09/05/21 08:50:14
チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世の特使で、2002年以来中国側との交渉役を
務めているケルサン・ギャルツェン氏が20日、都内で産経新聞と会見し、これまでの対話で
中国側は、ダライ・ラマについて「チベット自治区などチベット内部の問題に口出しする権利はない」
などと激しく批判していたことを明らかにした。
非公式協議を含めて実施されたこれまでの9回の対話では、ダライ・ラマ側がダライ・ラマの
中国訪問や中国内外のチベット人の親戚(しんせき)訪問などを提案したものの、中国側は
一切拒否したという。対話の具体的な内容が明らかになったのは初めて。
現段階で最後となった昨年11月の対話で、チベット側は中国国内で禁止されている
ダライ・ラマの写真の公開や、双方の相互理解のための学者や有識者などによる
チベット問題研究グループの結成、共同声明の発表などを提案したが、中国側はすべて拒絶したという。
さらに、チベットの言語や文化、宗教、環境の保護やチベット独自の教育など11項目の提案を含む
文書を中国側に提示したものの、「中国側はまったく関心を示さなかった」(ギャルツェン氏)という。
中国側がダライ・ラマの死後、後継者を指名するとの報道について、ギャルツェン氏は
「中国側はダライ・ラマ14世の後継者である15世を決めればすべての問題が解決すると
思っているようだが、それは大きな幻想だ。そうなれば、チベット内外のチベット人による
大きな抗議行動が展開されるのは火を見るよりも明らかだ」と批判。また、チベット内部では
昨年3月以来、小規模なデモが継続的に起きているとして、「チベット内部の反中感情は
まったく収まっていない」と指摘した。
*+*+ 産経ニュース 2009/05/21[00:30] +*+*
URLリンク(sankei.jp.msn.com)