10/04/19 12:59:28 ORUVDQjL0
次号バレ
行橋は、自分のわずかな弱点に気づかれはしまいか心配だった。
自分の感受性の「異常」をいつしか意識し始めたときから、
ある場所には、決して近づこうとしなかった。
その場所とは病院。病院には、自分の弱点が山積している。
そして、もがなはすでに行橋の弱点に気づいていた。
突然自分の体中の生皮をはがしはじめるもがな。
あまりの痛みにもがなは絶叫するが、行橋も絶叫する。
感受性によって、他者の痛みまで受信してしまう行橋と、
自分の痛みに耐えるもがなの我慢合戦がはじまる。
しばらくのあと、催眠ガスのスイッチを止める、
全身の皮のはがれたもがなだったが、
行橋は失神して泡を吹いていた。