09/09/23 14:48:20
>自らが断じた咎人の恩恵を受けぬのが矜持だとして
汚穢であろうと使いつくすのが曹操
そんな矜持は無意味だろう
曹操はそもそも医というものを、使い手を選ぶ秘伝でなく
オープンにすべきだと見てるわけだから
華陀個人の資質でしか診断できないような個人依存のものは求めてない
曹操は医は個人を離れても有用なものと見てるから
弟子などから知識を集めれば十分再現可能だと見てるんだろうな。
これは医というものの捉え方についての、華佗と曹操の根本的な違いを表している
だから焼いたんだろうし、(華佗がいなくなっても)医をつなぎとめて後世に残すと言いきってる
>処方の破棄は華佗への評価
破棄は曹操が唯才をどういうものと捉えてるかの表れで、
むしろ唯才を理解しないがゆえに牢獄につなぐことにもなった、華佗の考え方の否定とさえ言える
>高名な儒者でもある華佗の位を引き上げ
曹操は儒者としての華佗なんて必要としてないよ。
>医を普及させて唯才の真意を広めようとした
これは正しいけど、それは華佗の『儒的』な地位によってじゃない
才の実践者・伝達者としての華佗を期待した
>華佗も儒の腐敗に取り込まれてしまっている
これも蒼天で描かれてる意味から少しずれてる
登場人物の儒に対するスタンスはかなり多岐にわたってる
曹操だって儒を完全否定はしていないし、有用さも認めているし、その部分は実際にカアンに研究させてる。
曹操が否定してるのはまず唯才のアンチテーゼとしての儒、儒以外の価値感を閉ざす儒の影響力を払拭したい
華佗の言う腐敗は儒が人材登用人脈形成のシステムに使われてること。
だからジュンイクやサイエンを睨んだり、もっと儒の本質に立ち返った講義を試みたりしている