♂倒錯シンジきゅんハァハァ スレ♀ 2at EVA
♂倒錯シンジきゅんハァハァ スレ♀ 2 - 暇つぶし2ch400:847
04/03/08 02:06
照準を合わせるための三角形のマークが目の前で二つ、動いている。 静かに、少年は
明滅するカーソルを見ていた。
電子音と共に、二つのカーソルが重なる。 少年は軽く引き金を引く。
その瞬間、眩い閃光と共に陽電子が正八面体をした異形の怪物へ向かって疾った。 傍目
からでも分かるその純粋な攻撃力を感じ、少年は確信した。
―これで、終わりだ―

しかし、青い少女の目は違う物を見ていた。 少年が閃光を放ったその数瞬後、盾と為る
べく少年の前に居た少女は、遠く第三新東京市、ネルフ本部直上に居る使徒の強烈な悪意
を感じる。
瞬間、心臓を鷲掴みにされた様な恐怖が全身を貫く。 巨大な壁が迫り来る様な使徒の
出す圧迫感に、レイの身体中に冷たい汗が噴き出す。

「くぅっ…」
震えている、そして歯が鳴る。 恐怖しているのだ、自分は。
造られしモノ、人では無いものとして生を受けた、いや、それが“生”と呼べるのか
どうかも疑わしい中で自分は生きてきた。 忌まれ、疎まれ、あの灰色の四角い空間に
居る時だけが自分で居られた。 そもそも恐怖など感じない筈なのだ、自分は。 この
肉体が無くなっても、次が。 次がなくなってもその次が有るのだから。
ならば、この震えは何だ。

その震えは、彼女がヒトで有る事の証左だった。 まだ、誰も、彼女自身でさえ気付いて
いないけれど。 人では無い、けれどヒトの彼女の存在を示す恐怖。


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