04/05/05 22:37 UoXMA7fb
育児ネタをもう少し成長させてみますた。
アホみたいに長くなったので、嫌いな方は読み飛ばし推奨。
ブラボーに頼まれて幼稚園の手伝いをする事になった斗貴子さんとカズキ。
二クラスにわかれて、面倒を見ることになった。
カズキは人なつっこいのと、多芸で案の定うまくやっている。
が、顔の傷のせいで子供が怖がって近寄ってこない斗貴子さん。
どうしようかと悩んでいると、一人の男の子が近寄ってきて言った。
「お姉ちゃん、この本読んで」
それは子供向けの絵本。普段の斗貴子さんには縁のない物だが、嬉しいので
読んであげる事にした。
「・・・と、いうお話でした。」
「へ~。じゃあ次これ読んでよ。」
男の子はそういって次々と絵本を読んでとせがんでくる。
こういうのも悪くはないな、と満更でもない斗貴子さん。
そうして何冊か読み終わって気がつくと、斗貴子さんの周りには子供達が
集まって、絵本に夢中になっている。さっきとは大違いだ。
「・・・ねぇねぇ、お姉ちゃんの名前はなんていうの?」
と、その時最初に話し掛けてきた男の子がこんな事を聞いてきた。
「私の名前は斗貴子。津村斗貴子だ。」
「ふ~ん。斗貴子お姉ちゃんか。」
「キミの名前は?」
「僕はねぇ・・・」
「みんなー。お昼ご飯の時間ですよー」
と、その時保母さんが子供たちに声をかける。
「あ・・・わーい」
「あ・・・ちょっと・・・全く。」
子供特有の身勝手さに辟易しつつ、斗貴子さんも食事に向かう。
昼食は幼稚園でご馳走になることになった。当然、斗貴子さんとカズキは
一緒に食べながら、お互いあった事を話していた。
「へ~。斗貴子さんが絵本ねぇ。ちょっと聞いてみたいかも」
「コラ、人をからかうんじゃない」
そうやって会話をしていると、一足先に食べ終わったさっきの男の子が、話し掛けてきた。
「ねぇねぇ、この人斗貴子お姉ちゃんのカノジョ?」
「な・・・!?コラコラ、お姉ちゃんをからかうんじゃない」
突然のマセた質問に、驚きつつ微妙な表情で返答する。
「ふ~ん・・・」
そういったきり、男の子は二人の下から離れていった。