静・ジョースターの学園ラブコメat CSALOON
静・ジョースターの学園ラブコメ - 暇つぶし2ch753:マロン名無しさん
03/09/05 00:00
どうでもいいが吉良はラスボスじゃなかったか。

754:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 00:09
>>753
吉則?
決定では無いかな
俺は『老人』だと思ってるんだけど
吉則は幹部クラス

それはさておき
俺も、SS1本書きました
はっきりいって、長いです

今回はラブコメの「ラブ」がテーマ
って言ってもそんなたいしたことないけど

755:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 00:11
日曜日―
静と聶歌は、オープンしたばかりの「ぶどうヶ丘遊園地」に来ていた。
静は、傍から見ても上機嫌で、落ち着きなく園内を見回していた。
聶歌は、傍から見ても不機嫌で、落ち着きのない静を睨んでいた。
「ほら、もっと楽しみなさいよ。遊園地なのよ。楽しまなきゃ損じゃないの」
「君は、この遊園地に来たかったのかもしれないが……」
「うんうん、チケットをくれた黒尾先輩に感謝しなきゃね」
「……なんで僕まで来なくちゃいけないんだ?」
「それも先輩のおかげよ。是非汐華君と行ってねって。感謝しときなさいよ」
「誰がするか! 僕は遊園地が嫌いなんだ。
 こんな、何の役にも立たない所……無駄なんだよ、無駄無駄。」
「文句言ってないで、楽しむのよ! あれなんてどう?」
静はゴースト・ハウスを指差した。
最新の技術の粋を集めて造られたお化け屋敷は、その怖さに定評がある。
「いやだ」聶歌は即座にはねつけた。「あんなの子供だましだよ」
「じゃあ、あれ!」
静はウォーターシュートを指差した。
今日のような暑い日にはうってつけの、爽快なアトラクションだ。
「いやだ」聶歌は再びはねつけた。「水に濡れたくない」
「仕方ないわね。じゃあ……あれしかないわ」
静は『それ』を指差した。
全長2480m! 最高時速173km! 最大落差98m!
この遊園地の目玉の、日本最凶のジェットコースターだ。
「いやだ」聶歌は三度はねつけた。「いやったら、いやだ」

756:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 00:13
「もう、あんたは!」
静はとうとう怒り出した。
「いやだいやだって、小学生じゃあるまいし。本当は怖いだけなんじゃないの?」
その一言に、聶歌が明らかに取り乱す。
「そそ、そんなわけないだろう! 失礼だな!!」
額に汗を浮かべて狼狽する聶歌。
「やっぱりそうなんだ。ふーん……」
静の口元に、薄く笑いが浮かぶ。
「そんなに怖いのが嫌なんだったらッ! ―」
静は、少し離れた所で子供たちと戯れている着ぐるみ(この遊園地のマスコットキャラクター)をビシィッ! と指差した。
「―あの子と遊んでなさい!!」
聶歌が、それを見つめる。
不恰好な胴体、それと同じ大きさの頭には、不自然に大きな目が張りつけられている。
ブタか、カバか。よくわからない謎の生物、いや無生物。
「不細工だな。大体、どんなにそれらしく振舞っても、中には人が……」
「中の人などいない!」
静は、思わずそう叫んだ。聶歌がその迫力に押されて、黙り込む。
あらためて着ぐるみを見て、静は呟いた。
「かわいいじゃない」

757:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 00:16
近くの茂みの中で。
「今よ! 二人が言い争ってる!!」
鴉子は、側に座った平良に言った。
「二人の間に進展がなかったのは、『焦り』が無かったからよ。
 今回の作戦! 題して!! 
 『突然のライバルの出現に、嫉妬して思わず告白大作戦』!! の決行の時ね……」
「長いッスね」
「うるさいわよ。
 あなたという『恋のライバル』が現れて、静と仲良くする。
 すると、汐華君は嫉妬しまくり! 焦って告白、というわけよ……わかった?」
「って言うか、あの二人は別になにもないと思うんだけど。
 それに、ライバルって言うんなら、俺は前々からそのつもりで……」
「つべこべ言わないの! あなたのバッティングフォームを、
 生物学的・力学的見地から改善してあげたのはどこの誰?
 打率が一割アップしたのは誰のおかげ!?」
「うう…それを言われると弱い……」
「あなたは私の言うとおりに動けばいいの! OK!?
 じゃあ、行ってきなさい!!」
「はぁーい……」

758:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 00:17
「よお、静と汐華じゃん! 奇遇だな」
平良は、怪しまれないよう、さりげなく声を掛けた。
「あ、平良! 丁度よかった。いま一人?」
「ああ、そうだけど。それがどうかしたのか?」
それを聞いて、静が平良の手を取り微笑んだ。
「この遊園地、一緒に回りましょう!」
平良清、十六歳。まさかッ! まさか、こんなに積極的に誘われる時がくるとはッ!!
「おお、回ろう!! 回り尽くそうぜ!!」
平良は静の手を、わずかに握り返した。
白くて小さなその手は、強く握ると壊れてしまいそうだったから。
「じゃあね、聶歌。私は平良と一緒に行くわ。あんたはどうするの?」
「そこら辺りをぶらぶらしてるよ。ここは売店も多いしね」
「わかった……。
 平良! 今日は全部制覇するわよ!」
「合点承知!」
平良は去り際に、鴉子の潜む茂みをちらりと見た。
(これでいいんだろ?
 だがな、俺のこれからの行動は、あんたとは関係無い。
 俺は今から、俺自身の意思によって行動するぜ)

759:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 00:18
日も暮れて―
平良とのデート? は意外と楽しかった。
ゴーストハウスではちょっとビビッたけど、その後の平良のお喋りのおかげで幾分か和んだ。
ウォーターシュートの後は、水滴を『引き寄せて』、服を乾かしてくれた。
ジェットコースターに乗った時は、スタンドを使って、速度を(少しだけ)速くしたり……。
「今日は楽しかったわ。ありがとね」
「いや、静のためならなんでもするぜ……っと、センパイガヨンデルヨ……」
「ん? なんか言った?」
「え、ああ、用事があるんで、俺はそろそろ帰るよ
 じゃあな。今日は楽しかったぜ」
平良を見送ったあと、静はベンチに腰掛け、一息着いた。
(確かに楽しかったけど、ちょっと物足りないような気がするな……)
「静! 静・ジョースター!」
大声で呼ばれ、咄嗟に顔を上げた。
そこには、聶歌が立っていた。手に何か持っている。
「あれ? 聶歌、まだいたの?」
「まだいたの、とは随分だな。君を待っていたのに。ほら」
そう言って、手に持っていた包みを投げてよこす。
「これ、なに?」
「開けてみろ」
静は、かけられたリボンをほどき、包み紙を破った。
その中には―「ぬいぐるみ?」
それは、この遊園地のマスコットキャラクターのぬいぐるみだった。
「プレゼントだ」
聶歌が言った。
静は、そのぬいぐるみを握ってみた。ふかふかして気持ちいい。
「……意外。あんたが、こんな気の利いたことするなんて」
「偶然店で見つけたんだよ。かわいいって言ってたろ?」
「ふふ、うれしいわ。これ、ホントにかわいいわ。中に人は入ってないしね?」
「ふん!」
聶歌の顔は、夕焼けの中でも分かるほど、真っ赤だった。

760:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 00:21
鴉子は、すぐ側のカフェからその様子を眺めていた。
「先輩、そろそろ帰ろうぜ~」
平良が隣で喚いている。
(告白させるのは無理だったけど。…作戦は成功、かな?)
鴉子は微笑んだ。
「じゃあ、帰りましょう。もちろん、あなたのおごりね」
「げッ! マジで? 今月ピンチなんですけど……」
平良の訴えなど、当然ながら無視する。
席を立つとき、鴉子はもう一度、静のほうを見た。
赤く染まった風景の中、静が楽しそうに笑っている。

それは、平良と一緒にいたときとは違う、極上の笑顔だった。

761:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 00:23
長!!
ここまで長いとは思わなかったよ…
ごめんなさい…

でもさ、こんだけラブ?を書いたんだから、
バトル書いてもいいよな?な?
次で一応最終回の予定なんだけど…

762:ジェスタ
03/09/05 00:33
>761
次回最終回?
そ、そんな、『ぶどうヶ丘怪奇譚 美術室の幽霊』がまだまだ収拾付かないんだけど…
できたら今スレは一年生の話ってことにしない?で、次スレを二年とか…
うぅ~『美術室の幽霊』が無駄に長くなっちまうしラブ要素もまだ出てきてねぇし

と、まぁそれはそれとして乙ッ!!
素晴らしいラブだッ!

763:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 00:38
>>762
黒尾先輩編が、ってことです
紛らわしい書き方してすみません…

764:ジェスタ
03/09/05 00:41
>763
むちゃくちゃビビッたよ

(学校の怪談か…)
賢も自分が高校生だった時怪談を調べに深夜忍び込んだ
あの時は教師や警備員には見つからなかったがピアノを壊してしまいちょっとした騒ぎになった
だからこそ、怪談は受け継がれたのだろうし、学校の警備も厳重になったのだろう
(ヤレヤレ、やはり注意した方がいいな…
しかし…美術室(準備室)にまつわる怪談なんてあったか?)
そんなことを思いながらドアを開ける
「こんな夜中に何をしてるんだい?」
ドアを開けるとともに声を掛けた…と、少し驚いた
不思議な組み合わせだ
「学校の怪談でも調べに来たのかい?その…やっぱりジョースター君が」
彼等は意外にも素直に姿を現した
てっきり『アクトン・ベイビィ』で姿を消すかと思ったのだが
(当然『ボーイ・Ⅱ・クラフト・ワーク』で罠は仕掛けておいたがね)
(注:髪の毛か何かを『固定』しておけば相手の動きが数瞬止まる)
「はいですが…」
言いかけたのを無視して言葉を重ねる
「で、君達は付いてきた、と
 とりあえず警備員に見つかると面倒だ、宿直室に…」
そこまで言ったとき隣の部屋で物音がした

765:ジェスタ
03/09/05 00:52
「最悪だ…」
吉則が呟く
「ちょっとぉ~平良ッ、何やってるのよ」
静が声を抑えてなじる
清が裸婦像を倒し壊してしまったのだ
鈍い音がして裸婦像は腕が欠けてしまった
「ち…違うんだ、今隣の部屋で物音がしただろ?」
清は必死で弁明する
「大丈夫だ、俺が何とかする」
その言葉を聞いて清は薄笑いを浮かべ道を開ける
そんなものを見せられた静は思った
(やっぱり同世代の子はだめね、恋愛するなら絶対年上って云うか露伴おじさまね)
何か…違和感がする
(絶対年上?でも…)
コトッ
全員が一斉にそちらを見る
美術室と美術準備室をつなぐ扉がホンの少し開いている
全員を射程距離内に呼び、『アクトン・ベイビィ』で透明になる

力尽きた、ドミノ工場氏どうよ?

766:マロン名無しさん
03/09/05 21:28
さすが両氏とも面白いなあ

>美術室幽霊
3人と大柳との駆け引きと思いきや、あっさり合流
という事は、本格ホラー調?

>黒尾先輩
バトルで散っちゃうのか、惜しいな。結構いいキャラクターだと思ったけど
ここで提案・C&Pが『ストーンフリーみたいに』集合して一体となる時は
人型じゃなくて『馬型』になるというのはどうだろう
「私がプロデュースする恋路を邪魔する奴は、馬に蹴られて新弟子前!」


767:ジェスタ
03/09/05 22:29
「ちょっと待って、先生」
賢は言われて振り向く
「そのドアは開けない方がいいかもしれません」
こんな時によくそんなに冷静でいられるものだ、何故こいつが静と一緒にいるのだろうと思う
一旦部屋の奥に戻り小さい声で話す
「どうしてドアを開けない方がいいと思う?」
賢としては正直夜食も食べたいし、仮眠もしたい
できればさっさと音の正体を調べて静たちを帰らせたいのだ
「ご存知でしょうか?、今月号の『ぶどうの杜』に七不思議の特集が在ったんです」
「知っているよ」
なるべく『馬鹿馬鹿しい』と、云う空気を強調する
「その中に『「美術室の幽霊」について、皆さんからの情報提供をお待ちしております。』と、書いてありました
 おかしいですよね?記事にするならきっちり調べておくはずです…それで少し調べてみたのですが…」
「数年前まで『美術室の幽霊』なんて不思議はなかった…だろ?」
自分が年をとったからだろうか?賢は(何でこんな面倒くさいことをするんだ?)と思う
「それだけではありません、他の記事に比べれば何も書いてない、と言っていいほど書いていないんです
 つまりここ最近、いや数ヶ月かひょっとしたらここ数週間で出来た噂かもしれない
 例えば先生…学校に住み着いているスタンド使いの浮浪者がいる、とは考えられませんか?」
だが、賢は聞きながら別のことを考えていた
(何故こいつはこんなに必死なんだろう?まさか『静の為』とか言わないだろうな?
 最初は『何か悪い』目的で近付いてきたのかと思ったが…)
「幽霊の正体は…」

768:ジェスタ
03/09/05 22:32
「幽霊の正体はスタンドts…」
思わず大きな声を出しそうになったところを抑えられる静
「君は人の話を聞いていなかったのか?僕はそう考えられる、といったんだ、オッと…」
吉則は『静の保護者』に凄い形相で睨まれたので『アイアン・メイデン』で『2秒逆行』させた
(ry
「静、お前はどう思う?
 このままさっさと帰るか、スタンド使いにしろ幽霊にしろホンの少し調べて帰るか…
 因みに『さっさと帰る』がお勧めだ」
『お勧め』と云う様な表情ではないのに気付いているのかいないのか、静はなんともあっさり答える
「調べる」
清が寄ってきて耳打ちする
「おいおいいいのかよ静ァ~、アレは絶対怒ってるぜ…ここはひとつ素直にさぁ」
「え?私は素直だけど?」
そうだった、そう云えばこいつは16年間アメリカで暮らしてたんだ…
どうするか?ここで『保護者』の点数を稼いでおきたいが説明するのは結構難しそうだ
「行くぞ、静、調べるならさっさと調べて帰る」

769:ジェスタ
03/09/05 22:44
『ぶどうヶ丘怪奇譚 美術室の幽霊』
長すぎる…
>>674-678
>>686-688
>>698-700
>>751-752
>>764-768

770:ジェスタ
03/09/05 22:50
>766
サンクスッ!!いや、よくあるといえばよくある話なんだが…フフッ
>611 ◆YMXGRjSTq6
もし『老人』がラスボスならこうやね
「静・ジョースター、組織が君の干渉することはないだろう…それじゃぁお別れだ
 元元組織から君を守る為に学校に残り続けたんだからな…」
「そんなッ!!(ry

771:ドミノ工場です
03/09/05 22:55
アアアワアワヽ(´Д`;ヽ=ノ;´Д`)ノ
アクセス規制くらってる間にすげぇ話が進んでるッ?!

