のことが好きだった。フルムーンのプロデューサーになる。
若松円(本名・暮林千暁)
フルムーンのライバル。ペットはミニブタのぐっちゃん。お嬢様で婚約者もいたが、
整形し全てを捨てて歌手になった。人気デュオ「OZ」のボーカル那智と交際中。
神山文月
満月の祖母で葉月の母。娘を失った事で音楽を嫌っていた為、満月が歌手を志す事
を厭う。満月の家出をきっかけに少しずつ変わりつつある。
421:満月をさがして 1
05/12/02 19:01:57
満月(フルムーン)を探して 種村有菜 全七巻 集英社
<ストーリー>
歌が好きな12歳の少女・神山満月は喉に悪性の腫瘍があり、自宅で療養
している。命にかかわるため、主治医の若王子に手術を勧められるが、
それは声帯ごと取り除くというもの。歌手になる夢を持つ満月は「死ぬの
は怖くないが声が出なくなるのはとても怖い」と拒否する。アメリカに
渡った想い人・英知にも歌手になると約束したのだ。
厳格で音楽嫌いな祖母に内緒で、オーディションに応募した満月。
祖母を説得できるはずもなく、どうしようかと思案しているところに、
男女の死神が現れる。男はタクト、女はめろこと名乗った。コンビ名は
「ねぎらーめん」(上司命名)。それを聞いて爆笑する満月。
タクトの話に寄ると、満月が死ぬのは一年後だが、彼女の死を邪魔する者が
今日現れると言われ、調査に来たのだという。満月は不思議なことに死神を
見る力を持っており彼らを感知してしまった。
自分の死期を知ってしまった満月を死神二人は警戒するが、満月には運命に
抗う気がないらしい。死んだら大人しく連れて行かれるから、オーディション
に連れて行ってくれないかと二人に頼む。反発するめろこに対し、タクトは
変に未練を残されて、魂を運べなくなっても困ると言い、協力的。
偽って応募した年齢に合わせ、満月を魔法で16歳の成長した健康な身体にし
髪も染めた。彼女は芸能人も裸足で逃げ出すほどの美少女になっていた。
422:満月をさがして 2
05/12/02 19:09:33
オーディションに合格し、歌手「フルムーン」としてデビュー曲の準備が進む。
マネージャーやタクトの協力もあり、自ら作詞した「天使」のライブは大成功。
CMの仕事も入り、歌手活動が充実し始めるが、満月が抜け出していたのがバレ
祖母は彼女を蔵に閉じ込めてしまう。助けたのはタクトだった。満月の歌に惹か
れ、僅かに生前の記憶を蘇らすタクト。歌手だったらしい。しかし死神とは自殺
した愚かな魂が強制的に未来永劫科せられる仕事。まだ一度も魂を導いたこと
のないタクトが生前の記憶を完全に取り戻すと魂が消滅してしまう。
タクトを想うめろこは嫉妬と心配で、かつてのパートナー・イズミを呼ぶ。
満月は歌手活動のため、祖母に黙って家を出て暮らすことを決める。身体が弱く
満月を生んだために死んだ母・葉月。祖母・文月はずっと娘の選択を理解でき
ないでいた。そして愛する娘と娘を奪った憎き男の忘れ形見・満月にどう接して
いいのかも。フルムーンの姿は母に酷似しており、文月の心を慰めるのだった。
イズミは影から満月の芸能活動の妨害を重ねる。満月から英知のためだけに歌を
歌っているのだと聞いためろこは、親近感を感じイズミのことを漏らし謝る。
一人イズミに会いに行った満月は死の覚悟を問われる。満月の心に触れたイズミは
考えを少し改める。
新たなプロデューサーとして、満月の主治医だった若王子が就任する。
彼は昔、満月の父と共に「ROUTE:L」という伝説のバンドを組んでいたらしい。
実体化したタクトと出遭った若王子は驚く。タクトは「ROUTE:L」のボーカル・托人
で、かつて満月と同じ病気にかかり自殺したのだ。タクトの消滅を心配した満月は、
タクトに一人前の死神になってもらうために自分の魂の回収を提案するが、満月を
好きなタクトは拒否する。
423:マロン名無しさん
05/12/03 05:06:12
これ確かアニメ化されてたな。見たことないけど
424:マロン名無しさん
05/12/03 06:29:03
満月の人、乙
425:マロン名無しさん
