08/11/24 16:31:59
【作者名】 不明
【掲載年または読んだ時期】 1980年前後?
【掲載雑誌または単行本】 少年誌。週刊チャンピオンか月刊ジャンプかも
【絵柄】 少年漫画風
【その他覚えている事】
山岳地方な上に豪雪地帯の冬、交通が寸断された小さな村で緊急を要する事態が発生する。伝染病だったかも。
抗生物質かワクチンか、必要な物資が最寄の村に集積されるが、そこから先へは人力で運ばなくてはならない。
この危険な運搬役に、地元の男手から数名が志願するが、身元の判らない余所者の男一名も名乗りを挙げる。
一行は救援物資を載せた橇を曳き、雪を掻き分けて進むが、困難な道程に音をあげる者が出てくる。
その都度、地元のある若者がムードメーカーとなって励ます。
かなり進んで引き返せなくなったあたり、なにかのきっかけで余所者の男が、自分は強盗犯だと明かし、銃を構える。
物資を届ける一行に志願したのは、隔絶された村に逃げ込んで当局の追及を逃れるのが目的であり、人助けする良心なんて俺にはないと言い放つ。
強盗で奪った金を詰め込んだ鞄を示して、信じられるのは金だけだ、と放言したかもしれない(この辺はうろ覚え)。
強盗犯は橇を曳く立場の一人から、一行を脅しつつ監視する立場に回り、この時点からの救援チームは緊迫する。
過程は全く覚えていないが、次々と脱落者が出(強盗犯が何人か始末したかも?)、最終的に若者と強盗犯だけが残る。
人間を信じられず、自分をも軽く考える強盗犯に対し、ムードメーカーな若者は理想主義的なため、強盗犯は次第にイライラを募らせてゆく。
峠を掘り下げた、両側を崖に挟まれた道(あるいはトンネル?)で、強盗犯は威嚇のため発砲する。
はずみで氷柱が強盗犯めがけて落ちてくるのを察した若者は、強盗犯を突き飛ばし、身代わりとなって氷柱に貫かれる。
俺のような救いようのない悪党なんかをなぜ助けた?と強盗犯は訊ね、若者は「それでも…それでも、ぼくは人間が好きなんだ」と答え、事切れる。
一人残った強盗犯は命よりも大事にしてきた(?)金と銃を捨て置き、最後の力を振り絞って橇を曳く。
要救助な村が見える峠を登りきったところで強盗犯も力尽き、倒れ込む。
しかし物資は、もはや無人となった橇に乗って坂を滑り下り、待ち焦がれる村に届く。