02/02/16 11:59
無闇に人死にを描く事が作品の緊張感につながるという考え方はあまりに安易で幼稚。
ただ、撃たれたら死ぬ、という事を表現するのは大事な事だ。
昨今のアニメ的な表現に「ヌルさ」の問題があるとすれば、
簡単に脱出できたり、いくら被弾しても機体も乗員も無事だったり、
「死なないための努力」を特にしなくてもなんとなく生き延びて
活躍できてしまうという事だろう。
彼我の生死に関わる場合の危機感などの心情描写も出来ていない。
ホントにここは必死のシチュエーションなんだという事を表現できていないから、
キャラが生き延びても、ありがたみも無く、感情移入も出来ない。
例えばプロの軍人的な造形のキャラクターが登場しても、
プロとしての「生存するためのスキル」が描かれないから、
設定上の肩書きばかりが空回りして、職業的な臭いも体温も感じられなくなる。
アニメのゾイドに関しても、全話に渡ってそうだとはいわないが、
生き死にの部分の細やかな表現にはあまり気を遣ってなさそうにも見える。
そういう意味では、この作品にも確かにヌルさはあるだろうな。