05/12/03 09:07:36
ねぎラーメン…
426:マロン名無しさん
05/12/03 13:20:53
「ぼくは、神山満月ちゃん!」ってコピペがあるけど、これがそのキャラか。
427:マロン名無しさん
05/12/04 00:32:12
少女漫画って何か職業的な死神の漫画多いな。
前にもこのスレで二人組の死神の話が書かれたことがあったような。
428:マロン名無しさん
05/12/04 00:36:46
>>427
少年漫画もじゃないすか。
幽々白書とかブリーチとか
429:マロン名無しさん
05/12/04 02:01:33
デスノートは?…ちょっと違うか
430:マロン名無しさん
05/12/04 08:23:19
死神ネタは漫画の投稿者もよく使うネタらしい
431:マロン名無しさん
05/12/04 15:23:35
「死神くん」って漫画もかなり昔あった
432:満月をさがして 3
05/12/04 22:53:45
「ROUTE:L」は満月の父・葵をリーダーにしたバンドで、葵の死を期に解散。
若王子は医学の道を歩み、托人はソロ活動を始めた。生前、托人は満月に
会ったことがある。「困ったことがあったら助ける」と約束したのだ。
しかし喉の病気にかかり、医師になっていた若王子の執刀で手術。大成功
だったが、声は永遠に失われてしまった。若王子の説得虚しく自殺した托人。
その後、托人と同じ病気にかかった葵の娘・満月の主治医になった若王子の
気持ち。逃げ出した自分。若王子は満月に手術を強制しなかった…。
タクトは満月の運命を変えようと決心する。三ヶ月前、人間界に降りたのは
満月の死を阻止する者をつきとめるためだった。その人物はきっと英知なのだ。
英知を探し出して、本当に運命を変えてもらおう。めろこは賛成する。
しかし当の満月は死を肯定している。そして寂しいと思う気持ちを否定している。
2年前渡米し音信不通になってしまったという英知の手がかりを求めて、
死神4人で満月の部屋を探すが見付からない。
そんなものがあるなら、とうに満月が探してるだろうとイズミは言う。
しかし英知の写真を見つけたタクトは驚愕する。見知った顔。
英知の魂の回収がタクトの死神になっての初仕事だったのだ。
タクトは英知の魂の回収に失敗し、深い傷を負った。
英知は2年前に死んでいる。
そして魂の行方さえ分からない。
433:満月をさがして 4
05/12/04 23:21:02
二つ目の孤児院で満月と英知は出逢った。優しく、満月を理解してくれる英知に
満月は懐いたが、英知にはどこか心を開かない部分があった。しかし二人過ごし
満月の無邪気な愛情に触れる内、心の氷も溶けていった。英知は満月に告白す
るが、満月は混乱し以前のように接することが出来なくなっていった。
英知がアメリカに行くことを知った満月は、そのとき初めて自分が英知を好きだと
自覚する。しかし直接伝えることは出来なかった。だからアメリカに着いた彼に
電話で一番に伝えよう。そう思っていた。
しかし彼の乗った飛行機は到着することはなかった。
いつも死ぬのは怖くないと満月は口にしていた。
「死ぬのは決して怖くない。あなたが待っていてくれるから」
当時の事故の記事を満月は持っていた。
満月が英知の死を知らないと思っていたタクトはそれを知って動揺する。
イズミのパートナー・ジョナサンから、死神達が英知の死を知っていると聞い
た満月は失踪。自分が死ぬまで探さないでほしい、と残して。
満月は、英知が死んでからずっと心を閉ざして生きてきた。自分の心に触れ
ようとする人は排除してきた。だからもう死神もいらない。
死神には死を願う彼女を止める権利はないとイズミはタクトに言う。事実を
知った自分達といるだけで、満月は英知の死を思い知らされて辛いのだ。
しかしタクトは自殺したことを後悔している。だから死神にこそ止める権利は
あると思うのだ。
434:マロン名無しさん
05/12/05 01:37:10
乙です。続き期待
435:マロン名無しさん
05/12/05 01:48:44
ロリコンだってことか?
