08/10/23 08:49:20 v6kuP/op0
義理の兄が家を出て行った。
小学生の子供と、これまでの生活を一手に支えてきた奥さんを置いて。
人と人のつながりである以上は、別れという運命が待っていることもある。
家庭のことであれば家族にしか解らない事情というものがあり
ましてや夫婦間ともなれば、それはそれは込み入った問題があるのだろう。
だけど
「子供は好きじゃない」
「もう愛してない」
ある日突然、彼はそんな言葉を口にするようになる。
それからと言うもの、生活費すら入れない居候同然の同居生活。
いつ外出し、いつ帰ってくるのかも判らない状態が続いた。
そして仕事が順調になり、引っ越し資金が貯まると
子供の誕生日も祝うことなくさっさと出て行ってしまった。
引っ越しのことを極めて明るい口調でブログに綴りながら。
そんな話が耳に入ってくるたびに、彼にとっての「家族」とは
今まで支えてくれた人、守るべき者への思いやりとは一体なんなんだと思う。
最初に別れを切り出してから出て行くまでの間。
出て行ったその後。
そばにいた人達がどんな気持ちでいたのか
少しくらいは考えたりしなかったのかな?
102:声の出演:名無しさん
08/10/23 08:50:38 v6kuP/op0
そんな彼の職業は声優である。
地方から上京してきて、大学を卒業する頃デビューした。
大きなバックアップがあったわけではなかったので
バイトをしながら細々と活動を始めて行く訳であるが
そんな彼の生活を最初から面倒診ていたのが義姉だった。
自分が会社勤めをしてアパートを借り、扶養にも入れた。
彼の才能を信じ、どんな時でも声優の仕事を最優先に支えた。
世間体的な行事や義理があった時は勿論、子供が産まれた時も
自分が体調を崩して手術した時でさえも。
本人の希望か事務所の方針か、結婚していることは内緒だったので
家族揃ってまともに出かける機会はあまりなかったようだが
たまに会うとすごく仲が良さそうで、明るい雰囲気に満ちていて
とても幸せそうな一家を羨ましく思ったりもしたものだ。
彼自身も気さくで明るい、とてもいい奴だと思っていた。
自分としても「身内に芸能人が」というだけでなかなか嬉しいものがあり
内容はちんぷんかんぷんだったけれど、声をあてていたゲームやアニメを
新作が出る度にチェックして楽しませて頂いた。
ここ2~3年になると、本格的に名前も売れてファンも増え
アニメ、ゲームの人気作に多数出演。
芸能人ならまず目標にするであろう大会場でのライブをグループで実現したのには
もうひたすら尊敬するしかなかった。
今までの苦労は報われ、これで一家は幸せに暮らせる。
よかったよかった・・・。
そう思っていたのに。
103:声の出演:名無しさん
08/10/23 10:20:57 w3FApX0y0
ブログ消えてんじゃん
続きが読みたかったのに