本当に申し訳ありません、ジェスタさん。
話を投げっぱなしにしちまってスミマセンスミマセンスミマセ(ry
とりあえず、SSうpしてみます。
展開的におかしくなりそうだったら内容をあぼーんしてください…。

壁|・ω・`)ノ□ ドゾー…

772:ぶどうヶ丘怪奇譚 美術室の幽霊
03/09/05 22:58
『来ないの。まだ来ないの。あの子が来ないの。』
扉の向こうからビリビリと空気が振動してくるのが解る。
「そうだな。理由は幾つか思いつくが…。」
『あたしの呼び掛けが足りなかったの?』
「いや。それはないだろう。」
『凄く頑張って呼びかけたのに。まだこないなんて。』

こつこつと小さく響く足音は一人分。だが、聞こえる声は二人分だ。
いや、声というより思念がそのまま心に響いてくる―という方が正しいだろうか。
それなのに、普通の人間が発する声よりも幾分空気が震えすぎのような気がする。

「(あの声って…まさかッ?!)」
「(ああ、そのまさかだな。)」
「(本当に居たのか…。)」
「(だが、残りのもう一人の方は誰だ?)」
ヒソヒソと小声で相談しあう静たちにまぎれながら、衝撃に打たれている男が一人居た。

(…なんで。なんで、こんなところに『彼』がいるんだッ…?!)

『彼』。素性は元より、名前も知らない。
ただ分かる事は『老人』の影のように、常に側にいることだけ。
その『彼』なる存在を知る一人、吉良吉則は美術室の幽霊よりも『彼』の方に神経を集中させた。

773:ぶどうヶ丘怪奇譚 美術室の幽霊
03/09/05 23:00
「もしかしたら、もう来てるのかもしれないよ?
 心配なら君の力で迎えに行ってあげればいいさ。」
その『彼』の安心させるような微笑に少し空気が柔らかくなった。
「さ、やってごらん。きっと彼女は来てくれているさ…。自分を信じるんだ。」
その言葉と同時に、ぴぃんと張り詰めたような空気が辺りを支配し始める。

『お願い、もっとそばにきて。あたしのそばに寄ってきて。』

哀願とも切願とも言えるような声は、美術室に響いてガラス戸を振るわせ始める。

『この人たちの役にたちたいの。あなたが必要なの。
 あの人はあなたを求めているの。とってもとっても必要なの。
 あたしは死んだけど、それでもあの人の役に立ちたいから…。』

その声が美術室にこだますると同時に全てのものがふわりと中空に浮き始める。

『おねがい、来て?』
「―――!!!」

空気が咆哮を放つと同時に、美術室の窓ガラスは音の衝撃で割れていく。

『お願い、パープル・ピープル・イーター…。
 誰の目にも見えないあたしの代わりに彼女をここまで連れてきて。』

「(わたしを探してるって…ひぃっ、ガラス片がかすったぁ!)」
「(だけどよぉ~…これでハッキリしたことがあるぜ!)」
「(まず、彼女が…美術室の幽霊とやらが本当にいたこと。)」
「(そして、その彼女はスタンド使いという事だ!)」

静かに大騒ぎする四人には気付かず、彼女はひとりごちるかのように小さく小さくつぶやいた。

『お願い、早く来てね…あたしの肉体(ボディ)…。』

774:ドミノ工場です
03/09/05 23:09
美術室に忍び寄るは二つの影!
不穏な言葉を口にするのは美術室の幽霊!
今まで何の動きも見せなかった『彼』のその真意は?!
次回、まさかまさかのバトル勃発?!

い~や、違うねッ! 今度こそラブでコメな展開な筈ッ!


…いや、マジでゴメン。
とりあえず、この話の続きあるので2・3時間たったらもっかいうpしまつ…。

775:ジェスタ
03/09/05 23:10
>770、五行目
×組織が君の干渉することはないだろう
○これでもう『組織』が君に干渉することはないだろう

読んでみたら他にも結構矛盾とか誤植とかが…鬱

>ドミノ工場
『ぶどうヶ丘怪奇譚 美術室の幽霊』どの位まで考えてある?
最後まで纏められそうだったら纏めて下さい
新スタンド(?)とか出てきたし

776:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 23:15
やっべぇ!
『彼』を先に出されちまったよ……どうしよ
>>673で露伴に書き込まれてしまった『老人』を復活させようとか考えてたんだけど…

ドミノ工場氏は『彼』の能力とか考えてます?

777:ジェスタ
03/09/05 23:22
因みに『オール・エイジス』では『アイアン・メイデン』に勝てないので
『彼』(コンプリケイテッド・が眼)が吉良をけん制してるって脳内設定(そういうのは早めに家よ…うぅ

778:ジェスタ
03/09/05 23:31
が眼…いつかやるとは思ったがやっちまった
が眼→game→ゲーム
なんか無駄にレス消費しちまってスマン

お詫びにネタを…
ぶどうヶ丘高校は2020年まで『体操服はブルマ』をつらぬき通し
インターネット上某大型掲示板にて『最後の楽園』として話題になっています

779:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 23:32
>>777
吉則は別に、『老人』に立てつく気はないんでは?
だから、牽制はしなくてもいいような気が…

俺の中ではこうなってます↓
『コンプリケイテッド・ゲーム』
纏うタイプのスタンド。(ホワイトアルバムみたいな)
非常に硬く、ほとんどの攻撃(例えばスタプラのラッシュなど)にもびくともしない。
装着することで、身体能力も上がる。

破壊力:A  スピード:C  射程距離:E
持続力:A  精密動作性:B  成長性:B


ドミノ工場氏! 応答願います!!

780:ジェスタ
03/09/05 23:39
>779
オォッ!凄エェッ!
私もほとんど同じ事考えてた
私の場合は『射程距離内のスタンド能力を無効化』だった
もしかして『xtc』聞いたことある?

781:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 23:42
>>780
残念ながら、ないです
洋楽ですか? 洋楽は聞かないので…


今、執筆中なのですがドミノ工場氏の意向を聞かないことには進められません
『コンプリ~』もこの能力じゃないと、ネタが成り立たないもんで
とりあえず、途中までを上げますので、返答を早めに下さい

782:ドミノ工場です
03/09/05 23:42
>>ジェスタ氏
とりあえずエンディング自体は考えてありますんで、そこまで逝って見ます。

>>611◆YMXGRjSTq6氏
今回の話では『彼』のスタンド能力出てこないので、全然考えてませんでした。


いまエディタの前でもそもそ文章打ってる最中なので反応遅いです(;´Д`)ハァハァ

783:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 23:43
『体調が悪い』
汐華聶歌の、最近の悩みはそれだった。
ああ! 頭が痛い、お腹が痛い……
だが、その程度で学校を休む聶歌ではない。
というわけで、彼は今日も不元気に登校するのであった。

教室に入るなり、由紀子が詰め寄ってきた。
凄い剣幕で、聶歌に詰めかける。
「ねぇ。静と会わなかった!?」
「いや、会わなかったけど……。なにかあったのか?」
「寝坊してないか、ケータイに電話したんだけど……電話に出なかったのよ
 嫌な予感がしたから、杖助…静のお義兄さんね…にかけたら、もうとっくに 家を出たって……。もしかしてなにか事件に巻き込まれたのかな? とか心 配になっちゃって……。心当たりない?」
心当たり……は、ある。だが、その心当たりは口には出さなかった。
もし、この予想が正しかったら、由紀子を巻き込む事になる。
それは避けなければならない。
「いや、ないよ。どうせ、寄り道でもしてるんだろう。気にする事はないさ」
「そうだといいけど……」
聶歌の言葉に、由紀子はとりあえず自分の席に戻っていった。

784:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 23:44
(本当に寄り道してるんだったらいいけどな……)
だが心当たりはあっても、聶歌にはどうする事も出来なかった。
何をすればいいのかさえ、わからない。
(くそ……ッ!)
聶歌は拳を握り締めた。
(あれ、なんだ…?)
その拳の中に、何かの感触があった。
手を開くと、紙が入っていた。いつのまにか。
背筋がゾクリとする。得体の知れない状況への恐怖感。
震える手で、しわくちゃの紙を読む。
『静・ジョースターは預かりました
 返して欲しいんだったら、一人で○○工場跡へ来て下さい
 待ってますよ』
(やはり、『彼』か……)
『彼』しかいない。
それは推測ではなく、限りなく確信に近い。
紙を、握り締める。
聶歌は、由紀子に気付かれないよう、ひっそりと教室を出た。

785:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 23:45
(さて、行くか……。○○工場ってどこだったかな?)
「汐華君、それは罠よ」
後ろから声をかけられて、びくっとする。
振り向くと、最近よく出会う女性の顔があった。
「黒尾先輩…あなた、いつも背後にいますね……と、今なんて言いました?」
「それは間違いなく罠よ、って言ったのよ
 ついでに言っとくけど、私もスタンド使いなの。
 さらに言うと、『老人』の元部下っていうか、協力者よ。あなたと同じね」
「……そういう事は、早く言ってください
 それで? 罠だから行くなって言うんですか? そんなの……」
「あ~、待って待って。行くな、なんて言わないわ。
 むしろ、行ってほしいの! 是非とも!!」
「……え? ど、どうしてですか……」
「だって、さらわれた姫を助けるのは王子様のッ……コホン。
 まぁとにかく、行きなさい! 命令よ!!」
鴉子が頬を染め、そう言う。どことなく目が虚ろだ。
何を考えてるんだろうか?
「命令されなくても、行きますよ!」
「よし! それでこそ白馬の王子様!! 
 あ、ちなみにこれ、○○工場跡までの地図」
そう言って、鴉子が聶歌に紙片を握らせる。
「それじゃ、がんばってね~」
廃工場に向かう聶歌。そこには、何が……?

786:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 23:47
これで前編
あと、中編と後編がある予定です

>>782
返答ありがとうございます
とりあえず、コンプリはこの能力ということで、進めます

執筆頑張ってください
期待しております

787:ジェスタ
03/09/05 23:49
>781
『complicated game』 by xtc
前略
someone else wil come along and move it.
and it's always been the same.
it's just a complicated game.

まぁ、『c・g』は使うつもりはなかったんで最初に使う人に一任します
ドミノ工場氏は使わんみたいだから>779でいいんじゃない?

>>782
frame frame

788:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/05 23:50
焦ってたせいか、誤字脱字おかしな表現てんこもりですな
推敲はちゃんとしなきゃなー

789:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/06 00:06
>>787
英和辞書とにらめっこしてました

「『困難なゲーム』
誰か他の人がやってきて、それを動かすだろう
それはいつも同じ
まさに困難なゲームだ」

これでいいんだろうか
まったく自信ないですが

歌詞に即した能力もよかったですね

790:ジェスタ
03/09/06 00:24
>789
ショウジキスマンカッタ
私の訳だとこんなん

誰かがやってきて(元の位置に)動かしてしまう
(結局)いつも同じところにしかない
(それでも)複雑なだけで単なるゲームさ

791:マロン名無しさん
03/09/06 02:35
このスレ、ほとんど3人で回ってるのか

792:マロン名無しさん
03/09/06 16:20
>>791
そうです

793:マロン名無しさん
03/09/06 21:15
ageようか?
だれもageてないから気が引けるんだが

794:マロン名無しさん
03/09/06 21:23
必要ないでしょ

795:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/06 23:28
○○工場跡。街の外れ、誰も近寄らない所に、それはあった。
「遅いよ。もう来ないのかと思った」
『彼』は薄暗いその中で、一人立っていた。
いや、『彼』の後ろに、もう一人いるのに気付く。
「静……」
地面に転がっている静に、呼び掛けてみる。
だが、ピクリとも動かない。
(まさか……?)
「安心して。気絶してるだけだよ
 それよりも……いい知らせがあるんだ」
言いながら、『彼』は、聶歌の方にゆっくりと歩み寄ってくる。
「『老人』がね、復活したんだ」
「!!!!」
岸部露伴に『スタンドを悪事に使えない』よう書き込まれた『老人』。
復活した? どうやって?
そんな聶歌の思考を読み取ったかのように、『彼』は説明を始めた。
「静・ジョースターを盾に脅したら、すぐに書き込みを消してくれたよ。
 物分かりのいい人で、助かった。再起不能になってもらったけれどね。
 今頃は……女の尻でも追っかけてるんじゃないかな?
 ハァーハッハッハッハッ!!」
『彼』の笑い声が、工場内にこだまする。
聶歌は、『彼』をじっと見つめている。恐ろしさに、身を震わせて。
歩み続ける『彼』の、そのシルエットが、いびつな形の『鎧』に包まれていく。
一歩ごとに、ゆっくりと、だが、その圧倒的な存在感を放出しながら。

796:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/06 23:29
『コンプリケイテッド・ゲーム』
硬い、非常に硬い、究極の『鎧』を纏う。
その恐るべき力。
聶歌もよく知る、『彼』のスタンド。
勝てるか?
(……勝てない)
『D・J・T』程度のパワーでは、その鎧を打ち破る事は出来ない。
それだけ、圧倒的なパワーを誇るスタンド。
だが……聶歌の目的は『彼』を倒す事ではない。
隙を見て、静だけでも助ける事が出来れば……
「裏切り者は始末しなきゃならない」
スタンドは、完全に発現した。
「さて。悪いけど、君も再起不能になってもらうよ」
その言葉と同時、『彼』が地面を蹴った。
爆発的な加速力。間合いは一気に詰まる。
(落ち着け!)
聶歌は自分に言い聞かせる。
(恐怖で速く見えているだけだ。実際はそんなに速くない。
 かわして……一撃! それで、一瞬でも動きが止まれば……!)
『彼』が聶歌に肉迫する。繰り出される拳。
それを紙一重でかわし……目の前を通り過ぎる『彼』のわき腹に、一撃を加える!
作戦通り、だが……
「ぐうッ!!」
ダメージを受けたのは、聶歌の拳。
裂けた指の皮から、血が溢れ出す。骨は微塵に粉砕している。
(思った以上の、硬さ……!)
凄まじい痛みに、聶歌の動きが止まる。
『彼』が向き直った。

797:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/06 23:31
「お返しだよ」

ドグシャァッッ!!
聶歌のわき腹に、ダイヤモンドよりも硬い拳が突き刺さる。
一瞬の静止―聶歌はその場に、崩れ落ちた。


「味な真似をするね……」
『彼』が呟いた。
その視線の先、「C・G」の拳には、無数の『点』がびっしりとこびりついている。
攻撃の瞬間、『面』でその衝撃を和らげたのだ。
さすがに、防ぎ切ることはできなかったが。
「カラス……出て来てくれないかな?
 話したいこともあるしね」
その呼び声に応え、廃工場の陰から、するりと現れる。
漆黒の、『愛の天使』が。

798:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/06 23:32
これで中編
後編は鴉子バトル&エピローグです
明日、うpします

799:マロン名無しさん
03/09/07 13:57
ワクワク

800:ジェスタ
03/09/07 14:14
遠足で外国行く高校なんてあるかなぁ?
あったら一本書いてみたい

ところで『デュエル・オブ・ジェスタ・アンド・タイラント』の邦題は『道化師と暴君の決闘』
これって平良と吉良or『老人』が静をめぐって決闘してるみたいだ

801:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/07 21:56
現れた鴉子は、まず聶歌に歩み寄り、彼の側にしゃがみ込んだ。
「情けないわね。あんなヤツに負けるなんて」
あんなヤツ、だって? その言葉に、『彼』は少しムカッときた。
「いきなり……それですか」
脇腹を押さえながら聶歌が、苦しそうにうめいた。
「『彼』は強すぎる。勝てませんよ……僕も、あなたも……誰もね」
「あら、あなたでも勝てるのよ、あんなヤツ」
「お喋りはそのあたりまでにして下さい……カラス」
穏やかなその呼びかけとは裏腹に、『彼』は内心、かなりイラついていた。
彼女は、『彼』の力を知っているはずだ。
鴉子……あんなヤツに負けるなんて、それこそ有り得ない。
余裕ぶりやがって……
「大した自信ですけど、本当に俺に勝てるとでも思っているのですか?」
『彼』は笑った。おまえが、勝てるわけない。
「勝てるわ」
鴉子が断言する。
「あんたみたいな、クソヤローには負けないわよ」
「どうやって勝つつもりかな? 君の攻撃は、私には効かない。そのくらいは、わかるだろう?」
「じゃあ、黒尾先生が丁寧に説明してあげましょう。御静聴願います」
そう言って、鴉子が黙り込む。何かやっているようだ。
その姿を凝視すると、彼女の前に『点』(少し固めてあったが)が浮かんでいるのが見えた。
「まず、私のスタンドは『点』を操ります。『点』は何次元ですか? そう、0次元ですね」
突然、教師口調で話し出す鴉子。
……コケにしてるのか? この俺を?
「何をわけのわからないこと言ってるんですか? いいかげん、そろそろ潰しますよ!」

802:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/07 21:58
「はい、黙ってね」
 ベゴォッ!!
鴉子のセリフと同時に、奇妙な音が聞こえた。『彼』のすぐ側から。
『彼』は最初、何が起こったのか理解できなかった。
激痛が襲ってきて初めて、ようやく理解する。
『彼』の右腕が、不自然な方向に曲がっていた。
「ば、馬鹿な……!!」
最硬の『C・G』が曲げられるなんて?
「あり得ないッ! あり得ない~~ッ!!」
『彼』の絶叫が響く中、鴉子が淡々と『授業』の続きを開始する。
彼女は次に、『点』を伸ばして『線』を作り出した。
「これが一次元。まぁ、物理学の基本中の基本よね」
さらに、それが引き伸ばされる。
「これが二次元です。いわゆる『面』ですね」
『彼』は、恐怖した。鴉子は、何をした? 何をしたんだ?
「カラスッ! 貴様、何をしたッ!!」
「黙れって言ってんだろ」
 ボゴォッッ!!
「グアァァァァァッッッッッ!!」
冷徹な一言と共に、『彼』の左腕もあっけなく捻じ曲がる。

803:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/07 22:00
何事もなかったかのように、『面』を重ねて『馬』のビジョンを作り出す彼女。
「さて……これが、三次元です。私たちのすむ世界ですね。
 順を追えば、次は……もうわかるよね?」
それがさらに引き伸ばされる。あり得ない方向に。
「これが『四次元』!! 見えないでしょう? いま、『C&P』は四次元空間にいるから。
 四次元から見た三次元は、つまり! 三次元から見た二次元と一緒。
 お前の自慢の『C・G』も、四次元ではペラッペラというわけね」
どんなに硬くても、薄さのないものを破壊するのは簡単。
四次元方向からの攻撃ならば、どんなものでも破壊可能。
「これが、『C&P・パーフェクト・ウェイ』! 『Q&P』の真の能力!!
 自分は四次元を見れるわけじゃないから、命中精度が低いのが難点なんだけどね……」
(予想外……カラスがここまで強かったとは……! ここは、一旦退くべき、か……)
なんとか落ち着きを取り戻し、彼は考える。
退却するしかない。ここで、再起不能にされるわけにはいかない……。
「カラス、この勝負、一旦預ける。次は、必ず……」
そう言い残し、彼は工場のひびの入った窓から、外へ飛び出していった。

804:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/07 22:01
「大丈夫? 汐華君」
「大丈夫です。しかし……先輩、強かったんですね」
「ああ、あれ? あんまり使いたくないのよね
 精神力の消耗が激しすぎるから……
 そんなことよりさ。私、静が目覚める前にいなくなるから」
「ハァ…」
「その前に、忠告があるの。
 汐華君。二人きりになったら、自分の正直な気持ちを、静にぶつけてやりなさい!
 私のことは言わなくていいわ。手柄は全部、あなたのもの。
 今のあなたは、とらわれた姫を助けた、白馬の王子様よ! 自信持って!!じゃあね!!」
風のように現れた鴉子は、こうして、風のように去っていった。

「ん、ん……。ん?」
背中の静が、目を覚ましたようだ。
途中から、気絶ではなく睡眠をしていたようだが……。
「ここ、どこ……?」
「君の家の近所だ。どんな目にあったか、覚えてないのか?」
「え? えーと、誰かに…さらわれたのよ! そう!!
 でも、それからの記憶が、全然ない……?」
「明日、学校でゆっくり話してやるよ。それより―」
聶歌は、鴉子の言葉を思い出す。
今こそ、言うべきだろう。
「君に言っておきたいことがあるんだ、静」
「何?」
静は少し、寝ぼけている。こんな状態で言っていいのだろうか?
まあ、いい。
静を背中から下ろし、彼女の目を見つめる。
「静。俺は―」
夕日をバックに、見つめ合う二人。永遠とも思える時間。

805:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/07 22:02
「俺は―おなかが減った!」
「は? いきなりどうしたの?」
静かの目が点になる。
「正直に言う。君のお守りは、もうたくさんなんだ
 くだらないことに巻き込まれるし、今日だって……
 だから、僕はもっと、君にわがままを言う資格があるんだよ!
 今まで我慢してきたけどさッ!!
 とりあえずは、おなかが減った。だから、夕飯をおごれ!!」
「なんか…とても理不尽な気が……。でも、迷惑かけてるのは確かだしなぁ……」

数分後、長く伸びる影はきびすを返し、トラサルディーへと行ってしまった……。

「忠告、ありがとうございました。
 おかげさまで、最近体の調子が悪かったのが、嘘みたいに良くなりました。
 きっと、知らず知らずの内に、ストレスを溜め込んでたんでしょうね。
 とりあえず、上手くいきました。先輩のおかげです!」
大声でそれだけ言うと、その後輩はすぐに、自分の教室へ戻っていった。
(そう、上手くいったのね……良かった!)
鴉子は嬉しくなった。やる気が、全身にみなぎってくる。
(さて、次は……山田君と鈴木さんね! あの二人も、奥手だから……)

今日も、鴉子は元気に勘違いをしている。

To Be Continued…

806:マロン名無しさん
03/09/07 22:06
全体的にちょっと焦り気味
説明口調すぎだよなぁ
それでいて、この長さか…鬱


>数分後、長く伸びる影はきびすを返し、トラサルディーへと行ってしまった……。

>「忠告、ありがとうございました。
最後のここは、場面転換です。わかりにくくてすみません


えー、とりあえず、黒尾先輩編はこれでおしまいです
ご愛読?ありがとうございました
あー、疲れた

807:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/07 22:07
↑は私です。名前入れ忘れました

本当に、焦りすぎだよなぁ…

808:ジェスタ
03/09/07 22:25
イイッ!!
てっきりほんの少し発展するかと思ったらそんなオチを持ってくるなんて


黒尾先生にSSの書き方を教わりてぇ

809:マロン名無しさん
03/09/07 23:42
あげる、よ?
いいね?

810:マロン名無しさん
03/09/08 03:28
新キャラの能力思いついたんだけど、書いていい?

811:ジェスタ
03/09/08 05:38
「いい?」…そんな言葉は使う必要がねーんだ。
なぜなら、オレや、オレたちの仲間は、
その言葉を頭の中に思い浮かべた時には!
実際にヤっちまって、もうすでに終わってるからだッ!
だから使った事がねェーッ。

>>809,>>810、オマエラもそうなるよなァ~~~、オレたちの仲間なら…
わかるか?オレの言ってる事…え?

『よかった?』なら、使ってもいいッ!

812:809でも810でもない
03/09/08 19:42
ではお言葉に甘えて、こんな話を『既に書き終わった』!

静、由紀子、聶歌の3人は、由紀子の部屋で勉強会をしていた。と、ドアがノックされて、
「失礼します。お茶をお持ちしました」
小学校高学年くらいの女の子が入ってくる。だが……
バァーーン!!
聶歌の前に置かれたのは、おしゃれなカップに入った香り高いレモンティー
チョコン
静と由紀子の前に置かれたのは、貧弱な湯飲みに入った番茶
お茶菓子にも露骨な男女格差があった。
由紀子「ちょっと由美子!!」
由美子「申し遅れました。私は広瀬由紀子の妹の広瀬由美子と申します。
    いつもふつつかな姉がお世話になっております。それでは、どうぞごゆっくり」
姉や静の方はちらりとも見ようとせず、最後まで聶歌に笑顔を向けたまま部屋を去った。
由紀子「しょうがないわね、あの面喰いめ」
毒づく由紀子に、目を輝かせながら静が話しかける。
静  「ねえねえ、もしかして!由紀子、ちょっとだけ妹さんの感情読んでみてよ!」
由紀子「読むまでもないわよ。見ての通りよ、全く呆れちゃうわ…」
聶歌 「これ…僕がこんなにいただいてしまって良いのかな?」
静  「いーのよいーのよ、ちゃんと食べてあげなきゃ可哀想よ。
    多分こっちの事気にしてるんだから……ほら、ビンゴ!!」


813:マロン名無しさん
03/09/08 19:42
いきなり静がドアの一部を透明にする。狭い範囲だったが、丁度その向こうには由美子の顔が!
ドアに耳を押し当てて、こちらの様子を聞いていたらしい。
互いに見える事に気がつくと、恥ずかしがってるような怒ってるような顔で
真っ赤になって静をにらみつけ、逃げていった。
由紀子「コラッ!」
静  「やーん、カワイイ~~!!よく黒尾先輩が
    『恋に燃える娘の顔を見てると、こっちまで幸せになってくる』
    って言ってるの、凄く良く分かる気がするわ!」
聶歌 「…今、いきなり見えるようになった事には驚いていたようだが、
    『木製のドアが透明になった』という異常事態には、さして驚いてないようだったな。
    やはりスタンド使いなのか?」
由紀子「そうよ、そのはずよ。スタンドは見えてるみたいだから。
    実際にスタンドを使ってる所は、本人も含めて誰も見た事無いけどね」


814:マロン名無しさん
03/09/08 19:43
厳密に言えばたった一度だけ、由美子がスタンドを出しているのを
彼女達の父親は見た事があるという。その時本人は眠っていたらしい。
康一 「怖い夢でも見たのかい?」
由美子「おぼえてない」
由紀子「どんなスタンドだったの?」
康一 「ひとかかえ程の大きさの、『卵』型だったな。
    僕の『エコーズ』も、最初は丁度あんな感じだった。
    だから何らかの『脅威』に出会えば、成長していくんだろうけど…」
由紀子「『脅威』…?」
康一 「そう、あの頃は怖い人が一杯いた。億泰くんの今は亡きお兄さんだとか、
    今でこそ気さくな『小林のおじさん』だって、
    出会った頃はヤクザかチンピラかという感じだったし。
    それにあの時は『吉良吉影』というとんでもなくヤバい奴もいた」
(ここまで思い出した時、「あれ、そういえば『吉良吉則』に名前似てるな」と思った)
康一 「でも、一番の『脅威』は母さんだったけどな」
由花子「やだもう、あなたったら」
娘達の眼から見ても無茶苦茶おっかない母親が、この時に限り妙に可愛かったのがおかしかった。
てゆーか、そのセリフってノロケてる事になるの…?
康一 「まあ親としては、正直、可愛い娘には『脅威』になど会わせたくはないけどね。
    だからずっと『卵』のままでも良いんじゃないかな。
    『エコーズ』に似てて、でも何もしないんだから…
    そうだな、『サウンド・オブ・サイレンス』とでも名付けようか」