436:マロン名無しさん
05/12/05 03:21:20
托人はキモヒトと読みたくなる
437:マロン名無しさん
05/12/05 03:22:22
ガラスの仮面だってヒロインとヒーローの年の差大だ。気にすることはない。
438:マロン名無しさん
05/12/05 05:40:43
H君は真性のロリですよ。
439:マロン名無しさん
05/12/05 10:32:37
托人は死んだ当時フルムーン位に若かった上
童顔だったんじゃなかったっけ
440:マロン名無しさん
05/12/05 11:32:18
そっか父ちゃんと一緒にバンド組んでたからってタクトと満月が父娘ほど歳が離れてたとは限らないか
死神だからもう年もとらないんだろうし
まぁ問題は年の差じゃなくて「12歳」って年齢なんだろうけど……りぼんだし、読んでる子に合わせなきゃね
441:マロン名無しさん
05/12/05 12:13:37
小学生対象の少女漫画だしな…大人視点で呼ぶとロリコンにしか見えんが
442:マロン名無しさん
05/12/05 12:29:01
年の差はいいとして幼児や小学生に無理ちゅーしちゃあかんと思うんだ。
443:マロン名無しさん
05/12/05 15:00:19
そんなシーンあるのか。まあヤッてるわけじゃないならいいんじゃねーの
444:マロン名無しさん
05/12/05 16:46:59
>>436
少女漫画板の種村スレでは、「キモト」が通称になってますた
(後半はもう「キモ」で済まされてたっけ)。
445:マロン名無しさん
05/12/05 22:06:04
つまりキモがられていたというわけか。
446:マロン名無しさん
05/12/05 22:09:27
大人から見ればロリコンのキモイ男
対象読者の小学生から見れば背伸びした恋愛に憧れると。
大人と子供で感想が違うのはしかたないね。
447:満月をさがして 5
05/12/05 23:33:11
全てを置いて消えようとしてるのに、皆との別れを寂しいと感じる満月。
満月を見つけ出したタクトは、満月の死を阻止する者になると言い、告白する。
でも満月は英知のことが好きだから、その思いを過去にしてしまいたくはない。
記憶が思い出に変わるのは、満月が生きているからだ。そう言うタクトの心臓に
耳をあてても鼓動は聞こえなかった。
心よ教えて 私は何のために生きていくの?生き抜くためか死ぬためか、
それとも英知に会うためか。どれも違う。歌うためにある命だと満月は思う。
心の中で英知が生き続けてるなんて綺麗事で、やっぱり死んでいるのだ。
そうしてまた満月は歌いはじめた。フルムーンの身体でも健康を損なう働きっ
っぷりにタクトは自分のエゴを押し付けてたと後悔するが、後戻りもできない。
タクトに誰にも渡さないと言われ、満月の気持ちも揺れる。
弱ってる満月を守るためにめろこは結界を張り、そのせいで体調を崩すが
二人を見るのがつらく避けていた。心配するいずみを振り切るめろこ。
偶然、満月の祖母・文月と出会っためろこは、生前の記憶を取り戻す。
生前のめろこ―里匡萌。萌は文月と仲が良かった。
文月には評判の悪い婚約者公治がいた。財閥子息・清十郎に恋した萌は、
気持ちを文月に打ち明ける。文月と清十郎と自分。3人で過ごす幸福な時間を
気に入っていた萌に、公治との縁談が舞い込む。
父親が彼のグループの傘下で断れそうもない。なぜ文月の婚約者が自分と?
信じられず文月を訪ねた萌は、文月と清十郎のキスを見てしまう。
絶望と憎悪と猜疑心。公治にレイプされかけた萌は、雨の中を走った。
こんなにも雨が降っているから、何も見えない――・・・
萌は手首を切って死んだ。
死神になって今手首には傷なんてないのに、なんで痛いんだろう?
448:満月書いてる人
05/12/05 23:43:10
年齢差の話が出てますが・・・
作中で満月とタクトの年齢差ははっきりとは書かれていません。
ただ、托人は12歳でデビュー、その後二年間「ROUTE:L」の
ヴォーカルで、バンド解散のきっかけになった葵の死と
満月の誕生が同時期なので14歳差くらいではないかと思います。
449:マロン名無しさん
05/12/06 03:12:47
12才って・・・おっさん二人の当時の年齢が気になるな、それは
450:マロン名無しさん
05/12/06 10:20:39
なにもかもりぼんっこ年齢?
