09/08/13 18:22:46
砒素などの有害ミネラルは環境に偏在し、わたしたちは食品や水、空気などを通して
それらを体内に取り入れてしまっています。通常の生活では中毒症状が起こるほど摂取されて
いるわけではないのですが、解毒能力が低下し、体内での蓄積量が増えるとイライラや疲れ、
ときどき頭痛がするなどの病気とも言えない症状を引き起こし、それが過度になると病気を誘発
していまいます。害ミネラルを体内から追い出すために最も必要な栄養素は硫黄です。
中世に流行した錬金術は、「金属はすべて硫黄と水銀が地中で結合することによって作られる
ものであり、この二つの元素が完全に純粋であれば金が作られる。純粋でなければ銀や銅、
鉄が作られる。」という考え方が生まれました。この考え方はもちろん間違いですが、硫黄は
水銀などの金属イオンと結合しやすい性質があることは事実です。硫黄は、含硫アミノ酸
(硫黄を含むアミノ酸)として必須アミノ酸のメチオニン、非必須アミノ酸のシスティン、
ホモシスティン、タウリンに含まれます。メチオニンなどの八つの必須アミノ酸が揃えば、
マグネシウム、亜鉛、ビタミンB6の作用によって非必須アミノ酸が合成されます。この硫黄は
香味野菜(にんにく、玉ねぎ、ねぎ、ニラ、アスパラガス)に多く含まれています。
単体ヒ素およびほとんどのヒ素化合物は、人体に非常に有害である。飲み込んだ際の急性症状は
、消化管の刺激によって、吐き気、嘔吐、下痢、激しい腹痛などがみられ、場合によって
ショック状態から死に至る。慢性症状は、剥離性の皮膚炎や過度の色素沈着、骨髄障害、
末梢性神経炎、黄疸、腎不全など。慢性ヒ素中毒による皮膚病変としては、ボーエン病が
有名である。単体ヒ素及びヒ素化合物は、毒物及び劇物取締法により医薬用外毒物に指定
されている。日中戦争中、旧日本軍では嘔吐性のくしゃみ剤ジフェニルシアノアルシンが
多く用いられたが、これは砒素を含む毒ガスである。