06/03/24 23:40:27 qMV/tBX70
>>179-180
今回の話で西岸が描きたかったのは、かっての小学生生活に不可欠なアイテムである
ランドセルを前面に出したものだったと思える。
あなたは深読みし過ぎでしょう。
話のテーマそのものは、自転車(特にサイクリング車等)や
靴(特に高級スポーツシューズ等)でも成立し得るという点には同意するが、
逆にあえてランドセルを持って来たところに「ネタ」としての意味があるやに思える。
余談ながら、当時の小学生の文房具というアイテムに対する「思い」を軽視すべき
ではないです。このストーリーは文房具の交換でも十二分に成立し得るものである。
再読してみたが、「矜持」という言葉は、やはり沿ぐわないという感が強い。
慌ててランドセルを返しにいったお母さんの行動を説明するにあたって、
こういう大仰な言葉はふさわしくなく、「他人のものは返す」という常識が健全と
生きていた時代ということです。
「矜持」とか「プライド」と言われるものに裏には、必ずと言うていいほど、
「妬み」「痩せ我慢」といったマイナスの感情が伴っていると考えられるが、
本作のお母さんの行動には、このような気負いも陰湿さも無いように読める。