451:満月をさがして 6
05/12/06 22:50:31
満月に祖父が清十郎だと聞き、めろこは満月に憎悪を向け魂を狩ろうとするが
タクトに阻まれる。二人を見て、なんで自分ばっかりと思い冥界に帰ろうと考える。
清十郎と文月は夫婦にはならなかった。
清十郎は満月の父方の祖父で、文月は母方の祖母。
文月は今でも自分を責め続けている。苦悩するめろこに満月は文月側の事情を
打ち明け命懸けで訴える。タクトといずみの助力もあり、めろこは優しさを取り戻す。
文月の前に人間の姿で現れ、謝る文月の涙を拭い、また皆の元へ戻るのだった。
実は「ねぎラーメン」の送還が目的だった「やみなべ」だが、我慢を切らした
死神部長はタクト共々強制措置で満月の魂を回収すると言う。委員会も煩い。
仕事が滞り気味なこともあり、会議で即日決定は免れないだろう。
通信でそれを聞いたいずみは、ジョナサンに八つ当たりし悩む。
そんなことも知らない満月はめろこの件もあり、いずみは分かりにくいから
過去を思い出したら合図するよう言う。
だが、いずみには、誰にも言ってないが最初から全ての生前の記憶があった。
生前のいずみ―泉莉緒は父親の死後、母親に不幸の元凶だと虐待されていた。
もう一度母親の笑顔を見たいと思った6歳の莉緒は、踏切に飛び込んだ。
母親は笑った。でも自分は嬉しくなかった。フラッシュバックし、泣いたいずみを
満月は慰める。いずみはもう少し監視を任せてくれと部長に頼んだ。
452:マロン名無しさん
05/12/06 23:04:19
文月側の事情って?
453:マロン名無しさん
05/12/06 23:43:46
>>452
・文月は公治から萌にもう会わないよう言われていた
・文月は清十郎を好きだったが告白されても断った
・公治と文月の結婚を本人も知らないうちに白紙にさせたのは清十郎
・公治は公治で病弱な文月に不満だったので↑に乗じて萌に乗りかえた
特に清十郎の文月への執着っぷりはなかなかすごいものが…。
纏める過程で結構切り捨ててるので分かりにくくてすみません
454:マロン名無しさん
05/12/07 01:40:06
12歳の少女を主人公にして相手役はロリコン疑惑、托人はもうキモヒトとしか読めない。
そういうの全部ひっくるめて「そうだよ、小学生対象だし年上に憧れるもんな」と納得してたのに
物語も半ばに入ってまた随分と込み入ったストーリー展開を持ってくるんだね。小学生にわかるんかいな。
455:マロン名無しさん
05/12/07 02:13:36
ややこしい方がかえって小学生に受けることもあるからな…
456:マロン名無しさん
05/12/07 12:22:48 de5bTLNB
r
457:マロン名無しさん
05/12/07 13:37:30
>>453
補足THX
458:満月をさがして 7
05/12/07 21:01:38
マネージャー大重、歌手友達の那智、若王子。フルムーンの周囲を狙う事件が
立て続けに起きる。幸い皆軽症だったが、満月はステージ上で取り乱してしまう。
歌うための命だと思って歌ってきたのに、自分が歌うことで周りの人が傷付く。
大重の説得にも耳を貸さず、歌手をやめようと満月は思いつめる。
満月は両親や英知の死を自分のせいだと思っている。死ぬことは怖くないけど
生きることはとても怖い。心配するタクトに、最初ははぐらかしていた満月も
次第に心の内を打ち明け始めた。
タクトは言う。葵はきっと満月のために命を使ったことを喜んでいる。
忘れなくていいから、そのことで傷ついたりしてやるな、と。
「俺はおまえが笑ってるの見ると和むけど英知は違うの?」
満月は皆に支えられていることを痛感する。
満月は事務所主催のイベントで、事件にはノーコメントを通して笑顔で歌った。
証言により犯人が捕まるが、裏で操っていたのはジョナサンだといずみは気付く。
「ミッキー(満月)に手を出すな」怒るいずみをジョナサンは嘲笑い捕らえた。
「すっかり手なずけられちゃって。形勢逆転だね。僕が主人だよ」
フルムーン=満月と確信した若王子は、彼女が本当は13歳で病気を患っていると
大重に伝える。若王子は満月のために音楽の世界に復帰したのだ。
大重は、無理を押してフルムーンの単独コンサートを企画する。
そしてそれを最後に彼女を入院させようと考える。
459:満月をさがして 8
05/12/07 23:44:07
元モデルのスタイリスト・光理は、御曹司にプロポーズされたが、未だに前の彼氏の
ことを忘れられない。好きだと気付いたときには帰らぬ人となっていたという話に、
