09/03/13 10:10:44 jrlsJSu90
日経…
社説2 一家の在留に首相の決断を(3/13)
これは政治決断が必要なケースである。不法滞在で東京入国管理局から強制退去処分を受けた
埼玉県蕨市のフィリピン人一家が、家族そろって日本にとどまりたいと在留特別許可を求めている問題だ。
埼玉県蕨市に暮らす会社員、カルデロン・アランさんと妻のサラさんは1990年代に
他人名義の旅券で入国し、娘ののり子さんをもうけた。のり子さんは同市内の中学1年生で13歳。
フィリピンに渡ったこともないし、日本語しか話せない。
一家に対する強制退去処分は裁判で確定している。東京入管は
(1)両親が自主的に出国するならのり子さんだけは在留を認める
(2)自主的に出国しない場合は一家を強制送還する
―と通告し、今週初め、まずアランさんを施設に収容した。
入管当局はきょう13日を回答期限としているが、両親にとって13歳の娘を残した出国はつらい選択だ。
このままだと母子も収容され、17日に送還される可能性がある。
たしかに不法滞在者には厳格な対応が欠かせない。
しかしこの一家の場合、両親は地域社会に溶け込んで平穏に暮らしてきた。
のり子さんもすっかり日本人として育ち、級友に囲まれて学校生活を送っている。
過去には中学生になった子どもを持つ家族には在留を認めた例もある。しかし法務省や入管当局は、
一家に退去命令が出たのがのり子さんの中学入学前だから特別扱いはできないという。
前例に固執した、あまりにもかたくなな姿勢ではないか。