09/03/14 15:48:24 Tnw3VFG+0
比一家 長女だけ残留 「将来のため」決断 親類の下、同じ中学に
のり子さん 「日本は私の母国」
「のり子を日本に残すには、これしか道がなかった」―。
不法入国で強制退去処分が確定した蕨市南町のフィリピン人、カルデロン・アラン・クルズさん(36)
一家は13日、中学1年の長女、のり子さん(13)を残し、両親が帰国するという苦渋の決断を
東京入国管理局に伝えた。のり子さんは親類の世話になり、同じ中学校に通う。
両親は4月13日に帰国する予定だ。
一家がそろって入管から出てきたのは13日午後5時頃。仮放免になったアランさんは疲れた表情を
見せながらも、「日本の皆さんのお陰で、ここまでこれました。本当にありがとうございます」と一礼した。
その後、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見し、「3人とも日本にいたかった。
本当に残念な気持ちですが、これしか選ぶ道がなかった。いつかまた日本で一緒に暮らしたい」と述べた。
のり子さんは、フィリピンへの帰国は考えなかったという。在留に反対する意見も寄せられたが、
「それでも残りたいと思いました。日本は私にとって母国。大好きです。
将来のため、勉強を一生懸命に頑張りたい」と気丈に語った。
両親の帰国後は、母親のサラさん(38)の妹夫婦が東京都北区から蕨市に引っ越し、
のり子さんの面倒をみるという。
今回の決定について、外国人問題に詳しい龍谷大の田中宏教授(日本アジア関係史)は
「日本で15年以上暮らし、問題も起こしていない。
子どもの利益を守るために、母親を日本に残しても良かったのではないか」と指摘した。