満月は自分を重ねる。が、その彼氏とは托人のことだった。
タクトは光理のことをあまり思い出せない。満月に、光理がいるのに自分を好きだと
言ったのか、めろこに対してもあやふやだと言われる。死神が記憶を失くす原理は
簡単ではない。英知が好きなのに、もやもやしている自分に責める資格はないと思い
満月はタクトに謝る。めろこはいずみの気を惹きたいだけだとタクトは言い、改めて
満月に告白するが、それを聞いためろこはショックを受ける。
遊園地で満月と待ち合わせたタクト。だがそこで光理に偶然会う。托人ではないと
誤魔化すが、一人にしたら飛び降りて死んでやると言われ連れ回される。
かつて告白したのは托人のほうだった。しかし光理は二股を掛けていた。
一緒に過ごす内、徐々に記憶が蘇る。強引な光理だが、タクトも憎みきれない。
光理とのキスを満月に見られ、延々待たされ雨にうたれた満月は発作で倒れた。
気がつくと病院のベッドの上。側には若王子と大重。
バレたと気付いた満月は逃げようとするが、そこに文月が現れる。
若王子は文月と満月に病気の経過を説明。明日がコンサートで検査できないが
家出していた4ヶ月で病状が進行している可能性が高く、手術をしても命の保証は
できない。他の臓器に影響が及んでいなくても、歌は確実に歌えなくなる。
手術するか自分でよく考えるように言い、音楽活動にも理解を示す文月。
「ずっと言おうと思っていたのに貴女連絡の一つも寄越さないんですもの・・・」
満月は胸がいっぱいになって、おばあちゃんの家に帰りたいと泣いた。
「私、手術を受けます」
死んだら英知君と一緒になれるから怖くない。けど両親がくれた大切な命だから
保証なんかなくても、歌が歌えなくなっても、絶対自分から死んだりしない。
460:マロン名無しさん
05/12/08 03:29:00
>>454
いやだってありなっちだから深く考えちゃだめだよ。
461:マロン名無しさん
05/12/08 15:44:42
フルムン乙です。
すげえな、この昼ドラ(?)っぷり。
462:マロン名無しさん
05/12/08 17:33:00
ありなっちの偉大さがよく分かった
463:マロン名無しさん
05/12/08 18:20:40
この人の漫画、すんごいギッシリなんだよな情報量が
464:マロン名無しさん
05/12/08 22:08:32
>>461
これでもより昼ドラっぽいネタは切り捨ててます・・・
465:満月をさがして 9
05/12/08 22:09:06
タクトは満月の名を名簿から消すため、めろこと冥界へ。
光理とは別れたがタクトの記憶はさらに戻り、腕が消えかかっていた。
これは英知でなく自分にしかできないことだからやり遂げたいと言うタクト。
めろこは寂しく思い、自分の存在価値を考える。
潜入しためろこに、死神主人(デスマスター)は全ては部長の罠だと告げる。
名簿に手を加えるのは自分にも不可能。真実を見極めたいなら地上に急ぎなさい。
めろこはタクトを先に戻らせる。タクトが言う通り、自分はいずみが好きなんだと
言い、強がる。満月は自分達を導く光。死なせては駄目。
追手が近づく。降り注ぐ矢。めろこを庇ったのは、行ったはずのタクトだった。
「誰を愛していても、相棒はお前だけだよ。それじゃダメなのか?」
ダメだよ。一個くれるなら、全部ちょうだい。いずみ君を忘れられない私の気持ちを
分かってるのに、何も聞かず優しく突き放してくれる貴方が大好きだったんだもの。
「ありがとうタクト。私これでやっと終わりに出来る。帰ろう、私達解放されるんだ」
ジョナサンこそ死神部長シェルダンその人だった。その鎌から逃げる満月。
暗い顔で瓶を握り締めているいずみは助けてくれない。瓶がいずみを縛っている。
誰が死神を死神と決めたのか?冥界に降りた最初の人間の魂である死神主人を見て、
少女がそう言ったのだ。そして死神主人は冥界に降りた人間の魂を死神として導き、
冥府の長になった。しかし満月は、死神を天使だと言う。
真っ白な翼で、魂を迎えに来る存在。傷付いたがゆえの優しい瞳、涙。
満月が瓶を割ると、そこはあの踏切だった。シェルダンからいくつもの瓶によって
虐待の記憶を思い出させられ、闇に取り込まれていた。だが、望みを捨てられず
いずみは振り返った。そこには葛藤する母がいた。
私は私から、あの子を逃がしてあげなくては。叫んではいけない。
…―愛してあげられなくて、ごめんね―… いずみはようやく解き放たれた。
冥界から戻った二人といずみ、三人でシェルダンに対抗。
しかし死神主人が遠隔操作で鎌を奮い、庇ったタクトもろとも満月を貫いた。