09/05/02 21:52:34
>>516
葵が妊娠する前から源氏の心は六条御息所から離れていた。
六条御息所は雨夜の品定めに登場しているから源氏のかなり初期の恋人だが
(原文では源氏がいつ六条御息所と初めて関係したかは書かれてない。
「あさき」は創作で書いているけれども)
源氏が夕顔にうつつを抜かしているあたりからすでに愛情は薄れているよ。
藤壺に言い寄り、若紫をさらってくる場面でも六条御息所のことなんか頭にないし。
葵祭の後、源氏が一時期お忍び歩きをやめたという描写はある。
妊婦である葵上に愛情が移ったから、というわけではなく、
葵上が物の怪で苦しみ、左大臣家では源氏の愛妾たちの誰かが葵上を呪祖しているに違いない、と噂がたち、
さては源氏が二条院に匿っていると聞くあの女か、若紫まで疑い出したため。
源氏もさすがに外聞が悪いあまり外歩きをやめて左大臣邸にお見舞いに行った、という程度。
葵祭の際には源氏は若紫を同じ牛車に乗せて見物しているし、
物の怪の件で若紫が葵上を呪祖してるだの
変な噂がなければそれほど足しげく葵上のもとへ通うわけでもなかった。