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福沢湯吉 『脱女論』
男性の不幸は女だ。この性の人々も男性と同じく日本文化圏に属し、同じ教育を共有しているが、
もともと人種的に異なるのか、教育に差があるのか、 男性との精神的隔たりはあまりにも大きい。
情報がこれほど早く行き来する時代にあって、近代文明や男女共同参画基本法について知りながら、過去に拘り続ける
女の精神は千年前と違わない。男女間の話し合いの場面でも「悪いのは男の方だ」と開き直って恥じることもない。
もはや、この異性が文化的な常識を身につけることを期待してはならない。「男女共同参画社会」の一員として
その繁栄に与ってくれるなどという幻想は捨てるべきである。
男性は、女に気を遣う関係を絶ち、 男性と共に進まなければならない。ただ異性だからという理由だけで
特別な感情を持って接してはならない。
この女に対しても、国際的な常識に従い、男女平等の原則に則って接すればよい。悪友の悪事を見逃す者は、
共に悪名を逃れ得ない。私は気持ちにおいては「女」の悪友と絶交するものである。
明治十八年三月十六日付『時々新報』