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地方公務員共済のホテル、赤字穴埋めに巨額公金
6月13日3時6分配信 読売新聞
総務省所管の「地方公務員共済組合」が経営するホテルの赤字を穴埋めするため、自治体が拠出した公費で不適切な補填(ほてん)を続けていることが、同省の調べでわかった。
2004~08年度だけで総額193億円に上り、組合員の積立金からも同額を投入していた。補填は約40年間にわたり続いており、公費だけで700億円以上がつぎ込まれたと試算している。同省は、不採算ホテルの閉鎖など抜本的な改善を指導する方針だ。
同省によると、組合が経営するホテルの赤字総額は04年度以降、毎年65億~97億円。08年度は91か所のホテルのうち、黒字は2施設。赤字穴埋めのため、公費35億円と職員の共済積立金35億円の計70億円が76施設に投入された。
最高は、当時、37施設を所有していた、道府県職員が加入する「地方職員共済組合」の11億8200万円。
補填は、人間ドック受診費用など組合員の健康増進のための資金を管理する経費や、組合員の住宅ローン資金を管理する経費から繰り入れ名目で行われた。いずれも自治体が拠出している公費と、組合員の積立金で折半して賄われている。
組合からホテルへの資金繰り入れについて、総務省は、割引料金で利用した組合員の宿泊費を補助する場合に認めているが、赤字穴埋めは対象外としている。同省は、補填は1960年代後半から行われているとしており、「公共のホテルであっても民間と同じように独立採算が原則。毎年赤字を垂れ流すような施設は廃止すべきだ」と指摘する。