静  「やっぱり『スタンド使いは惹かれあう』のねー♪」
間抜けなセリフで、回想から現実に引き戻された。


815:マロン名無しさん
03/09/08 19:43
二人が帰った後
由紀子「ちょっとやめてよ由美子!恥ずかしいじゃない!
    それに母さんにいつも、男は顔でも金でも頭でもなく『将来性』、
    じっくりと『将来性』が高い男を見極めなさいって言われてるじゃないの!
    ちゃんと母さんから産まれたあんたがそれを守れなくて、どうするの!」
ちなみにこの姉妹は、姉だけが血が繋がっていないという事実を知っている。
というよりむしろ、ごく普通にどの家にでもある『家庭の事情』の一つくらいにしか考えてない。
それどころか、これはあくまで由紀子の主観なのだが、不思議な事に
血が繋がっている妹よりも、そうでない自分の方が親から大切にされているような気がしている。
由美子「まあ失礼な!それじゃまるで汐華さんに『将来性』無いみたいじゃない!
    それともまさか、お姉ちゃんも汐華さん好きなの?」
由紀子「バカ言ってんじゃないの!そんなんじゃないわよ!」
由美子「あらそう、それなら排除すべきは、あの頭の悪そうなお友達だけね」
由紀子「いい加減になさい!!」

……ったく、困ったもんよね。
まあ、由美子が汐華君にちょっかい出すくらいはまあ良いとして、もっと問題なのは
肝心の静が、それに興味しんしんになってしまっている事ね。
これじゃあもう二度と、うちで勉強会は出来ないわね。
…そういえば静の知り合いに、凄く頭が良くて優しい先輩がいるって言ってたわね。
あつかましいようだけど、その方にお願いしてみようかしら。

もちろんこの時の由紀子には、その『先輩』がいかにとんでもない人物であるか、
そのせいで静と聶歌がどんな目にあうかなど、知るよしもなかった。

to be continued 666→



いかがでしょうか
もし可能なら、ジェスタ氏が構築中>>541 の「静お姉様」に繋げられたらな~と思ってますw


816:ジェスタ
03/09/08 21:03
>>812
>もし可能なら、ジェスタ氏が構築中>>541 の「静お姉様」に繋げられたらな~と思ってますw

覚えてたか…次スレ(静二年生)でやってみるかなぁ?
で、由美子(ロリ属性?)は結局何歳なんだ?



817:ジェスタ
03/09/08 21:18
よしッ!!大筋は思いついた
明日か明後日書こうッ!!

818:美術室の幽霊(1/7)
03/09/09 00:24
「…いや、いるね。すぐ近くまで。」
『ホントに?』
「ああ。出てきてはどうかな…そこの見えないお嬢さん?」
ばれている。
「君に危害を…ああ、違うね。君たちとこの学校に危害は加えるつもりはない。安心したまい。」
「うっさんくせー人間がいきなり現れて、人間、はいそうですかって納得できると思ってんのか?」
「第一、既に学校には危害…というか被害が出ているんだ。隣の美術室の惨劇を見てみろ。」
「…ふむ。それは確かに。では単刀直入に言うが…、静・ジョースター君。」
「な、何よっ!」
「今すぐ、彼女のために身体を貸してあげてほしい。」

間。10数秒の空白。

「ふッ…ふざんけんじゃねぇぇえ!!」
「ていうか、俺たちの話は無視かよ!」
「(相変わらず言葉のキャッチボールをしない人だな、この人も。)」
吉良はふぅと小さくため息をついて既知の間柄である男を見た。
今はお互いに分かっていて無視しているから気が楽ではあるけれども、この男のこういうところは苦手だ。
「ああ、大丈夫大丈夫。
 明日…いや、今朝までには君に所有権が戻ってくるから安心したまえ。」
「安心しろとか、大丈夫とか! そういう問題じゃないのよ! もっと常識で物事考えてよ!!」
現在の自分の行動と矛盾した言葉を吐きながら静は怒る。完全に自分の事は棚上げで。
「まいったな。本当に危害を加えるつもりはないんだ。
 こっちの事情を話したら少しは協力してくれる気になるかい?」
「しない!」
「うん、そうかい。ありがとう。それじゃまず何処から話そうかな…。」
「だから聞いてよ人の話ィ!!」
「今から4年前の話だ。」
「……どうする、先生? こいつ語り始めたぞ。」
「適当に聞き流せ。この男が話してる隙に警備員呼ぶから、お前らは隠れてろ。」

819:美術室の幽霊(2/7)
03/09/09 00:25
彼女の名前は元宮絵美。ここの美術部員で、こよなく芸術を愛する少女だった。
テストでよい点数を取るとか、素敵な人と恋をすることも大切な事だとは解っていたが、
それ以上にそういった生活の中にある喜びを絵で表現したいという欲求のほうが遥かに強かった。
『拙い技術の中にあるポジティブな感情、センシティブな表現』
『生きる事の喜びに満ち溢れた絵』『ミューズの体現』
多くの評論家が分かる様な分からない様なたとえで、彼女の絵を評価した。
悪く言われているわけではないので、放って置いた。
しかし、少しだけ騒ぎが起こった。彼女が失踪した。

「で?」
結局話を最後まで聞いている静。
無論、今しがた発した『で?』と言うのはその話を聞かせた理由の催促だ。
「うん。それで彼女に身体を貸してあげて欲しいという話に帰着するわけなんだが。」
「いや、だから肝心の話が見えてこないんだけど…?」
「彼女は…表向きこそ失踪扱いだが、その裏は違う。何者かに襲われて死んだらしい。」
「それはご愁傷さま…って違ぇ!
 だからあんでそこで静を狙うってことになんだよ! アンタ意図的に話し逸らしてるだろ!」
苛だち叫ぶ清をいなす様に、更に『彼』は言葉を連ねる。
「まぁ落ち着きたまえ。焦るナントカは儲けが少ないというだろう。聞けば分かるはずさ。
 さて…ここに絵を描く事に一生を費やしかねないほどの情熱を持った少女がいる。
 だが、何の偶然か彼女は殺された。彼女は自分が死んだという事実は理解している。
 しかしソレと同時に理解したくない事も理解しなくてはならない。
 即ち…自分がもう二度と絵筆を持つことはできないって真実をね。」
すうっと息を吸い込み、『彼』は眼を瞑って何かを回想するようにさらに言葉をつなげた。
「ここで普通ならば自縛霊としてこの世にとどまることになる…はずだった。
 しかし、幸か不幸か…彼女はある能力を手に入れた。
 気付いているかもしれないが、スタンド能力と呼ばれるものだ。
 名前は『パープル・ピープル・イーター』。これは私が名付けたんだが、中々変わった能力でね。
 本体が幽霊であるという特性から来るかもしれないんだが…。」

「一種の狐付きと酷似した状態になるんだ。」

820:美術室の幽霊(3/7)
03/09/09 00:28
『生物の意識・記憶・身体…それらを乗っ取る能力。それがあたしのスタンド。』
見えない存在―元宮絵美は、そこで初めて彼らに語りかけた。
『でも、誰に対してでも使えるワケじゃないの。
 幽霊という概念が理解でき、なおかつあたしの存在を否定したりしない人でないとダメなの。
 そういう人はここまで来れない。あたしは自縛霊だから好き勝手には動けない。』
「じゃ何よ。わたしがここにいるのって、わたしの自由意志で来てるワケじゃないってコト?」
静のいらだった声に、静かに返す幽霊の声はとても思いつめている。
『そう、あたしがあなたを呼んだの。ううん…あなただけじゃなくて、多くの生徒に呼びかけたの。
 あたしの望みは唯一つ。あたしを殺した男を見つけること。
 その為に、人に乗り移ってあの男の肖像画を描こうと思っていたの。
 そして頼むつもりだったの。この男を探し出してくれってね。
 だけど誰も気付かない。気付いてくれても、有り得ないと心があたしを拒否してる。』
もしも、今。彼女の姿が見えていたら、胸に手を当てているしぐさが見えたに違いない。
『何とか新聞部の人にメッセージを送るコトが出来たけど…それでも結果はこの通り。
 それにあたしの力じゃ20分だけしか身体を乗っ取れないの。だから絵はまだ完成してない。
 でも、あたしにはわかる。あなたで最後なの。あなたで絵が完成するの。』
「一つだけ質問していい? もしその男を見つけたら…アンタはどうするつもりなの?」
『わからない…。殺すかもしれないし、殺さないかもしれない。
 でも…この心に残る無念を晴らさない事には、あたしはこの世を立ち去れない。』
空気が僅かに震えた。

「さて、どうするかい? 勿論受けるも受けないも君の自由意志だ。」
『彼』は確信している。彼女に―いや、ここにいる誰にも自由な意志などないことを。
これは強制参加のゲームにして長い長い茶番劇。

「うっさいわね…そんなの決まってるでしょ。
 そーいう事情なら…わたしの身体、貸してあげるわよ。」
『あ、ありがとう…!』

『彼』だけが勝てるように仕向けたゲーム。
今この時、重んじるべきは全て思うがままのこの事実。

821:美術室の幽霊(4/7)
03/09/09 00:30
かしゅかしゅと紙の上を木炭が滑る。その音だけが暗闇に響いている。
「まだ出来ねーのか?」
「ごめんなさい。あともう少し…で、終わるから…。」
清の疲れた声に応えた少女の声は弱弱しいものだった。
「…4年前の失踪事件、か…。」
教師はぼんやりと過去を思い出しながら独り言をつぶやいた。
「それが何か?」
その独り言に答えた人物―『彼』が口を開いた。
「いや…そういえばそんな事件が3・4件あったなと思い出していただけだ。」
「……………。」
「なぜ、彼女の手助けをするんだ? いや、それ以前にアンタもスタンド使いなのか?」
「私は…自分の損になるような行動はしない。それだけさ。」
「後半の質問については無視か。」
「スタンド能力について詳しい一般人がいると思っているのか?」

「…出来た。」

緊迫した雰囲気を静かに壊すその一言に、その場にいた人間は彼女の方を向いた。
「こりゃあ、なんつーか…。」
「普通の顔…だな。」
清と大柳は、いかな凶悪な人相を想像したものか。
紙に描かれていた平々凡々な男の顔を見て言葉を詰まらせた。
「でも、間違いないわ。こいつ。こいつがあたしを殺したの。
 あたしの身体を喜んで切り刻んでる姿を見てたもの。…何があっても忘れない。」
「絵美君。そろそろタイム・リミットだ。」
少女は『彼』の声にはっとしたように顔を上げて、ふと目を閉じた。
「わかった…。『パープル・ピープル・イーター』ッ!」

チィィィィ…チチピッチコチィ!!!

彼女の呼びかけに、4体の小さな紫色の人が中空に現れた。

822:美術室の幽霊(5/7)
03/09/09 00:31
「パープル・ピープル・イーター…この人たちの『記憶』を『喰らえ』ッ!」
「なっ…!!」
チィィィィィィィピィィィィィィッ!!!
主人の命令に歓喜の叫びをあげながら、ずぶずぶと脳の表面と脳膜との間へ―。
そして、脳室内まで陵辱していく。
「てめぇ…何、する…!」
「ごめんなさい、約束なの。あなた達から『彼』に関する記憶を『食べさせて』もらうわ。
 そして…目が覚めたらあなた達が覚えているのはあたしのことだけ。
 心配しなくてもいいわ。『彼』のこと以外はきちんと覚えているから…。」

そして、暗転。

「ん…。」
「静、大丈夫か?!」
「平良…あまり強く起こすな。静、この指何本に見えるか?」
「えーと…5本。」
『ごめんなさい。無理をさせちゃって。』
「あ、アンタは…!」
『あなたのおかげで絵は完成したわ。ありがとう。』
柔らかい空気が辺りに満たされていく感覚がした。


「で、結局…。今回の事はどういうコトだったんですか?」
「うん? どういうもこういうも…見たままの事が起こった…。それでいいじゃないか。
 第一、俺が彼女に頼んでいなければ君もあそこにいたんだからな。感謝しろよ?」
隣の美術室の様子を見ていた吉良吉則は『彼』に問いただした。
「感謝…しないわけでもないんですが、それ以前にこっちは色々と理解できないんですけどね。」
「そうかい…じゃあ簡単に説明するよ。」
「えぇ、どうぞ。」

「そも事の発端は『老人』のスタンドが封じられた事にある。」

823:美術室の幽霊(6/7)
03/09/09 00:32
「俺はまず、どうやったら元に戻るかを考えた。
 一番手っ取り早いのはスタンドを封じた者…岸部露伴に解いて貰うことだ。
 しかし、これはまず無理な話だから却下だ。」
『彼』はそういうと、首を僅かに振った。
「次に解いて貰うのが無理ならば、岸部露伴のスタンド能力から何か得るヒントはないかと考えた。
 見た限り、あの能力は命令したい対象に命令を書き込むことで思い通りに操る能力であるらしい。
 ならば…あの能力は大雑把に言えば一種の催眠術に近いものではないのかと俺は思った。
 そう考えるならば…催眠術を解く方法はいくつかある。
 催眠術師が解く以外の方法で…簡単に言えば、命令そのものを忘れさせてしまえばいいとね。」
「暴論ですが理解は出来ます。要は催眠術というのは思い込みの力ですからね。」
「そう、使えないと思うから駄目になるのなら…使えないと思う状態を無くせばいい。
 そこで彼女…元宮絵美のスタンド能力の話へとなる。
 時に、彼女は自分の能力について生物の意識・記憶・身体を乗っ取ると答えたが…ありゃ嘘だ。」
「嘘。」
嘘だったのか、あれは。だとすれば、かなり迫真に篭った演技である。
「まぁ…嘘とは一概に言い切れないのだがね。
 彼女にはこの能力を使って、身体を乗っ取ることが出来るという解釈を教えておいただけだ。
 本来の能力は意識や記憶を『食べる』能力だ。」
「食べる?」
「そのままの意味だ。
 意識を食べる事で彼女は意識をこの世に繋ぎ止め、記憶を食べる事で記憶の保持をし、
 意思を食べる事で成さねばならないことをしようとする。
 喰われた側は意識や記憶やらを少しだけ無くすわけだが…生きていく上では支障は出ないようだ。」
「…成る程。大体わかってきたぞ。つまりアンタの筋書きはこうなんだな?
 まず、あの能力で『老人』の記憶を『食べさせる』。
 そのことにより『スタンドを封じられた』という記憶はなくなりスタンドの復活…と。」
「その通り。理解力が高くて助かるよ。」

824:美術室の幽霊(7/7)
03/09/09 00:35
「で? アンタは僕に何をさせようってんですか?」
「彼女の能力で『老人』の復活をさせようとしたら、彼女が取引をしようと言い出してな。
 『食事』を持ってきて欲しいと仰せだ。本来ならば、彼女と俺の間での取引だが…。
 俺の代わりに『食事』を持っていって欲しい。」
「……嫌だと言ったら?」
「拒否権はない。」
本当に無いのだろう。この男が無いと言ったら。
「第一、俺が行くよりもこの学校に通っているお前の方が適任だろう。任せたぞ。」
「はいはい…心得ましたよ…。」
「ちなみに食事はサンジェルマンのエビカツサンドをご所望のようだ。」
その言葉を聞いて、思いっきり脱力したのは仕方が無い事だと思わないだろうか。


静・ジョースター―この後、完成した絵を持って家に帰る。
            朋子と仗助の二人に夜間外出についてこっぴどく怒られる。
平良清―静を送ろうとしたが、思いっきり拒否される。(アクトン・ベイビーで殴られる)
       報われないヤツである。
大柳賢―二人が帰った後に、警備員を呼んで美術室の状態を見せた後に掃除させた。
       警備員、いい迷惑。
吉良吉則―警備員に見つからないように(かつ静たちにも見つからないように)帰宅。
         何だか腑に落ちないと思いながら帰宅。
『彼』―Unknown
元宮絵美(幽霊)―幽霊なのでどこへ帰るというのは無いが、
             話が出来る人が現れて嬉しい位は思っているようだ。
警備員―美術室の掃除をさせられる。


To Be Continued?

