03/06/07 14:30
「ンー……しょっ、と」(ゴトン)
「うわ!?シンコ(仮)ちゃん、危ないよ、無理に包丁使わなくても僕が」
脚立の上に立って危なっかしい手つきで野菜を切るシンコ(仮)に慌てるシンジ。
シンコ(仮は)汗を拭いながら振り返り
「でも、ボクこのくらいしかできないですから……」
なんとなく寂しげに、そして自分の至らなさを悔やむように影のある、ょぅι゛ょとしてはふさわしくない笑みを見せる。
シンジは顔を赤くし、はっと思い当たる。
『ああ、きっと自分の居場所がここでいいのかって不安なんだ……僕以上に、そうなんだ』
なにやら男らしさ、父性本能を刺激されているようだ。
ちなみにシンコ(仮)の内心
(うーん、今更しかたないけど、やっぱりここまでちっちゃいとまともに出来ること少ないなあ……味覚も違うし。 それにトイレも近くて困るよ……)
……いささか散文的過ぎるきらいがあるか。
端見には、健気なょぅι゛ょとそれを前に何かを誓う兄といった風情なのだが
―いやはや、現実とはままならぬものである。