08/08/03 23:28:51
>>369
ごめんその辺り本編見てないんだ
こんな感じ
「彼の両親はナチュラルで、“ヘリオポリス”崩壊後に脱出し、今では地球にいます。彼らを
我々が“保護”することができるのでは・・・・・・・」
あくまでも淡々と話し続けるナタルに、マリューは戦慄さえおぼえた。
彼女の提案はつまり、キラの両親を人質に取って、キラに戦いを無理強いするというものだ。
たぶんナタルは、軍と言う組織に馴染みすぎているだけの人間なのだろうと、マリューは思う。
ある意味、彼女は純粋なのだ。任務に忠実に、勝利を得るため必要と思われる事なら
―軍側の範囲内で―手段を選ばず行い、それに疑問をさし挟んだりしない。
だから、誰もが心の中で一度は考え、考えたことにすら嫌悪感や後ろめたさを覚えるような事を、
ためらいもなく口に出し、あるいは行動に移してしまう。
それにしても・・・年端も行かない少年から両親を取り上げ、その命をたてに「同胞を殺せ」と強制する―
そのために彼が命を落とすかもしれない戦場へ送り込むなどと―考えただけでマリューの肌は粟だった。
だがナタルの言葉は、ハルバートンの拳が激しくデスクを打った音で中断した。
彼は一喝した。「ふざけたことを言うな!そんな兵がなんの役に立つ!」さいぜんからの気さくな物腰と、
うって変わったような厳しい声と顔つきだった。凍りつくような目で射すくめられ、さすがのナタルも縮み上がった。
「も、申し訳ありません!」