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☆★☆東大医科学研究所でのインフルエンザ研究★☆★
医科研メンバーの専門分野は理学、農学、医学、獣医学などさまざまで、それぞれが自分
の研究テーマを追求している。私たちの研究室は、基本的に放任主義だ。学生たちは最初
だけテーマを与えられるが、そこからどう考え、なにを探していくかは、個人の裁量に任され
ている。
こうしたシステムでは、ときどき常識外れなことも起きてしまう。たとえば「インフルエンザウイ
ルスを増やすにはこの細胞を使う」といった決まりきったことでも、学生たちにやらせるとぜん
ぜん関係ない細胞を使ったりするのだ。しかし、そこから思いがけない展開が生まれたりもす
る。もちろん失敗もままあるが、それはそれで「まあ、しゃあないか」という思いで受け止めて
いる。
(河岡義裕『インフルエンザ危機(クライシス)』 p.139-140)