825:ドミノ工場です
03/09/09 00:37
つー訳で美術室の幽霊はようやく終わりです。迷惑かけてスマンカッタ。

最後に懺悔をさせてください。
最初この話をこのスレに出した時。
ラブコメであることをすっかり忘れて、
学園探偵モノのノリでガンガン飛ばして書いていたことを懺悔します。

ホントに長々と申し訳ありませんでした…。

826:マロン名無しさん
03/09/09 01:30
どっちもSSとしての出来は非常に素晴らしいから捨てがたいけど
内容がバッティングしちゃってるよね。『老人』復活させる方法が…
どうしよう?

「黒尾先輩編」で、聶歌にはああ言ったけど
実際には「美術室」の方法を使ったとか?
でもそれだと静を誘拐する必然性が無くなっちゃうし。

幽霊のスタンドではうまくいかなかったから、結局静を誘拐して強引に
ってのが一番無難かなぁ。
PPEは「『ヘブンズドアー』の『本』のページを虫喰いにする」ってことで、
相性は良いと思ったんだけど。
何より、今後露伴オジサマが再起不能だから出せなくなるのがいたいし。

あちらを立てればこちらが立たず?


827:ジェスタ
03/09/09 02:59
>ドミノ工場
ご苦労様です、ついに完結ですね
そういえば昔探偵要素も絡めようとかありましたね
『ぶどうヶ丘怪奇譚 美術室の幽霊』
>>674-678
>>686-688
>>698-700
>>751-752
>>764-768
>>772-773
>>818-824

因みに私が狙ってたのは『聶歌、由紀子、賢@美術準備室』と
『静、清、吉則、仗助@美術室』が互いに相手のことを幽霊だと思ってると云う話でした
(幽霊はなしだった)

828:810
03/09/09 05:04
キャリー・オン

射程内の物体1つまたは指定した直径1mを瞬間移動させることができる。
生物も可能だが、固定されているものや質量の大きすぎるものは移動できない。
また、使用後はリロードが数秒必要。

破壊力:A スピード:B 持続力:E 射程距離:C 精密動作性:C 成長性:キャラにあわせてw

ハロウィン

建物を本体とする自立型のスタンド。
このスタンドに近寄ると時間と共に意識が薄れていき、最後は何も考えられなくなる。
口の中に手を突っ込むと開放されるが、近寄るごとに意識の消える早さが加速する。
因みに本体が変わると24時間以内ならその場所で意識を飛ばされた生き物は意識を取り戻す。
ヴィジョンは帽子を被ったハロウィンの被り物。
女神転生のジャックランタンみたいな感じw

破壊力:なし スピード:E 持続力:A 射程距離:本体の内部 精密動作性:E 成長性:E

まあ、余裕があったら使ってやってよ。
設定はいじっちゃって構わんのでw

829:マロン名無しさん
03/09/09 21:23
>>828
もっとラブコメ向きの能力はないかい

830:299
03/09/09 22:33
>>816
年下でさえあれば良いんじゃないかな

A. 一番早い場合
6月後半に「シンデレラ」のおかげで二人が両想いになったその日のうちにヤッて
それがHIT、その十月十日後…翌年5月前半頃誕生→静達より1学年下
(でも中学3年だとすると「小学校高学年くらい」では幼すぎる?)

B. 康一君真面目だから大学卒業してから…と考えた場合
Aよりも7年後に誕生→静達より8学年下
(でも小学2年だとすると「小学校高学年くらい」では大きすぎる?)


831:ドミノ工場です
03/09/09 22:59
ログ倉庫更新完了。

>>826
書いてる途中でそれは思ったけど、これ以上展開を引き伸ばせないのでそのままにしちまいますた。

ほかに考えられる理由としては、
PPEで上手くいったけど、聶歌にプレッシャーを与えるためにあえてそういう嘘を付いたとか。
実は『老人』が自力で元に戻したとか。

うーん、どれも苦しまぎれな説明だ。

832:マロン名無しさん
03/09/10 08:02
お盆に鈴美さんが帰ってくる話があったらいいなぁ・・・・

833:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/10 23:11
非常に書きづらい状況に陥ってます
書き込みが少なくなると思います
すみません

>>ドミノ氏
まぁ、細かいことは気にしないということで

834:ジェスタ
03/09/11 00:10
第834話『Deliberately Limited Preliminary Prelude In Z』

春休みが終わり新学級が始まった日、学校は午前中だけで終わった、そして…

進級!その素敵な好奇心がジョジョ(静)を行動させたッ!
「あれ?広瀬さん、静はどうした?」
聶歌が問う
「あぁ、さっき『アクトン・ベイビィ』出してたわ、まったく困るわね。来週の実力テストのこと覚えているのかしら?」
 :
「ロ・ハ・ン・オ・ジ・サ・マ~~~~~~~~~~ッ!!」
後は推して知るべし

進学!その素敵な好奇心が由美子を行動させたッ!
「ジョ・オ・カ・サ~~~~~~~~~~~~~~~ンッ!!」
ヒョイッ
聶歌は後ろから突進してきた人物を軽やかにかわす
その場に倒れこんだのは…小学生…?ではない、中等部の制服(当然改造済み)を着ている
「えっと、君は確か広瀬…由美子ちゃん」
「由美子ッ!?何してるの?入学式は?」
「お久しぶりです、汐華さん、どうですか?似合ってますか?」
人の話を聞いているのか、いないのか、どこかであったとこの在るような気もする、苦手なノリだ
「あぁ…うん、そうだね」
気の抜けた返答をする聶歌
「わぁ~有難う御座います!ところでよろしかったら、お昼ご飯なんて一緒にどうですか?」


835:ジェスタ
03/09/11 00:32
とりあえずここまで…

836:ジェスタ
03/09/11 02:14
ぶどうヶ丘高校中等部体育教師、瀬戸荒海は元教え子と三回結婚し、三回離婚している
最初の結婚は五年前、それから二年の間に二回の離婚と三回の離婚を経験した
最初はそれを非難する声もあったが、三年の間に段段と忘れられていった
教師の間では未だたまに話題が挙がるがそれも『まぁ三回も離婚すれば慰謝料やなんかで懲りたんだろう』などと云う程度のものだ
しかし真実はそうではなかった…
彼には他人には話せない或る秘密があった
彼は結婚相手を決して外へは出そうとせず、ゴミ出しから買い物銀行や町内会等のちょっとした用事は全て自分でやった
唯一彼女達が外に出ることができたのは年2,3回彼女達の家族と会うときだけであった
その様な時、或いは近所付き合いする時の彼はとても人当たりがよく周囲から『理想の夫』などと評された
それは学校でも同様であり生徒からも同僚の教師達からも悪いうわさが流れることは決してなかった
しかしそれらの行動はひとえに彼の独占欲に起因するものであり、結婚相手からしてみればまったく逆の思いを抱いていたのである
例えば一人目の妻ハナコ(仮名、当時18歳)が保険の勧誘員と玄関で五分程話をした日の夜であった
夕食の席でそのことを話したハナコに荒海は突然殴りかかった
腹など目立たないところばかりを何発か殴られ、罵声を浴びせられた
ハナコが『止めてくれ』と叫んでも泣いても荒海の興奮は収まらず、次の日病院へ行くと肋骨にひびが入っていた

その荒海は鍵を一つ持っている…
彼の職場で失われたと思われている鍵を…

837:ジェスタ
03/09/11 02:18
「ねぇ、お姉ちゃん?聶歌さんて凄くもてるのね」
『カフェ・ドゥ・マゴ』で聶歌が席をはずしたとき由美子は由紀子に聞いた
学校からここまで来る間に声を掛けてきた女生徒は二桁はいただろう
「そうねぇ、たしかに人気は在るみたい…でも本人はむしろどうでもよさそうよ」
聶歌にしてみれば女性と付き合うなんて無駄なこととしか思っていないようだ
「もしかしてもう意中の相手がいたりして…」
その先は聞かなくても何が言いたいか分かる
「ロリコンだったら幻滅ね…」
「どうでもいいんだけどね…」
後ろから聶歌の声がした
「ロリコンなんて言葉は日本でしか使われていないよ、普通はペドフィリアとかニンフィリアとか云う」

この後聶歌は由美子の他愛もない質問責めにあう
好きな映画は何かだの、中学生のころの話だの聶歌にしてみれば他愛もないどころか無駄な会話だと思うのだが

838:ジェスタ
03/09/11 02:22
五月病患者がそろそろ現れてくる四月のある日、由美子は体育の授業を受けていた
(はぁ~かったるいわ)
聶歌さんは今日は『サン・ジェルマン』に行くと言っていた
授業が終わったらさっさと着替えて大急ぎで追いかけなくてはならない
(けど、瀬戸の授業は長引くのよねぇ~)
そんなことを思っていると当の教師から叱責を受けた
「広瀬君ッ!ボーっとしてるんじゃないぞ、気を抜いているとその内怪我をしてしまうよ
 体育だって授業なんだからしっかり気を引き締めて受けるようにッ!」
怒られてしまった
周りの友達からのウケはいいようだが由美子は今ひとつこの教師のことが好きになれなかった
「ほら、言われたそばから気を抜かないで、放課後で職員室まで来るようにッ!!」
今日は聶歌さん(達)と一緒に帰る予定だったのに…長くならないかしら、などと思いつつ全力疾走を開始する由美子であった

839:ジェスタ
03/09/11 11:43
>>815
今思ったけど静がアレだと

「あたしの汐華先輩に手を出してるんじゃぁないッ!!」

って、展開が出来ないな…

840:マロン名無しさん
03/09/11 15:26
おお?意外と大きな話になりそう
期待


841:ジェスタ
03/09/11 20:35
放課後の職員室、瀬戸先生のお説教は由美子が思ったよりもかるく終わった、それはよかったのだが…
「それじゃぁ、罰として明日別のクラスの授業で使う用具の準備を手伝ってもらおうか」
などと言われてしまった、断れるはずもない
遅くならないかしら?聶歌さんは待っててくれるかしら?などと云った疑問が頭をよぎる

「こんなところに部屋があったんですね」
少し入り組んだところにその部屋はあった
照明もない様で足元が暗くて見えない程だ
「フフッ、めったに使われない倉庫…と言うよりむしろ物置と言った方がいいかもしれないね…あれ?」
「どうしたんですか?先生」
由美子が聞くと、荒海は扉を開きながら答えた
「いや、なんでもないよ、暫く使っていなかったからかな?ドアが開きにくかったんだ」
先に倉庫の中に入って照明をつける荒海、目的のものを探しているのかきょろきょろしている
続いて由美子も倉庫の中に入る
荒海が呟いた
「『ハロウィン』…」

842:ジェスタ
03/09/11 20:37
「…ッ!!」
大柳賢は突然違和感に襲われ顔を上げた
「どうしました大柳先生、突然」
同僚に言われてそちらを向く
「いえ…何でもありませんよ、ちょっと背中が痒くなったんです」
そう言って席を立つ
大柳は歩きながら考える
(そうだ、幽霊騒ぎの時だ…何箇所かに『ボーイ・Ⅱ・クラフト・ワーク』の罠を仕掛けた…
 すっかり忘れて解除していなかった罠…それに今…誰かがかかった…確か今の感じは『開かずの地下室』…
 あそこの鍵はなくなったはず…一体誰が?)
そこへ都合よく通りかかる聶歌、へ大柳は耳打ちする
「汐華君、時間があるかい?悪いが少しついて来て欲しい」

843:ジェスタ
03/09/11 20:42
テスト前日にこんなん書いてていいのかなぁ
それじゃ又明日
後、4~6レスくらいかな?

