09/09/10 23:25:45 QAUZtimS
法務省は10日、法科大学院修了者を対象とした09年の「新司法試験」の
合格者を発表した。4回目の今年は7392人が受験し、2043人が合格。
下落傾向が続いている合格率は、前年の33.0%をさらに下回る過去最低の
27.6%で、歯止めがかからなかった。
74校ある法科大学院側は定員削減を進めているが、法曹界には「そもそも
大学院数が多すぎる」との声がくすぶっており、統廃合・再編の議論が再燃しそうだ。
新試験の合格者数は「10年ごろに3千人にする」という政府の計画に従い、
段階的に増やされてきたが、初めて前年を下回った。同省が今年の目安とした
2500~2900人も大きく割り込んだ。「法曹の質の低下」が問題となる中、
政権交代によって「3千人計画」が見直されるかどうかも注目される。
発表によると、主に法学部を出た人向けの「既修者コース」(2年制)は合格率が
38.7%。一方、法学を学んでいない人向けの「未修者コース」(3年制)は
合格率が18.9%で、初めて1割台に低下した。既修者と未修者の「合格率格差」
は今年も縮まらず、法学以外の専門知識や社会人経験のある多様な人材を受け入れる
という司法制度改革の理念から、さらに遠ざかる結果となった。
昨年度に法科大学院を修了し、今年初めて受験した層の合格状況をみると、合格者数の
上位16校で全体の75%以上を占めるなど、法科大学院間の格差も目立っている。
新試験の受験は「5年以内に3回」の制限がある。06年度の修了生のうち今年までの
3回で合格したのは、既修・未修合わせて2123人で、48.1%が合格した計算だ。
制限内に合格できず、受験資格を失った未修者は247人いた。
合格者の年齢は55歳から24歳で、平均は28.8歳。合格者に占める女性の割合は
26.4%だった。前年は合格者ゼロの大学院が3校あったが、今年はなかった。