刑法の勉強法■26at SHIHOU
刑法の勉強法■26 - 暇つぶし2ch296:元ヴェテ院生参上 ◆C6/eKTi/NM
09/10/16 22:33:17
>>292
典型的な非決定論と決定論の説明は省略して、まず「相対的非決定論」と「やわらかな決定論」について述べる。

「相対的非決定論」によれば、決定の形式は層に分かれ、因果的決定の層のほかに意味的ないし価値的の層があり
人間は、因果的決定を基礎としつつ、それを意味にかなった方向へと統制し得る能力、つまり、意味または価値
に従って意思決定する能力をもつ。
このような能力がある場合、これが「意思の自由」であるとする。

「やわらかな決定論」は、人間の意思が法則に従い、それによって決定されていることを承認する。しかし、
「生理的な層」によって決定されるのではなく、自己の「意味の層」あるいは「規範心理の層」によって決定
されているとする。
このことは、「自己」によって決定されていることを意味し、これは「自由」を意味するものとする。

ドイツでは、意思の自由の存否は証明不可能であり、認識論的に知り得ず経験科学的に実証し得ないとする
「不可知論」が優勢である。
「不可知論」の発展形態が「意思自由擬制説」ないし「規範的要請説」である。
意思の自由を実証することはできないが、自由であるとみなされる必要があるとするのが「意思自由擬制説」
である。
刑法による社会統制という制度をもっともよく機能させるために、認めるべき社会的な価値としていわば
規範が要求しているフィクションであるとするのが「規範的要請説」である。
わが国においても、意思の自由をフィクションとして認めるべきだと主張されたことがある(佐伯・中)



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