844:マロン名無しさん
03/09/12 05:33 spZOHitV
由美子は倉庫を見回してみる
ちょっと、体育用具の保管場所とは思えない品揃えだ
振り返って瀬戸の方を見ると、瀬戸は口の中に手を突っ込んでいた
「先生、何をなさっているんです?」
と、聞くと
「いや、歯の調子が悪くてね…なんとなく抜けそうで気になるんだ」
(意外と変な先生だ)などと思っていると
ふと、体育器具室(?)には不釣合いなぬいぐるみを見つけた
ハロウィンで使うかぼちゃをくりぬいたランタン、それに魔法使いのような帽子をかぶせマントを羽織らせている
確か…ジャックランタン
「先生?アノ…ぬいぐるみ…何でこん…なとこ…ろ…に」
瀬戸に話し掛けようとしたが…おかしい…すごく…眠い
施錠する音が聞こえた…ような気がした…
「『ハロウィン』ッ!!速くその娘を眠らせろッ!!こいつッ、おまえが見えているぞっ!!」
「ハ、ハイ~~御主人様ぁ~今すぐに~」
ぬいぐるみがしゃべった?違う…あれはスタンド…

845:マロン名無しさん
03/09/12 05:55
「先生、一体何があったんです?」
聶歌は早足で前を歩く大柳に問う
「七不思議の『開かずの地下室』、覚えているな?それがさっき開けられた
 あそこは本当に『開かず』なんだ。六年…位前に鍵が紛失しそれ以降開放されたことがない
 もともと全然使っていなかったから支障はなかったが…」
「…それだけなら大して問題が無いように思われますが?
 悪意を持って隠しておいたのならこんなに人が沢山いる時間には使わないと思います
 偶然発見した人がいるんじゃないですか?話せば普通に返してくれると思いますよ…」
大柳が歩調を少し緩める
「あの地下室には鍵が紛失する前から奇妙なうわさが流れていた
 曰く、お化けが出る、閉じ込められる、不気味な声がする
 元宮絵美の件も例もあるしね、念の為さ…」

846:マロン名無しさん
03/09/12 06:36
一方その頃、ぶどうヶ丘高校2年C組の教室
「遅いわね~由美子ちゃん、先生に呼び出されたってそんなに長く掛かるものかしら?」
静は携帯ゲーム機で何やらカチャカチャやっている
「そうねぇ、聶歌君もトイレに行ったまま帰ってこないし…そうだ、ちょうどいいわ静」
由紀子が静に顔を近づける
「あっあ~ちょっと待って!セーブするからっ!『ピンクダークの少年』てセーブポイントがめちゃくちゃ少ないのよ
 今中断したらこの一時間が無駄になるっ!!」
ダメだ、せっかくこの機会に聶歌との仲のことを聞こうとしたのに友人の話など聞く気もない
黒尾先輩に頼んで二人の仲を進展させようとしたのはいいけど、結局どうなったのだろう?
先輩は成功したといっていたが正直今の二人を見ていると疑わしい…と言うより失敗したのではないかと思う
こうなったらいっそ…と思った時だ
「由美子?」
『トゥー・マッチ・ラブ・ウィル・キル・ユー』が反応した
「ん?どうしたの、由紀子?由美子ちゃん来たの?」
その声を無視して席を立つ由紀子
「由美子?何があったの?」

847:静・ジョースターの困惑編 1
03/09/12 22:31

「調理実習」ッ! それは恋する高校生達の愛と青春の祭典ッ!
お持ち帰り可のお菓子類などを作った日には・・・まさに青春ドラマッ!
クッキーといっしょにラブレターを渡せば、もうどんな人もいちころ・・・

静  「ということで、今日の調理実習は由紀子ヨロシク」
由紀子「・・・どうしてそういう話になるの?」
静  「え? 分からない? しょうがないわねぇ、イチから説明しますとね、
     1:ラブレターを用意する。(昨日の晩に作成済み)
     2:クッキーを用意する。
     3:二つ揃えて露伴オジサマに渡すッッ!!
    というわけよッ!」
由紀子「ええ、そこまではわかるけど・・・そこでなんで私にヨロシクなの?」
静  「ううッ・・・そ、それは・・・そのう・・・」
聶歌 「・・・『料理オンチ』?」
静  「ギク! い、いや、そういうわけじゃなくてね、あの、その・・・」
由紀子「・・・あのね、こういうのは気持ちなの。技術は後からついてくるものなのよ」
静  「で、でも・・・オジサマが病気になっちゃ困るし・・・」
聶歌 (・・・病気? クッキーで?)
由紀子(どこまですごい料理作る気なのかしら)
静  「そりゃ、自分で作りたいのはやまやまだけど・・・でも私にはムリ!
    だって私は砂糖と塩の区別さえつかないような女だもの!」


848:静・ジョースターの困惑編 2
03/09/12 22:35

聶歌 「おいおい、それはなんでも言い過ぎ・・・」
 言いかけた聶歌を、由紀子がひじでつついて制した。
 ・・・事実なのだ。信じがたいが。
静  「ううう・・・」
由紀子「じゃあこうしましょ。静のがうまくいったら、それをあげる。
    うまくいかなかったら、私の分を静の分にする」
静  「え、いいの?」
由紀子「ま、多分そんな必要ないと思うけど。大丈夫、うまくできるわよ」
 再び由紀子がひじで合図を送る。察した聶歌も返事をあわせた。
聶歌 「うん、僕も大丈夫だと思うな」
静  「そ、そうかな? よーし、燃えてきたーッ! やるわよー、
    静・ジョースター、一世一代の大勝負!
    そうと決まったらゆっくり歩いてられないわ、先行くね!」
 友人2人のあきれた視線を気にも止めず(気づいているかも疑問だが)力強く走り去る静。
由紀子「・・・ここまで単純な性格だったとは思わなかったわね・・・。
    ところで汐華君」
聶歌 「分かってるよ。『D・J・T』で僕の『料理の才能』を貸せばいいんだろう?
    僕も料理は得意じゃないけど、少しはマシになると思うよ」


849:静・ジョースターの困惑編 3
03/09/12 22:36

 まだ始業には早い時間だけあり、昇降口には人影もまばらであった。
静  「ありゃ、早く来すぎちゃったかな・・・
    それによく考えたら、早く来てもやることないし。
    あ、そうだ。かばんに入れとくと忘れちゃうから、この『ラブレター』、
    下駄箱の中に入れておこうっと」
 と、靴を履き替えて一度閉めた下駄箱をもう一度開け、ラブレターを仕舞うと、
小型の南京錠(100円程度で売っている、おもちゃのようなやつだ)をかけた。
静  「よし、と。しかし日本の学校はなんでこう無用心かしらねー。
    鍵が外付けなんて、信じられない・・・ぶつぶつ・・・」
由紀子「あら、まだここにいたの?」
聶歌 「なにか準備でもあったんじゃなかったのかい?」
静  「(ムッ)べ、別にそういうわけじゃないわよ」
(きーんこーんかーんこーん・・・)
静  「あ、ヤバい」

 どたどたと廊下を走っていく3人。
 そんな彼らを、影が・・・いや、テレビカメラに手が生えたような形状をしたスタンドが
様子をうかがっていた。いや、カメラというより、8ミリフィルム映写機のような形状である。
がちゃがちゃとフィルムが巻き取られ、手がせわしなく動いてフィルムを編集していく。
 作業が一段落すると、スタンドはどこへともなく消え去った。



850:マロン名無しさん
03/09/12 22:45
ここはいいスレですね。
上の3つを書かせていただきました。一応続きます。
つきまして、「テレビカメラに手が生えたような」スタンドの名前をみなさんで
考えてくれませんか? 洋楽に疎くて、どうもいい名前が思いつきません。

本体)四田海(よつだ・かい) ぶどうが丘高校新聞部
形状)上記のとおり
能力)映画やドラマの登場人物が死ぬとき、役者は実際には死なない。
   映像に写っていることと、実際の出来事との間には「差」がある、ということだ。
   このスタンドは、撮影した内容を「編集」し、事実を作り変えてしまう能力を持つ。
   事実が捻じ曲げられたことで矛盾は無数に生じるが、非スタンド使いはそれに気づかない。

こんな感じです。


851:ジェスタ
03/09/12 23:24
>>850
『one vision』とか?

それとタイトル訂正
『Deliberately Limited Preliminary Prelude Period In Z』

852:810
03/09/13 06:49
使えてもらえて嬉しいのでまた書いてみまつ。

ジェネシス

殴った物に強力な暗示を掛けるスタンド。

例1:エアガンに「これは本物並みの威力を持つ改造銃」という暗示を掛けるとその通りになる。
例2:歩いている人間に「海の底を歩いている」という暗示を掛けると突然溺れ出す。

暗示は解除条件を満たすか本人が解かない限り永久に残る。
解除条件は「元の認識を強く受ける」こと。
例1の場合なら「これはただのエアガン」という強い認識を受けると解け、
例2の場合なら「地面を歩いている」という意識を持てば解ける。

ただ、暗示で起きた出来事は実際に起きた物事には違いなく、
溺れる暗示を掛けられると服が濡れていたりもする。

ラブコメ向きとしては「恋が実る幸運のペンダント」の暗示を使わせるとかw

どうでもいいけど、道端で溺れるパントマイムする人って、笑えると思いません?ジェスタ先生

破壊力:C スピード:B 持続力:A 射程距離:D(暗示は∞) 精密動作性:A 成長性:キャラにあわせてw



853:マロン名無しさん
03/09/13 06:51
アークティカ

物体の向きを変えるスタンド。
物体全体が射程内であれば大きさや固定の有無は関係なく向きを変えられる。
ただし、東西南北前後左右限定がいいかも。上下使えたら屋外だと無敵だし。
高速とかで使ったら凄いことになりそうだ。

破壊力:B スピード:B 持続力:A 射程距離:C 精密動作性:B 成長性:キャラにあわせてw

エイスワンダー

物体を「消す」スタンド。
クリームのように亜空間に送ったり、ハンドのように空間を削るのではなく文字通り「消滅」させる。
このスタンドに消されると物理的にだけではなく、認識も消去される。

例:転がっていたゴミを消すとそこにゴミが転がっていたと言う事実もなくなる。

関係の深いもの(家族とか)を消すと、曖昧な偽の記憶にすり替わる。

例:ジョータローを消すとジョリーンの記憶には「試験管ベビー」だったとか、「捨て子」だったという偽の記憶が生まれる

破壊力:A スピード:C 持続力:E 射程距離:D 精密動作性:C 成長性:キャラにあわせてw

何か複雑になってしまいましたが・・・。
まあ、使えてもらえたらいいな~ってな程度なので、、


854:マロン名無しさん
03/09/13 06:59
訂正しまつ

アークティカ

物体の向きを変えるスタンド。
物体全体が射程内であれば大きさや固定の有無は関係なく向きを変えられる。
あくまで物体の向きを変えるだけであり、重力その他を操るわけではない。
でも高速とかで使ったら凄いことになりそうだ。

破壊力:B スピード:B 持続力:A 射程距離:C 精密動作性:B 成長性:キャラにあわせてw

関係ないけどジェネシスってGEに似てると思った。。

855:マロン名無しさん
03/09/13 12:52
オーシャン・カラー・シーン

感情をある程度コントロールできるスタンド。
本体が喜び・怒り・悲しみなどの感情を強く感じるとそれがエネルギーとなり
スタンドにチャージされる。チャージできる感情エネルギーは三つまで。
感情エネルギーは本体の任意でスタンドから発射され、それをぶつけられた者は
その感情に満たされる。(例:泣いている人間に「喜び」をぶつけて笑わせる)
エネルギーをぶつける事自体に破壊力はない。また、感情は変わっても記憶は変化しない。

破壊力:D スピード:B 持続力:A 射程距離:D 精密動作性:A 成長性:おまかせ


856:静・ジョースターの困惑編 4
03/09/13 20:44
 調理実習は、その日最後の授業に行われた。
 3人組は全員ばらばらの班に分かれていたので、2人には静の様子がわからず、
始終心配でそわそわしっぱなしであった。
(特に、料理の才能に加えて集中力までついでに貸してしまった聶歌は、中身の入ったボールを落とすわ、
 材料の分量を間違えるわ、オーブンの時間設定を間違えるわで散々な結果に終わった。)
 ま、なにはともあれ、放課後。
 2人は静のクッキーを試食(毒見)してみることにした。

静  「じゃ、1枚ずつね」
由紀子「どれどれ・・・あら、すごいじゃない、静。お店に並べてもいいぐらいの出来よ、これ」
静  「そ、そう? ホントにそう思う?」
聶歌 「うん、形もきれいだし、焼き具合もちょうどいいし。これなら露伴先生も喜ぶだろうね」
静  「そ、そうかな? 大丈夫かな?」
平良 「うん。うまい。ホントうまいよコレ」
静  「本当、嬉しい・・・って平良ァァーーッッ! 
    なんでアンタが食べてんのよ! オジサマの分がなくなっちゃうじゃない!」
平良 「え、俺の分じゃなかったの?」
静  「誰がアンタの分って言ったのよ!」
由紀子(本当に典型的ねー、この2人は・・・)
 由紀子は半ばあきれながら、聶歌のほうに視線を移した。
 憮然とした表情で2人を見つめていた聶歌。顔をそむけ、さも興味なさそうに静に声をかける。
聶歌 「そんなことより、早くしないと日が暮れるぞ」
静  「あ、そうだ、いっけない! 早くオジサマの家に届けに行かなくちゃ!」

 史上最速で昇降口を目指し走り出す静。(すでに友人数名のことは彼女の頭にはない。)
 教室を飛び出し、曲がり角を華麗にターン。余裕で日没前にたどり着ける、完璧な走行だった。
 ただひとつ、週番の仕事をしなかったので、昇降口で先生に捕まったことを除けば。

857:静・ジョースターの困惑編 5
03/09/13 20:44

静  「ううー、まさか週番ってこんなたくさん仕事があったなんて・・・。
    このままじゃオジサマの家に着くころには真っ暗になっちゃうじゃない!」
 憤然としている静。今日は木曜日だから本来ならすでに3日仕事を経験しているはずだという
 ツッコミは、もちろん彼女には通用しない。
由紀子「そうねぇ、最近は日も短くなってきたし。明日にすれば?」
静  「駄目よ、こういうのは作った日にすぐ渡すからいいんじゃない」
 取り付くしまもなく言い切る静。こういう一途さを、もっとほかに使えばいいのに。
 思っていても口にしないのが、友情を長続きさせる秘訣である。

