06/03/24 16:36:17 zrn04ZmQ0
>>174
所詮は消耗品の文房具とランドセルとでは、やはり重みが違うように思います。
ランドセルがなぜ入学祝のプレゼントになりうるかを考えればよろしいかと。
それに、文房具の交換程度では双方の親があそこまで動揺しないでしょう。ど
ちらかというとあなたの方が軽く捉えすぎという感じがします。
更に、買えない親はコンプレックスを感じていたと思いますよ。でなければ、
泣く子供を不憫に思ったりはしないでしょう。それは子供の方も同じ。ただ、
あの子はコンプレックス以上に「布かばんなりの利点を見出す」前向きな気持
ちを持っていました。そして、返しに来た親の方も「貧乏だからランドセルを
ふんだくった」と思われないよう、その日のうちにけじめをつけたのでしょう。
これらの姿勢はある意味で「矜持」と呼んで差し支えないかと思います。
また、今回の話の眼目は、ランドセルネタそのものではないのではないでしょ
うか。西岸先生はランドセルネタが通じにくいことを承知していたからこそ、
冒頭できっちり解説を済ませたのでしょう。続く展開ではランドセルである必
然性は希薄になります。交換対象が自転車でも靴でも成立しうるストーリーで
す。むしろポイントは、貧乏な子もそうでない子も混在した昔の小学校の姿に
あるのではないでしょうか(最終ページの柱を参照してください)。お受験で粒
の揃った子が集まる私立校がもてはやされる現代では、家の経済格差に関係な
く仲良くなれた昔の学校自体がノスタルジーの対象になってしまうのでしょう。
実際、172さんはランドセル事情に実感が湧かなくても、子供たちの行動は楽し
めたとおっしゃってますし。
ちなみに、私の場合は豚皮でした。見た目は牛革と変わらないのでコンプレッ
クスは持たずに済みましたね(w