こんなエヴァ小説がどうしても読んでみたい!!2at EVA
こんなエヴァ小説がどうしても読んでみたい!!2 - 暇つぶし2ch690:2/2
03/06/06 19:17
 その水を打ったような静かなビル群の合間に、閃く剣呑な光が漏れていた。
奇妙な仮面をつけた謎の巨大生物が対峙している者。
いや、者ではない。その人じみた構えからして機械でもないだろう。
紫の甲冑を着けた巨人。そう表現したほうがわかりやすい。
両肩に小さな盾のような物が突っ立ち、背中に尻尾のような物を生やしているその姿は、
今行われつつある怪獣映画のような状況では、面包の鬼相も相まって、
悪役の一匹とでも誤解されそうな程、おどろおどろした姿だった。
だが、この場を占めるものは、この紫色の鬼面の巨人ではない。
ビル群の間を、ゆらりゆらりと泳ぐ光。
紫の巨人が握る飾りもなにもない無骨な柄、唾。
そこから伸びるものは、夕焼けを反射して周りのビル群を照らしだす、
巨大な日本刀であった。

 彼、紫の巨人は、無骨な構えを取る目前の巨大生物とは違い、
自分の右後方に刃を垂らした「右車」の構え…、
突進後すぐに刃を返せる構え…をとっていた。
手にした得物は巨大と言えども、人の扱うスケールから見ればということで、
紫の巨人からして見れば、全長は延ばした足の長さくらいのものである。
何の不足も無く、無意識にではあるが、尻尾のようにゆらゆらと揺らせて
剣呑な光を辺りに降り注いでいるのだ。
対峙が始まって既に30分。
静かな戦場には、いまだ緩まない緊張感が漲っていた。


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