聶歌 「? なんだ、あの人だかりは」
静  「あ、ひょっとして『ぶどうの杜』今月号出たのかな? ちょっと持ってて」
 と、荷物を聶歌に押し付けて、人ごみの中心へ入っていく静。
聶歌 「お、おい、露伴先生の家に急ぐんじゃ・・・」
由紀子「ダメよ、ああなったら聞かないんだから」
 一途なのはいいが、わき道にそれるのが、静の悪い癖だ。



858:静・ジョースターの困惑編 6
03/09/13 20:45

静  「とってきた」
聶歌 「そうか、じゃあ早く行こう」
静  「待ってよ、こういうのはとってすぐ読むからいいんじゃない」
 なんだか聞き覚えがあるような言葉だが、さっきと矛盾しているのは気のせいだろうか。
静  「なになに・・・『野球部エース平良清に熱愛発覚!?』
    また、つまんないゴシップ載せるわね、ぶどうの杜もレベル落ちたんじゃない?」
由紀子「まあ、趣味のいい話題じゃないわね」
聶歌 「で、相手は誰なんだい?」
静  「なによ、なんだかんだ言って気になってんじゃない。
    えーと、相手は書いてないわね」
由紀子「待って、ここに『ラブレターを下駄箱に入れている女子生徒』って写真・・が・・・」
 途中までしゃべって、突如固まる由紀子。写真を指差したまま、口をパクパクさせる。
静  「? どうしたの、由紀子?」
聶歌 「なんだい、その写真がどうかし・・・」
 と、聶歌までもが固まった。さっき静に押し付けられたかばんが、ドサリと下に落ちた。
静  「ちょっとォ、なんなのよ2人とも。その写真がなんだって・・・
    えええええええェェェェェーーーーーーーッッッ!!」
 校舎中に響き渡る静の大絶叫。
 『ラブレターを下駄箱に入れている女子生徒』・・・そこには、静が写っていたのだ。



859:ジェスタ
03/09/13 21:37
>>ドミノ工場
毎度毎度ありがとう、で、追加。乱発されたのはSSで使ってからってことで(あと、瀬戸と由美子も)
 広瀬 由美子:サウンド・オブ・サイレンス
        康一・由花子夫妻の実子、聶歌に一目ぼれ
 元宮 絵美 :パープル・ピープル・イータ
        ぶどうヶ丘高学美術室に住む自縛霊、生前はこよなく芸術を愛する少女だった
 四田 海  :ワン・ヴィジョン(?)
        ぶどうヶ丘高校新聞部部員
 キューピッド・アンド・サイケ・パーフェクト・ウェイ
    能力:キューピッド・アンド・サイケの発展形、三次元から更に高次の四次元の(或いは更に高次の)存在となる
       三次元のモノは四つ目の次元からの攻撃には一切抵抗できない
 パープル・ピープル・イータ
    本体:元宮 絵美
    能力:意識や記憶を『食べる』ことで自分の意識や記憶を保持する
 ワン・ヴィジョン(?)
    本体:四田 海
    能力:撮影した内容を『編集』し、事実を作り変えてしまう
       事実が捻じ曲げられたことで矛盾は無数に生じるが、非スタンド使いはそれに気づかない
 ハロウィン
    本体:ぶどうヶ丘高校『開かずの地下室』
    能力:自立型
       このスタンドに近寄ると時間と共に意識が薄れていき、最後は何も考えられなくなる
       口の中に手を突っ込むと開放されるが、近寄るごとに意識の消える早さが加速する
       因みに本体が変わると24時間以内ならその場所で意識を飛ばされた生き物は意識を取り戻す
       ヴィジョンは帽子を被ったハロウィンの被り物
       破壊力:なし、スピード:E、持続力:A、射程距離:本体の内部 精密動作性:E、成長性:E
 ????
    本体:???
    能力:他の物体に触れていなければ、重力や慣性力の影響が遮断される、       服一枚着てれば防げる

860:ジェスタ
03/09/13 21:47
>>850
 これはいいSSですね
 ちゃんとラブコメになりそう
>>810
 作り杉
 1~2レス位使ってプロローグだけでも…

861:マロン名無しさん
03/09/13 22:06
使った本人のジェスタ氏(だよね?>>844 は名無しだけど)が
本体は『地下室』だと書いているってことは、『ハロウィン』は
vsプロシュート・ペッシが終わった時のピストルズみたいに
自分の本体を『主人』と呼んでるわけじゃないってことだね
ということは荒海は、他の自立型スタンドを従える能力?
奥深くなりそう、楽しみ


862:ジェスタ
03/09/13 22:09
大柳と聶歌は件の地下室まで来た
「先生、いますね…」
「あぁ…」
答えながら大柳はノブに手をかける、が、開かない
とりあえずドアを叩き問う
「誰か、中にいますか?」
ドアを叩く力を少しずつ大きくする、と
開錠する音が聞こえ、ノブが回る
「あぁ、大柳先生ッ!!ちょうどよかった」
中から現れたのは確か…中等部の教師、瀬戸とかいったか…
「ここを開けている生徒がいましてね、なんで鍵を持っているんだろうと聞こうと中に入ると突然倒れてしまったんですよ
 とりあえず外に出すのを手伝ってくれませんか?」
中に入りつつ聞く
「ですが、どうして鍵をかけたんです?」
「いや、私にも分からないんですがね、この部屋おかしいんですよ
 おかしな声が聞こえるような気がするし…鍵もいつの間にか掛かっていたんです」
聶歌が二人の会話している間から顔を覗かせると
「由美子ちゃんッ!!」

863:ジェスタ
03/09/13 22:11
「知り合いか?汐華」
聶歌が由美子の傍らにしゃがみ様子を見ていると、大柳もやってきた
「えぇ、広瀬さんの妹です」
瀬戸の声が後ろから届いた
「とりあえず保健室へ運ぼう…ところで、ここの鍵は彼女が持っているかい?それともその辺りに落ちている?」
大柳がその声に反応し、床を見渡したときだった…
「先生ッ!!後ろにスタンドが…」
聶歌の声が聞こえたとき、大柳は、まどろみの中にいた
「うぅ…『ボーイ・Ⅱ…」
『あぁぁ~、あと一人だぁ~
 うぅ~スミマセンスミマセン、ご主人様の命令なんですぅ~眠って下さい~』
大柳を眠らせたスタンドはなんだか必死に謝りながら聶歌へ向かってくる
どうする?このスタンドを叩くか、本体(おそらく瀬戸と呼ばれていた教師)を直接叩くか?
もしもこの教師が本体でなかったら…そう考えスタンドに向き合う
『ひッ、ひぃ~、止めて下さい~、攻撃しないでぇ~』
聶歌は一瞬躊躇してしまった…それが失敗だった
「『ハンドフル・オブ・ペイン』ッ!!」
突然後頭部に衝撃が走った
後ろを振り返る聶歌
「そんな、バカな…スタンドが…二体?」

864:ジェスタ
03/09/13 22:18
>>861
おぉ、ばれた…
>844は学校から書いたんで名前とsage入れ忘れた
んで、ぶどうヶ丘高等学校・図書室呼んでて気付いたけど
七不思議が八つある…鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱

ところで、もしハロウィンが萌声だったら…

865:静・ジョースターの困惑編 7
03/09/14 22:09

静  「どッどッどッ、どういうことよコレェェーーッッ!?」
 と、なぜか関係ない通行人に詰め寄る静。完全に錯乱状態だ。
聶歌 「広瀬さん、とりあえず、静からちゃんと話聞いといてくれます?」
由紀子「え? ど、どういう意味?」
聶歌 「こういう意味です。
    『D・J・T』! 僕の平常心を静に与えろッッ!」
 ドンッと鈍い衝撃音がして、『D・J・T』の能力が静に命中(?)する。
 と同時に、聶歌は一目散に昇降口から外へ駆けていった。おそらくパニックになって
何をするかわからないので、できるだけ目立たず、人もいない物影に行ったのだろう。
静  「ふぅーー、そうよね、わたしが落ち着かなきゃね・・・」
由紀子「まったく、本当よ。あなた、なにかこういう誤解されることでもしたの?」
 由紀子の認識では、すでにコレは嘘の記事として確定しているらしい。
 少し頭をひねる静。ふと、ある事実に思い当たる。
静  「あ、たしか朝、かばんに入れたままで忘れたりしないようにって、
    ゲタ箱にオジサマへの手紙を仕舞ったわッ」
由紀子「ふーん? それで?」
静  「それでって? それだけよ。ゲタ箱に行けばはっきりするわ」
 ゲタ箱の前につくと、静はいつものように南京錠を開けた。鍵には何も異常はない。
静  「ほら、ここにその証拠のラブレターが・・・ えッ!?」
 そこには手紙など影も形もなく、ただ静の革靴があるだけであった。


866:静・ジョースターの困惑編 8
03/09/14 22:10

由紀子「ちゃんとこの中に仕舞ったのは間違いないのね?」
 と念を押すと、静は無言でうなずいた。ショックで半ば放心状態だ。
 そこに、あの男がやってきた。
平良 「お、まだいたのか? 露伴先生のうちに行くんじゃなかったのか?」
由紀子「いえ、ちょっとね・・・。
    ところで平良君、今日の『ぶどうの杜』読んだ?」
平良 「いや、俺いつも読んでないから。なんで?」
由紀子「そう、ならいいの。練習がんばってね」
 なんだかのけ者にされているような気がするが(事実そうなのだが)、
練習に遅れそうなので、平良はとりあえずおとなしく退散することにした。
上履きを脱ぎ、ゲタ箱を開けた。
 そのとき。
平良 「ん? なんだこりゃ? 手紙か?」
静  「!」
平良 「『露伴先生へ』? おい、これ静の字だろ? なんで・・」
静  「なんでアンタのゲタ箱に入ってるのよォォォ!」
 静のものすごい剣幕にひるむ平良。それは俺も聞きたいんだよ、の一言がいえない。
平良 「おい廣瀬ェ、こりゃいったいどういうことなんだ?」
由紀子「・・・『スタンド攻撃』」
一同 「!」
 ぽつりとつぶやくように言った由紀子の一言に、一同の緊張感が一気に高まる。
由紀子「汐華君も落ち着いてきたようだし・・・いっしょに調べてみる価値はありそうね」
 真剣な表情となり、無言でうなずく、静と平良。
 クッキーや練習のことなど、すでに彼らの頭にはない。


867:ジェスタ
03/09/15 13:57
スタンドの一体はジャックランタンの様な姿をしている
そいつに触れられた大柳先生は急に眠ってしまった
もう一体は腰から上しか存在しない不気味なスタンド
『ハンドフル・オブ・ペイン』、そう呼ばれていた
能力はまだ使っていないようだ
見知らぬ男が聶歌と大柳を引きずって部屋の隅へ運んでいる
部屋の扉には小さな…小指ほどもない穴が開いている
その穴から唐突に光が差し込んだ
「見えた?」
顔をあげて静が聞いた
「えぇ、見えたわ、あれは中等部の時の体育の瀬戸先生…まさかスタンド使いだったなんて」
ドアを開けるのはさっき試してみたが施錠されている
「私にも母さんみたいにスタンドを使えたら…」
ならば、鍵を開けることも出来ただろう
「由紀子…ちょっと思いついたことがあるの」

868:ジェスタ
03/09/15 14:02
瀬戸荒海は口の中に手を突っ込みながら考える
フフフ…『ハロウィン』そして『ハンドフル・オブ・ペイン』、こいつらがいれば一生の間、俺の欲望は満たされる
この為に中学校教師になったんだからな…
しかし、もっと早く『ハロウィン』を見つけるべきだった、仕方のないことだが…
そうすれば結婚なんて面倒くさいことしなくてすんだのにな
ま、16年前手に入れた『ハンドフル・オブ・ペイン』でやつらの恐怖は『固定』されているからな
俺に逆らおうなんて微塵も思わない
素晴らしい能力だ、裁判も慰謝料もいらなかった
フフフ

「『ハロウィン』ッ!!能力を緩めろ、いつも通り完全には起こすなよ」
聶歌に蹴りを入れながら命令した
『う、うぅ~ご主人様ぁ~ホントにやるんですか~?
 もう止めましょうよぉ~まだこんなにちっちゃいのにぃ~』
由美子が聞いたら怒るかもしれない
瀬戸が『ハンドフル・オブ・ペイン』で『ハロウィン』を小突きながら言う
「止めましょオォ~?何言ってんだてめぇ~はぁ!!お前に頼まれたから俺は仕方なく獲物を持ってきてやってんだろぉ~
 人間喰わなきゃ生きていけないようなゲスなスタンドがよぉ~
 てめぇに感謝される覚えはあってもよぉ~~意見される覚えなんてねぇぜぇ~~!!
 分かったらさっさとしろッ!!」
その時ッ!!部屋の中に光が差し込んだッ!!

869:静・ジョースターの困惑編 9
03/09/16 21:11 B+bqr1j8

 ぶどうが丘高校新聞部。ぶどうの杜という学校新聞を発行している。
というと聞こえがいいが、正直言って、それほどスゴイ新聞というわけではない。
「生徒の声」という、一般生徒からの投稿欄は、いつのまにか消滅した。
「ぶどうが丘名所めぐり」という企画は、第3回でネタ切れで廃止となった。
苦肉の策として、無理やり話をでっち上げて書いた記事もいくつかあった。
新入生歓迎会でハメを外しすぎて部長が更迭されたこともある。
はっきり言って、生徒からも教師からも、あまりいい目で見られてはいない。
 そんな新聞部に今年唯一入った新入部員こそ、四田海その人だ。
彼はジャーナリストを志望する真面目な少年である。
純真な少年は、「ジャーナリズムとはなんたるか」の答えを求めてやってきた。
そして、堕落した先輩達の堕落した活動を目の当たりにし、失望した。
 誰も読んでいない新聞に価値はあるのか?
 もちろん、ない(と、彼は思っている)。
新聞再建を目指し活動を開始することを決意した少年。幸い、彼は、子供のころから
ある不思議な能力を持っている。「ワン・ヴィジョン」と名づけた能力。
これを使えば、いくらでもスクープを量産できる。
事実を報道するのが新聞。新聞に書くべきは事実のみ。
オーケー、『事実』を書いてやる。
『真実』とはちょっと異なる『事実』だろうけど。


870:静・ジョースターの困惑編 10
03/09/16 21:12

 四田少年は、新聞再建計画と題した1ヵ年計画を実行に移した。
 まず、学園七不思議の記事を新聞に載せ、それを「ワン・ヴィジョン」で実現させた。
ホラー映画の映像と、うちの学校を編集してつなぎ合わせればいいだけだ。
あまりにたくさん編集させるのはきついので、美術室一点に絞ってやってみた。
手ごたえはあったが、あまり反響はなかった。うーん、残念、失敗。
(まったくもって残念なことに、彼のでっちあげた美術室の幽霊は出現できなかった。
 なにせ本物が、しかも強力なスタンドを持ったやつがいたんだから!)
 でもまだ大丈夫。次に、ばっちり当たる占いのコーナーを設置。
誰かひとり、適当な女生徒の行動を編集し、占いをばっちり的中させてやればいい。
あとはその女生徒が、これは当たると騒いでくれる。完璧だ。
これは一時期話題になったものの、しばらくすると「当たらない」と飽きられた。
そりゃそうだ。全校生徒全員の行動を編集して無理やり的中させるなんてムリ。残念、失敗。
 うーん今度こそ! ということで、乾坤一擲、仕掛けた記事が今回のゴシップ記事。
四田は社会系希望であり、こんな女性週刊誌もどきなことはしたくなかったが、
新聞に対する世間の注目を取り戻すためだ、しかたない。
 突如転校してきて、瞬く間にエースの座を奪っていった謎のヒーロー、平良清。
その彼にまつわることを書けば、話題沸騰、問い合わせ殺到、ってなるハズだ。


871:静・ジョースターの困惑編
03/09/16 21:15
しまった・・・ageちまった・・・鬱。
なんか、四田に入れ込んで書いてたら長くなったうえラブコメ要素が・・・。
非常に申し訳ないです。
ところで、書き込み猛烈に少ないけど、みなさんいるのかな?

872:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/16 21:22
廊下をスキップする、ルンルン気分の静。
窓から吹き込む爽やかな風が心地良い。
「ご機嫌じゃないか。なにか良いことあったのかい?」
静と一緒に歩いていた聶歌が尋ねる。
「よくぞ聞いてくれましたァ!」
静は立ち止まり、聶歌の肩をバンバン叩いた。
「今日はねぇ、ピンクダークの少年の発売日なの! 単行本の!」
「・・・なんだ、そんなことか」
「そんなことか、とはなによ!? 今回は巻末に露伴オジサマのコメントがついてるのよ!」
静はうっとりとする。
どんなことが書いてあるのだろう。
今後の展開? 執筆中の裏話? 近況報告?
あ~、読むのが楽しみ!
「バカバカしい」
その冷めた一言で、静は現実に引き戻された。
「ナンデスッテ!?」
「バカバカしいよ。そんなモノ見なくても、君のすぐ近くに本人が住んでるじゃないか!
 買うだけ無駄だと思うけどね。無駄は嫌いだ・・・・・・」
「う、うるさいわよッ! もしかしたら、私に言ってくれないようなことが載ってるかも、じゃない!」
「君に言えないようなことが、単行本に載る訳ないだろう。バカジャナイノ?」
「う、うううう~~~、聶歌のバカッ、アホッ、幼児愛好者ァーーーーー!」
静はわめき散らしながら、ダダッと走り出した。
廊下にいた生徒の視線が、聶歌に集中する。
「なっ! 誤解されるだろう! 僕はロリじゃないッ! 年上の方が好きだ!!」
聶歌は慌てて、静の後を追った。
『DJT』で、以前のように周りの人の記憶を消しておくのも忘れない

873:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/16 21:25
疾走する静が階段に差しかかった、その時!!
『ズルッ』
そこにはなぜか、バナナの皮が!
「なにこれ、どうしてバナナァ~?」
静はバランスを崩し、階段
「くそッ!!」
とっさに飛びだし、静を抱きかかえる聶歌。
二人はもつれ合い、絡み合いながら、階段を転がっていく・・・・・・。

「いてて・・・大丈夫、聶歌? ・・・・・・あれ?」
「ああ、なんとか・・・・・・ん?」
「私!?」「僕!?」
「いや、よく見れば、僕の身体は静の・・・・・・?」
「あんた、何でそんなに冷静なのよォッ! 人格が入れ替わったってヤツじゃないの、これ!?
 いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」


お約束ですな。続きません
無責任ですが、誰か続きよろしくお願いします

>>875
ROMってます
時々ですが、レスしますので

874:611 ◆YMXGRjSTq6
03/09/16 21:29
>>875じゃない!?
ログが壊れてるのか?
>>871・・・ですよね?

875:静・ジョースターの困惑編 0
03/09/16 21:50
 ワン・ヴィジョン。
 8ミリ映写機に手が生えたような形をしたスタンド。
 後頭部や胴体を形作るように、たくさんのリールが連なっている。
 このリールには、「ワン・ヴィジョン」の目が捕らえた映像が記録されている。
 今、右手に握られているフィルムは、本体の四田海が足を骨折したときのものだ。
 そして、現在「ワン・ヴィジョン」は、サッカー部の練習風景をこっそりと見ている。
「『カット』」
 四田がぽつりとつぶやいた。映画監督がいう、あのセリフだ。編集ポイントを表す言葉。
 がちゃり、と、「ワン・ヴィジョン」が頭のフィルム(現在の映像)と、
右手に握っているフィルムとをつなぎあわせる。
「うわぁぁぁっっ」
 どしゃっ。さっきまで快調に走っていたサッカー部の選手が、とつぜん倒れた。
 痛そうに足を抑える。そこにはぐにゃりとあらぬ方向へ曲がった足首があった。
「・・・」
 心配そうに集まる選手達。監督が救急車を呼ぶようマネージャーに指示した。
「・・・『カット』」
 四田が再びつぶやく。
 すると、さきほどの選手は、何事もなかったかのように立ち上がった。
周りの選手達も、軽く冷やかすように肩をたたいて、そのまま散っていった。
まるで、ちょっと足をとられて転んだだけのような、そんな風景だった。
 「ワン・ヴィジョン」の右手には、骨折したときのフィルムが握られていた。
 まるで慌てて引き抜いたように、ところどころが破れかけていた。



876:ジェスタ
03/09/16 21:53
>>874
きっとワン・ヴィジョンで攻撃されたんだよ

『Deliberately~』1~2時間後くらいあとに

877:静・ジョースターの困惑編
03/09/16 21:55
連書き申し訳ないです。
能力描写もなしでいきなり四田の話してもわかんねーな、と思い、「0」を作りました。

>>872
「お約束」・・・
このネタにはいくつもの「お約束」が組み込まれている・・・
強力な「ラブコメ」だッ! 僕では太刀打ちできないッ! 
誰か・・・強力な「職人」を呼ばないとッ!

878:どーせオイラは声ヲタさ
03/09/16 22:03
無視キボン

>>864
  静…川澄綾子
由紀子…渡邉由紀
 聶歌…森久保祥太郎
 川尻…三木眞一郎
 大柳…草尾毅
 平良…鈴村健一
 吉則…鳥海浩輔
 黒尾…水野愛日
 老人…郷里大輔
由美子…釘宮理恵

ハロウィン…川田妙子


879:ジェスタ
03/09/17 00:07
振り返る瀬戸
「これは一体?瀬戸先生何があったんですか?」
そこにいる生徒は…何年か前に授業を担当した…広瀬由紀子といったか?
そうだ、あのきれいな髪を覚えている
最も俺は美女よりも美少女のほうが好みだったが…
「先生ッ!!今、人を呼んできますから」
そういって、廊下に向かって走っていく由紀子
まずいぞ…『ハロウィン』が一度に眠らせることができるのは四人までだ
何人も人が集まるのはまずい
それにしてもどうやってこの扉を開けたのだ?
そう思いながら由紀子を追いかけようとすると
ドグシャァァァァァァァァァァァァァッ!!
見えない壁に激突した
「バカなッ!!何だこれはッ!!!」
つぶれた鼻を押さえながら言った
手を伸ばしてみる…ある
見ることは出来ないが確かに扉はある
何故見えないのか?
そこまで考えたところで思い出した
そうだ、広瀬由紀子…
鍵を開け、ノブを廻し、扉を開ける、本日二度目の衝撃…
グボォォォォォォォォォォォォォォッッ!!
「ッ!!」
殴られた?まさか、あいつも能力を持っているのか?ものを透明にする能力?

880:ジェスタ
03/09/17 00:09
「由美子?大丈夫?眼を覚まして」
瀬戸がその声に気付いて振り返ると由紀子が由美子を起こそうとしていた
「広瀬…お前もそうなのか?」
その問いに由紀子は答えない
「お前も能力を持っているんだな?『ハロウィン』ッ!!眠らせ…」
視界の端で何かが動いた
そちらを向く瀬戸
「Hey!!体育教師ッ!!僕はお前みたいなゲス野郎には負けないぜッ!!」
『ハロウィン』が眠らせたはずの聶歌が奇妙なポーズで立ってこちらを指差していた

(アレが静の思うかっこいい男なのかしら?)
うろたえる瀬戸を尻目に由紀子は思う

「何故だッ『ハロウィン』?どうしてアイツが眼を覚ましたんだ?」
『わ、分かりません~~ちゃんと眠らせましたよぉ~~』

(私が透明になって聶歌を操ってあいつを倒す)
先程静が耳打ちしてきたことだ

「お前は僕には絶対勝てないッ!!なぜなら…」
(静かに操られた)聶歌が大振りのパンチを放つ
『ハンドフル・オブ・ペイン』で防御しながら瀬戸が言う
「『ハロウィン』ッ!さっさと眠らせろ」

(まあちょっと不自然かもしれないけど寝起きの由美子ちゃんなら分からないと思うの)
「うぅ…」
由美子が…眼を覚ました、スタンド能力が弱まっている?

881:ジェスタ
03/09/17 00:12
「…なぜならッ、私の国でも体育教師は頭が悪いからだッ
 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
 無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!」
『アクトン・ベイビィ』のラッシュが瀬戸を叩きのめす
「見てた?由美子ちゃん」
静が由紀子の方を見る
由美子は目を覚ましていた
由美子だけではない、大柳も聶歌も眼を覚ましている
「静さん」
由美子がつぶやいた
「え、私?」
「静…透明化が解除されているわ」
静の疑問に由紀子が答えた…と、同時に由美子が静に飛びついた
「静お姉さまッ!助けてくれたのねッありがとう」
「ちょ、ちょっと待ってどういうこと?」
静は床の一部を透明にしてみる…透明になっている
「お姉さま、男なんてだめね、結局助けてくれなかったもの
 静お姉さまに一生付いていくわ」
「一体どうなってるのよぉ~~私にそんな趣味は無ェェェェェェェェェッ!!」

882:ジェスタ
03/09/17 00:21
とりあえず終わらせたが…最後の方が全然書けてない
誰か補完頼む
>>881のやり取りが最も重要だというのに…鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱
鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱

『サウンド・オブ・サイレンス』
射程距離内のスタンド能力を弱める(無効化する)

訂正
>>836二行目
二回の離婚と三回の離婚→三回の離婚と二回の結婚
>>879五行目
最も→尤も

883:マロン名無しさん
03/09/17 20:12
静「落ち着け。とりあえず教室へ行って、状況を整理しよう」
聶歌「う~~、何なのよ一体~」

二人が教室にはいると、吉良吉則が慌てて話しかけてきた
吉良「おお、静、汐華!俺、大変な事になっちまったよ~!」
聶歌「な、吉良!何のつもりよ!」
吉良「違う違う、俺だよ俺。平良清だよ。
   さっき突然意識が遠くなったと思ったら、奴と人格が入れ替わっちまったんだ」
ふと気が付くと平良が、忌々しいが仕方無いとでも言いたそうな目でこちらを睨んでいる。
聶歌達があぜんとしていると、繭美が静の袖をつかんで囁やきかける
繭美「あの二人、さっきから何だか急に変になっちゃってるのよ」
静「!首藤さん?君は首藤さんなのか!?」
繭美「そ、そうよ(ドキッ)静まで、どうしちゃったの?」
静「この現象、無差別に起こっているのではないという事か…?」
平良「さっき確かめたが、少なくともこの教室にいた中でこの異変が起きたのは
   僕達だけのようだ。つまりスタンド使いだけだな」
静「な…そういう事はもっと早く言ってくれ!僕は無駄が嫌いなんだ!」
繭美「プッ!何言ってるの静。似合わないわよw」
吉良「うむ、確かに」
聶歌「ちょっとそれどーゆー意味よ!」
静「…すまない、首藤さん、ちょっと向こうへ行っててもらえないかな…」
繭美「本当にどうしちゃったの、あなたたち。変よ?」


884:マロン名無しさん
03/09/17 20:14
平良「…へえ、そうかい。『無駄が嫌い』ねぇ…。そんなら僕は、目立つのが嫌いなんだ。
   とりあえずそいつに、僕の体で騒ぐのをやめさせてくれないかな」
吉良「何だと、野郎ゥッ!」
聶歌「よしなさいって…とすると、私達のも別にバナナが原因じゃないってことね。
   …ハッ!そういえば由紀子は!?まさかっ!」
由美子「そのまさかじゃあ無いとは思うけど」
教室のドアが開き、姉妹が姿をあらわす。由紀子が静のもとへ駆け寄る
由紀子「どうしよう、静お姉さま!お姉ちゃんと入れ替わってしまったわ!」
静「…まあ君達は姉妹だから、さほど問題は無いかもしれないけどな…」
由紀子「え?汐華さん!?」

一方、丁度その頃
ハロウィン「そんな馬鹿な~!?ワタシが『本体』の部屋の中以外に存在するなんて、
      絶対ありえないのにぃ~?ここはどこです~~?
      ワタシによく似た(自惚れ)人形がいっぱいありますが~?」
絵美「ここは…?まだあたしが行動できる時間じゃないはずなのに、
   暗い……『地下室』!?」



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